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fpdの「映画スクラップ帖」 (名作に進路を取れ!)
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書庫▶邦画'40-00年代

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北の蛍」(1984)を見た。歌手・森進一の1984年のシングル曲「北の蛍」は、この東映映画の主題曲としてつくられた。劇中、森の「北の蛍」が流れるシーンがある。曲の作詞家・阿久悠がスーパーバイザーとして企画の段階から総合的アドバイスをしている。
 
監督は「陽暉楼」の五社英雄。脚本も同作の高田宏治、撮影は「序の舞」の森田富士郎が担当。夏目雅子がナレーターを担当しており、これが夏目雅子の遺作となった。
 
明治時代、北海道開拓の先兵として強制労働を強いられた囚人たちと彼らを収容する樺戸集治監の管理者たちとの血で血を洗う葛藤、そこに集まってきた女たちの愛憎を描いている主演は仲代達矢岩下志麻で、ほかに丹波哲郎、夏木マリ、佐藤浩市成田三樹夫、小池朝雄、稲葉義男など。
 
・・・
明治十六年、開拓途上にあった北海道の道路建設のための労働力は、全国から集められた囚人によってまかなわれ、石狩平野に設けられた樺戸集治監(刑務所)では、月潟剛史(仲代達矢が典獄(刑務所長)として君臨していた。

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囚人を虫けら同然に扱い“鬼の典獄”と異名をとる月潟の前にゆう岩下志麻という女が現われた。ゆうは、月潟の情婦・すま(夏木マリが女将をしている料理店にあずけられた。
 
内務省の開拓副長官石倉丹波哲郎が、部下の湯原、別所などを連れて視察に現われた。知事の座を狙う月潟は賄賂を包み、石倉お気に入りのゆうをその寝所に向かわせた。
 
その見返りとしてゆうは、国事犯として捕えられている男鹿孝之進(露口茂)の赦免を月潟に要求した。京の祇園で芸妓をしていたとき、ゆうは政府から追われている男鹿をかくまい、やがて二人の間に愛が芽ばえたのだった。
 
元・津軽藩士で政府に激しく抵抗する男鹿は、接見したゆうに月潟殺しを命じた。
それから数日後、月潟は刺客に襲われた。看守として集治監にもぐり込んでいた元新選組副長の永倉新八隆大介らで、月潟は一命はとりとめたものの重傷を負った。
 
内務省の命をうけて湯原小池朝雄が新典獄として着任した。多くの囚人を犠牲にしたことで月潟の更迭が決定したのだ。最後の仕事にと、月潟は建設中の道路の完成を急ぎ、囚人たちに更に苛酷な労働を強いた。
 
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月潟の非情なやり方に、ゆうは小刀を抜いて迫ったが、「お前に惚れた」との月潟のひと言に、上げた刀をおろすことができなかった。月潟の心がゆうに移ってしまったと知ったすまは、女衒の丸徳山谷初男を道連れに石狩を離れる決心をしたが、金を盗もうとしていた酌婦の浜菊中村れい子との争いで命をおとした。

イメージ 5月潟の片腕、木藤成田三樹夫も身受けしたせつ早乙女愛に殺された。せつはその足で建設現場に向かい、愛する男・弥吉佐藤浩市やその仲間たちを救出、囚人たちは視察に来た月潟とゆうを人質に脱走を図った。
 
途中無人の農家で一夜を明かすことになった。弥吉とせつの狂ったような情事に、他の囚人のギラついたような眼はゆうに向けられた。そのとき、農家を巨大な羆が襲い、ゆうと月潟、男鹿、弥吉とせつは海をめざした。
 
ところが、一行が海と見たのは、樺戸集治監だった。絶望から、男鹿は死んでいった。弥吉とせつは吹雪の中に消えていった。月潟は湯原を倒し次々と獄舎の扉をあけ、囚人たちを逃がした。誰もいなくなった集治監、凍りついてゆく月潟とゆうのまわりを、白い雪が螢のように舞っていた(MovieWalker)
 
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映画は、北海道の開拓のために、囚人を利用する話だが、罪の重い罪人60人を斬首(ざんしゅ、刀での首切り)するシーンで血しぶきが飛んだり、手首が切断されるシーンや、エロ・グロシーンもあるので「苦手」という人にはあまりお勧めできない。
仲代逹矢と岩下志麻の情交シーンは強烈。岩下志麻はとにかく女優魂がすごい。

