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fpdの「映画スクラップ帖」 (名作に進路を取れ!)
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第31回東京国際映画祭で見た2本目の映画はJapan Now部門の特集上映「映画俳優 役所広司」の1本として上映された「孤狼の血2018)。TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて。日本語を母国語としない観客向けに英語の字幕が入っている。映画は今年の5月に一般公開された。
 
柚月裕子の同名小説原作で、第69回日本推理作家協会賞を受賞
監督は「凶悪」(2013)の白石和彌。白石監督は2019年公開の麻雀放浪記2020」「凧待ち」の撮影に取り組んでいる。
 
孤狼の血の宣伝文句は「躰が痺れる恍惚と狂熱の126分」。
 
この映画では、暴力団対策法が成立する以前の広島で起こる”第3次広島抗争”といわれる組織間の激しい抗争が描かれている。役所広司は、暴力団との癒着をうわさされる刑事・大上を演じた。
 
イメージ 3オール広島ロケ作品であり、作品の8割以上が呉市内の各所広島市廿日市市などでもロケ撮影された。

いまや伝説のヤクザ映画となっている「仁義なき戦い」の東映が再びヤクザ映画に取り組み、昭和63年1988年)の広島県にある架空の都市・呉原を舞台に、血で血を洗うヤクザ同士の抗争に身を投じていくベテランと新米の”バディ刑事二人を描いた本作は、圧倒的極上バイオレンスエンターテインメント映画として、記憶されることになりそうだ。クセになる映画だ。
 
・・・
物語は呉原東署二課暴力団係(通称・マル暴)に赴任してきた新米刑事・日岡(松坂桃李)が、数え切れないほどの表彰と処罰を受けてきた敏腕かつ横暴な巡査部長・大上(おおがみ、役所広司)の下につくことから始ま

大上の暴力的な捜査や暴力団からの金銭の授受を目撃した日岡は、彼のやり方に疑問を抱き異議を唱え。しかし、14年前の大規模な抗争をきっかけに真っ向から対立することとなった五十子会(いらこかい)と尾谷組の長らく続く冷戦状態をなんとか維持し、大きな衝突を防ぐべく奮闘する大上の姿を見るうちに、日岡は自身の考えを改め始めるのだった。 

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失踪した五十子会のフロント企業に勤める男・上早稲(うえさわ、駿河太郎の捜索や尾谷組構成員・柳田田中偉登が殺された事件の捜査を通して、次第に絆を深めていく二人だったが、ある日大上に関する重要な疑惑が浮上する。 それは、14年前の抗争を終結させるきっかけとなったある男の殺人事件に、大上が関わっているというものだった

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とにかく全編、バイオレンスの描写が凄まじい。はっきり言うと、気が弱い人は敬遠したほうがいいだろう。目を背けたくなるシーンが多い。冒頭から、想像を絶するエグいシーンで始まる。監督が、この映画は、こんな映画だぞ、覚悟はいいかと観客に最初から投げかけているようなものだった。
 
あまり書いてしまうと、これから見る人にはよくないので控えるが、豚小屋での組員への暴力や、五十子会の組長への壮絶な仕打ちは凄まじいを通り越す。当然のことながらR-15作品
 
全編広島弁。卑猥な言葉もポンポン飛び出す。
イメージ 6この映画の面白さは、暴力員よりも暴力的な主人公が、実は、一般の堅気の人間を最も守ろうとしたこと、暴力的な刑事の下で、名門・広島大学卒業のエリート警官が仕事をすることになり、正義感に燃えていたが、やがて刑事を理解していく過程がいい。この警官と恋人となる薬剤師岡田桃子阿部純子)が魅力的だったが実は…というところが驚きだった。
 
