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fpdの「映画スクラップ帖」 (名作に進路を取れ!)
★「9月1日から「はてな」ブログに移りました。https://fpd.hatenablog.com/

書庫▶洋画2010〜17年

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第88回アカデミー賞でブリー・ラーソン主演女優賞に輝いた話題作ルーム」(原題:Room, 2015)を見た実話に基づく映画だという。
 
小さな「部屋」に閉じ込められた母親と小さな息子の脱出劇のようなサスペンスかと思ったら違った。映画が始まって、早い時間に「部屋」から出られてしまい、やや肩透かしかと思ったら、物語の主題はむしろ、現実世界に戻ってからにあった。母と子、家族の葛藤などを描いたヒューマン・ドラマ。

・・・
閉じ込められた部屋”(Room)で暮らす、ママ(ブリー・ラーソン)とジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)。2人にとってはこの部屋が全てだった。5歳の誕生日を迎えたジャックに、ママは本当の世界を見せるため、脱出計画を図る。5歳の子供は、今まで見てきた世界と、現実の世界の違いを知ることになる・・・。

・・・
最低限の設備だけが用意された小さな部屋で暮らすジョイブリー・ラーソンと息子ジャックジェイコブ・トレンブレイジョイは7年前の17歳のときに監禁され、それから一度もこの部屋から出たことがなかったのだ。現実の世界を知らないジャックに、色々と教えるジョイ。

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ジョイを誘拐した男は夜になると食料を持って部屋にやってくる。男との間に生まれたジャックは5歳になっていた。そんな絶望的な状況の中でもジョイは生きる気力を失わずに耐えてきた。

そして、ジョイはある決断をする。ジャックを部屋の外に出すことだった。熱いタオルで額を熱くし、熱があり病気だとして、男に病院に運んでもらおうと試みるが失敗。

ジョイは次の手を考える。病気で死んだふりをして、カーペットでくるんで、男に車まで、車が途中で止まったところで、カーペットをくるくると転がって、抜け出してジャンプして逃げる作戦だ。その際「助けて」と書いたメモをポケットに入れさせて、外の人に見せるようにジャックに教える。

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               「車が止まったらジャンプして走るのよ」と教えるジョイ

ジャックが死んだと泣きじゃくるふりをして、男にカーペットにくるまれたジャックをトラックで運ばせた。車から覗き見える世界は広かった。

青々と無限に広がる青い空!車が止まったところで、スキを見てジャックは逃げ出す。ジャックが生きていたことに戸惑う男は追いかけるが、通行人に咎められ、自分だけ車で逃げてしまう。

警察官に保護されるジャック。(このあたりで、あれ、もう”脱出”できたのか、物語はどう進むのか…と疑問が残ったが)この映画は、ジョイとジャックを取り巻く家族との微妙な空気が漂う関係などが描かれていく。

7年間の空白が生んだズレも垣間見えて来る。ジョイの母親ナンシー(ジョアン・アレン)は再婚していた。離婚したジョイの父親の複雑な心境。再婚した相手の男とジャックとの関係など。
ジャックは、今まで住んでいた「部屋」をもう一度見たいといい、警察官立会いのもと、ジョイと見に行く。そこには、それまであった冷蔵庫などの備品は取り除かれ、番号と品名だけが残されていた。
 ジャックは「バイバイ、冷蔵庫」「バイバイ、○○」一つ一つに別れを告げ、母親も小さく「バイ」と言葉を発した。そういえば映画の冒頭の方で、母親からジャックは、現実にあるものと、空想のものなどについて教えられていた。

映画の冒頭で、部屋にあるもののひとつひとつに「おはよう、冷蔵庫」「おはよう、XX」と語りかけていた。ラストシーンは、それらのもの(狭い閉ざされた空間にあるもの)に対する決別の言葉でもあった。



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       部屋から見えた外の世界は「天窓」から見える光の空間だけだった。         


