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fpdの「映画スクラップ帖」 (名作に進路を取れ!)
★「9月1日から「はてな」ブログに移りました。https://fpd.hatenablog.com/

書庫▶邦画2010〜17年

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残穢(ざんえ)住んではいけない部屋」(2016)を見た。
原作は、小野不由美によるホラー小説で、「ゴールデンスランバー」「白ゆき姫殺人事件」などの中村義洋監督が映画化したミステリー。
小説家にメガネをかけた竹内結子が扮しているポスター写真などを見て、面白そうと思って見たが、期待は裏切られ”見てはいけない映画”だったかもしれない。
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過去に忌まわしい事件が起こったことが原因で何十年後も、同じ土地に怪奇現象が起こるという和製ホラー。

ある小説家が、奇妙な“音”のする部屋に住む女子大生から投書を受け取ったことをきっかけに、謎の原因を探り、部屋を巡る驚くべき真相に迫っていく姿を描く。

小説家を竹内結子、女子大生を橋本愛が演じ、初共演を果たす。ほかに佐々木蔵之介滝藤賢一、坂口健太郎など。

画面も暗く、ストーリーも限りなく暗い。見所はラストシーンの不気味な怖さくらいで、気が弱い人は”注意警報”だ。全体的に薄気味悪い映画で、おすすめしない。

映画は、小説家の「私」の一人称形式で進んでいくが、主人公の私(竹内結子)の抑揚のない低い声で語られていくが、聞き取りにくいところも目立った。

・・・
小説家である私(竹内結子)のもとに、読者の久保という女子大生(橋本愛)から住んでいる部屋で奇妙な音がすると記された手紙が届く。好奇心から彼女とともに調査に乗り出したところ、かつて住んでいた人たちがこのマンションから引っ越していった後、自殺や心中、殺人といった事件を引き起こしていたことがわかる。やがて恐ろしい真相にたどり着いた二人もまた事件に巻き込まれてしまう(MovieWalker)。

・・・
「私」は、かつてはホラー作品も執筆していて、その関係で今でも読者から恐怖体験や相談の手紙が送られてくるのだ。手紙の束の中の一通に「久保」という名前の女子大生からの心霊相談に「私」は興味を持った。

久保が住んでいる岡崎マンション204号室、寝室として使っている和室から「箒(ほうき)で床を掃いているような音」がするという。

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「私」はさっそく久保(橋本愛)に連絡し、怪奇現象の原因を調べていくのだが、次第に恐ろしい過去との因縁の呪いのような事象が引き起こしているのではないかという疑念が沸き起こっていく。

「私」は原因を推理してみる。それは「箒ではなく、着物の帯が床に擦れているような様子を見た」という久保の証言から「和装の首つり」ではないかと。

しかし、不動産会社などに問い合わせるも過去にそういった事実はないという。「私」は過去に送られてきた読者相談の中に同じ「岡崎マンション」の住人だった人物を発見する。しかし、その読者・屋嶋が住んでいたのは401号室。また、203号室でも住人の転居が続いているという。

「私」と久保は「土地に原因があるのでは?」と推測を改めた。岡崎マンションが立つ前の土地には、ゴミ屋敷として有名な小井戸家があり、住人の男はゴミの中で絶命していたという。

「私」は男がゴミ屋敷をつくった原因は怪奇現象の「音」ではないかと考える。一方、元岡崎マンションの住人・屋嶋からは新たな情報があきらかになった。

①屋嶋の体験した心霊現象は「赤ん坊の声」だった。
②近所の岡崎団地に住む鈴木は「首つりの和装女」現象を体験しているというもの。

これにより鍵は「首つり女と赤ん坊」の2つに増え、また現象は岡崎マンション以外の土地でも確認されていることがわかったのだ。

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「私」と久保は、さらに時代をさかのぼり調査を進める。小井戸家以前、その土地には高野家が住んでいた。高野家では妻・トシヱが、娘・礼子の結婚式直後に黒紋付き姿で首を吊っていたという。久保は自分の見た心霊現象の正体は「トシヱの首つり」であると確信する。では、なぜトシヱは首を吊ったのか?
原因は2つ。

娘・礼子は時代にしては貞操観念の薄い女性であり、東京で不純交際の末に妊娠・堕胎していたと推測される。そのため、母親であるトシヱは罪悪感・羞恥心から首を吊った。そしてもう一つは心霊現象「赤ん坊の泣き声」。トシヱもまた屋嶋と同じ現象に苦しんでいて、ノイローゼ状態にあったのだという。首つり時は正常な精神状態ではなかったのであろう。

