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fpdの「映画スクラップ帖」 (名作に進路を取れ!)
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書庫▶邦画'40-00年代

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野菊の如き君なりき」(1955)を見た。初見。
伊藤左千夫の純愛小説「野菊の墓」の映画化。「〜ですもの」という口調の老人(笠智衆)が久々に故郷を訪れ、60年前の遠き少年の日々を回想して行く。その悲恋の想い出が涙を誘う。

笠智衆演じる老人が詠む俳句が印象的で、回想シーンだけが画面が楕円形にくりぬかれるという斬新なスタイルが印象的1955年度キネマ旬報ベスト・テン第3位監督・脚色: 木下惠介撮影: 楠田浩之音楽: 木下忠司

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公開当時は「美しい信州の自然を背景に身分の違いゆえにむなしく散った少年と年上の少女との清らかな恋」「15歳の少年とつ年上の娘の悲恋物語 忘れられぬ純愛映画」「封建制と世間体に縛られてもがき苦しむ二つの純な魂をモノクロの映像美と哀切な音楽が包み込む」といったキャッチコピーだったようだ。

・・・
秋、善光寺平、千曲川。老齢の男がひとり渡し船に乗り、故郷へ向かう。
男が歌を詠い、風景の中に刻まれる。「待つ人も待たるゝ人もかぎりなき思ひ忍ばむ北の秋風に」
 
男の名は斎藤政夫笠智衆という。政夫を知る船頭松本克平と政夫が話をしている。「生まれた時は親だの兄弟だのと言ってみても、いずれは別れ別れになるのがこの世の定めです」「儚いもんですなあ。生きてるうちは泣いたり笑ったり、いろんな苦労を散々して」「しまいはどうでもこうでもお墓に入らにゃならん。金持ちも貧乏人もみんな同じや」

老人政夫は「老い先短い年寄りには昔の夢しか残っていない」と言い、詠う。「世にありき一度(ひとたび)逢いし君と云へど吾が胸のとに君は消えずも」そうして彼は語り始める、忘れる事のできない少年の日の遠い思い出を・・・
 
・・・
時代は明治で、奉公人(お手伝いさん)もいる名家で大家族が暮らす斎藤家。
まもなく中学に行くことになる15歳の少年・政夫にとって、幼い時から仲の良い2つ年上のいとこの民子と一緒にいる時が一番充実して楽しかった。
 
小さい子供の頃は仲良く遊んでいても世間は気にしないが、年頃ともなると、とかく
”つまらない”うわさ話をするようになる。外では、二人が一緒に歩いていると「今、評判のおふたりさんだね」「きょうは御夫婦で、民さん、いやに見せつけるね」などとからかわれる。

外だけでなく、家の中でも政夫の兄・栄造田村高廣)の妻・お増小林トシ子)は、女の嫉妬かやきもちからか「いつも二人で張り付いて」と民子に辛く当たる。家の中で、村の人がいろいろな冗談を言っていると、だんだんふたりの間を避けさせようという空気も出てくる。
 
二人で野原を歩いていると、野菊が目にとまった。
「私ほんとうに野菊が好き」
「僕はもとから野菊がだい好き」
「私なんでも野菊の生れ返りよ」
「道理で民さんは野菊のような人だ」
「政夫さん、どうして(私が野菊のような)?政夫さんも野菊が好きだって?」というと、民子は考え込んだ沈んだ表情になる。

「なにを考えているの」と政夫が聞くと「何も考えてないわ。考えると情けなくなるわ。どうして政夫さんより歳が多いんでしょう。」「再来年になればぼくだって17さ。元気をお出しよ。」「政夫さんはりんどうのようなものね」「民さんが野菊で僕はりんどうか」といった会話が続く。
 
家では小姑のお増(ます)が目を光らせている。お増政夫の母杉村春子)に「(民子は)政夫と結婚すると田畑も分けてもらえると思っている。母(姑)さんによく思われているのを知っている」と告げ口を言うのだ。
 
民子を政夫から引き離すために、民子に縁談が持ち上がる。
民子の心は政夫にあったが、政夫の母の説得もあって、縁談を受けることにした。
 
・・・
中学校に入った政夫に電報が届く。「スグカエレハハ」。
政夫の母は寝ていたが、政夫に「聞いているか?」というので「(民子が結婚したことは)知っている」と答えたが、兄夫婦たちと食事をすると、兄から想像もしなかった事実を聞かされるのだった・・・。
 