娼館のような置屋も舞台の一つになっているが、ここにいる女たちの多くは、刑務所に服役している夫や情夫を追って京都から流れてきた女たちで芸者だった。男の放免や面会をするためにいるのだ。

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カニさんのお通りだ」という声があると、一斉に表に出る。
そこに、カニのように赤い色の服を来た囚人が手錠をかけられ、虚無僧(こむそう)傘をかぶり、役人に連れられて、労働などのために移動して通るので、男を探すのだが・・・。

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北海道の極寒の雪の光景は、かの「八甲田山」を思わせるほどの過酷な自然環境。鬼典獄と恐れられた刑務所長と、囚人を追って京都から逃げのびてきた芸者を軸に、ダイナミックな男と女のスペクタクルドラマが展開される。大きな熊が登場するが、まるでゴジラのような存在だった。
 
主な出演:
月潟剛史:仲代達矢
中村ゆう:岩下志麻
すま:夏木マリ
浜菊:中村れい子
花奴:高沢順子
きぬ奴:田中こずえ
木藤勘兵衛:成田三樹夫
各務靭良:夏木勲
小鬼剛志:苅谷俊介
吉田進:荒勢
熊谷友三郎:二瓶正也
高井良雄:高橋利道
海野治作:宮内洋
中島仙吉:成瀬正
三田伝吉:関根大学
神田外記:益岡徹
留三:阿藤海
正木伝次:三田村邦彦
丸徳:山谷初男
呉服商:月亭八方
石倉武昌:丹波哲郎
湯原忠良:小池朝雄
別所謙:稲葉義男
古屋せつ:早乙女愛
弥吉:佐藤浩市
永倉新八隆大介
男鹿孝之進:露口茂
ナレーション夏目雅子
 
 ★★

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赤ひげ」(1965)を1970年代にリバイバルで見て以来40年ぶりに再見した。
3時間5分(1時間50分で「休憩」が入る)という長さをまったく感じさせず、今見ても普遍的で色あせない人間讃歌のヒューマンドラマという印象。

山本周五郎原作の赤ひげ診療譚を基に、巨匠・黒澤明監督が三船敏郎、加山雄三主演で映画化
 
主役は”赤ひげ”先生を演じている三船敏郎というよりも、”頭でっかち”でオランダ医学を学んで、意に反して養生所に派遣された青年医師を演じた加山雄三。
 
映画は、青年医師が養生所に入る後ろ姿で始まり、養生所の門の前で終わる。
物語もこの青年の視点で描かれていて、赤ひげ医師の生き方を通して、青年が成長する物語となっている。赤ひげ医師のセリフは、医師の役割、限界、病気の原因など今でも通用するような普遍性のある味わいのあるセリフが多い。
 
一度目に見たときは、赤ひげのどっしりした存在感と、チンピラやくざを格闘技のように次々に倒すアクションが印象に残ったが、医者のあり方や、病気の根本要因が貧困と無知から起こることなどを、人情と人間味あふれる赤ひげを通して描いていることが伝わってきた。

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・・・
江戸時代の小石川養生所を舞台に、そこを訪れる庶民の人生模様と通称赤ひげと呼ばれる所長三船敏郎と青年医師・安本(加山雄三の心の交流を描く。長崎でオランダ医学を学んだ青年・保本登は、医師見習いとして小石川養生所に住み込むことになる。養生所の貧乏くささとひげを生やし無骨な所長・赤ひげに好感を持てない保本は養生所の禁を犯して破門されることさえ望んでいた。しかし、赤ひげの診断と医療技術の確かさを知り、また彼を頼る貧乏な人々の姿に次第に心を動かされていくのだった・・・(allcinema)。
 
・・・
主人公の青年、保本登(加山雄三)が小石川養生所へ続く坂を上り、養生所の門をくぐっていく後姿の場面から映画が始まる。

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保本は3年間の長崎への留学を終えて、幕府の御番医になる希望に燃えて江戸に戻って来た。オランダ医学を修め、戻れば父の友人である天野源伯が推薦し、幕府の医療機関への出仕と源伯の娘で許嫁(いいなづけ)のちぐさ(藤山陽子)と結婚するはずであった。