ジャックの一言が印象的だ。
「この”部屋”は縮んでしまったの?」

今まで世界の全てだと思っていた「部屋」は、現実の青々とした空を見ると、なんとちっぽけで狭い空間だったことか。ジャックを演じた子役のジェイコブ・トレンブレイが名子役ぶりを見せる。髪をのばしっぱなしで、少女のように見える。髪をカットしないのは、髪にパワーがあるからとそのままにしておく。




警察官に保護された時に名前を聞かれて「ジャック」と答えると「ほかに名前はないの?」と聞き返される。外見で女の子と思っていたからだろう。

バアバ(祖母)から髪を切ったら・・・と言われていたジャックが、ついに髪を切る決断をする。それは、入院した母親ジョイにパワーが伝わると考えてのことだった。




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ジャックが初めて本物の犬に触れるシーンはなかなかいい。


主人公ジョイの母親(ジャックから見ると祖母:ばあば)を演じているジョアン・アレン、「ザ・コンテンダー」で主演女優賞を1度、「ニクソン」と「クルーシブル」で助演女優賞を2度の計3度ノミネートされている。 ほかには「きみに読む物語」「ボーン・スプレマシー」「HACHI 約束の犬」などに出演している。
 
■キャスト
出演 : ブリー・ラーソン、ジェイコブ・トレンブレイ、ジョアン・アレン、ウィリアム・H・メイシー
■スタッフ
監督 : レニー・アブラハムソン


☆☆☆

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女神の見えざる手」(原題:Miss Sloane, 2017)を見た。面白い!
「ゼロ・ダーク・サーティ」でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたジェシカ・チャステインがバリバリの著名なロビイストを演じて圧倒する演技を見せる。

スーパー・ヒロインが登場する映画は多い。
最近では「ワンダー・ウーマン」「アトミック・ブロンド」少し前では「バイオ・ハザード」「キャット・ウーマン」「トゥームレイダー」など。どちらかといえばパワフルな強い女のイメージ。

「女神の見えざる手」では、原題が「ミス・スローン」というタイトルであるように、敏腕なロビイストであるスローンが、勝つためには手段を選ばない知力・策略ぶりが強烈に描かれている。

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なかなか日本には馴染みのない「ロビイスト」という職業。
そもそもロビー活動とは、特定の主張を有する個人または団体が政府政策に影響を及ぼすことを目的として行う私的な政治活動をいう。ロビーイングともいう。
対象となるのは、議会議員、政府の構成員、公務員などである。

ロビー活動を行う私的人物・集団はロビイストといわれる。政府と民間企業の出入りを繰り返すことを回転ドアと呼ぶようだ。 アメリカでは、政治家にとっては、ロビイストの存在はなくてはならない存在のようだ。

「2分でわかるロビイスト」と「女神の見えざる手」の予告編があったので下に。


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(ストーリー)
ワシントンD.C.で、スパーリング上院議員(ジョン・リスゴー)による聴聞会が開かれていた。召喚されているのは、敏腕ロビイストとして名高いエリザベス・スローン(ジェシカ・チャステイン)。大手ロビー会社、コール=クラヴィッツ&W在職中に手がけた仕事で不正を行っていたとされ、その真偽が問われているのだ
 
聴聞会から遡ること、3ケ月と1週間前。
エリザベスは、コール=クラヴィッツ&Wの花形ロビイストだった。
勝つためには手段を選ばず、一切の妥協を許さない仕事ぶりはクライアントから高く評価され、政府やメディアからも一目置かれる存在だった。

エリザベスは、銃擁護派団体からの仕事を依頼されていた。
新たな銃規制法案に対し、女性の銃保持を認めるロビー活動で、廃案に持ち込んでくれというのだ。
 
団体の代表者は議員たちにも強い影響力をもつ人物だが、エリザベスは彼の目の前でその仕事をきっぱりと断る。その結果、上司のデュポン(サム・ウォーターストン)から「依頼を断るなら、君にいてもらう必要はない」と言い渡される。