・・・
手紙とりんどう(竜胆)の花・・・のくだりにハンカチ
 
・・・
先般のこのブログでの「オールタイム日本映画」投票で、徳さんが”号泣必至の生涯ベスト・ワン”映画に押していたのが「野菊の如き君なりき」だった。ぜひ見たいとコメントしたところ、徳さんがDVDを送ってきてくれたのだった。純愛ラブストーリーの原点のような作品で、なかなか素晴らしい作品だった。

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様々な詩が登場するが、中でも「世のなかに光も立てず星屑の 落ちては消ゆる あはれ星屑」はとくに印象的だった。「生まれた時は親や兄弟といっても、やがて別れ離れ離れになる」「いずれは墓に入らねばならん。カネ持ちも貧乏も同じだ」と言ったセリフは、今でも十分に通用する人生の無常、はかなさだ。意地の悪い、うるさいおかみさん役などが多い杉村春子が、思いやりのある母親役でまたまた名演を見せている。
    
主な出演者:
 政夫:田中晋二
 民子:有田紀子
 老人(のちの政夫笠智衆
 栄造政夫の兄)田村高廣
 お増栄造の妻)小林トシ子
 政夫の母:杉村春子
 民子の姉:雪代敬子
 さだ:山本和子
 民子の祖母:浦辺粂子
 イメージ 5船頭:松本克平
 庄さん:小林十九二
 民子の母:本橋和子
 民子の父:高木信夫
 お浜:谷よしの
■監督・脚色: 木下惠介
■原作:伊藤左千夫
■撮影: 楠田浩之
■音楽: 木下忠司
■モノクロ、92分
■配給:松竹

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春琴物語」(1954)を、池袋・新文芸坐の「大映女優祭」(京マチ子特集)でみた。
16ミリフイルム上映。

原作は谷崎潤一郎による中編小説春琴抄
盲目三味線奏者・春琴に丁稚の佐助が献身的に仕えていく物語
監督は「番町皿屋敷 お菊と播磨」の伊藤大輔。音楽は「足摺岬」の伊福部昭
 
出演は「或る女」の京マチ子、「山椒大夫」の花柳喜章、「こんな美男子見たことない」の船越英二、「晩菊」の杉村春子青山杉作進藤英太郎などで、語り手の老女の声は東山千栄子
 
・・・
大阪の道修町にある鵙屋は、数ある薬問屋の中でも、名の聞えた老舗だった。
そこの二女お琴は、幼い時に失明し、春松検校青山杉作を師匠として琴や三味線の稽古に通っていたが、その美しさは世間の評判となっていた。

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少年時代から仕えてきた佐助(花柳喜章)はお琴京マチ子の唯一人のお気に入りであり、彼女は佐助以外の誰もが身の廻りの世話をすることを喜ばなかった。佐助も真心こめてお琴に仕えたが、何時も彼女が音曲の稽古をするのに耳を傾け、自己の給金を貯めて三味線を買い、音を立てずに手つきだけで秘かに練習するようになっていた。
 
それに感ずいてお琴は佐助に弾かせてみるが、その才能を認めて二人は師弟の間柄になった。お琴は常に佐助を召使いとして扱っていたが、心の中では彼に愛情を抱いてり、遂に佐助の子をはらむようになった。
 
生れた子は間もなく死んだが、依然として主従の間柄だった二人の愛はゆるがぬものとなっていた。お琴は師匠春松の名をもらって春琴と名乗ったが、一方鵙屋の店では商いも不振に陥り、つ主人も亡くなったので、春琴は佐助と二人で淀屋橋に住まい、生活を立てるために琴の教授をすることになった。
 
この頃春琴を見染めたのは金持の若旦那利太郎船越英二であったが、彼は春琴に対する野心から弟子入りをすることになった。だが彼に対する春琴は冷かった。
 
ある夜、彼の寝室に忍び入る一人の曲者があり、身を避ける拍子に鉄瓶の湯が彼女の顔にかかった。醜くなった顔を歎き悲しみ、決して自分の顔を見てくれるなと頼む春琴の言葉を守るために、佐助は自己の両眼に針をつきさして失明した。今や孤独の二人の心はこうして永久に結ばれることになったのだった
 