しかし、ちぐさは保本の遊学中に他の男と恋仲になり、子供まで生んでいた。
そして幕府の医療機関として配置されたのは小石川の施療所(養生所)であった。自分の知らない間に養生所の医師として働くように段取りがつけられていたのだ。 
                
納得できない保本だったが、幕府からの辞令であるため何もできず、小石川養生所の所長で通称・赤ひげと呼ばれている新出去定(にいで・きょじょう三船敏郎)に会うために養生所を訪れた。

江戸に帰れば御目見医の席が与えられるはずであると思っていたが、しかしその門の前に来た時に、まさかこんなところへ自分が押し込められるはずがないと彼は思った。

イメージ 8初めて会った時に、赤ひげは鋭い眼つきでじっと見つめ、決めつけるように安本に言った。「お前は今日から見習いとしてここに詰める」。

この日から医員見習いとして養生所に住み込んだ。保本は全く不服で、酒を飲み、御仕着も着ず、出世を閉ざされた怒りをぶちまけて赤ひげの手を焼かせるのであった。

保本は養生所内の薬草園の中の座敷牢に隔離されている美しく若い女(狂女:香川京子)を見た。店子を三人も刺し殺したというがぞっとするほど美しい女った。

イメージ 5赤ひげが不在中の夜に、この女が保本の部屋に忍び込んでくる。何人もの男を殺した娘と知りながら、たとえようもない美しさに惑わされ隙を見せた時に、知らない間にこの女が袖を回して気がつくと着物の袖で羽交い絞めにされて殺されかけたが、間一髪で赤ひげに救われた。

赤ひげは「この女は、カマキリ娘だ。交尾した後オスを食べてしまう。店のものを3人殺した。カンザシでグサッと。生まれつきの色情狂だ」。

怪我を負った保本を赤ひげは叱らず「お前は酒に酔っていたんだ。それに男は、きれいな女に弱い。恥じることはないが、懲りるだけは懲りろ」と治療に専念する。

イメージ 2そして女人の手術に立ち会い、まだ麻酔が無い時代での開腹手術で手足を固定されて、泣き叫び、血が飛び、腸が出てくる余りの凄まじさに安本は失神してしまう。

危篤状態の蒔絵師の六助(藤原釜足)の病状を診て、病歴から胃癌であると安本が言うとオランダ医学の専門用語「大機里爾」という言葉を使って赤ひげは「違うぞ。この用語はお前の筆記にもちゃんと使っているぞ」と言われて、安本はぐうの音も言えず、自分の不甲斐なさを知る。

赤ひげは「医術といってもあらゆる病気を治すことはできない。その医術の不足を補うのは貧困と無知に対する闘いであると諭し、そして「病気の影には、いつも人間の恐ろしい不幸が隠れている」と語る。

六助が死んで、娘おくに(根岸明美)から六助の不幸な過去を聞いて安本は、改めてその死に顔を見ながら不幸を黙々と耐え抜いた人間の尊さを知り、醜いと感じた自分を恥じた。むじな長屋で死んだ車大工の佐八(山崎努)とおなか(桑野みゆき)の悲しい恋の物語を佐八の死の床で聞いて胸に迫るものを感じていた。

安本は、御仕着を着るようになり、そして赤ひげの往診に同行するようになった。
やがて松平壱岐守(千葉信男)から五十両、両替屋の和泉屋徳兵衛(志村喬)から三十両と実力者から法外な治療代を受け取る赤ひげに驚くが、裏長屋にすむ最下層の人間たちの治療費に充てる赤ひげは、社会が貧困や無知といった矛盾を生み、人間の命や幸福を奪っていく現実に怒り、貧困と無知さえ何とか出来れば病気の大半は起こらずにすむと語った。
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赤ひげは、用心棒たちから12歳のおとよ(二木てるみ)を救い出し、おとよは身も心も病んでいるからお前の最初の患者として癒してみろ、とおとよ安本に預ける。おとよは恐ろしく疑い深く、高慢で他人を寄せ付けない娘だった・・・(Wikiより一部抜粋)。

