ここから本文です
fpdの「映画スクラップ帖」 (名作に進路を取れ!)
★「9月1日から「はてな」ブログに移りました。https://fpd.hatenablog.com/

書庫▶邦画2010〜17年

記事検索
検索
イメージ 3

あゝ、荒野」(前編、2017)を見た。
映画は昨年10月7日(前編)と10月21日(後編)に2回に分けて公開された。

寺山修司が遺した唯一の長編小説あゝ、荒野」{1966)を、菅田将暉「息もできない」の韓国俳優ヤン・イクチュンのダブル主演で実写映画化した2部作。メガホンをとったのは二重生活岸善幸監督。

「前・後編」合わせて4時間以上という映画なので、気後れしていたが、ようやく「前編」だけ見た。
 
・・・
2021年の新宿(原作は1960年代の新宿)
かつて親に捨てられた新次は、兄貴分の劉輝を半身不随にした元仲間・裕二への復讐を誓っていた。新次はある日、街でティッシュ配りをしていた吃音で赤面対人恐怖症の「バリカン」こと健二と一緒に、「片目」こと堀口からボクシングジムへ誘われる。
 
新次は復讐を果たすため、バリカンは内気な自分を変えるため、それぞれの思いを胸にトレーニングに励む。徐々に名を挙げていく新次に対し、バリカンは特別な感情を抱くようになっていく。そんななか、新次はついに裕二との戦いに臨むことに・・・もがきながらもボクサーとしての道を進んでいく2人と、彼らを取り巻くわけありな人々の人間模様がまるでドキュメンタリーのように描かれていく
 
・・・
原作者の寺山修司いえば、劇団「天井桟敷」の創設者として有名。
職業をきかれれば「寺山修司」と答えたというほどで、多才・マルチだけでは表現できない分野で活躍。詩人、俳人、歌人、作詞家、劇作家、演出家、映画監督、スポーツ評論家、政治評論家、エッセイスト、雑誌編集者、写真家、ゲームプランナーなどだ。
 
既成概念や固定観念に勝負を挑み、社会規範や権力に抗いつづけた反骨精神のシンボルともいわれた。現代においてなおも注目を集める存在書を捨てよ、町へ出よう」は1971年に独立系ミニシアター、ATG(アートシアターギルド)で公開された。
 
50年前の1966年に著された長編小説を見事に映像化した「あゝ、荒野」は、これまでの青春映画の定義を変えるほどのインパクトがある。
 
・・・
イメージ 1

2021年新宿」。
ラーメン屋に入ってきた一人の若者・新次菅田将暉
ラーメンを注文すると、外で爆破事件が起きる。客などは外へ出て騒然とする中、新次は、他人が注文した大盛りのラーメンを食べる。新次がのらりくらりと通りを歩き出すと、顔見知りの男から「お勤めお疲れ様でした」と声をかけられる。
 
喫茶店の中で、新次は「じいさん・ばあさんの300人くらいの名簿ない?すぐかかるから」というと、向かいに座った男が、「もう新次くんには戻って欲しくない。逆戻りするよ」。男が新次に、札束の入った封筒を渡そうとするが、それを受け取らず、店を出ていく・・・。
 
・・・
新次少年院から出てきたばかりの不良であることが明らかになっていく。
その行動は直情的で暴力的だが、一方で素直さや純真さも見せる。
 
新次が出会うことになる、もう1人の主人公を演じたヤン・イクチュン監督・製作・脚本・編集・主演と1人5役を務めた息もできないでキネマ旬報ベスト・テン外国映画ベスト・テン第1位のほか数多くの賞を受賞した俳優。
 
ヤン・イクチュン演じる健二は菅田将暉とまったくの正反対の役柄で、吃音に悩み、赤面対人恐怖症で、父に暴力で支配され続けているという内向的なキャラクター

イメージ 5
 
父親が自殺し、母親に去られた過去を持つ新次と、韓国人の母と日本人の父との間に生まれた健二は、両親が離婚し、暴力を振るう父とともに、日本にやってきたのだった。床屋で働いていて”バリカン”健二と呼ばれる。性格が内向きでなおかつ吃音のため、コミュニケーションで苦労する。

イメージ 4

イメージ 6

粗野な美青年と、不器用なおじさんという関係性で、共にボクシングに目覚めていく。プロボクサーとなり、新次は初戦を勝利するが、健二はいいところろなく敗戦。この二人が、ボクシングで戦うことになるという暗示で前編が終わる。
 