・・・
東山千栄子が語り部として、映画の中では、後にお琴の弟子入りをする子供の役で、それまでのお琴(京マチ子)と佐助(花柳喜章)のいきさつなどを回想する形で話が進んでいく。
 
鬼気迫るとは、このことか
お琴(京マチ子)が、醜くなった顔を佐助にだけは見せたくないと言うので、佐助が決意するシーンは、「やめてくれ」と叫びたくなり震えるほど鬼気迫るシーンだった。針山を前に座っている佐助が真横からカメラで捉えられ、その背景には、上方の小窓から洩れる光に照らし出された靄(もや)が立ち上っている。

ここでわずかな間、佐助は逡巡してしまうが、後ろ(もや)がしだいにわずかながらも強い調子に見えだしはじめて、画面に異様な雰囲気が漂ってくるそして鮮烈なカットバックが入り、針山、さらには針を手指でしっかり持つところ、と徐々にその決行へと近づいていく緊迫感がすさまじい。目を背けたくなるほどのシーンだった。

そして、お琴が、佐助の異変に気づいたときに「佐助、佐助どうした」と叫んで呼び寄せるが、佐助も盲目となっていて、二人の手がすれ違って、なかな手がつかめないところも胸に迫る。佐助が「もう私にも、お琴さまのお顔は見えません」というと「うれしい」とお琴は言うのだ。

盲目のお嬢という役京マチ子の美貌光るが、目は常に伏し目がちで閉ざされたままであるのにもかかわらず人形のように引き立っていた。
 
杉村春子は、琴のお師匠の弟子として7年間も習ってきて、師匠がお琴を後継者に選んだことに対して激高するなど、不満を爆発させる、その俗物ぶりもすごかった。「どうせ、私は器量なしですよ」と自嘲気味に言うのだが・・・。
 
「春琴抄」はこれまでに6度映画化されている。
1935年『春琴抄 お琴と佐助』(制作:松竹蒲田、監督:島津保次郎) 
春琴:田中絹代/佐助:高田浩吉
1954年『春琴物語』(制作:大映、監督:伊藤大輔) 
春琴:京マチ子/佐助:花柳喜章
1961年『お琴と佐助』(制作:大映、監督:衣笠貞之助) 
春琴:山本富士子/佐助:本郷功次郎
1972年『讃歌』(制作:近代映画協会日本アート・シアター・ギルド、監督:新藤兼人
春琴:渡辺督子/佐助:河原崎次郎
1976年『春琴抄』(配給:東宝、監督:西河克己) 
春琴:山口百恵/佐助:三浦友和
2008年『春琴抄』(配給:ビデオプランニング 監督:金田敬) 
春琴:長澤奈央/佐助:斎藤工
 
田中絹代、山本富士子版などは見てみたい気がする。
 
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2005年12月からブログを始めたこともあって、2006年ごろから映画鑑賞を再開した。2000年代はいろいろ激動の時期(2003年12月、会社の肩たたきでリストラ・失業など)でもあり、映画はあまり見ていなかったが。

というわけで、2010年代に続いて、2000年代(2000年〜2009年)の邦画で、引き込まれた、面白かった映画を並べてみた。(順不同)

・・・
(1)「運命じゃない人」(2005):内田けんじ監督
5つの物語がパラレルに進行する新感覚ラブストーリー。監督は本作が劇場用長編デビュー作となる内田けんじ。伏線の面白さ。

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(1)「キサラギ」(2006):佐藤祐市監督
小栗旬、ユースケ・サンタマリア、小出恵介、塚地武雅(ドランクドラゴン)、香川照之の5人による密室エンタテインメント。自殺したアイドル・如月ミキの一周忌を機に、ファンサイトで知り合った5人の男たちが都内某所に集まった。香川照之の格好が度肝を抜く!(笑)。


イメージ 2(3)「ハゲタカ」(2009):大友啓史監督
企業買収をテーマにした壮絶なマネーゲームを描いて大反響を呼んだNHKテレビドラマ「ハゲタカ」の劇場版。日本の基幹産業・大手自動車メーカーに買収を仕掛ける中国系ファンドと天才ファンドマネージャー・鷲津政彦(大森南朋)が繰り広げる激しいマネー戦争を活写。