役所広司は、またしても日本アカデミー賞に絡みそうな演技を見せているが、松坂桃李、江口洋介、中村獅童、滝藤賢一、竹野内豊、真木よう子などが脇を固めて見所がある。
 
・・・
キャスト
大上章吾:役所広司…呉原東署・捜査2課・暴力団係・班長(巡査部長)
日岡秀一:松坂桃李…呉原東署・捜査2課・暴力団係・大上班のメンバー(巡査)
高木里佳子:真木よう子…クラブ梨子のママ
嵯峨大輔:滝藤賢一…広島県警 監察官(警視)
永川恭二:中村倫也…尾谷組の組員
岡田桃子:阿部純子…薬剤師
野崎康介:竹野内豊…加古村組の若頭
高坂隆文:中村獅童…安芸新聞社の記者
上早稲潤子(うえさわ じゅんこ):MEGUMI…上早稲二郎の妹
岩本恒夫:井上肇…広島県警 副本部長(警視長)
加古村猛:嶋田久作…加古村組の組長
瀧井洋子:町田マリー…瀧井銀次の妻
柳田孝:田中偉登…尾谷組の組員(準構成員)
備前芳樹:野中隆光…尾谷組の組員
賽本友保(さいもと ともやす):ウダタカキ…尾谷組の元若頭(14年前に死去)
吉田滋:音尾琢真…加古村組の組員
上早稲二郎(うえさわ じろう):駿河太郎…呉原金融(加古村組の関連企業)の
 経理担当社員
友竹啓二:矢島健一…呉原東署・捜査2課・暴力団係・係長
瀧井銀次:ピエール瀧…瀧井組の組長
土井秀雄:田口トモロヲ…呉原東署・捜査2課・暴力団係・班長
五十子正平(いらこ しょうへい):石橋蓮司…五十子会の組長
尾谷憲次:伊吹吾郎…尾谷組の組長
一之瀬守孝:江口洋介…尾谷組の若頭

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映画終了後に登場した白石和彌監督と役所広司の挨拶、Q&Aは面白かった。
役所広司は正義の味方の刑事を演じました役所広司です」と挨拶すると、会場が沸いた。映画で演じたキャラクターとのギャップが大きかったからだ。
 
撮影中は呉原というダーティな街に舞い降りた天使のような気持ちでいました」と続けた。出演オファーを受けたとき「原作がカッコいいのに、脚本になったとき、大上はなおさらハードな男になっていた。街でしょっちゅう痰を吐く天使なんですよ」と振り返った。
 
イメージ 7白石は、役所広司の起用理由を「昭和の男たちは平成生まれが持っていないにおいを絶対に持っている。清濁あわせのむことだったり、日本の社会を形作ってきた生き方だったり」と説明。

役所がかつて主演を務めた「シャブ極道」を引き合いに出し「あの頃のギラギライメージ 12
したヤクザが大好き。役所さんはそのにおいを色濃く出せる俳優。そういうこともあって、ヤクザではなく刑事ですが大上役をお願いした」と語った

印象に残ったのは、ひとりの人間は、多重構造であり、セコい、暑苦しいという部分や、ユーモアと欠点を併せ持っている。そういう複雑で面白い人物をやらせてもらったという。

質疑応答では、インドネシアからきた役所広司の大ファンという女性は、日本語が流暢で「ハリウッドスターなどは、サイコパスなどの役のめり込みすぎて、撮影後も、それを引きずる役者もいるようだが、役所さんはどうか」という質問があった。

これに対して役所は「僕の場合『撮影が今日でおしまい!』とクランクアップとなったら、その人物はどこかにいってしまいますね」とあっさり回答。「でも妻に聞くと、撮影中は『変なやつが帰ってきた』となるようです、と笑わせた。「ということは、撮影中は役の人物をどこかでつなぎとめているんだと思」と語った。

松坂桃李のファンだという女性は、この映画を見るのが17回目というが「松坂さんとのシーンでは特にどのシーンが印象に残っているか」という質問。「バーのシーンの松坂くんとのシーンは、監督からワンカットの長回しのシーンといわれて、ワンカットの力は大きい」と振り返った。映画の最後のところで、役柄上必要な太った役所が出てくるが「数日間で太った」という。

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「映画俳優 役所広司」では本作のほか「キツツキと雨」「CURE/キュア」「うなぎ」「Shall we ダンス?」上映されている。第31回東京国際映画祭は11月3日まで開催される。
 