・・・
映画は過激な描写があり、映倫は「R-15」指定とした(かろうじて「R-18」は免れたという意見もある)。

イメージ 2この映画に登場する芳子」を演じる木下あかりという女優は全く知らなかったが、新次との濡れ場シーンは大胆そのもの。

木下あかりと菅田将暉は、「はじめまして」と撮影のあいさつをした3分後には、濡れ場シーンを演じたというから、全く見ず知らずの、行きずりのような関係だったという。それが逆に映画にリアリティを与えたようだ。映画の撮影が進行するにつれて、情が高まっていく雰囲気がドキュメンタリー風とも言われる所以か。

木下あかりが、たとえば長澤まさみのように整った美人であると、芝居をしている感があるが、そうでないので(失礼)、むしろ安藤玉恵、江口のりこのようなタイプだったのが”尻軽女”の生々しさを感じさせる。
 
「自殺抑止研究会」なるイベントで、自殺願望者する人々を呼び、一般大衆の前で首吊り実験をさせ、最後の言葉を引き出そうという試みは狂っている。この会の会長の名前が、1970年代前後にテレビで活躍した俳優で軽妙な司会者でもあった川崎敬三という名前だった。いろいろな意味で、問題を投げかける映画だった。「後編」も見なくては。
 
■主な登場人物:
沢村新次(新宿新次):菅田将暉・・・父は自殺。10歳で母親に捨てられる。
二木建二(バリカン健二):ヤン・イクチュン・・・韓国人母は家出。日本人父は暴力。
芳子:木下あかり・・・食堂に勤めるが、尻軽女。
片目(堀口):ユースケ・サンタマリア・・・ボクシングジムのトレーナー。
馬場:でんでん・・・ボクシングジムの新規トレーナー。
二木建夫:モロ師岡・・・建二の父で、元自衛官。自殺願望あり、ホームレス生活。
君塚京子:木村多江・・・新次を捨てた母親。
宮木太一 : 高橋和也・・・ボクシングジムなど経営者。
山本裕二 : 山田裕貴
劉輝 : 小林且弥
二代目(石井) : 川口覚
川崎敬三(自殺抑止研究会会長)  : 前原滉・・・自殺を食い止めると言いながら、
  イベントにする狂気の持ち主。
恵子 : 今野杏南
福島 : 山中崇
マコト : 萩原利久
為永猛 : 松浦慎一郎
まり(為永の妹) : 山田杏奈
オルフェ(バー楕円のマスター) : 鈴木卓爾
曽根セツ(芳子の母親):河井青葉
神山(新次の対戦相手):大内田悠平
檜垣(新次の昔の仲間):井之脇海
真熊:山本浩司
ほか。


 








予告編(一部)


☆☆☆



 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
「にほん映画村」に参加しています:ついでにクリック・ポン♪。

開くトラックバック(1)

イメージ 4

イメージ 5

Seventh Code セブンス・コード」(2013)を見た。
黒沢清監督。トータル・プロデューサー・秋元康。主演、前田敦子
 
この映画はもともと前田敦子の4枚目のシングル「セブンスコード」のミュージックビデオ(MV)として企画がスタート。前田敦子扮するヒロインの謎めいた人物設定やサスペンス仕立ての物語が膨み、作品時間は60分を超え、従来のMVの概念を大きくはみ出す異色の中編として誕生。第8回ローマ国際映画祭に出品されて監督賞と技術貢献賞を受賞
 
・・・
2013年、ロシア・ウラジオストク。
日本人観光客のような女性が一人、スーツケースをガラガラと引っ張って、青い車を追いかける。車の主に追いつくと、男は松永といい、女性は以前に六本木で食事を一度だけグループでご馳走になったと告げる。松永は、ほとんど覚えていなかったが、異国の地では、親切に話しかけてきたり食事をご馳走するという男には気をつけたほうがいいとアドバイスをする。

イメージ 1
        「日本人だからいいけど、外国人には注意しろ。愛想よく近づいてくる男には・・・」

ひょんなことから知り合った飲食店の斉藤山本浩司)という男から情報を得た秋子前田敦子は、松永鈴木亮平がマフィアの闇マーケットに関与している事実を知る。
イメージ 3