(4)「おくりびと」(2008):滝田洋二郎監督
ひょんなことから遺体を棺に納める“納棺師”となった男が、仕事を通して触れた人間模様や上司の影響を受けながら成長していく姿を描いた感動作。














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(5)「スウィングガールズ」(2004):矢口史靖監督
東北の片田舎の落ちこぼれ女子高校生がビッグバンドを組んで、ジャズを演奏する青春映画。

上野樹里の演奏シーンが圧巻。何度見ても、楽器演奏シーンはいい。谷啓も出演。















(6)「交渉人 真下正義」(2005):本広克行監督
踊る大捜査線」のスピンオフ映画。日本初の犯罪交渉人(ネゴシエーター)、真下正義・交渉課準備室課長(警視)にユースケ・サンタマリアが扮し、見えない犯人と戦う姿を描く。

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(7)「フラガール」(2006): 相日監督
昭和40年(1965年)、大幅な規模縮小に追い込まれた福島県いわき市の常磐炭鉱。危機的状況の中、炭鉱で働く人々が職場を失う現実・苦悩に立ち向かい、町おこし事業として立ち上げた常磐ハワイアンセンター(現:スパリゾートハワイアンズ)の誕生から成功までの実話を元に描いた。ハワイアンミュージックと本格的なフラダンスが圧巻。

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(8)「アフタースクー」(2008) :内田けんじ監督
30代になった、かつての同級生たちが織り成す“大人の放課後”を、細部まで練り込まれた脚本と巧みな構成で描く。予測不可能な展開で観る者を翻弄。一度目は「?」二度目に見ると「!」。

(9)「愛のむきだし」(2009):園子温監督
懺悔のために毎日罪作りに励むうちに罪作りがエスカレート。女性ばかり狙う盗撮魔となった主人公が運命の女と出会い恋に落ちる。カルト教団、盗撮など狂った世界の純愛。4時間近いが長さを感じさせない。

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(10)「ALWAYS 三丁目の夕日」(2005):山崎貴監督
昭和33年の古きよき日本を舞台に、家族の触れ合いを描いた心温まる人情ドラマ。下町の住民たちには、吉岡秀隆、堤真一、小雪、薬師丸ひろ子、らが集まり、昭和の雰囲気を存分にかもし出す。堀北真希が人気となる。

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(10)「百万円と苦虫女」(2008):タナダユキ監督
蒼井優が演じる主人公の鈴子がひょんなことから前科持ちになってしまい、実家を離れて各地を転々としながら生活していく姿を描いた青春ロードムービー。

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その他・・・。
ALWAYS 続・三丁目の夕日」
「下妻物語」
「ジェネラルルージュの凱旋」
「南極料理人」
「初恋」
「世界の中心で、愛をさけぶ」
「容疑者 室井慎次」
「THE 有頂天ホテル」
「HERO」
「容疑者Xの献身」
「ザ・マジックアワー」
「半落ち」
「20世紀少年」
「アマルフィ 女神の報酬」
「踊る大捜査線 The Movie」
「花とアリス」




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イメージ 2月曜日のユカ(1964年、日活を見た。
加賀まりこ20歳の時の映画で、和製ブリジット・バルドーといわれた。この映画もフランス映画かイタリア映画のような雰囲気がある。

刹那的な青春ドラマ。加賀まりこは当時、自由奔放な発言などで知られ、映画では、キュートさとその奔放ぶりが見事にマッチして、加賀まりこの代表作の1本といわれている。
 
監督はクールなモダン派といわれた中平康映画テクニックを駆使したスピーディーなテンポと洗練されたタッチの技巧派監督といわれた。画面が突然ストップモーション(静止画)になったり、コマ送りを飛ばして時間経過を示すなどの編集効果が見られる。

脚本には倉本聰が名を連ねている。企画は、NHKのテレビ番組の「ジェスチャー」の回答者として知られた水の江瀧子によるもので、音楽は黛敏郎が担当している。
 
・・・
イメージ 3舞台は横浜。18歳のユカ(加賀まりこ)は、初老のパパとよぶパトロン加藤武と同世代の恋人・修中尾彬を持ち、男を喜ばせるのが生きがいとばかりに誰にでも体を許すが、キスだけは許さなかった