☆☆☆☆
 
 
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イメージ 2万引き家族」(2018)を見た。MOVIXさいたまにて。
 
三度目の殺人」「海街diary是枝裕和(これえだ・ひろかず)監督の最新作。6月8日に公開がスタートしたが、公開週末3日間で興行収入5億7800万円を記録し、今年公開の実写邦画でナンバーワンとなるロケットスタートを切った作品。
 
第71回カンヌ国際映画祭」でパルムドール(最高賞)受賞したことでも話題となり、1ヶ月後の7月9日の時点で、興行収入は34億円を記録し、是枝作品では過去最高の興行収入を記録した「そして父になる」(主演・福山雅治、32億円)を抜き、トップに躍り出た。

順位興行収入タイトル公開年配給会社
1位34.0億万引き家族2018ギャガ
2位32.0億そして父になる2013ギャガ
3位16.8億海街Diary2015東宝、ギャガ
4位14.6億三度目の殺人2017東宝、ギャガ
5位9.2億誰も知らない2004シネカノン
6位7.2億海よりもまだ深く2016ギャガ
7位3.1億花よりもなほ2006松竹
8位2.2億奇跡2011ギャガ
※2位〜8位は、2018年3月時点の資料より。
※1位は、2018年7月第1週の時点の数字。

祖母の年金に頼りつつ、足りない生活費を万引で稼ぐ一家の群像劇で、シニア層から子供まで幅広い世代が劇場に押しかけた現在まだ公開中のため、さらに興収を伸ばし、日本でも約44億円の大ヒットを記録した米映画「ラ・ラ・ランド」“アカデミー作超え”にも期待がかかる。

・・・
再開発が進む東京の下町。周りをビルに囲まれたなか、ポツンと残された古い住宅街に暮らす一家。日雇い労働者の父・治(リリー・フランキー)と息子の祥太(城桧吏じょうかいり)は、生活のために“親子”ならではの連係プレーで万引きに励んでいた。

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その帰り、団地の廊下で凍えている幼い女の子を見つける。思わず家に連れて帰ってきた治に、妻・信代(安藤サクラ)は腹を立てるが、ゆり(佐々木みゆ)の体が傷だらけなことから境遇を察し、面倒を見ることにする。
 
イメージ 4祖母・初枝(樹木希林)の年金を頼りに暮らす一家は、JK見学店でバイトをしている信代の妹・亜紀(松岡茉優:まつおかまゆ)、新しい家族のゆりも加わり、貧しいながらも幸せに暮らしていたが・・・。
 
・・・
カンヌ国際映画祭で、審査委員長のケイト・ブランシェットが、「私が次の映画で泣くシーンがあったとしたら、安藤サクラの真似をしたと思っていい」といったというので、そこを注目してみた(笑)。映画での泣きの演技にもいろいろある。号泣では妻夫木聡の涙そうそう」や「歌謡曲だよ人生は」などがある。

安藤サクラの泣きはやや違っていた。とにかく何度も目をこする。むしろ泣くのを殺して抑えていたが、そこからほとばしりでる自然の泣きがやはりスゴイ。

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安藤サクラは「百円の恋」では、太った体から、ボクシングのために減量してスリムになったが、「万引き家族」では、”肉感的”になるように増量をしたようだ。一糸まとわぬ全裸を見せていたが、重量感にあふれている(笑)。
 
この映画で、JKリフレという、JKビジネスの発展系のような、あの手この手の風営法の抜け道といってもいいようなシーンには、コミュニケーションの手段(ボードにマジックで言葉を書く)など笑ってしまう。そこでバイトをしている”家族”(同居人)のひとりを演じる松岡茉優(まゆ)がなかなかいい。数年前に「NTT東日本」のCMで見たのが最初だったが、インパクトがあった。

松岡の演じた“亜紀”は当初、“取り柄のない太った女の子”という設定だったという。しかし、松岡の出演作を見た是枝監督がオファーを決め、松岡のイメージに合わせて脚本をすべて書き直したというから入れ込みようが半端ない。