「私」は話の内容から「赤ん坊」の正体は礼子が堕胎した子供であると推測すると同時に、もっと複数の赤ん坊が関係しているはずだと考える。調べてみると、高野家以前のその土地には長屋があり、そこには中村美佐緒という女が住んでいた。中村美佐緒は貞操観念の低い女で、子どもを身ごもっては、生まれてきたばかりの我が子の息の根を止めていたという。

一連の「赤ん坊の泣き声」の正体が判明した。「私」は考える。一連の現象の原因は「触穢」(穢れに触れると、その穢れが伝染する)なのではないか?「不幸」「怪奇現象」の原因となる「穢(けが)れ」は今もなお広がり続けているのではないか?

・・・
壁に張ってある絵画、床に耳を当てて何か音を聞き分けようとする老婆、”スパイダーマン”のように這いつくばって見える黒い物体、開けてはいけない部屋を開けてしまった子供が見たもの・・・。「見ないほうがいい映画」と言われると見たくなる?!(笑)。

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横溝正史の「八つ墓村(やつはかむら)」のキャッチフレーズではないが、”「祟(たた)りじゃ〜っ! ○○の祟りじゃ〜っ!」といった映画だった。

たまにこういった暗〜い映画を見ると、「映画はエンタメ性、興奮させる面白さ、痛快さ、意外性、ヒューマンドラマ」がいいと改めて思ってしまう。

★★ (怖いもの見たさ、「貞子」などのホラー好きの人にはいいかも。)


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64 ロクヨン」(後編)(2016)の公開初日、あさイチで見た。MOVIXさいたま(ポイントで)。前編は、いくつかの謎を残した「起・承」とするなら後編は「転・結」にあたる。
前編を見ている人は必然的に後編も見に行く映画。監督は「アントキノイノチ」の瀬々敬久(ぜぜ たかひさ)。

「前編」は、14年前の「ロクヨン」を模した誘拐事件が発生したところで終了。
「後編」に期待がかかったが、あれもこれもと詰め込みすぎたのか、辛口で見ると、やや焦点がぼけた印象もある。

県警の刑事部長のポストをめぐって、県警の内部昇格と本庁からの横滑りの対立、県警内部の部門間の対立、県警広報とマスコミとの軋轢、警察内部の代々の隠蔽(申し送り)、模倣誘拐事件の動機と背景などが、怒涛のように明らかになっていく。主人公の三上広報官(佐藤浩市)の娘はどうなったのか、など全ての伏線が”回収”されるかというとそうでもなく中途半端。

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刑事時代に「ロクヨン」の捜査に関わった、今は警務部広報官の三上義信(佐藤浩市)の耳にも模倣誘拐事件の一報が入る。

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三上は、秘密裏に捜査を進める刑事部から情報を引き出そうと、かつての上司で、ロクヨンの捜査に共に関わった、今は捜査1課長の松岡勝俊(三浦友和)に近づく。

松岡からなんとか承諾を得た三上は、松岡らが乗る捜査指揮車に乗り込み、情報を部下の諏訪(綾野剛)らに流していく。やがて捜査線上に、一人の人物が浮かび上がる・・・という展開。

犯人は誰かという推理を待つまでもなく、途中で犯人が割れてしまう。
ただ、その動機やプロセスが筆舌に尽くせぬものというのが見所となっている。

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三上の娘が家出中であることが、ロクヨンの被害者の父、雨宮芳男(永瀬正敏)と、今回の被害者の父・目崎正人(緒方直人)に対する距離を縮め、物語を感慨深いものにしているという側面は確かにある。

身代金の2,000万円を犯人からの指示とはいえ、あんなふうに処分してしまうというのはありえない。昭和の最後の年、電話ボックスが一定の役割を果たしていた。また、警察の指令室のカムフラージュのための偽装車の内部などは面白い。

マスコミも、地元ローカル紙のマスコミに対して、東京に本社のある新聞社などの上から目線の物言いなど、差別意識も根強いようだ。警察が得た情報を即マスコミに伝えるのではなく、そこに「時差20分」という鉄則がある、というのも面白い。県警など警察とマスコミの関係は、映画を見る限りは、敵対関係にあるような描き方だが・・・。

見ごたえのある映画ではあった。

「前編」121分、「後編」119分で、合計するとちょうど「4時間」。
4時間、映画館の椅子に座るのは大変であることから前・後編の公開となった。
出演はほかに滝藤賢一、坂口健太郎など。