イメージ 6その夜、パーティに出席したエリザベスは、銃規制法案の成立に尽力する小さなロビー会社のCEO、シュミット(マーク・ストロング)から、自分と一緒に闘わないかと誘いを受ける。

次の日、エリザベスは部下を引き連れ、シュミットの会社へ移籍。奇策ともいえる戦略によって、形勢を有利に変えていく。

だが、巨大な権力をもつ銃擁護派団体や元同僚も負けてはいない。
エリザベスの過去のスキャンダルが暴かれ、スタッフに命の危険が迫るなど、事態は予測できない方向へ進んでいく

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アメリカではこれまでに「テキサスタワー乱射事件」「コロンバイン乱射事件」などの銃乱射で多くの犠牲者が出たが、銃規制法案の成立は進まない状況。なぜか。一つには歴史的な背景がある。

全米ライフル協会(NRA)」は、19世紀から続いている銃を所持する権利を守るための団体500万人の会員を有する強大な力がある。その団体資金の年間250億円が政治家に注ぎ込まれているという。ネバダ州では、「NRA」の支持を得ないと、どちらの政党であっても当選はできない仕組みになっているという。

・・・
脱線したが「女神の見えざる手」では主人公のヒロインであるエリザベス・スローンは、裁判での証言で、まさかの人物が証人喚問され、絶体絶命の危機かと思われたが、相手の切り札を上回る”逆転の切り札”で圧倒するのだった。これが、誰も予想していなかった”見えざる手”というわけだ。

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              スローンに”サービス”を提供したとされる人物が証言台に。

スローンの知られざる私生活(ホテル暮らしで、女がお金で男を買う)も描かれ興味津々。この人物の証言とは・・・。

スローンの先の先まで読んだ戦略とは・・・。敵を欺くにはまず味方から、というのがあるが、まさに”スパイ大作戦”並みのどんでん返しがあるので面白い。

ジェシカ・チャステインのための映画だった。


☆☆☆☆



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映画「ラ・ラ・ランド」が2月8日(金)地上波(日本テレビ系)に登場する。
日本では2017年2月に公開され、第74回ゴールデングローブ賞で7部門を受賞、第89回アカデミー賞では史上最多に並ぶ13部門14ノミネートされ、監督賞、主演女優賞(エマ・ストーン)、撮影賞、作曲賞 、歌曲賞(「シティ・オブ・スターズ」City Of Stars)、美術賞の6部門を受賞した。

今回「金曜ロードSHOW!」では枠を35分拡大し、本編がノーカットで放送される
(※放送時間 21:00〜23:59)。CMを含めると3時間枠となる。

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未見の人はもちろん、2度目、3度目の人も見逃せない?(笑)。

■出演:
 セバスチャン:ライアン・ゴズリング
 ミア    :エマ・ストーン
 トレイシー :カリー・ヘルナンデス
 アレクシス :ジェシカ・ローゼンバーグ
 ケイトリン :ソノヤ・ミズノ
 ローラ   :ローズマリー・デヴィット
 ビル    :J・K シモンズ
 グレッグ  :フィン・ウィットロック
 キース   :ジョン・レジェンド
■スタッフ:
監督・脚本:デイミアン・チャゼル(「セッション」)
作曲:ジャスティン・ハーウィッツ
作詞:ベンジ・パセック&ジャスティン・ポール
音楽監督:スティーヴン・ギシュツキ



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立ち去った女」(原題:THE WOMAN WHO LEFT, 2016、フィリピン)を”ついに”見た。日本での劇場公開は2017年10月。見たいと思いつつためらっていたのは、時間が4時間!(3時間48分)という長さ。感想を一言で言えば「凄い!」につきる。傑作!
 