・・・
安本は、赤ひげの言葉とふるまいを見て、「先生は名医だ。世の中にはああいう人もいるんだ」と、もはやかつての不平不満ばかりを並べる人間ではなくなっていくところがみどころ。今自分を裏切ったちぐさでさえ快く許せるまでに成長していた。

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そしてちぐさの妹であるまさえ(内藤洋子)と夫婦になることとなり、その内祝言の席で、天野源白の推薦で幕府のお目見得医に決まっていたが、小石川養生所で勤務を続けたいとまさえに言い、彼女の気持ちを確かめるのだった

安本赤ひげと小石川養生所へ続く坂を上りながら、自身の決意を伝える。
赤ひげは自分が決して尊敬されるべき人物でなく、無力な医師でしかないと語り、安本の養生所に掛ける情熱に対して反対するが、安本が諦めないので、最後に赤ひげは安本に「後悔するぞ。もう一度言う。お前は必ず後悔する」と何度も語り、忠告する。

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安本は「試してみましょう」と答える。赤ひげは安本に背を向けて小石川養生所の門をくぐっていく。安本はその後を追っかけて行く。その上の大きな門はちょうど、二人の人間がしっかりと手をつないでいるかのようにも見えて未来を暗示してい

最初に来た時はこんなところへ押し込められるのかと思った安本だったが、この時には素晴らしい門だと思うのだった

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ベテラン俳優・女優のほか、二木てるみ頭師佳孝(ずしよしたか)など子役たちがすばらしい。安本(加山雄三)の両親に田中絹代、笠智衆が扮しているほか、志村喬、杉村春子、東野英治郎土屋嘉男、香川京子、団玲子、藤原釜足、山崎努、桑野みゆき、根岸明美、左卜全渡辺篤菅井きん、内藤洋子、千葉信男、西村晃、風見章子などが脇を固めている。

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三船敏郎ほか豪華キャスト共演の時代劇「待ち伏せ」(1970)を見た。       独立プロを主宰していた三船敏郎、石原裕次郎、勝新太郎、中村錦之助(萬屋錦之介)の4人に日活で活躍した浅丘ルリ子を迎え、三船プロダクションが製作した第一級の娯楽時代劇。稲垣浩監督の劇場用映画、最後の作品で、三船敏郎の用心棒のキャラクターは、黒澤明監督の「用心棒」「椿三十郎」の主人公・三十郎と同じ。ラストに「椿三十郎」並みの三船の豪快な殺陣が見られる。
・・・
金のために密命を受けて三州峠に向かう鎬刀三郎(三船敏郎)は、途中、亭主の暴力に苦しむ女おくに(浅丘ルリ子)を助けて一緒に連れて行く。二人が立ち寄った峠の茶屋には、若い娘お雪と老主人の徳兵衛、それに医者くずれの玄哲(勝新太郎)が同居していた。そこに、渡世人の弥太郎(石原裕次郎)が足をとめ、さらに盗人を捕まえたものの深手を負った役人の伊吹兵馬(中村錦之助)が縄にかけた盗人と転がり込んで来た。
やがて、三郎が峠に向かって、弥太郎が茶屋を出ると、盗人集団が茶屋をおそった。茶屋の伊吹やおくにたちはどうなるのか、怪しい雰囲気の玄哲の目的は何なのか、そして、三郎の密命とは・・・ 
緊迫した物語展開の脚本を藤木弓(稲垣浩監督のペンネーム)、小國英雄、高岩肇、宮川一郎の4人がオリジナルストーリーとして練り上げた。
       