☆☆☆

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ピース オブ ケイク」(2015)を見た。
単なる人気コミックの実写化で邦画のラブストーリーということだったら、ティーン向けの映画だろうと絶対に見ない類の映画。

しかし、この映画は、若手女優の中でも目ヂカラと演技力で定評がある多部未華子主演ということで見た。しかも共演が、綾野剛、菅田将暉、松坂桃李、柄本佑(たすく)、木村文乃といった若手実力派俳優が揃っている。阿佐ヶ谷ロフトの店長役で、宮藤官九郎友情出演。監督は俳優の田口トモロヲ

映画は、中学・高校生向けの壁ドン・タイプの映画ではなく、流されるままに男と付き合う恋愛依存症のダメ女と、優柔不断で能天気な年上30男のカッコ悪いドロドロの話

俳優もそこまでやるかと思うが、綾野剛も全裸で、松坂桃李はオカマ。
多部未華子も、きわどいシーンが何度も出てきて体当たり。控えめなお嬢様タイプかと思いきや、とんでもはっぷんなシーンも多い。27歳になるが、将来は大物女優になりそう。

・・・
梅宮志乃(多部未華子)は心機一転、木造のオンボロアパートで新生活をスタート。過去のことで涙を流すと、隣室の窓が開き、男が顔をのぞかせ笑った。・・・その時、志乃の頬をゆらす、さわやかな風が吹いた。

志乃は、自分の中で何かが大きく動きだすのを感じていた。友人のオカマ、天ちゃん(松坂桃李)が働くレンタルビデオ店でバイトを紹介してもらい面接に訪れるとなんと店長は、昨日出会った男・京志郎(綾野剛)だった。

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気安く接する京志郎に予防線を張る志乃だが彼には一緒に暮らす女・あかり(光宗薫)がいた。 バイト先の歓迎会で飲み過ぎた志乃は京志郎の部屋で目を覚まし、あかりに見つかってしまうや否やさめる京志郎を尻目に逃げ出す志乃。

しかし、その時、志乃は確信する。自分は京志郎が好きだ、と。植物を買うたび枯らしてしまう彼女だが、新しい恋と重ね今度は枯らせたくないと強く願うのだった。

・・・
20代の男女の恋愛模様を、コメディタッチで描いているが、主人公の志乃(多部未華子)の心の内も重ね合わせて語られ、面白かった。相手に裏切られたりの紆余曲折が描かれ、男運が悪いと悟り、自分の新たな人生をスタートしようと思った矢先、1年半ぶりにアングラ劇場で元彼と再会。追いかける男に嫌気がさして、志乃が大声で叫んだ言葉は・・・。”人を好きになるなんて最悪”だった。が、なんと志乃のとった行動は・・・。

・・・
映画のタイトルのピース オブ ケイク(piece of cake)は、慣用句で「朝飯前」「そんなの簡単」「ちょちょいのチョイ」といった俗語。このタイトルと映画の内容が一致するかは微妙。多部未華子の女優として実力の凄さを見るにはいい映画かも知れない。

★★

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昨年の今頃公開された映画「駆込み女と駆出し男」(2015)を見た。
原案は井上ひさしの時代小説「東慶寺花だより」で、「クライマーズ・ハイ」「わが母の記」の原田眞人監督が初めて手がけた人情時代劇。

主演の大泉洋は、飄々とした役柄が多いが、キムラ緑子とのテンポのいい台詞回しや早口でコントのような会話がコミカルで、飽きさせない。「(話に)ついてきてください」「箱根まで」「シャレですか」や、「それは、ど真ん中」といった具合。全体的にスピード感のある時代劇になっている。

また、役人の手先たちが大勢で寺に押しかけてきた時には、”駆出し男”信次郎(大泉洋)の立て板に水で講談のようにまくし立て、相手方を言葉で打ち負かしてしまう。とくに「ここにいる女は、火あぶりの刑まであと45年」などというのだが、咄嗟に言われた女も調子を合わせていたのだが、あとで「さっきの話はすごい」というと、信次郎は、こともなげに「全部デタラメ」とあっけらかんとしたもの。

・・・
舞台は1841年、天保の改革の真っ只中の江戸時代の鎌倉。
幕府公認の駆込み寺・東慶寺には離縁を求める女たちがやってくるが、寺に駆け込む前に、御用宿・柏屋で聞き取り調査が行われるのだ。

