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書庫▶邦画'40-00年代

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軍旗はためく下に」(1972)を劇場で見た時は、極限状態に追い込まれた時の人間の動物的本能と、戦争の狂気に圧倒されたものだった。40数年ぶりに再見したが、映画の持つ歴史的・資料的な価値を改めて痛感する。

監督は、この映画の翌年に「仁義なき戦い」シリーズで戦後の広島やくざ抗争を通じて、戦後日本のやくざ組織と組員たちの生き様をダイナミックに描いた深作欣二

脚本には、深作のほか、「一枚のハガキ」が遺作となった新藤兼人も名を連ねている。

敵前逃亡の汚名を着せられた兵士の未亡人が夫の死の真相を追及していく過程を通して軍隊の非人間性と戦争の不条理を描き出す。

ストーリー:
昭和27年。富樫勝男の未亡人サキエ(左幸子)は“戦没者遺族援護法”に基づき遺族年金の請求をするが、政府はこれを却下した。理由は富樫軍曹(丹波哲郎)の死亡は“敵前逃亡”による処刑で援護法の対象外というもの。しかし、“敵前逃亡”の確たる証拠はなくサキエは以来、昭和46年の今日まで夫の無罪を訴え続けていた。そして、ある日、サキエはついにその小さな手掛かりを手にするのだった。

亡夫の所属していた部隊の生存者の中で当局の照会に返事をよこさかなったものが四人いた、という事実である。その四人とは、元陸軍上等兵・寺島継夫(養豚業)、元陸軍伍長・秋葉友幸(漫才師)、元陸軍憲兵軍曹・越智信行(按摩)、元陸軍少尉・大橋忠彦(高校教師)だ。サキエは藁にもすがる思いで、この四人を追求していく。彼らはどんな過去を、戦後26年の流れの中に秘め続けてきたのか・・・?

・・・
あらゆる人がみるべき映画。
戦時中は、兵隊にとっては生き延びることよりも、国のために死ぬことが優先されていた時代。軍人の上下関係は厳しく、下のものが上官に意見を言うことなど許されなかった。しかし、自分だけ食事を独占し、兵隊には重労働を課して、殴る・蹴るの暴力を振るう上官を許せなかった富樫が、この上官さえいなければ、何人の兵隊が救われることか・・・と考えるのは不思議でもない。1945年8月15日の終戦を迎えた直後も、上官の一人は、終戦を信じず「デマだ」と言って兵隊に死ぬまで戦えと強制したのだ。ついに、富樫らは、上官を殺害する。

上官が戻らなかったことに、富樫を含む5人の班員に小隊長が問い詰める。
寺島上等兵(三谷昇)は生き延びるため、事の詳細を話してしまう。

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一人は病死、3人は海辺で銃殺刑にされるのだ。
寺島は、生きて帰り、廃墟となっているような朝鮮人部落で世捨て人のような生活を送っていた。そこも、間もなくビルが建てられる予定で、早晩どこかに移動しなければならない。

サキエは、ようやく寺島から真実にたどり着くのだが、A級戦犯でありながら総理大臣にまでなった人間がいる一方で、同じ戦争で日本のために戦った富樫を、戦没者名簿に載せることはなく、無視され続けるのだろうとあきらめともつかぬ絶望感を味わうのだった。

・・・
富樫を演じた丹波哲郎の鬼気迫る演技がすごい。
銃殺される前に、何か言いたいことがあるかといわれた富樫は、

”メシが食いてえんだよ。飯を食わしてくれるまでは、
死刑に何かならねえぞ!”

まともな食料は無く、虫やネズミまで食べていたのだ。塩と物々交換するために死体の人肉を子豚がいたと称して、兵隊たちにさしだしていた!

海辺で、富樫以下3人は、1メートル間隔に座らせられ、「ニッポンはどっちの方角ですか」といい、その方向に、深々と頭と手をこすりつける。その後、手拭いで目隠しをされる。いよいよ、憲兵が銃を構えると、富樫が両側の二人に、いう。

”死ぬときもオレたち一緒だぞ。手さ貸せ、手さ貸せ
(両側の人間と肩を寄せ合って叫ぶ声がすごく、思い出しても身震いがする)
”天皇陛下〜!”