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天保年間、老中・水野越前守の悪政は目に余るものがあった。人里放れた三州峠に謎の武士に雇われた用心棒風の男(三船敏郎)が密書を持って向かっていた。途中、哀れなおくに(浅丘ルリ子)という女を助け、峠にある一軒茶屋へおくにを預けた。
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そこには老主人と孫娘・お雪(北川美佳)、そして玄哲(新太郎)と名乗る医者くずれが住んでいた。そこへ弥太郎(石原裕次郎)という渡世人が足を止め、さらに血だらけの追跡役人・伊吹兵馬(中村錦之助)と盗人の辰とが倒れ込んできた。
やがて、役人を装うふたりの男が辰を引き取りに来たが、偽者と判り、用心棒が斬り捨てる。用心棒と弥太郎が茶屋を出たあと、数人の賊が押し入り、兵馬らを襲って人質としたが、意外にもその首領は玄哲だった。
やがて用心棒も捕われ戻ってきた。持っていた密書の中身を見た玄哲は、用心棒が仲間だと知り、水野越前守の命で三州峠を通る御用金を掠奪し、松本藩を潰すためだと話した。
ところが、その命を下した人物からもう一通の密書が用心棒に届く。そこには「玄哲を斬れ、御用金は真っ赤なうそだ」と記されていた。老中・水野の弱みを握る玄哲を抹殺するために仕組まれた罠だったのだ。
囮の行列が峠に近づいていた。用心棒は止めたが、玄哲はただの砂袋を積んだ行列の中へ斬り込んでいく。手傷を負い、野望を砕かれた玄哲は、自ら崖下へ身を投げた。
茶屋も爆破され、用心棒も老中の手下に捕らえられたが、兵馬の義侠心により救われる。怒りに燃えた用心棒は彼を三州峠に向かわせた謎の武士“からす”の一行が来るのを待ち伏せた。やがて峠にさしかかった“からす”の胸元を目がけて、用心棒の剣先が翻った。
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前半はやや単調でのどかな雰囲気だったが後半に入り俄然、ドラマチックな展開となり、佐藤勝の音楽とともに見せ場が多くなってくる。用心棒は、水野越前守の命を受けて、途中で「密書」が手渡されるが、その手紙には「山」か「三」のどちらかが書かれてあり、それぞれについて、いくべき場所の指示を出す。そこで待てというものだった。
「何をするべきかは、その時にわかる」というものだった。手付金の小判を受け取り用心棒が出発する。
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途中で知り合ったおくに(浅丘ルリ子)を助けるが、おくにを茶屋に置いて、目的のために茶屋を後にするが、おくにから「お名前を」と聞かれた用心棒は「聞いてどうする。流浪している間に名前は忘れた」と答える。やがて、用事で戻った用心棒に「用心棒だから、用ちゃん」と呼ぶとおくに。おくには用心棒に好意を抱くが、用心棒は、茶屋の一家を助けたあと、再び旅に出る。おくには、納得した表情でその後ろ姿を見送る。
日本の映画界における最後の大型時代劇とも言えそうな作品だった。

出演者
三船敏郎、石原裕次郎、浅丘ルリ子、勝新太郎、中村錦之助、市川中車、北川美佳、有島一郎、土屋嘉男、中北千枝子、山崎竜之介、戸上城太郎、田中浩、荒木保夫、木村博人、沖田駿一、阿知波信介、沢登護、久野征四郎、佐田豊
 
三船敏郎の”七人切り”。
 「待ち伏せ」ラストシーン

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サイドカーに犬」(2007)を再見した。
現在30歳になる女性が20年前に、どこからともなく現われて交流のあった女性と出会った当時を回想して勇気を起こして人生に前向きに立ち向かっていこうとする姿を描いた映画。

今見直すと、そうそうたる役者が出演していることに驚く。主演の竹内結子のほか、樹木希林、温水(ぬくみず)洋一、椎名桔平、古田新太、鈴木砂羽、寺田農、チョイ役だが伊勢谷友介など。
 
竹内結子の男勝りで、気が強く自由気ままな性格の主人公ヨーコ(実際は、洋子だが漢字が気に入らないのでカタカナにしているという)と10歳の内気な少女・薫(松本花奈との交流を描いている。根岸芳太郎監督。キネマ旬報ベストテン邦画で第
6位。キネマ旬報最優秀主演女優賞(竹内結子)受賞。
 
・・・
不動産会社の営業として働く30歳の薫(ミムラは、久々に再会した弟から結婚披露宴の招待状を受け取る。それをきっかけに、薫は20年前にヨーコさんと過ごした刺激的な夏休みを回想する。
 
小学4年生の夏休みの初め、父(古田新太)と喧嘩の絶えなかった母鈴木砂羽が家を出た。その数日後に薫(松本花奈)の家に突然やって来たヨーコさん(竹内結子)は、薫の父の愛人という。
 