松岡が演じた亜紀は、風俗店でアルバイトをしているという設定であり、NHK「あまちゃん」に出演していた松岡は、オファーを断ってもおかしくない中、“面白いじゃん”と言って快諾したという。そして、風俗嬢役では、エロい役が印象的だった。

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子役たちも、「誰も知らない」での柳楽優弥の再来のようなしっかりとした役を演じている。いつもながらの樹木希林の枯れた演技も見所だった。ワンシーンで、あの俳優が出演というのも驚き。

リリー・フランキーのずる賢いダメ人間ぶりも板についている。
”ワーク・シェアリング”という言葉などで国の働き方改革が叫ばれているが、「ワーク・シェアなんていうのは、みんなで貧しくなりましょう」というようなものといった言葉があり、皮肉っている。
 
高良健吾池脇千鶴といった若手と思っていた役者が、警察官として、堂々としていたのも新鮮に映った。

社会の底辺で暮らす模擬家族。安藤サクラが”絆”と安易に口に出していたのは、やや引いてしまうが(笑)。工事現場で日雇いで働く父、クリーニング店で働く母、JK見学店でアルバイトをする母の妹、月6万円ほどの年金を受給する祖母。そしてどこか様々な感覚が麻痺してしまったかのような、時に無邪気な表情を見せる少年と、本当の両親からネグレクトされた少女たちが織り成す人間ドラマ。
 
映画万引き家族(2018年/日本)
原案・監督・脚本・編集:是枝裕和      
音楽:細野晴臣(ビクターエンタテインメント)
出演:リリー・フランキー安藤サクラ松岡茉優池松壮亮城桧吏佐々木みゆ緒形直人森口瑤子山田裕貴片山萌美柄本明高良健吾池脇千鶴樹木希林
配給:ギャガ   
英題:shoplifters 
 
☆☆☆


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昨年2月に公開された映画「愚行録」を見た。
監督は、ロマン・ポランスキーを輩出したポーランド国立映画大学で演出を学び、本作で長編映画監督デビューとなる石川慶。脚本を「マイ・バック・ページ」、「聖(さとし)の青春」などで注目を集めている向井康介が執筆。

今や有名になった言葉「イヤミス」。
「イヤミス」=「読んで嫌な気持ちになるミステリー」の傑作とされているのが第135回直木賞候補にもなった、貫井徳郎の長編小説「愚行録」。

この映画は昨年2月に公開の後、6月から上映予定だった飯田橋のギンレイホールなど二番館での上映が中止となった。未成年との飲酒行為・不適切な関係芸能活動を無期限停止した小出恵介が「愚行録に出演していたことから、配給会社は上映中止を決断した。俳優の愚行で飛んだとばっちりを受けた映画でもある。
 
この映画の主演は、今や日本映画を牽引する演技派の妻夫木聡、満島ひかりなど。このふたりはテレビドラマ「若者たち」でも兄弟として共演していた。
 
内容は、ミステリーの一種だが、謎解きというよりも、週刊誌記者が一家惨殺事件の関連で取材する証言者たちの実像に迫るという構成になっている。

ただサスペンスの要素も希薄なので、”火サス的2時間ドラマ”ならいいが、映画としての面白さはイマイチ。頬がこけて、抑えた演技、特に独房での一人演技など満島ひかりは、印象的だった。
 
一般的に善良な一流企業に勤めるサラリーマンとその家族が、実のところ他人に冷酷であったり、身勝手であったり、嫉妬や妬みが渦巻いていることが明かされていく。これらがタイトルにある「愚行」として語られていく。そして、最後に、衝撃のラストが・・・というお決まりの展開だが、もう一つすっきりしない幕切れだった。
  
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冒頭、週刊誌記者・田中妻夫木聡の妹光子(満島ひかり)が育児放棄で逮捕されていることから物語が始ま。田中が、刑務所の光子に面会している。光子が語る一言「秘密は大好き」が後々、明らかになる。