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このことを聞いたサキエは、「天皇陛下のあと、”万歳!”といったんでしょうかね」と寺島に聞くと「いやなにか訴えかけるような、抗議するような、そんな叫びかたでした」だった。

サキエはつぶやく。「国が始めた戦争だに。終わった後は、自分たちで勝手にやれっていうのか」。

・・・
富樫軍曹について、生き残った人物がそれぞれ、「こうだった」と述べるが、それが人によってまちまちだった。まるで「羅生門」のアングルを変えた見方のように・・・。

戦争により亡くなった戦没者の数は、3,100,000人とい数字が画面に現れる。

あの戦争は、なんだったのか、今でもわれわれに問いかけるようだ。

■監督: 深作欣二
■脚本:  新藤兼人、長田紀生、深作欣二
■原作 : 結城昌治
■製作 : 松丸青史 、 時実象平
■撮影 : 瀬川浩
■美術 : 入野達弥
■音楽:  林光
■録音:  大橋鉄矢
■照明:  平田光治
■:編集  浦岡敬一
■助監督: 片桐康夫

出演
●富樫勝男: 丹波哲郎
●妻サキエ: 左幸子
●娘トモ子:  藤田弓子
●トモ子の夫:小林稔侍
●寺田継夫:  谷昇
●秋葉友幸 : 関武志
●寺島継夫上等兵: 三谷昇
●ポール・槙: ポール牧
●超智信行 : 市川祥之助
●超智信行女房: 中原早苗
●大橋忠彦:  内藤武敏
●千田武雄 : 中村翫右衛門
●後藤少尉:  江原真二郎
●堺上等兵:  夏八木勲
●堺上等兵女房: 藤里まゆみ
●等兵女房の弟: 夏八木勲
●小針一等兵 : 寺田誠(麦人)
●厚生省課長:  山本耕一


☆☆☆☆
※「日本映画」マイベスト30の1本

1972年度キネマ旬報ベストテン2位:
第1位 「忍ぶ川」 監督:熊井啓
第2位 「軍旗はためく下に」 監督:深作欣二
第3位 「故郷」 監督:山田洋次
第4位 「旅の重さ」 監督:斎藤耕一
第5位 「約束」 監督:斎藤耕一
第6位 「男はつらいよ 柴又慕情」 監督:山田洋次
第7位 「海軍特別年少兵」 監督:今井正
第8位 「一条さゆり 濡れた欲情」 監督:神代辰巳
第9位 「サマー・ソルジャー」 監督:勅使河原宏
第10位 .「白い指の戯れ」 監督:村川透

以前の記事:

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浅丘ルリ子がテイチクレコードから1969年8月5日に出したシングルレコード「愛の化石」(レコード売り上げ100万枚突破!)をモチーフにして、1970年に同名タイトルで映画となったのが「愛の化石」。

当時の劇場公開以来、DVD化はおろか、TV放送すらされていなかった門外不出の作品「愛の化石」46年ぶりに解禁DVD化されたというので見た。テレビでは、昨年9月に45年ぶりとなるが、特集で放映された(下にYouTube予告映像)。

浅丘ルリ子の魅力のすべてを引き出す話題作として公開され、当時の流行最先端であるニュー・モード・ファッションを華麗に着こなす浅丘ルリ子が大きな見どころとなっている。

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監督は「私は貝になりたい」「いろはにほへと」(テレビ作品)などの岡本愛彦
共演は高橋悦史、田宮二郎、寺尾聰、渚まゆみといった豪華な顔ぶれ。
 
・・・
(ストーリー)ベトナムの取材から帰国した、報道カメラマン日比野高橋悦史は、恋人の雑誌記者庄司ジュン子渚まゆみから用意された次の企画、沢由紀浅丘ルリ子を撮る仕事に取り組んだ。
 