■1年前に「見たい!」という記事を書いていた。

フィリピンの”怪物的映画作家”と称されるラヴ・ディアス監督の、初めての日本公開作にして人間ドラマ各国の映画祭で高い評価を受け第73回ベネチア国際映画祭で金獅子賞(最高賞)を受賞
 
4時間の長さで驚いてはいけない監督のようだ。
京国際映画祭で大評判となった昔のはじまり(2014)の上映時間は5時間38分、ベルリン国際映画祭で銀熊賞を獲得した痛ましき謎への子守唄(2016)は8時間9分ディアス監督は長尺が特徴だった。平均でも5〜6時間、長い作品は11時間超という極端に上映時間の長い映画を好んで撮るというということは4時間の映画というのは、この監督にとっては”異例の短編”といってもいい作品かもしれない。

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「立ち去った女」は、殺人の罪で30年間投獄されていた無実の女ホラシアが出所するところから始まる。事件の真の黒幕で、彼女を陥れたのはかつての恋人ロドリゴだった。ロドリゴに復讐するため、ホラシアは孤独な旅に出る。

そんなホラシアの前に、困っている者、弱い者たちが現れる。
貧しい卵売りの男、物乞いの女、心と身体に傷を抱えた謎の女、彼らに手を差し伸べ、惜しみなく愛を注ぐホラシア。

そんな彼女を慕う者たちの助けにより、ホラシアは復讐のターゲットとの距離を次第に縮めていく…といったストーリーがじわじわと染み渡って伝わってくる

そんな物語の背景に、当時(1990年代後半)の”アジアの誘拐王国”=フィリピンの実情が描かれる。
 
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全編モノクロ。背景の音楽はほぼゼロ。会話以外で聞こえてくる音は、行き交う車、バイクの音や雨の音だけ。白黒ならではの場面が写真のような絵も素晴らしい。
 
しかし最大の驚きは、全てのシーンが固定したカメラの映像。
ワンショット長回しの撮影。例えばカメラが移動して、出演者を追うということが一切ない。ズームで拡大したりアップで顔を写したりも一切なく、固定されたカメラの前で、人が行き来したり乗り物が動いていくだけ。
 
しかも、セリフが少なく同じ画面がずっと映し出されることがしばしば。
ともすれば、見ていて眠くなる…という事態に陥りそう(笑)。
 
何かで読んだが、監督は「映画の途中で、数分トイレに行っても、ストーリー上、まったく問題ない」のだとか(笑)。
 
ところが、退屈かといえば、そうではなく、事件らしい事件が起こるわけでなく時間が過ぎるが、最後まで飽きることがない。

わずか20年前のフィリピンの現状の一端を知ることができて興味深い。
ラジオでは、誘拐報道が相次いで流れていて、誘拐された人数が前年の3倍になったなど治安の悪化が伝えられる。特に中国系フィリピン人がターゲットにされているという。身代金目当ての誘拐のようだ。ニュースで、マザー・テレサの死去も伝えられる。マザー・テレサ(Mother Teresa, 1910年8月26日 - 1997年9月5日)。
 
そんな中、刑務所に30年間収監されていた女性が、自身の無実が実証され釈放される。女性は、名前を変え、一部の知人には、自分が出所したことを誰にも知らせないように口止めする。拳銃を手に入れ、復讐に立ち上がるのだが、事態は思わぬ方向に…というのがサスペンス的ではある。
 
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ホラシアは、復讐の目的を果たそうとする中で、様々な社会的弱者と関わっていくが、それらの人々にを助けていく。自身は小さな食堂を営み、従業員を使って、それなりの普通の家に住み、経済力はあるようだ。
 
ホラシアに助けられるのは大きく分けて四組。
バロット(ふか直前のアヒルを加熱したゆで卵売りのおじさん、ボロ小屋に暮らす子供たちと保護者、性同一性障害(ゲイ)のホランダ、物乞いをする女信者マメン

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ホラシアは、元教師であったったことから、教育を受けられない貧しい子供たちに本を読み聞かせたり、バロット売りの男には、仲間のように接し、性同一性障害のホランダには、自身の過去を打ち明ける。ホランダはそのことは、書類(供述書)を盗み読んで知っていた。ホラシアの”親切さ”に恩返しをするためにとった行動が実は…だった。