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光子は、子供の頃から父親から性的虐待を受けていたらしいことが語られ、兄の田中も暴力を受けていたようだそうした中で、兄妹の関係、絆が強固になったのか。まさかの事実が・・・。 
 
前半の舞台となるのは名門らしい大学が舞台。
付属高校からエスカレーター式に上がってきた生徒たちは「内部生」と呼ばれ、大学から入ってきた生徒は「外部」として暗黙のようにグループができている。社会も、格差社会というよりも階級社会となっているといったセリフも聞かれた。
 
人を利用して社会的にのし上がろうとする人物、女を利用する人間、男に擦り寄って生きようとする女、そして幼児期の虐待による犯罪の連鎖といった人間たちのおろかで空っぽな行動=愚行を様々描いているが、やや通り一遍といった印象は拭えない。ある家族を襲った凄惨な殺害事件。その被害者である田向(たこう)家は、エリートサラリーマンの父親に美しい母親、礼儀正しい娘、という誰もが羨む理想の家族そのもの。一家を殺害した犯人の手掛かりはつかめず、捜査は難航。
 
そんな田向一家惨殺事件の真相を追う週刊誌の記者・田中武志(妻夫木聡)。
幸せで何一つ問題点がなかったように思えた一家だったが、実は夫妻にはそれぞれ闇があり、それは彼らを取り巻く人間関係につながっていることがわかってくる
 
取材を重ねるごとに夫妻の秘密を暴いていく田中が、一方で彼のプライベートにもひとつ問題が・・・。妹の光子(満島ひかり)が娘の育児放棄をした罪で逮捕されていたの。嫉妬、憎しみ、恨み、負の感情が渦巻き、事件は予想外の展開を迎え
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準主役級で、いかにも良家のお嬢様タイプといった人物を演じている松本若菜は、美貌で清楚といった役柄を演じて目立った。「仮面ラーダー」関連や腐女子彼女。」(2009、未見)などに出演している。
 
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映画の冒頭でバスの乗客のスローモーションのシーンが映し出される。
このオープニングのシーンだけは?引き込まれた。
 
ひとりの若者(主人公の雑誌記者)が窓際に座っている。
目の前に年配女性が立っている。すると、隣に立っていた中年男が「ぼさ〜っと座っていないで席を交代してやれよ」と若者に言う。若者は、一瞬面倒くさそうな顔をするが、立ち上がって席を譲る。次の瞬間、若者が歩き始めるが、すぐに足を踏み外して倒れてしまう。足が不自由だったのだ。足を引きずってバスを降りる。
 
先ほど、若者を咎めた中年男は、バツが悪そうな顔をする。
人は見た目だけではわからないと反省したのだろう。ところがバスが数十メートル言ってしまうと、若者は、シャキっとして立ち上がる。足など不自由ではなかったのだ。仕返しに演技をしたのだった。何やら「ユージュアル・サスペクツ」を彷彿とさせ・・・・・・・・ないか(笑)。

「イヤミス」の傑作ということだが、傑作とまではいかない「ニアミス」に終わったようだ。
 
★★ (辛め)


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映画「空飛ぶタイヤ」の余韻が残る。
サザンオールスターズの主題歌に乗って「空飛ぶタイヤ」の特別PR動画があったので、またまた登場。音楽と、映像とマッチしているのかと、当初不安があったが、聴いているうちに、だんだんとなじんできた。



サザンオールスターズによる主題歌「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」と映画「空飛ぶタイヤ」本編映像がコラボレーションした特別映像“映画「空飛ぶタイヤ」スペシャルムービートレーラー(主題歌 サザンオールスターズ「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」ver.)”である。

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映像では整備不良を疑われた赤松運送社長・赤松徳郎(長瀬智也)と、事故についての再調査を行うホープ自動車販売部カスタマー戦略課課長・沢田悠太(ディーン・フジオカ)が直接対面し「巨大企業の闇」について意味深な言葉を交わすシーンが登場。

映画は☆☆☆☆。





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今年の日本映画で最も期待していた映画「空飛ぶタイヤ」(2018)を見た。
MOVIXさいたまにて。期待通りの満足の映画だった。

好みの分野で、邦画の現時点の今年度のベストワン!