由紀は今や、ヨーロッパ帰りのテキスタイルデザイナーとして、繊維メーカー・ロンシャンに専属、各方面から注目を浴びていた存在。
 
日比野は由紀の背後にはローマにいるかつての恋人碧川(みどりかわ)とロンシャンの企画部長原田田宮二郎がいることを知った。
 
日比野は連日、由紀を追いかけるが、ポーズをとる彼女がいやだった。
ある日、由紀は碧川(みどりかわ)の帰国の報を聞き、探し回るのだが居所すら不明ですっかり憔悴した。

さらに、ロンシャンがライバル社に対抗して、外国人デザイナーを起用し、由紀は事実上、ロンシャンをクビとなった。原田は由紀に碧川忘れるよう説得、また常務津久井清水将夫に彼女の素晴らしさをすすめるのだが、却下された。
 
日比野は、由紀に心惹かれ始めており、一方傷心の由紀も碧川との思い出懸命に精算せんと努めた。由紀の愛は日比野移りつつあったのだ。
 
日比野次の仕事ビアフラ(ナイジェリア)取材準備奔走していた。ジュン子から別かれ話を切り出されたのもその頃だった。由紀は原田からすすめられたパリで仕事断わり日比野のもとへ走った。数日後単身ビアフラ飛び立つ日比野を由紀はひとり空港のフィンガーデッキに見送った
 
・・・
この映画は、石原プロモーションの製作で、石原裕次郎以外の役者が主演するのは浅丘ルリ子がただ一人だったという作品。2年ほど前に石原プロモーションで、映画の原板が発見されたことから、今回DVD化が可能となった。いわば幻の映画といわれていた作品。
 
イメージ 31970年当時の時代背景を知るにも貴重な1本といえそうだ。
公衆電話は「10円硬貨」のみ受け付けるダイヤル式の赤電話
空港も舞台の一つになっているが、当然羽田空港(成田空港の開港は1978年)だ。羽田が海外渡航の玄関だった。
 
カメラマン原田の女友達・庄司ジュン子は、現在雑誌記者だが、元全学連の出身ということもわかる。全学連は、全日本学生自治会総連合の略称各大学学生自治会の全国組織が全学連
 
企画部長原田田宮二郎)の勤めるロンシャンという会社の外国の取引先のドイツ人・ブロッケンが招かれるが、接待などに同席した由紀は翌日、「外国人てタフだわ。54,5歳でも、ゴーゴー(死語)でも何でも踊るんですから」。

「ローマ」については、思い出したくない苦い思い出があった。
20代の前半のころ、テキスタイルデザイナー仕事で出先のローマで、一人の男にあった。それが、EEC(当時の欧州共同体)で市場調査をしていた碧川(みどりかわ)だった。

この映画では、何度も碧川(みどりかわ)という名前が登場するが本人は、最後まで顔を見せない。碧川は、由紀との関係を清算するために、碧川の友人の原田を紹介し、原田の会社の専属デザイナーとなったのだった。
 
「愛の化石」というタイトルは、「彼(碧川)は生きている化石だよ」という原田の言葉からきているようだ。由紀は「その石を抱いてきたからこそ、生きてこられた」というのだ。
 
時々碧川は短期間帰国しているらしいという情報があったが、結局再会は果さなかった。原田は、過去の亡霊から逃れるべきだと諭す。そして、ナイジェリアのビアフラで、苦しい体験をしたことがあった由紀は、ナイジェリアのビアフラに長期で出かけるというカメラマンの日比野にひかれていることに気付く。「ビアフラによろしく」とつぶやき、日比野の知らないところ(空港デッキ)で、由紀は飛行機の日比野を見送った。
 
 ・・・
浅丘ルリ子の映画は「御用金」やルノー・ベルレー(「個人教授」「さらば夏の日」)と共演した「愛ふたたび」や、「男はつらいよ」シリーズ(出演4作品)など、十数本しか見ていないが、寅さんシリーズのマドンナ”リリー役”が最も印象に残る。品のあるお嬢様役もいいが、人間味のある蓮っ葉?のキャラもいい(笑)。