柏屋の居候で戯作者に憧れる駆出しの医者でもある信次郎(大泉洋)は、柏屋の主・三代目柏屋源兵衛(樹木希林とともに、ワケあり女たちの人生の新たな出発を手助けをしていた。

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”駆込み女”の一人、じょごに扮する戸田恵梨香大泉洋とともに主演で、準主演が商人の愛人・お吟役の満島ひかり。このほか堤真一、山崎努、でんでん、中村嘉葎雄、麿赤兒(まろあかじ)、樹木希林高畑淳子(あつこ)らが脇を固めている。

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随所にセリフで笑わせる箇所がある。
駆け込み寺に住んでいるのは、尼さんか修業中の若い女など。駆け出しの医者見習いの進次郎が治療のため寺で治療をするときには、若い女たちの間では「若い男の匂いがする」「髪の毛ぼうぼうの男だす」といった声が聞こえてくる。尼寺では、男は「ひょっとこでも美男に見える」というのが笑わせる。

“鉄の女”じょご(戸田恵梨香)は傷だらけの顔が徐々に見習い医者兼戯作者希望の信次郎(大泉洋)の舶来のヨードチンキ治療で徐々に傷が取れていく。

じょごが寺にやってきた時には、最初はいじめに遭うが、出て行く時にはたくましくなっていた。尼の教育担当は、若い女たちに対して「じょごのように学問と武芸を学んでいるものを東慶寺に迎え入れられたのは天の恵み」と擁護するのだった。

日本橋の唐物問屋・堀切屋三郎衛門(堤真一)の情婦・お吟(満島ひかり)は結核を患っているらしいが、三郎衛門から逃れて、駆込み寺・東慶寺を目指した。能面のような表情だが芯は強そう。

おゆき (神野三鈴)が、体調を崩したというので、「はちみつ浣腸」を信次郎が行うことになったが、懐妊かもしれないということで、相手は信治郎ではないかと疑われる、というばっちりも受けることに。

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上の尼に告げ口するものがいて「おゆきは口にできないことをして、口にできない身体になったといううわさがあります」というものだった。

この映画は、当時離婚といえば、男からのみ認められていた時代。
そんな中で、離婚相談所とも言える場所が縁切り寺と言われた東慶寺だった。

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鉄工所で働く娘じょご(戸田恵梨香)、商人の愛人お吟(満島ひかり)、道場の娘ゆう(内山理名)の3人が、過去と決別し、新たに一歩踏み出す姿を描いているとも言える。満島ひかりは時代劇でも存在感を見せていた。

昨年度の日本アカデミー賞では、大泉洋は優秀主演男優賞、満島ひかりは優秀助演女優賞を受賞した。

クスリとさせる笑いを誘うシーンも多く、時代劇といっても肩肘張らずに見られるところがいい。

☆☆☆


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殿、利息でござる!」(2016)を見た。MOVIXさいたま。
日本映画では久しぶりに感動した。最初に実際にあった話であると断りが画面に出る。タイトルからは、コメディっぽい印象があったが、しっかりとした脚本と豪華な演技派俳優などの演技陣によって映画は廃れゆく宿場町に生きる人びとが、将来代々にわたって町を繁栄させるために私欲を捨てて、力を合わせるというストーリーを感動的に描いている。

何度かセリフの重み予想外の展開に胸を締め付けられるようなシーンもあり、今年の邦画の中では特筆される作品の一つであることは間違いなく、今のところ邦画ベスト3の1本に押したい。

人間はとかく自分の損得、利益だけに執着しがちだが、この映画の原作が磯田道史の「無私の日本人」の中の一編「穀田屋十三郎」であるように、私利私欲を捨てた清冽な日本人が江戸時代にもいたという事実が感動を呼ぶ。

監督・脚本は「アヒルと鴨のコインロッカー」「ゴールデンスランバー」等を手掛けた中村義洋。「アヒル〜」「ゴールデン〜」などで存在感を示した濱田岳がナレーションを担当。”中村組”とも言える阿部サダヲ、瑛太、妻夫木聡、竹内結子などの豪華キャストも注目される。

イメージ 7このほか、大ベテランの山崎努、草笛光子の二人に加えて、松田龍平、寺脇康文、西村雅彦、このところ活躍著しい千葉雄大、さらに”殿”役には、なんとスケーターの羽生結弦(ゆずる)は、まさかのキャスティングで出演しているのは驚きだ。出演者にも、殿役は伏せていたという。  