”敵”が隠蔽するなら、自分たちで調査、告発するしかない!・・・男たちの熱血社会派&企業ドラマ。書きたいことはやま山あれど、未見の人にネタバレになるので控えめにしました(笑)。
   
池井戸潤原作による初の映画として注目され「空飛ぶタイヤ」。
壮大なドラマを2時間キッチリにまとめられ、従業員80人ほどの小さな運送会社と財閥系の巨大企業の攻防骨太なタッチで描かれ、突き刺さるようなセリフの数々に何度も胸が締め付けられた”これぞ映画!”の醍醐味。
 
池井戸の小説は次々とテレビドラマ化され、数回から10回(話)に分けて放送され高視聴率を稼いできた。映画化実現しなかった最大の理由は、壮大な物語1本にまとめるのが困難とみられていたからだという。WOWOWのドラマ版「空飛ぶタイヤ」は以前見ている。

映画版の監督は「おかえり、はやぶさ」「超高速!参勤交代」などの本木克英監督。監督は、粗い編集の2時間40分から、彫刻のように削ぎ落として2時間に集約させたという。

映画は巨大組織が保身に走り、不祥事の隠蔽(いんぺい)を図る構図で、中小企業と巨大企業との戦いを描いている点では「下町ロケット」や「陸王」などと共通する。
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             整備士の阿部(右)に整備状況を聞く赤松社長

主人公は赤松運送の赤松社長(長瀬智也)。ある晴れた日、赤松運送の従業員が運転するトレーラーのタイヤが外れ、宙に飛ぶ。その先には、道路脇を楽しそうに話しながら歩く母娘。このシーンが何度も登場する。
 
”空を飛んだ”タイヤが、母親を直撃。女性死亡してしまう。
警察は車両の整備不良を疑赤松運送の社内捜索を行う。
ところが警察は、整備不良を証明するような証拠を発見できず、その後呼び出しもない。赤松社長は、当初整備担当社員を疑っていたが、整備士の綿密な整備記録ノートにより、記録点検チェックは万全であったことから、車両自体の構造上に欠陥があると確信。巨大企業、ホープ自動車相手に戦いを挑む。
 
・・・
群像劇としても見ごたえがある。
長瀬智也が、熱い思いを秘めつつも、感情は内に秘め、押し殺すような演技で熱演。あわせて、名バイプレイヤー総出演とも言えるような脇役陣が素晴らしい。

ホープ自動車常務岸部一徳の悪徳ぶりには苛立つが、徹底していて、その極悪人が最後には反撃を食らうのだろうとは想像できた。

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         同じグループ企業で「融資するのは当たり前」とタカをくくっていた常務だが・・・。
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   ホープ銀行がホープ自動車常務の大型融資の要望に「保留」を伝えると常務は激高。


ほかに赤松運送の専務で番頭役の笹野高史、赤松運送と同様、ホープ自動車のトレーラーの脱輪事故で運送会社の責任とされた運送会社関係者たちを演じる柄本明佐々木蔵之介、ホープ自動車関係のディーン・フジオカ、ホープ銀行の高橋一生、個性派のムロツヨシ津田寛治、木下ほうかなどが出演。それぞれのポジションで見ごたえがある。

ホープ自動車の一方的な調査に納得できない赤松社長は、過去にも同様な事故があったことを知り、事故リストを入手し、一社一社、聞き込み調査を行うのだった。門前払いされることが多い中、一人だけ、ホープ自動車に疑問を持っている人間がいた。相沢(佐々木蔵之介)という男だった。赤松社長は、自動車自体の構造的欠陥が原因であると考えるようになるのだった。佐々木蔵之介は「超高速!参勤交代」では主演を演じたが、この映画では、特別出演か友情出演のようなワンカットのみだった。要所要所に大物俳優を使っているぜいたくさ。
 