イメージ 2
               松永の車を先回りして追う斉藤と秋子

秋子は松永を再び見つけ、行く場所がないというと、松永は秋子を豪奢な自宅に招く。赤味がかったオレンジ色の巨大なカーテンが帆のように風をはらんで膨らむ、その広壮で瀟洒(しょうしゃ)な2階建ての豪邸。ただ、がらんとした廃墟感が漂う空間はいかにも黒沢ワールド
 
松永は秋子を邸に招じ入れた直後、アジトを知ってしまった秋子を始末するよう、ある組織の密命を受ける。
 
松永は電話に対応し階下に降り、仲間のロシア人女と言葉を交わしたのち、2階の客間に戻ってくる。が、そこに秋子の姿はない。松永は訝(いぶか)しげな面持ちで、客間→居間→寝室と画面奥へと移動してゆく(松永の見た目主観ショット探査機のようにスリリングに挿入される)。
 
二つの扉をくぐり抜ける秋子と松永の、そして、松永をフォローするカメラ自体のほぼ直線状の奥へのゆるやかな動きによって、画面には息苦しいほどのサスペンスがみなぎる。ここで秋子がフレーム・アウトして姿を消し、カメラが松永の視点となって秋子を追うという展開がサスペンスフルだ。
 
そして、驚愕の“大逆転”が起こる
 
秋子は寝室で、松永カメラ方向)に背を向けてベッドに腰かけているが、背後に松永が迫ると、振り向いて彼をじっと見つめたのち、豹変したような素早さで彼の手首をつかみ、彼を投げ飛ばす。
 
松永が起き上がると、秋子は彼の顔面や腹に続けざまにパンチ、肘撃ち、前蹴り、回し蹴りを連打する。劣勢に立った松永は、拳銃を撃って反撃するも失敗、扉の陰に隠れていた秋子に逆襲される。
 
秋子は松永をヘッドロックしたあと、彼の正面に跳びつき、片足を彼の脇の下に、もう片足を彼の首に巻きつけ、彼にぶら下がるような格好になる。
 
そのポジションから秋子は松永を手前に引き倒し、彼の下に潜りこみ、関節技・腕ひしぎ十字固めで彼の腕と首を絞め上げ、彼を気絶させる。
 
そして、うつ伏せになって倒れている松永の後頭部に、クッションをかぶせ、その上から垂直に押しあてた拳銃の引き金を引く
 
間髪を入れず秋子は、部屋の金庫を開け、核爆弾の部品クライトロンを手に入れる。一連のアクション・シーン“反転”攻撃によって、われわれは秋子がフリーの腕利きエージェントだったことを知る・・・
 
その少し前のシーンで、秋子がある館のドアロックの暗証番号を知っていたことに合点がいき、クライトロンを奪取した直後、流暢なロシア語で諜報機関に電話する秋子の姿を目にし、ウーンと唸らされる。
 
登場人物の背景などは省略されていて、後半の二点三点の展開には驚かされるが、とくにラストシーンは、呆気にとられるほど余韻を残すシーン。それは見てのお楽しみ。


 
 








予告編


★★
 
 AKB48の”絶対的エース”を卒業して、女優に転じた前田敦子だが、これまで見た映画では(見た本数が少ない)・・・。

★個人的ベスト3映画:
1位:「イニシエーション・ラブ」(80年代の懐メロとラストのどんでん返し)
2位:「もらとりあむタマ子」(グータラ生活に異変が・・・)
3位:「苦役列車」 (出番は少ないが、味わいあり)。      


■出演作品:
「あしたの私のつくり方」(2007) ★★
「伝染歌」(2007)
「那須少年記」(2008)
「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(2011) ★★
「苦役列車(2012)☆☆☆
「クロユリ団地(2013)
「ピカチュウとイーブイ☆フレンズ(2013)
「もらとりあむタマ子(2013)☆☆☆☆
「Seventh Code セブンス・コード」(2014)★★
「エイトレンジャー2」(2014)
「神さまの言うとおり」(2014) イメージ 6
「さよなら歌舞伎町」(2015)★★
「イニシエーション・ラブ」(2015)☆☆☆☆
「モヒカン故郷に帰る」(2016)
「シン・ゴジラ」(2016) ☆☆☆
「武曲 MUKOKU」(2017)
「散歩する侵略者」(2017)
「探偵はBARにいる3」(2017)
「素敵なダイナマイトスキャンダル」(2018)
「のみとり侍」(2018年5月18日公開予定)
「食べる女」(2018年9月公開予定)


↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
「にほん映画村」に参加しています:ついでにクリック・ポン♪。
イメージ 1

みなさん、さようなら」(2013)を見た。団地から一生外に出ないと決意した男の姿を描原作は、久保寺健彦の小説。監督は「ゴールデンスランバー」の中村義洋。コミカルだが、ややビターな青春映画。濱田岳が絶好調。

出演は「アヒルと鴨のコインロッカー」の濱田岳のほか「ウェルかめ」の倉科カナ、「あさが来た」の波瑠など

生まれ育った団地から出ずに生きる男主人公渡会悟)で、濱田岳が、13歳から30歳までを演じるという、男の成長物語。「団地への招待」という動画が劇中に流れ、団地から外に出なくても生活に困らないというアピールがある。
 
【ストーリー】1981年芙六(ふろく)小学校から107人の卒業生が巣立っていった。卒業生たちは全員芙六団地に住んでいた。渡会悟(濱田岳)もその中の一人。団地の敷地内には商店街があり八百屋、本屋、服屋、理髪店などある程度のものは団地の外に行かなくても間に合った。小学校を卒業して中学生になるはずだった悟は団地の中だけで生きていくことを決意する。
 
・・・
中学校の女性教師安藤玉恵が悟の部屋まで訪れて学校に来るように説得するが「中学校なんて時間の無駄。読み書き計算できれば生活できる」と悟の意思は固い。そんな悟の考えに母・日奈大塚寧々は「団地の中だけでも生きていけるわよ」と後押しするという、世間から見たら変わった母子家庭。
 
学校に行かないと決めた悟は、一日のスケジュールを作り、朝5時に起きて乾布摩擦やラジオ講座を聴き、読書をし、ジョギングや筋トレをこなす。

また夜には団地内に住む同級生たちの部屋を巡回する「パトロール」も欠かさない。本人からすれば、同級生が、毎日無事でいるかどうかの確認で、不審者の監視のためなどというのだが、一部の人から見ると、”覗き”ではないかと思われている。
 
テレビで見た、一見すると力道山のような空手チョップが得意な大山倍達という格闘家に感化され、悟のモットー「団地の人間は俺が守る」の言葉通り強い男になることを夢見る。
 
悟は1日も中学校に通わないまま「卒業」扱いになり、就職も団地内のケーキ屋の主人・泰二郎ベンガルに雇ってもらい働き出す。ちょっと変わった友達の憲明永山絢斗や、思春期の悟を誘惑する隣人の有里波留たちと団地内で過ごしながら年を重ねていく。

イメージ 3
 
しかしそんな中、団地に住む同級生たち107人は毎年徐々に引っ越して行き、だんだん残った同級生は少なくなっていく。

イメージ 5
 
20歳になった悟は、小学校の頃から好意を寄せていた早紀倉科カナと同窓会で久しぶりに再会して、思いを打ち明けて交際を始める。団地内でデートを重ねる2人だったが、ある時早紀が「悟と一緒に団地の外にあるカラオケボックスに行きたい」と言い出す。大好きな彼女の願いを叶えるため団地の敷地内と外をつなぐ階段を降りようとする悟だったが、途中で倒れてしまう。

早紀と4年間の交際を経て婚約までして喜ぶ悟だったが、有里から早紀は一生団地から出られないと泣いていた」というのだ。ある日、婚約しているにも関わらず、早紀は違う人と付き合うと言。彼女は普通の生活を送りたいというのだった

有里は大阪に転勤を申し出て、早紀も団地を去ってい
団地に残った同級生は誰もいなくな。団地自体に住む人が少なくなり、代わりに外国人が住むようにな。そんな時、団地内で一人でサッカーをしている少女のマリアと知り合。彼女は継父田中圭から虐待されていたのだ

悟は悪から守る意志を持っていることから、継父がいる間、マリアの家で彼女を守ることにする。継父がマリアにタバコを買いに行かせ。追いかけた継父とその不良仲間たちがマリアを暴行しようとしていた

悟は今こそ大山倍達から知識を得た力を発揮することにする
しかし相手は刃物を持っていて小学生時代に刃物を持った中学生に同級生を殺されたトラウマが蘇。悟はマリアの継父たちを倒。マリアと母、妹は団地から引っ越すことにした