出演:
浅丘ルリ子
高橋悦史
渚まゆみ
垂水悟郎
川地民夫
寺尾 聰
石原佑利子
清水将夫
田宮二郎

  テレビ放送予告

 
☆☆☆


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山本薩夫監督の「金環蝕」(1975)を、40年ぶりに再見した。

この映画は、池田隼人総理大臣の時代に起こったダム建設に関連した汚職事件をモデルにしている。登場人物も、ほとんどが実在したモデルがいる。

例えば、京マチ子が演じるのは池田隼人夫人(映画では寺田峯子・寺田首相夫人)である。出しゃばり女として映画では描かれている。そのわけは、人事には口を出さないが、業者の入札などは、夫である首相にとって有利になるように、自分の名刺(首相夫人)に「xx建設にお願いしますね。」と”権力をかさに着たような”メモ書きをして、決定権のある人物などにゆさぶりをかけるのである。

タイトルが出る前に、画面に「周りは金色の栄光に輝いて見えるが 中の方は真っ黒に腐っている」という文字が現われる。それが金環蝕であり、この物語の主題だった。

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                                                 金環蝕

イメージ 5豪華俳優によるオールスターキャストだが、いかにもエリート然としたメガネの奥で鋭い眼光をみせる仲代達矢演じる星野官房長官が主役のようにも見えるが、この映画で、歯ががたがたの出っ歯で前科4犯の闇金業者・石原を演じる宇野重吉が主役といってもいいくらいでその役作りには、圧倒される。

配役が画面で次々に現れるが、最初に男優の名前がずらりと並び、後半は女優の名前が出てくるというように分かれていた。

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・・・
昭和39年5月12日、第14回民政党大会で、現総裁の寺田政臣(久米明は、同党最大の派閥・酒井和明(神田隆)を破り、総裁に就任した。

この時、寺田は17億、酒井は20億を使った。
数日後、星野官房長官の秘書・西尾(山本學)が、金融王といわれる石原参吉(宇野重吉)の事務所を訪れ、二億円の借金を申し入れたが、石原は即座に断った。

そして、石原は星野の周辺を部下と業界紙の政治新聞社長・古垣(高橋悦史)に調査させ始めた。政府資金95%、つまりほとんど国民の税金で賄っている電力会社財部(たからべ)総裁(永井智雄)は、九州・福竜川ダム建設工事の入札を何かと世話になっている青山組に請負わせるべく画策していた。

一方、竹田建設は星野に手を廻して、財部の追い落しを企っていた。
ある日、星野の秘書・松尾が、財部を訪れた。彼は寺田首相夫人の名刺を手渡した。それには「こんどの工事は、ぜひ竹田建設に」とあった。首相の意向でもあると言う。

その夜、財部は古垣を相手にヤケ酒を飲んだ。古垣は財部の隙を見て、首相夫人の名刺をカメラにおさめた。昭和39年8月25日、財部は任期を一カ月前にして、総裁を辞任した。彼の手許には、竹田建設から7000万円の退職金が届けられていた。