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                  黒幕でホラシアのかつての恋人ロドリゴ(左)の運命はいかに・・・。

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主人公ホラシアを演じている女優チャロ・サントス=コンチョ写真は、ABS-CBNの社長兼CEOに就任して以降16年間女優休業していたあとの復帰作だという。 

復讐というどす黒い感情だが、人間の在りようを美しく指し示していたのだが、その在り方は皮肉にもホランダによる復讐の代行によって奪われてしまう。

ラストシーンで行方不明の息子を探し続けるホラシア。行方不明者のチラシを配り続けるホラシア。地面に多数ばらまかれたチラシの上をぐるぐると動き回るホラシアの印象的なシーンで映画は終わる。

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堅苦しい映画かといえば、そうでもなく、ニヤリとさせられるシーンも多い。
バロット(卵)売りが自分の後をつけてきたことを知ったホラシアが待ち構えていると、男は「闇から現れてまるでバットマンのようだ」というと、ホラシアは「闇から来た」というのだ。この闇からは自身の過去(投獄という闇)も示しているのではないか。

性同一性障害のホランダが「屋根の上のバイオリン弾き」の中の有名な曲「サンライズ・サンセット」をぎこちなく歌い始めると、一緒にホラシアが、歌手のように上手く歌う。その後ホラシアが、この歌は知っているかと口ずさむと、ホランダは「オズの魔法使か?」と答えると「ウエストサイド物語」の”サムウエア”だ」と言って、一緒に歌うのだ。まさか、ミュージカルの名曲が飛びだすとは思いもかけなかった。

ホランダが次に歌い始めたのは「胸がドキドキしちゃうのよ♪」というメロディだったが、ホラシアが「知らないわ」というと「ドナ・クルーズの歌よ」だった。

調べてみると、フィリピンの歌手ドナ・クルーズの「Wish」という曲の一節で、”There's a star in the sky tonight  And it's trembles like my heart ・・・”であるようだ。

こういう発見も面白い。

この映画を見るには、4時間を見るぞという勇気と覚悟が必要だが、見て損のない傑作の1本であることには変わらない。
 

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                                   遠くの方で踊る”女”のシルエット・・・印象的なシーン。


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ブレードランナー2049(2017)を見た。今頃?というよりも、好みの問題で積極的には見なかった映画のひとつ。SF映画の金字塔とも言われ、カルト的な人気となった前作「ブレードランナー」(1982)の続編。そもそも、前作も人気に火がつくまでには時間がかかったようだ。
 
オリジナルは未来都市の映像がVR(仮想現実)を予感させるような作りが印象的だった。日本、アジアなどをごっちゃ煎にしたような空間や、空を浮遊する自動車などが見所だった。「2049」は、批評家の評価は概ね高く、英国エンパイア誌が選ぶ2017年のベスト映画10本にて第2位に選ばれた
 
人間以外のレプリカントやホログラム(人工知能)が、死に直面して生を求めることがあるというのは衝撃的で「ブレードランナー2049」では、レプリカントと人間(本物)の境界線があいまいになっている点も描かれている。
 
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2049年、地球の異常気象と生態系崩壊は更に進行していた。
ロサンゼルス海面上昇で沿岸部が多く失われ、内陸に後退した市街地は巨大な防波堤に囲まれ、6月でも雪が降っていた。
 
LAPD(ロサンゼルス市警)の「ブレードランナー」として旧型のレプリカントを「解任(抹殺)」する職務に就くネクサス9型レプリカントのKライアン・ゴズリングは、ウォレス社製の家庭用AIであるジョイを恋人として暮らしている。