ある日、ケーキ教室を開いていると、母・日奈が脳梗塞で倒れた電話が入る。
悟はそれまで団地から一歩も外に出られなかったが、団地から外に出て、病院に駆け付けることができた

日奈は亡くなり、の日記を読んだ悟は涙を流
団地から出ることができるようになった悟は、引っ越しを決意。
何年もの間、出ることができなかった団地を後に、悟は歩き出す。
小学校卒業後○年、「107ー○=xx年」という数式が年度ごとに画面に現れていたが、ついに「107ー106=1人」(悟)が、その悟も、とうとう出ていくことになり、「107ー107=0人」となり、”そして、誰もいなくなった”となる。
  
主な出演:
渡会悟(わたらい・さとる、濱田岳)、緒方早紀(倉科カナ)、薗田憲明(永山絢斗)、松島有里(波瑠)、堀田マリア(ナオミ・オルテガ)、山田泰二郎(ベンガル)、渡会日奈(大塚寧々)

倉科カナが、な”かな”かかわいい。
波瑠は最初はメガネでダサそうなルックスで波瑠と気づかないくらいだったが、メガネを外すと波瑠だった(笑)。auのCM”三太郎”の金太郎でコメディアンぶりを発揮する濱田岳だが、この映画でも演技派ぶりを見せている。

悟(濱田岳)と早紀(倉科カナ)のシーンで「キスしたことあるの?」と早紀に聞くと「そんな事を聞くと女性から嫌われるから言わないほうがいい」とたしなめられる。悟は、次に有里(波瑠)といちゃいちゃしているときに、ついうっかり、また聞いてしまうところがおかしい。
イメージ 2
奥手の悟に対して有里のほうが経験が豊富なようで、有里(波瑠の意外な”衝撃シーン”のほか、強烈な一言が悟を打ちのめす。「いつまでも童○ですというようなブリーフでは、女性にモテないよ」だった(笑)。濱田岳と波瑠の”迫真の”シーンと言葉があるので、R-30か(笑)。

タイトルの「みなさん、さようなら」は、小学校の授業が終わった時に、生徒たちが声を揃えていう言葉。「せんせい、さようなら。みなさん、さようなら」から来ている。

イメージ 4チンピラヤクザや田中圭の悪党役が板についていた。

☆☆☆

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
「にほん映画村」に参加しています:ついでにクリック・ポン♪。

開くトラックバック(1)

イメージ 1

三度目の殺人」(2017)を見たが、是枝裕和監督としては初の法廷サスペンス映画となった。真実が最後まで明らかにならずというストーリーにモヤモヤ感が残るが、それこそが是枝監督の狙いだったようだ。

真実は明かさずに、観客に委ねるエンディングだった。
ことしの日本アカデミー賞では「作品賞」「監督賞」「助演男優賞」(役所広司)「助演女優賞」(広瀬すず)「編集賞」の最優秀賞の5部門を受賞。5冠達成で、2017年度を代表する作品となった。
 
・・・
 
是枝監督が描きたかったのは、裁判制度のあり方、裁きのシステムに問題提起したものと思われる。裁判中の休憩時間に個室に検察と弁護士双方を前にして、裁判長が言うセリフ「訴訟経済」という言葉が印象に残る。新米の弁護士が、その言葉を耳にして、”訴訟経済”なんていう言葉があることに驚きを隠せないシーンもあった。

訴訟経済とは、訴訟の審判に関して裁判所並びに当事者などの関係者の労力あるいは経費などの負担をできるだけ少なくしようとする要請をい
 
ところがこの映画では、容疑者が、当初は自白していたが、後から本人は現場にも行っていないと証言を覆したことから、振り出しに戻って裁判をやり直すのは、まさに訴訟経済に逆行するというわけだ。このあたりは、若い女性検察官などは正義感に燃えて、やり直しを主張しようとするが、ベテラン検察官から耳打ちをされて、翻意するのだ。
 
結局は、検察・弁護士・裁判官が”あ・うん”の呼吸ともいうべき、目配せをして、”この辺で”と手を打つことになる。「立場は違っても、同じ司法という船に乗っている」ということになる。
 