新総裁には寺田首相とは同郷の松尾が就任し、工事入札は、計画通り竹田建設が落札し、5億の金が政治献金という名目で星野の手に渡された。

そんな時、石原は星野へ会見を申し込んだ。すでに星野の行動全てが石原メモの中に綿密に記されていた。この会見で、星野は石原に危険を感じた。

数日後、西尾秘書官は名刺の一件で、首相夫人に問責され、その西尾は自宅の団地屋上から謎の墜落死を遂げた。警察は自殺と発表した。

昭和39年10月6日、寺田首相が脳腫瘍で倒れ、後継首班に酒井和明が任命された。ある日石原はマッチ・ポンプと仇名される神谷代議士に呼び出された。

神谷は、福竜川ダム工事の一件を、決算委員会で暴露するといきまいた。
石原は神谷に賭けることにした。昭和40年2月23日、決算委員会が開かれた。

参考人として出席した松尾電力会社総裁らは神谷の追及にノラリクラリと答え、財部前総裁は、古垣と会ったこと、名刺の一件を全て否定した。

一部始終をテレビで見ていた石原は、古垣に首相夫人の名刺の写真と、石原がこの汚職のカギを握っていること、を古垣の新聞に載せるように言った。

彼は星野らが自分を逮捕するであろうことを予測したのだ。派手に新聞に書きたてれば、よもや彼らも自分と心中はすまいと睨んだのだった。

だが、その夜、古垣は、義弟・欣二郎に殺され、何者かに古垣の原稿と名刺写真のネガを持ち去られてしまった。翌朝の新聞には「三角関係のもつれ」とあった。石原参吉がついに逮捕された。「数億の脱税王」などと新聞記事は大見出しをつけていた。

イメージ 6民政党本部幹事長室で、斎藤幹事長(中谷一郎)は、神谷代議士(三國連太郎)に2000万円渡し、三カ月ほど外遊するように、との党の意向を伝えた。翌日の決算委員会に、すでに神谷の姿は無かった・・・。

昭和40年3月21日、死去した寺田前総理の民政党葬が行なわれ、酒井総裁が、厳粛な表情で故・寺田を讃える弔辞を読んでいた(MovieWalker)。

・・・
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政界と業者(この映画では、ゼネコンといわれる建設会社)との癒着や、利権を巡るわいろ、政治新聞社への賛助金名目による懐柔(自分たちに都合のいい記事を書かせる)などが描かれ、50年たった今でも、「政治とカネ」の問題が後を絶たないことに驚かされる。

政治の中枢にいる人物が、表に出せないカネを工面するため、ヤミ金融から2億円もの調達を頼んだり、腐りきった裏の世界も描かれる。「腐ったリンゴは、隣のリンゴを腐らせる」というセリフッも印象に残る。

金融業者が、金にものを言わせて、情報を集め、その情報をネタに政治家から巨額のカネを払わせようと暗躍していた。その闇金業者は、”乱世の英雄”と言われたり、星野官房長官(仲代達矢)に言わせれば、”ただの火事場泥棒”ということになる。

イメージ 7金融業者の石原(宇野重吉)は、「自分の目で、星野を見てみたい」と”爆弾”情報を握っていることをにおわせて、料亭で星野と石原が同席するシーンは圧巻だった。

石原にしてみれば、内閣を倒すくらいのネタをもって臨んだのだが、石原は、全く動じることもなく、小ばかにしたような薄笑いの態度で、「どうせ首相夫人の名刺か何かでしょう」と言って、退席してしまうのだ。

一方でダム建設に絡んで、入札に関して虚々実々の不正や、駆け引きも行われていた。

建設案件に対して複数の指名された企業に対して「ロワーリミット」を設定する会議でも不正があった。「ロワーリミット」というのは、最低落札価格のことで、落札選考基準からみて、その誤差のパーセント比率の中で、最も高い金額で設定した会社が請け負うというシステムだ。

「うちの会社では、ここまで安くできます」というのは、はじかれる仕組みになっているわけで、国の見積もり提示予算に対していかに誤差が近くで提示するかがポイントとなる。

その誤差というのが、「6.5%」「7%」「7.5%」「8%」・・・といったロワーリミットをどれにするかというのを決める際に、「封筒の中身のパーセントをすべて7%に」するという特定の会社に有利にあるように工作が行われたのだ。