・・・
「殿、利息でござる!」は江戸中期の仙台藩の小さな宿場町が舞台。
貧乏庶民が殿様にお金を貸し、利息を取って町を救うというストーリー。
藩の重い年貢により困窮する穀田屋・十三郎(阿部サダヲ)ら庶民が、逆転の発想で知恵と無私の精神をもって大金を集め、藩に貸付けて利息を取って町を救うというのだ。

今から250年前の江戸中期。仙台藩・吉岡宿は財政が厳しく、重税にあえぐ百姓や町人たちの破産と夜逃げが後を絶たなかった。小さな宿場町・吉岡藩もすっかり寂れてしまい、造り酒屋の主・穀田屋十三郎(阿部サダヲ)は町の行く末を案じていた。

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そんな中、知恵者の菅原屋篤平治(瑛太)がある秘策を打ち出す。
それは、大金を藩に貸し付け、藩から利息を得るというものだった。
目標額は、千両(現在の額で3億円相当)。しかしこれが明るみになれば打ち首は必至。十三郎とその弟・浅野屋甚内(妻夫木聡)、さらに宿場町の仲間たちは、水面下で大金を掻き集めようと知恵を絞り、奔走する(MovieWlaker)。

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町を救うために、まさかという方法を考え、それを大名に提案するのだが、受け入れる代わり、金額を増やせという難題が上乗せされて戻ってくる。さあどうするか・・・。

映画の冒頭、大きな米びつのような容器にせっせとお金(小判)を投げ入れ、溜め込む老人。その老人が、屋敷の二階から通りを眺めていると、荷車に家財道具を積み込んで、夜逃げをしようとする一家をみる。老人はこれを見て、すぐさま下に降りてきて、「あんたにはお金を貸していたな」と呼び止める。一家の長は「お許しを」という。

場面は一転して10数年後に移る。
かつて老人に呼び止められた男は、背中に荷物を背負って、老人が住んでいた屋敷の中に忍び込もうとしたが、これを町人に見つけられ、逃げ惑うが、大勢に取り囲まれて、”泥棒”として取り押さえられてしまう。

この男は、夜逃げをした男で、もちろん町民は皆知っている人間だった。
老人は、ケチで、せっせとお金を貯めて、貸しているお金を厳しく取り立てていたのではないかと思っていた町民たちは、男が老人から呼び止められた時の真実の話を聞き唖然とするのだった。

このあたりも感動的だった。

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竹内結子阿部サダヲは「なくもんか」で夫婦役を演じていたが、今回は、竹内結子演じる「とき」が、自分に好意を寄せている十三郎(阿部サダヲ)に「私をもらってくれる(=結婚してくれる)」と聞くと、十三郎は「それは」と曖昧な態度だった。ナレーションの説明によると、その後二人がどうなったかは定かではないという言葉があった。

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      「足りないんなら私が出すわ」ときっぷのいい所を見せるとき(竹内結子)。

高利貸しのような人物が、利息もなく、ただ将来の町(村)の発展のために、殿様に貸すお金の工面をする契機となった言葉の数々が印象的だった。出資した人たちに対する「つつしみの掟」というのがあり、これが大肝煎(おおきもいり)(村の最上位役)の千坂仲内 (千葉雄大)により読みあげられた。

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    肝煎(きもいり)の幾右衛門(寺脇康文、中央)と大肝煎の仲内 (千葉雄大、右)

一つ、この行いを末代まで決して人様に自慢してはならない。
一つ、お金を出したことは、他人には話してはならない。聞かれても知らぬ存ぜぬで通す。
一つ、席に座るときは、末席に座る。 ・・・といったもの。

★邦画ではおすすめ作品。
そういうことよ!”(映画の中の竹内結子のセリフから)。

出演:
穀田屋十三郎 - 阿部サダヲ
菅原屋 篤平治 - 瑛太
浅野屋 甚内 - 妻夫木聡
とき - 竹内結子
萱場 杢 - 松田龍平
幾右衛門 - 寺脇康文
千坂仲内 - 千葉雄大
穀田屋 十兵衛 - きたろう
新四郎 - 橋本一郎
善八 - 中本賢
寿内 - 西村雅彦
十三郎の母 - 草笛光子
十三郎の父 - 山崎努
加代 - 岩田華怜
穀田屋 音右衛門 - 重岡大毅
なつ - 山本舞香
伊達重村 - 羽生結弦

  予告編

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