裁判官は裁判官で、スケジュールをこなさなければならないという理屈。司法という同じ船に乗って、期限までに目的地にたどり着ことだけを考えているのだ。
 
・・・
イメージ 2

嘘を繰り返す狼少年の言葉を信じることができるのか。
父親から性的虐待を受けていたという少女(広瀬すず)の発言は真実だろうが、少女が殺人犯だったのか、前科のある三隅(役所広司)との共謀だったのか、三隅の単独だったのか・・・。あるいは、殺された男の妻が主犯格だったのか・・・。
様々な可能性が考えられるのだが・・・。

イメージ 3

容疑者(被告人)の三隅(役所広司)と弁護士・重盛(福山雅治)が刑務所で接見するシーンは、一枚のガラスをはさんでのやり取りが「天国と地獄」のシーンをも連想させるほど緊迫感があった。あまりにも落ち着いて、淡々としている三隅に対して、真実の出口が見えない重盛の動揺した姿が対照的だった。
 
足の不自由な娘(殺された男の娘)の発言に傾いていた重盛に対して、三隅の言葉は強烈だった。「あの娘は、よく嘘をつく子ですよ」。一体何が真実で、誰が嘘をついているのか。
 
考えさせられることが多い映画だった。
それにしても昨年は、役所広司の映画・テレビでの存在感は群を抜いていた。
映画「関ヶ原」では、徳川家康を演じ、ドラマ「陸王」では、中小企業の足袋会社の社長を熱演し、「三度目の殺人」では、殺人の容疑者を演じ、全く別の別の顔を見せているのに改めて驚く。福山雅治も「マンハント」に出演するなど、数学者”ガリレオ”役者から、いまでは日本を代表する役者の一人になっている。驚きは広瀬すず。人気だけでなく、実力も備えた若手女優の先頭に躍り出てきた印象だ。
 
 
☆☆☆☆


↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
「にほん映画村」に参加しています:ついでにクリック・ポン♪。
イメージ 1



イメージ 9昨日池袋・新文芸坐で見た2本目の映画は、司馬遼太郎原作小説の初の完全映画化「関ヶ原」(2017)。
日本の歴史上でも類をみないほどの天下分け目の戦いを、約25年に渡り映画化を熱望してきた原田眞人監督が、石田三成の人物を通して、新しい解釈として描き出している。

ある程度の歴史上の人物の相関関係などを理解していないと難しい(fpdのような?一見さんお断り)映画と言えるかもしれない。セリフも早口が多い。

一言で言えば、戦国史上最大の合戦である関ヶ原の戦いを描いた司馬遼太郎のベストセラー小説を岡田准一役所広司ら実力派俳優の共演で映画化した時代劇。

イメージ 2

「正義は必ず勝つ」という正義で世の中を変えようとする石田三成や天下取りの野望を抱く徳川家康ら、武将たちそれぞれの思惑がつづられる。

イメージ 3
演技派として武士の風格もある岡田准一

監督は、この映画の企画実現に向けて、主演には早くから岡田准一を念頭に置いていたようで、岡田が30代半ばになるまで待ったというから意気込みがすごい。岡田は昨年11月で37歳。

「関ヶ原」は、今年の「日本アカデミー賞」優秀作品賞君の膵臓をたべたい」「三度目の殺人ナミヤ雑貨店の奇蹟」「花戦さ」とともに選ばれている。この中から最優秀作品賞が3月1日に決定する。あわせて主演男優賞(岡田准一)・助演男優賞(役所広司)もノミネート。岡田准一は、2015年第38回日本アカデミー賞において「永遠の0」で最優秀主演男優賞を「蜩ノ記」で最優秀助演男優賞をダブル受賞するという快挙を成し遂げた。
 
イメージ 10
                 策略に長けた家康(役所広司)
・・・
イメージ 6関ヶ原の戦い――。
それは、戦乱の世に終止符を打ち、後の日本の在りようを決定付けた。幼くして豊臣秀吉(滝藤賢一)にその才を認められ、秀吉の小性となった石田三成(岡田准一)。

成長し大名にとりたてられた三成は自分の石高の半分を持って、猛将として名を馳せた牢人・島左近(平岳大)を家来に乞う。

秀吉に忠誠を誓いながらも、利害によって天下を治めることに疑問を感じて正義で世の中を変えようとする三成の姿に、左近は「天下悉く理に走るとき、ひとり逆しまに走るのは男として面白い」と配下に入るのだった。