今は亡くなった俳優が多いが、見ごたえがあった。

出演者:
星野康雄(官房長官):仲代達矢 
石原参吉(金融王):宇野重吉 
神谷直吉(陣笠代議士):三國連太郎
朝倉節三(竹田建設専務):西村晃
古垣常太郎(日本政治新聞社社長):高橋悦史
松尾芳之助(電力開発後継総裁):内藤武敏
財部賢三(電力開発総裁):永井智雄
古垣欣二郎(常太郎の異母弟):峰岸徹
若松圭吉(電力開発副総裁):神山繁
西尾貞一郎(内閣秘書官):山本學
神原孝(法務大臣):大滝秀治
大川吉太郎(通産大臣):北村和夫
斎藤荘造(幹事長):中谷一郎
滝井検事総長:加藤嘉
小島(電力開発理事):根上淳
小坂老人(花柳界の情報屋):吉田義夫
小野(有力紙記者):鈴木瑞穂
島田(有力紙記者):前田武彦
宗像(電力開発技師):福田豊土
早川義信(衆議院決算委員長):嵯峨善兵
寺田政臣(首相):久米明
酒井和明(後継首相):神田隆
正岡(電力開発理事):高城淳一
中村(電力開発理事):五藤雅博
広野大悟(副総理):河村弘二
金丸(青山組常務):上田忠好
脇田(石原の部下):早川雄三
荒井(石原の部下):矢野宣
青山達之助(青山組社長):原田清人
黒尾重次郎(寺田派幹部):外野村晋
平川光正(寺田派幹部):山本武
党総裁選議長:花布辰男
安原内閣秘書官(西尾の同僚):山本清
小松内閣秘書官(西尾の同僚):小美野欣二
警視庁警備課員(首相夫人警護):田村貫
寺田峯子(首相夫人):京マチ子
萩乃(石原金融王の妾):中村玉緒
吉千代(星野官房長官の女):安田道代
遠藤滝子(古垣兄弟の女):夏純子
加代子(石原金融王の妾):大塚道子
時枝(吉千代宅の家政婦):中村美代子
かつ江(石原金融王の妾):長谷川待子
電力開発副総裁の女:川崎あかね
西尾悦子(西尾秘書官の妻):原田あけみ
星野の女:笠原玲子

☆☆☆


「白い巨塔」「不毛地帯」「華麗なる一族」が山本薩夫監督の個人的なベスト3作品。
やはり山崎豊子の原作というのが強みだ。



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岡本喜八監督、菅原文太主演の「ダイナマイトどんどん」(1978)を見た。
戦後の闇取り引きや、ヤクザ映画の抗争で出演者が菅原文太、金子信雄などの訛りのある話し方などを聞くと、「仁義なき戦い」を彷彿とさせる。

昭和25年夏、北九州一円でエスカレートしたヤクザの抗争を民主的に解決しようと開かれたヤクザ組織の野球大会を描く。野球といっても、”任侠野球”と言われ、危険球なども連続して投げるといった具合。

脚本は「アラスカ物語」の井手雅人と古田求の共同執筆、監督は「姿三四郎(1977)」の岡本喜八、撮影は「青春の門 自立篇(1977)」の村井博がそれぞれ担当。

・・・
昭和25年、拡声器から流れるのは笠置シズ子の歌うヒット曲、東京ブギウギ。
パチンコ屋や即席屋台などでは、チンピラ・ヤクザが、自分の腹巻に、店の商品などを詰め込んでいた。そこに進駐軍のMP(Military Police= 軍警察)のトラックがやって来る。ヤクザ組織の組長のような人間が、現金の札束をMPに渡す。闇商売に目をつむってもらおうという賄賂だった。

そんな中、北九州一円ではヤクザ組織の抗争がエスカレートして、まさに一触即発の状態だった。特に小倉では昔かたぎの岡源組と新興ヤクザの橋伝組がしのぎを削っていた。

この事態に小倉警察署長の岩崎(藤岡琢也)は、ヤクザ抗争を民主的に解決するために野球大会を提案した。岡源組、斬り込み隊長の加助(菅原文太)は野球など子供の“タマ遊び”だとして、話に乗らず、割烹「川太郎」で飲んだくれていた。

加助は店のおかみ、お仙(宮下順子)にゾッコンだった。岡源組(岡谷源蔵組長:嵐寛寿郎)のシマを狙う橋伝組(橋本伝次郎組長:金子信雄)は、一気に決着をつけようと、札束にものをいわせ、全国から野球上手な渡世人を集めた。

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一方、岡源組はドシロウトばかり、わずかに戦争で片足を失った五味(フランキー堺)を監督に迎えただけだった。ジョーカーズとの一回戦、あわや敗退かという時、途中から出場した加助の劇的な長打で逆転した。