ヨーコさんは、何事にも神経質な薫の母親とは対照的な大らかな人だった。
煙草を吸い、さっぱりとした性格で気が強く、自由な精神にあふれた女性だが繊細な優しさも併せ持っていた。長女らしい生真面目さを持つ薫には、ヨーコさんとの生活は驚きの連続だった。だが、ヨーコさんは薫を子ども扱いすることなく、薫の長所を鋭く見抜く。そんなヨーコさんに、甘え下手だった薫も知らず知らず影響され、ありのままの自分を解放させる楽しさを味わっていくMovieWalker)
 
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母が家出した近藤家に突然、ヨーコと名乗る女性がやってきたが、突然の挨拶が「オス!というか初めましてかな」だった。小4の薫にとっては、きょとんとするばかりだが、それを見たヨーコは「その顔だと、お父さんから何も聞いてないな。ま、いいか、あとで」と言って、タバコをぷかぷか吸うのだ。驚く様子の薫に「そんなに驚かなくてもいいよ」と説明もなく強引だった。
 
あとからわかるが、出て行った母親代わりに、愛人を家に時々来させて、食事の世話をさせようと父がヨーコに頼んだようだ。どこに住んでいるのかもわからないヨーコは自転車で風のようにやってくる。
 
自転車というのがドイツ製で「これ高いよ」とヨーコ。「チェーンをかけないとすぐに盗まれる。前にサドルを盗られたことがある」というと、薫は「サドルを盗られてどうしたの」と聞く。ヨーコは平然として「隣の自転車のサドルを盗んで取り付けた」というのだ。
 
薫の父・近藤誠古田新太)は、中古車販売会社の社長。なんとなく胡散臭い筋ともかかわりがありそうな、さえない男。小学生の息子が帰ってくると、家に見知らぬ女性がいたので、「誰?」というと、父・誠は「新しいお母さん。うそ、うそ、本気にするやつがあるか」といったお調子もの。妻が出て行ったからと言って、愛人を自宅に呼んで、子供たちの食事などの世話を焼かせるというのだ。最終的には、離婚し、妻は娘を連れて家を出ることになり、愛人のヨーコもどこかにいなくなる。
 
時代背景は1980年代。
父・誠がどこからかゲームの機械を持ってくる。「なにそれ」と息子が言うと、「パックマン」と父。ヨーコと薫の会話で「コーラを飲むと歯が溶けるって」といったやり取りがある。「学校で教わった」と薫。(これは迷信に過ぎないが、実際に1970年ごろに学生運動が静まったころに、コーラは人体に悪影響があるということで不買運動めいたことがあった。)

ヨーコは「石油はあと何年で無くなるか教わった?」というと、薫は「30年」と答え、ヨーコも「私も30年と教わった」という会話もある。これは、オイルショックなどもあったことから、原作者か監督のメッセージでもあったのか。あとから、薫が「歯が抜けた」というシーンがあるが(コーラのせいではなく)乳歯だろう。
 
ヨーコが読んでいた本は太宰治の「ヴィヨンの妻」だった。今から思うと、根岸芳太郎監督は、「サイドカーに犬」の後の2年後に「ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜」(2009)として映画化している。
 
古田新太)の家では、男たちはマージャンをしている。ヨーコがいるので、「コーヒー」だの「タバコを買ってきて」だのと注文すると、「取り置きの”セブン”ならあるけど、200円いただきます」としっかりしている。

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薫が自転車に乗れないというので、ヨーコは「自転車に乗れるようになると世界が変わるよ、大げさでなく」と勧め、野原などで自転車の練習をして、乗れるようになる。
 
イメージ 6印象的なシーンは、野原で、ヨーコが「私の足は固いよ。自転車に乗っているからね」というと薫は触ってみて「ほんとだ」という。この映画のラスト・シーンで、20年後の薫が、自転車で、薫が住んでいるかもしれないという住所に自転車で行ってみるが、引っ越しした後だったようだ。その時に自分の足を触ってみて「私の足も固いよ」と独り言をいうのがいい。
 
ヨーコと薫が、「百恵ちゃん(三浦(山口)百恵)の家は近くですごいらしいから行ってみない」といった会話や、テレビから流れてくる野球放送では「ピッチャー・江川、バッター・岡田(阪神)」などという実況が聞こえてくる。
 