そして、パパとの逢瀬はいつも月曜日だった修によると「日曜日は家族デーで、日曜は家族と過ごすもの」と、”日曜はダメよ”といわれるのだった。「月曜日なら、私といてくれてもいいと思う」と決めると、修からは「ジジィを喜ばすことばかり考えている」と非難されるのだが。
  
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ユカは母と共に小さいころから教会に通っており、ある時、母親の情事を見ているところを、牧師に見つかり「あれは、世の中で一番いけないことだ」ときつく言われていた。そのため、パトロンにも、恋人にもキスだけはさせなかった。

ユカがパパから聞されたのは、取り引きのため「外人船長と寝て欲しい」という願いだった。ユカはパパを喜ばすために、船長と寝る決心をした。

その決心を咎める修にユカはキスしても良いと告げる。
ユカを殴り出て行く修。ユカは幼い頃母親の情事を見ていたのを牧師に咎められたことを思い出すのだった。修が死んだ。外人船長に抗議するために船に乗り込もうとして事故死したのだった。

埠頭の倉庫の横でユカはパパにダンスをしようという。その時に、パパがふらついて海に落ちてしまうが、ユカは、それを眺めるだけで、助けようとはしない。パパは海の中に消えていく。そのあと何もなかったように歩いて街中に消えていくユカ。

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主人公の18歳のユカ加賀まりこの母親を演じているのが北林谷栄で、この親にしてこの子ありで、母子2代にわたって、二号生活を当然のように受け継いでいる。母親同様、娘であるユカも、愛情との区別がついていないので、男にとっては大変都合のい女という設定となっている。

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1960年代の横浜が舞台になっていて、当時の風俗、衣装、時代背景などを垣間見ることができる。ユカが朝刊(朝日新聞)を開くと、1面が画面に大きく出る。ユカが読んでいるのは中面。1面トップには「『マッカーサー回顧録』私は知らなかった。」「原子爆弾が開発されていたことを」という中見出しなどが見えた。
 
差別用語もあった。ユカの天真爛漫からくるものだが「クロンボの肌ってなぜ黒いの?」「ジャマイカとの混血の子はコーヒー色の肌で、そうなりたい」など。

パトロンに扮しているのが加藤武。老けメイクのいかにもいかつい田舎のおっさんという感じ。大金持ちのパトロンかというとそうでもない。毎月、ユカに手当を渡すが「家賃、食費、交通費、衛生費、食事代・・・」といいながら現金を渡すときに「これで財布がからっぽになちゃった」というのだ。

ユカはあまり教育を受けている風でもなく、天真爛漫だが、しっかり計算もしている。若い恋人と新居のアパートを借りて、新たなスタートを考えていた。アパートを借りるための資金として10万円くらいかかるだろうと修から言われていた。そこでパパから、船長と寝る条件として、10万円を要求していた。

主人公の加賀まりこがブリジット・バルドーか、あるいはイタリアのアンニュイ女優のモニカ・ヴィッティであってもおかしくないような雰囲気の映像だった。

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麻雀放浪記」(1984)を見た。モノクロ。
敗戦直後の東京の片隅でひたすら麻雀を打ち続け、様々な勝負師との出会いでもう一つの人生を学んでいく若者を描く。

阿佐田哲也の同名小説の映画化で、イラストレーターの和田誠が初の脚本を執筆、監督としてデビュー、野菊の墓の澤井信一郎が脚本を共同執筆。撮影はダブルベッドの安藤庄平。

映画では、”坊や”とよばれる真田広之(当時23歳)が18,9歳の若者を演じている。共演は大竹しのぶ、加賀まりこ、鹿賀丈史高品格、名古屋章、笹野高史など。

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「東京の花売娘」の曲が流れる敗戦直後の上野。
真田広之は終戦後も学校へは戻らずブラブラしていたが、ある日、勤労動員の工場で働いていた時にバクチを教えてくれた上州虎名古屋章と偶然であった。

そして、虎に連れられてチンチロ集落に足を踏み入れる。
なけなしの金しかない哲は、プロのバクチ打ちであるドサ健鹿賀丈史の張りにノッた。

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ドサ健のおかげで相当な勝金を得ることができた哲だか、その大半をコーチ料としてドサ健にとられてしまった。そんなドサ健に哲は、強烈な対抗心と同時に奇妙な友情を抱く。