勝利に酔う岡源組の前に、岩国の貸元から送られてきた、助っ人、銀次(北大路欣也)が現われた。銀次の投げる魔球で2回戦は楽勝だった。しかし加助は銀次がお仙の惚れている男とわかって身を引く。

橋伝組は、岩国に手を延ばして銀次を寝返えらせてしまった。
このことが加助の怒りを一層あおり、岡源組は一人一殺の殺人野球に活路を求めスパイクを尖らせ、バットに鉛を埋めた。

双方の応援団も盛り上がり、岡源組には小倉の芸者衆が、赤いけだしをまくってカンカン踊り、橋伝組には地元のストリッパーのラインダンスとボルテージは最高頂に達した。

サイレンの音とともに試合は始まった。次々と負傷する両軍選手、審判も例外ではない。二転、三転する血みどろの試合展開。6対3で迎えた9回裏、岡源組の攻撃、2死満塁で加助がバッターボックスに入った、そして加助の打った打球は・・・。

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・・・
ドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」は、企業間の戦いと野球部の闘いを並行して描いたが、「ダイナマイトどんどん」はヤクザ間の抗争への世間の風当たりを和らげるために野球で勝負をつけようというものだったが、乱闘騒ぎが起こってしまう。

イメージ 28連続三振を記録する投手・芦刈の作蔵(田中邦衛:写真)の独特の投球フォームは、バッターに背中を向けて、小バカにしたような態度から繰り出すストライクが笑わせる。ただ、無類の酒好きで、焼酎をやかんいっぱいに入れてあるのを差し出され、飲みすぎてベロベロになって自滅してしまう。

プロのピッチャー経験のあり、指が一本ないことからミラクル変化球を投げる橘銀次(北大路欣也)は、本格派ぶりを見せていたのが目立った。

野球チーム名は、「橋伝カンニバルズ」と「岡源ダイナマイツ」とかなり過激。
中心者が「ダイナマイト!」と叫ぶとチーム・メンバーは、足踏みをして「どんどん」と掛け声を掛けるところからタイトルとなった。

やや下ネタになるが、戦後のパンパン(アメリカ軍人相手の娼婦の俗語)で野球をやっていたところへ、ヤクザがやってきて、「女が野球なんかできるのか」というと「バットとボールはお得意さんよ」。加助(菅原文太)が、「野球なんか、ガキの遊びだ」と言って、野球に加わろうとしないで飲んだくれていると。女郎の一人から「渡世人のくせして、野球ができんと?それでも○○タマぶら下げてんのか」だった。

・・・
岡本喜八監督のコメディタッチの任侠・野球映画。
昭和20年代半ばの風俗、時代背景などが再現されて興味深い。

出演:
菅原文太:遠賀川の加助
宮下順子:お仙
北大路欣也:橘銀次
嵐寛寿郎:岡谷源蔵
金子信雄:橋本伝次郎
岸田森:花巻修
中谷一郎:香取祐一
フランキー堺:五味徳右衛門
小島秀哉:留吉
石橋正次:吹原
丹古母鬼馬二:鬼熊
福崎和宏:一六
下馬二五七:百武
鳥巣哲生:牧瀬
兼松隆:陣内
志賀勝:南里
吉中正一:辻
田中邦衛:芦刈の作蔵
赤穂善計:合田
尼子狂児:津上
妹尾琢磨:血桜
鴨てんし:相馬
二瓶正也:犬飼
伊吹新太郎:真崎
大木正司:猿渡
藤岡琢也:岩崎警察署長
大前均:中谷巡査部長
草野大悟:藤崎
長谷川弘:小林部長
伊佐山ひろ子:きん子
桜町弘子:千代竜
小林真美:君春
立枝歩:のり子
岡本麗:特飲街の女郎
ケーシー高峰:和田山の繁蔵
ジャック・デービス:米軍司令官
岡部耕太:賭博屋

監督:岡本喜八
音楽:佐藤勝
製作:大映
配給:東映 
映画:142分

☆☆☆


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