古田新太)が、ヨーコに、おそらく別れるつもりで、お金の代わりに、「当たり馬券」を手渡す。あとで、競馬場(大井競馬場)の窓口で、馬券を渡すと、「229,600円です」だった。ヨーコは金額の大きさにびっくりするが、窓口のおばさんに「手切れ金なの」というと「あぁ、お客さん、ついていらっしゃる」だった(笑)。
 
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イメージ 4これを軍資金にして、ヨーコは、薫と伊豆方面に小旅行をするのだった。海水浴場に行くとアイスクリーム売りの増田治五郎温水洋一)がいて、「予約なしでは宿がないが、知らないか」と聞いてみる。「連れ込み、くらいしかないだろう。女性客のお二人さんではね」だった。「連れ込みって」(薫)。

アイスクリーム屋というのは夏の間の副業で、干物屋を営んでいる家だった。そこの留守番役の老婆・増田トメノ (樹木希林)がいて、モノをむしゃむしゃ食べ、アジア人のような風貌。そこはもぐりなのか、宿も提供しているようで治五郎は「1泊3,000円でどう」だった。
 
ヨーコは「お母さんいなくて寂しい?」と聞くと薫は「わかんない」と答える。
ヨーコは「ハードボイルドな女だねぇ、薫は」というと、なぜか目に涙を浮かべる。もう自分は、この家には必要ではないと思ったのだろうか。薫が「もうここへは来ないの」というと「わかんない、私も。でも来なくていいって言われたら、来ちゃあいけないんだろうね」といって、去っていくのだった。

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タイトルの「サイドカーに犬」というのは、薫が車に乗っている時に、「サイドカーに乗っている犬を見たことがある」というセリフから取っている。

ヨーコが「人に命令する人、人を支配する人間になりたいか、人から命令される人間になりたいかどちらがいい」と薫に聞き、「どちらもよくないな」とひとりつぶやくヨーコ。薫が並んで歩くときに、いつも左側にいるので「左側のほうがいいのか」と聞く。「サイドカーに犬」の犬のように、居心地が良く安定していれば、サイドカーの犬の位置がいいということのようだ。
 
 
出演:
 ヨーコ - 竹内結子
 近藤薫 - 松本花奈ミムラ(20年後)
 近藤透(薫の弟) - 谷山毅川村陽介(20年後)
 近藤誠(薫の父) - 古田新太
 近藤良子(薫の母) - 鈴木砂羽
 浜口 - トミーズ雅
 渡辺寿男 - 山本浩司
 釣堀屋主人 - 寺田農
 マンションの下見に来る客 - 松永京子伊勢谷友介
 増田治五郎(干物屋、夏だけアイスクリームの行商) - 温水洋一
 増田トメノ - 樹木希林
 吉村 - 椎名桔平
 