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           ホープ自動車の内部にも、社に疑問を持つ人間もいた。

女優陣では、赤松社長の妻役に、夫を「社長さん!」と呼び支える、しっかりものの深田恭子、週刊誌記者に小池栄子、事故に遭い亡くなる女性に谷村美月といった演技派が脇を支えている。

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 刊潮流記者は、ホープ自動車のリコール隠しがあるのではと動く(ホープ銀行調査役を取材)。

大企業VS中小企業という構図、とくに中小企業の熱血社長が、窮地に立たされながらも自分たち信じる正義のために熱い思いをたぎらせる展開は、原作者・池井戸潤作品の得意技だ。
 
・・・ 以下ネタバレもあるので、これから見る人はスルーを。
胸に刺さったシーン(ほんの一部):(反転)
ホープ自動車のカスタマー戦略課課長沢田悠太と赤松社長との会話:
沢田から、赤松はホープ自動車が、事故を起こした部品を赤松運送に戻すまでには、社内のシステム上時間がかかることから、部品返却までの保証金を提示される。事業資金3,000万円の融資を銀行から断られた時でもあり、万事休すの状態。そんな時、喉から手が出るほど欲しい資金。赤松社長と同席していた専務・代直吉の「金額を言っていただかないと検討するもなにも」というと、提示されたのは「1億円です」だった。驚く代は赤松社長の顔を見る。願ってもないことに内心ホッとした様子で・・・。ところが、ところが、ところが、だ。後日、赤松社長は、これを断るのだ。沢田は、予想外の返答に、金額に不満があったから断られたと思ったのか「いくらなら」と聞き返してきた。赤松は「人一人が亡くなっているんですよ。大企業は、札束で横っ面をたたくようなことをするんだ」。このあと、表に出てきた宮代専務は社長に言う。「あんな返事でいいんですか。社員を最も大事にしていると言いながら、断るなんて。」と強く社長を責めるのだ。
柚木雅史(事故被害者の夫)が葬式に訪れた赤松社長らを、「顔も見たくない」と追い払う。その時に「あなたたちはそれでも人間ですか。自分たちのことばかり考えている。・・・なんでなんだ。なんで、自分たちなんだ。死にたがっている人間は何人もいるのに。家に帰って、いるはずの家族がいないということを考えたことがあるのか。」と地面に崩れ落ちる。のちに1億5,000万円の裁判を起こす。あとで、ホープ自動車の不正が明るみに出て、赤松運送の落ち度はなかったことが判明。自宅で焼香を許され、柚木が赤松らに謝罪する。
 ■赤松がはじめて沢田と面会した時に皮肉ったっぷり言うセリフ。
沢田さんて存在してたんだ!」。

それにしても、大企業では、課長・部長・社員などは、モノが言えない世界。
そんな中でも、内部告発する勇気のある人物もいた、というのが救いだった。

テレビドラマ「正義のセ」では、新米検事の上司・責任者で人がいい人物を演じていた寺脇康文は、港北中央署刑事を演じていたが、態度の悪さ・がさつさで、嫌な人物だったが、最後に証拠を持って、諸悪の根源のような人物にグーの音も出ないほど迫るシーンは、圧巻だった。見直した!(笑)。

この刑事が、事務所の捜査令状で運送会社、ホープ自動車を捜索するときの決まり文句「みなさんのご迷惑にならないようにてきぱきとやれよ」もなかなかいい。

岸部一徳が、頭をややボサボサで登場するホープ自動車の常務で、「ドクターX」などのおちゃらけた役とは打って変わって、久々にこわもての悪人を演じて印象的。部長クラスを恫喝するシーンなども圧倒する。

原作者の池井戸潤は、元銀行マンだが、よほど恨みつらみがあるのか、融資課長の憎たらしさ、いやらしさを描いたら天下一品。貸し渋りのあと、会社が危ないと見ると助けるどころか、期限付きで貸付け金回収にまわる。そんな融資課長に、「3億円」の全額返済の小切手を渡すと、「後で後悔しますよ」と最後まで捨て台詞。別の銀行が融資を引き受けたからだ。しかし、どんな時も、捨てる神、拾う神があるものだ。