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ある日、Kはロサンゼルス郊外で合成農場を営んでいた逃亡レプリカントのサッパー・モートンを「解任」するが、その庭にある枯木の根元深くよりトランクを発見する。トランクの中身は遺骨で、検死の結果帝王切開の合併症で約30年前に死亡した女性であった。遺骨には製造番号が刻まれており、レプリカントであったことが判明する。
 
レプリカントの出産は前代未聞であり、Kの上司であるジョシ警部補は、事実公表によって起きるであろう社会混乱を憂慮し、Kに事件の痕跡をすべて消すようにと命令する。
 
Kはウォレス社を訪ね、過去の記録から遺骨は2019年に逃亡したレプリカントのレイチェルであること、逃亡直前にLAPDの元ブレードランナー、リック・デッカードハリソン・フォードと恋愛関係にあったことを知る。
 
ウォレスは、タイレル博士が確立していたレプリカントの生殖技術を以前より欲しており、片腕であるレプリカントのラヴにレイチェルの子供を見つけ連れて来るよう命令する。
 
Kはデッカードを知る数少ない人物であるガフを訪ね、彼の行方をくも手がかりを得られない。モートンの農場に戻りもう一度調べると、根に彫られた「6-10-21」の数字の刻印、レイチェルの子供のものと思われる靴下、赤子を抱いた女性の写真などを発見する。
 
刻印された数字の意味とは?靴下や赤子を抱いた女性の写真とは?Kは、デッカードを探し出すことができるのか?K自身はなにものなのか?

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オリジナルの「ブレードランナー」(1982)の舞台は2019年だった
今作の舞台は2049年30年間を説明する前日譚があるという。それが短編映画「ブラックアウト」。そこで描かれているのは、2022年。製造から4年がたち、ロイ・バッティなどのネクサス6型のレプリカントは寿命を迎え、絶滅。
 
タイレル社はそれを受けて、もっと寿命の長いレプリカントを製造する
それがネクサス8。ブレードランナー2049の冒頭でKに“解任”されるレプリカント、サッパー・モートンも同型。彼はちょうどこの年に、ワカンサという惑星から脱走していた。 
 
しかし、レプリカントの寿命が伸びたせいか、人間至上主義が過激になり、レプリカント狩りたる事件が起きるほどになった。これが「スキンジョブ(人間もどき)」という差別用語誕生の背景となってい。 
 
そして複数のレプリカントの計画によって「大停電」が引き起こされ
彼らは、政府に保管されている電子・動力データの破壊を目的としていた。彼らはそすることで、人間になろうとしていたの。 
 
しかし、その「大停電」をきっかけにレプリカント製造が禁止となり、タイレル社は崩壊。その約10年後2036年にウォレス社が飢饉から人々を救った功績を口実に、新たなレプリカントを作ることを要求する。 
 
これらのことは、映画の冒頭にテロップで概略の説明がある。
 
「レプリカント(人造人間)は人間に代わる労働力としてタイレル社が開発した人造人間である。だが何度も反乱を起こし、製造が禁止され、タイレル社は倒産した。2010年代 生態系(エコシステム)が崩壊。企業家ウォレスが台頭し、合成農業によって飢餓を回避した。ウォレスはタイレル社の資産を買いとり従順な新型レプリカントの製造を開始。旧型で寿命の制限のないネクサス8型の残党は”解任”の対象となり追跡された。彼らを追う捜査官の通称は…ブレードランナー」(←これが、映画のタイトルとなる)。
 
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今作のラストで自分がレプリカントである事を改めて自覚したKライアン・ゴズリングは、雪を手に取り、致命傷を負いながら研究所の入り口の階段に横たわ。そこで、全身に降り注ぐ雪を感じる。このあとKは生き続けるのか。 
 
人間が生み出した人造人間“レプリカント”と、人間に反逆する彼らを抹殺する捜査官ブレードランナーの死闘を描いた作品ということだが、前作はフイルムノワール的であり、「2049」は、むしろラブストーリーを描いた作品とも言われている
 
☆☆☆

※「ついに見ましたか?」とは言わないでください(笑)。


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