数日後、二人はアメリカ兵相手の秘密カジノ「OX Club(オックス・クラブ」へ乗り込んだ。しかし、ドサ健は勝つだけ勝つと、哲が金を持っていないのを承知で帰ってしまい、哲は負け金が払えずアメリカ兵に打ちのめされてしまう。

そんな哲を介抱してくれたのは、カジノのママ加賀まりこだった。
その夜、哲はママに抱かれ、初めて女を知った。翌日からママのもとで本格的な麻雀修業が始まった。それにつれてママへの思慕も深くなっていった。
ある日、哲は魔術師的なプロに出会う。

そのプロは出目徳高品格といって、虎のボス的存在だった。
この徳から哲は“二の二の天和”というコンビ技を仕込まれ、いよいよドサ健と対決することになる。

その頃ドサ健は、情婦のまゆみ大竹しのぶの家を雀荘にして大層な羽振りだった。哲と出目徳、そしてドサ健一派との対決は、哲たちの圧勝に終わった。

ドサ健は持ち金全部では足りず、まゆみの家の権利書まで手離すほどだった。ドサ健は再度の対決を期すが、タネ銭がないので、まゆみを吉原に売ることにする。ここで一肌脱いだのが女衒ぜげん:女を遊女屋などに売る仲介業者の達加藤健一。彼は、先刻の勝負に立ち会っており、ドサ健たちのプロ魂に惚れていたのだ。

達のおかげでまゆみは女郎にならずにすんだ。
一方「オックス・クラブ」のママが人知れずいなくなった。

男に頼ることなく一人で生きるママ、裏切られてもなお一人の男を思い続けるまゆみ。この二人の愛を通して、哲は少年から大人に成長した。

再び対決の日が来た。哲、ドサ健、達、そして出目徳、哲は一匹狼のギャンブラーとして互角に渡り合う。二昼夜、勝負が続く。

突然、出目徳が倒れた。“九蓮宝燈”という大きな手に、ヤクで弱っていた心臓が耐えられなかったのだ。三人は、出自徳の死体を彼の家まで運んで行き、帰りに上州虎をひろって、再び勝負を続けるべく、家に戻っていくのだったMovieWalker)

 ・・・
終戦直後の進駐軍がいた時代背景が、進駐軍相手のクラブやマージャンに興じる姿が興味深い。日本人お断りの看板のあるクラブでは、マスター笹野高史が演じている。

麻雀の分野でボス的な存在の高品格が渋い。哲”坊や”に対して「目は一流だが、腕は三流だ」と見抜く力も鋭い。「百姓は(麻雀で)ぼったくるだけだから、カモが逃げる。麻雀教室を開いて麻雀の面白さを教え、カモになる客を養成する」というのだ。

加賀まりこが、真田広之を文字通り、”坊や”扱いをし小悪魔的な魅力を見せる。
夜の世界の女を演じる加賀まりこのセリフ。「この世界(バクチの世界)では、友情などは存在しない。ボスと手下と敵しかいない。」

麻雀は、昔から徹夜マージャンなどと聞いていたので、避けてきたのでルールもあまりわからないが、麻雀を知らなくても、映画としてはおもしろかった。「逆モーションは禁じ手」とか、「勝負は時の運。バクチというのは勝ったり負けたり。」「勝ち続ける人は、身体を無くしている」など、ギャンブルに対する戒めのような言葉もあった。

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上州虎を演じる名古屋章は、時代的には後の「フーテンの寅」のように、行商の口上を述べるシーンがあるが、「(無声映画の)活弁(活動弁士)をやっていたことがあり、これからというときに、トーキーになっちまってよ」というセリフもあった。

監督・脚本: 和田誠 
原作: 阿佐田哲也 
脚本: 澤井信一郎 
撮影: 安藤庄平 
主な出演: 
坊や哲:真田広之
ドサ健:鹿賀丈史
女衒の達:加藤健一
上州虎:名古屋章
出目徳:高品格
八代ゆき:加賀まりこ
まゆみ:大竹しのぶ
鈴木(マスター):笹野高史
公開:1984年
時間:109分 

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