同時に、伊賀の忍び・初芽(有村架純)も”犬”として三成に仕えることになった。

イメージ 4
              時代劇初挑戦で、アクションも演じた有村架純

秀吉の体調が思わしくない。天下取りの野望を抱く徳川家康(役所広司)は、秀吉の不興を買う小早川秀秋(東出昌大)や他の秀吉恩顧の武将たちに言葉巧みに取り入っていく。三成はそんな家康が気に食わない。

イメージ 7
 
1598年8月、秀吉逝去。よく1599年閏3月、大老・前田利家(西岡徳馬)も亡くなると、先の朝鮮出兵時から三成に恨みを持つ福島正則、加藤清正ら秀吉子飼いの七人党が、三成の屋敷を襲撃する。

三成は家康の屋敷に逃げ込み難を逃れるが、このことで佐和山城に蟄居。
家康の影響力が増していく。
 
1600年6月、家康が上杉討伐に向かう。
上杉家家臣・直江兼次(松山ケンイチ)と家康の挟み撃ちを図っていた三成は、盟友・大谷刑部らを引き込み、毛利輝元を総大将に立て挙兵。三成の西軍、家康の東軍が覇権をかけて動き出す。

イメージ 8

そして1600年秋。戦国時代最大かつ天下分け目の合戦「関ヶ原の戦い」。
豊臣秀吉の死から2年、武将たちが「西軍」と「東軍」に分かれ、“関ヶ原”(現在の岐阜県西端)で雌雄を決した。
  
天下分け目の決戦“関ヶ原の戦い”は、たった6時間で決着。
石田三成(岡田准一)は豊臣家への忠義から立ち上がり、圧倒的に有利と言われた西軍を率いて合戦に挑んだ。しかし、権力に燃え、天下取りの私欲のために戦う徳川家康(役所広司)に敗北を喫する。そして、命懸けで三成を守り、愛し続けた忍び・初芽(有村架純)との許されない淡い恋の行方は・・・。

・・・
歴史上の人物も、様々なドラマで描かれるが、信長、秀吉や家康などはイメージが作られているが、石田三成などは、”主役”としてフォーカスされることは少なかったようだが、「関ヶ原」では、忍びの者・初芽に恋心を持つなど人間味を見せているのが興味深い。41歳の生涯というのも短い。

秀吉(滝藤賢一)は、”殿、ご乱心”というような、晩年は正気を失っている醜態の姿が印象に残る。家康は、”タヌキ”と言われるが、その風貌も、お腹が大きく丸く突き出て、側室たちがふんどしなど下着を着けていく場面は醜悪そのもの。

 平幹二朗、佐久間良子の息子というサラブレッド俳優・平岳大が重要な役で出演している。このほか、北政所の役でキムラ緑子などが出演。

イメージ 5

この映画の見所は、合戦のスケールの大きさ。
バイオレンスシーンも多く、エキストラも数千人規模と思われる。
馬が走るシーンも、カメラが馬に取り付けられたのかと錯覚するようなシーンもある。

映画制作費は、ハリウッドの百億円レベルには遠く及ばす数億円と思われるが、限られた予算で、スケール感を出すのはお得意のようだ。ただ、空からの俯瞰撮影が少なかったようだ。それだけの広大なロケーションがなくなってきているからか。下から空を映したり、アップを多用したりして、全体の大きさを出すのには苦労するかもしれない。
”関ヶ原”の合戦の前後のいきさつなどを知る一つの手本となる映画ではあった。

このところの岡田准一の近年の主演映画「永遠の0」「海賊と呼ばれた男」「関ヶ原」などを見ていると、アイドルグループ「V6」が本業なのか、役者が本業なのかわからなくなるほどの存在感だ。高倉健が生前「岡田准一はすごい役者になる」と語っていたというが、その言葉通りになっている。

☆☆☆ 


↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
「にほん映画村」に参加しています:ついでにクリック・ポン♪。

fpd
fpd
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
検索 検索

過去の記事一覧

ブログバナー

最新の画像つき記事一覧

よしもとブログランキング

もっと見る
本文はここまでですこのページの先頭へ

[PR]お得情報

話題の新商品が今だけもらえる!
ジュレームアミノ シュープリーム
プレゼントキャンペーン
ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!
お肉、魚介、お米、おせちまで
おすすめ特産品がランキングで選べる
ふるさと納税サイト『さとふる』

その他のキャンペーン

みんなの更新記事