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燃ゆるとき THE EXCELLENT COMPANY」(2006)を再見した。
アメリカに進出した日本企業が現地で様々な”予期せぬ出来事”に直面しながらも成功を勝ち取るまでの実話(「マルちゃん」の東洋水産)の物語で、今見ても熱いドラマで、感動させる。原作は、高杉良によるビジネスマン小説で、東洋水産が海外進出を果たした際の苦悩を元に描いたノンフィクション小説がベースになっている。
一度記事にしているので、物語はこちら:http://blogs.yahoo.co.jp/fpdxw092/58729876.html
・・・
1980年代の日本企業のアメリカへの進出ぶりはすさまじかったし、アメリカの象徴といわれるビルの買い占めや、映画会社の買収などが活発に行われていた時期でもあった。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」などという本がヒットし、もてはやされたが、今から思えば、隔世の感がある。
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日本とアメリカでの従業員のものの考え方の違いが浮き彫りにされるが、日本的なやり方が理解され始めたころでもあった。投資会社によるユニオン結成により、待遇を上げられるという口車に乗せられて、従業員は「ユニオン賛成派」「反対派」「中間派」の3つのグループに分断されてしまう。それぞれのグループに説明・説得をする日本人幹部たち。
アメリカの現地会社のトップ(鹿賀丈史)ですら、生き残りのためには、合理化を進めるべきだと考え、コスト削減、人員削減を断行していく。「ぞうきんは絞っても絞っても水が浮き出るだろう。」
人員解雇の対象は、遅刻・欠勤などをポイントで表し、得点が高い従業員から解雇していくというもの。解雇される人物の名前が読み上げられていく。
「エミリオ・〜」「ペドロ・〜」「アルベルト・〜」「カルロス・〜」、読み上げられた中には「ふざけんな!」「5年間も働いてきたんだ」「家族をメキシコに残してきた。3人の子供はどうなる。お金がいるんだ」など怒号や叫びが聞こえてくる。
赴任したばかりの資材担当の川森潔中井貴一)は「そこまでしなくても」というと「この国で一旗揚げようと国境を超えてきている連中だから、考えている。たくましいんだ」。
リストラにあった人間の何人かは、車に乗り込んで、「クビにしやがって。Go Home(日本に帰れ)」とモノを投げつける。
学歴がない女性従業員キャサリン(サマンサ・ヒーリーは、資材、製品に関する知識も増やし、スペイン語も話せるが、昇進がないことに不満を抱く。キャサリンは、就業時間が終わるといつも時計を見て、急いでいる様子。
川森中井貴一)は、資材(油)の供給元都の連絡ができないことから、キャサリンの家を訪れると、トレーラーを家にしたような簡素な家で、子供と夫がいて、夫は飲んだくれで、キャサリンの稼ぎを当てにして「もっと稼げ」と怒鳴り散らしていた。「明日のレースで儲ける」とわめいていた。
そんなキャサリンは、投資会社から目をつけられて、会社からセクハラを受けたようなでっち上げで会社に復讐するように仕組むことをそそのかされたのだった。
セクハラを受けたということで、イメージが落ちたところで、投資会社が会社を買いたたくというのが投資会社の狙いだった。一方、会社としても、裁判をするとなれば、長期に及び、裁判費用、弁護士費用が膨大になる。弁護士は、示談を進めてくる。
会社の弁護士が自ら「この国では弁護士が問題を作り上げる」と平然と言ってのける。
3年経過したころ、アメリカの事業も安定してきたが、不穏な動きがある情報が飛び込んできた。それは、社内にユニオン(組合)を作ろうという動きだった。これも、投資会社の策略だった。
口八丁の輩が、従業員を前に説明会と称して、言葉巧みにユニオン結成をたきつける。しかも、キャサリンに対するセクハラの疑惑で帰国していた川森中井貴一)が再び工場に戻ってきたことを材料に、会社にゆさぶりをかけようとする。その団交の席にキャサリンも同席させるのだった。果たして、キャサリンは何を語るのか・・・。
イメージ 3キャサリンの言葉は、意外なものだった・・・。しかも、それは感動的な言葉だった。キャサリンの言葉を聞いた従業員たちは、大声で叫んだ。
スーパーをSun Sunヌードルで埋め尽くそう!」。
出演は、中井貴一鹿賀丈史津川雅彦伊武雅刀大塚寧々長谷川初範、木下ほうかなど。
日米間のビジネスの違いや、従業員などのものの考え方の違いなどを断片的だが浮き彫りにしていた。日本多岐な考え方は、「人は財産」だが、米国では、企業勤めは、自身のステップアップの場に過ぎない。会社のノウハウを持って、他社に転職して、そのノウハウを使われてしまうという懸念があるのだ。
・・・
ネット社会の現在では、若者がパソコンに向かって「デイ・トレード」(株の売買)などで、労せずして大金を手に入れようという風潮があるが、20年、30年前の製造メーカーのエンジニアや営業マンは、外国にも飛び回って、活力があったことをうかがわせる。今では通用しない20世紀型のビジネスと言えなくもないが・・・。
映画に登場する昔気質の社長(津川雅彦)は、川森中井貴一)が、罠にはめられて示談金を取られることになるが、その額が10万ドル(当時の換算で3,000万円)だった。「カップヌードル45万個分だな」と社長。「新製品が45万個売れるかな」だった。
川森の濡れ衣は、キャサリン自らの言葉で晴れた。「私がウソをついていた。投資会社に言われた」ことを全従業員の前で告白したのだ。サマンサ・ヒーリーという女優は、オーストラリア出身の女優ということだ。

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