長瀬智也の「中小企業をなめんなよ」は凄みもあり、後で効いてくる。
大企業病のホープ自動車の担当者・沢田に面会するのも一苦労。
なにかと理由をつけて、会おうとしなかった。会社の方針が決まっているので、担当者レベルであっても、進展はないから無駄だと判断していたからだ。

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                   ついに沢田との面会にこぎつける赤松(右)


赤松社長とホープ自動車の沢田の対決という構図だったが、沢田は、自社内の不正に築き、結果的に赤松運送を救う手助けをすることになった。

赤松社長が沢田に聞く。
「自分だけの調査資料だけでは、今回のようにはならなかった。ホープ自動車の中に、告発者がいたのではないか。」すると沢田は「知らないな」だった。

赤松は、沢田に「あんたの顔など二度と見たくない」というと、沢田も「俺も同じだ」と言って、反対の方向に歩き出す二人。中小企業と大企業、相容れない立場、メンツもあるだろう。言葉にこそ出さなかったが、巨大組織のウミを出したという点では、どちらも、目に見えない巨悪に対して、一定の同じような”共闘”意識や満足感はあったに違いない。

・・・
映画のモデルとなっているのは2004年に起こった「三菱自動車リコール隠し事件」である「大手企業の不祥事もみ消し」事件

リコールというのは、購入した商品が不良品だった場合、販売元に無料で修理をしてもらえる制度。一般的には販売元が自主的に欠陥品であったことを公表し、無料で改修作業に取り掛かる必要があ。しかし、自社の品位が落ちることを危惧した三菱自動車はそれを隠蔽し、自己の責任は運送会社の整備不良であると、国交省に報告していたのだった。

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エンディングでかかるサザン・オールスターズの主題曲「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めては、6月25日のデビュー40周年記念日を目前に控えた新曲

池井戸作品ならではの痛快なエンディングをさらに盛り上げ、曲のタイトルどおり、映画を離れたところでも「矛盾を感じつつ、ストレスを抱えながら」も社会で働く、すべての「闘う戦士(もの)たち」への讃歌とも言える作品となっている

■映画「空飛ぶタイヤ」(2018
■監督:本木克英
■原作:池井戸潤空飛ぶタイヤ(講談社文庫、実業之日本社文庫)
■脚本:林民夫
■公開:2018年6月15日

イメージ 4
               オールスターキャストとも言える出演陣
■出演:
長瀬智也・・・赤松徳郎赤松運送社長)
ディーン・フジオカ・・・沢田悠太ホープ自動車カスタマー戦略課課長
高橋一生・・・井崎一亮ホープ銀行調査役
深田恭子・・・赤松徳郎の妻・赤松史絵(ふみえ)
岸部一徳・・・狩野威ホープ自動車常務取締役
笹野高史・・・宮代直吉赤松運送専務
寺脇康文・・・高幡真治港北中央署刑事
小池栄子・・・榎本優子週刊潮流記者
阿部顕嵐(Love-tune/ジャニーズJr.)・・・門田駿一赤松運送整備士
ムロツヨシ・・・小牧重道ホープ自動車車両製造部
中村蒼・・・杉本元ホープ自動車品質保証部
柄本明・・・野村征治野村陸運社長
木下ほうか・・・ホープ自動車
大倉孝二・・・高嶋靖志赤松運送)
浅利陽介・・・柚木雅史(事故被害者の夫)
谷村美月・・・柚木妙子(事故被害者)
佐々木蔵之介・・・相沢寛久
六角精児・・・谷山耕次(赤松運送整備課長)
近藤公園・・・長岡隆光
升毅・・・巻田三郎
木下隆行・・・益田順吉(自動車ディーラー)
田口浩正・・・平本克幸
津嘉山正種・・・ホープ銀行頭取
津田寛治・・・濱中譲二
ほかにも多数。

☆☆☆☆ (超おすすめ!)





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