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今回、ツッコミを入れるのは、ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイトの『コラム&ブログ』に上がった冷泉彰彦さんの『2020年東京オリンピック、問題山積の公共交通機関』 (2013年10月1日11時37分)という記事です。
ここでいう「ツッコミ」は、「反論」というよりは、「細々と補足」という性格のものです。
尚、このブログをどなたがご覧になっているのか分かりませんので、この記事に関しては『鉄道愛好者目線』ではなく、『鉄道に関する知識が少ない一般の方目線』で記述しておりますので予めご了承ください。
まず、細かな問題ですが駅名やバス停の名称の問題があります。例えば、東京メトロの丸ノ内線と千代田線には「国会議事堂前」という駅があります。この駅について現在のローマ字表記は "Kokkai-gijido-mae" ということになっています。これでは、長期滞在の外国人はともかく、初めて東京に来た人には「ジュゲムジュゲム」的な意味不明な名前です。そうではなくて、意味が英語でちゃんと分かるように "National-Diet-House" とする方が覚えやすいし分かりやすいように思います。
私なら『併記』を勧めます。
カギは「質問の受け答え」です。英語で道を尋ねられたとき、日本人の英語学習者なら『National Diet Building=国会議事堂』と脳内変換できるかと思いますが、日本人みんなが『National Diet Building=国会議事堂』と脳内変換できるとは限りません。なので、『国会議事堂前/こっかいぎじどうまえ/Kokkai-gijido-mae/National Diet Building』と併記すればよいと考えるのです。
▼国会議事堂前駅の駅名標の一例
駅名標ジェネレーターで作成 ▼福岡市交通局(福岡市営地下鉄)空港線福岡空港駅の駅名標
駅名に関しては、同じく東京メトロの場合「明治神宮駅」はほとんど「原宿」だったり、どうしてJRが「御茶ノ水」で、千代田線が「新御茶ノ水」なのかというように、営業主体によって不統一で分かりにくいという問題があります。
東京メトロ千代田線・副都心線明治神宮前駅は、既に駅名標も、一部を除く駅出入口の表示も「明治神宮前(原宿)」となっています。
JR御茶ノ水駅周辺の駅は、東京メトロ丸の内線御茶ノ水駅と東京メトロ千代田線新御茶ノ水駅があります。
JR・丸の内線・新御茶ノ水駅相互間の専用連絡通路がなく、いずれも一旦地上に出て一般道路を歩くことになります。新御茶ノ水駅と連絡通路で結ばれているのは東京メトロ丸の内線淡路町駅と都営地下鉄新宿線小川町駅です。丸の内線御茶ノ水駅と千代田線新御茶ノ水駅は同じ鉄道会社が運営しているのに相互間は一旦地上に出ての乗り換えとなります。丸の内線御茶ノ水駅・JR御茶ノ水駅・千代田線新御茶ノ水駅相互間の連絡通路ができれば、千代田線新御茶ノ水駅も計画当初の仮称駅名「お茶の水」又は「御茶ノ水」とすることができるかもしれません。営業主体が同一であっても、費用もさることながら、駅所在地の地元住民や地元自治体の判断等もあるために駅名変更は一筋縄ではいきません。
面倒だからと外国人用に「駅番号」を振るという措置をしていますが、肝心の東京都民に定着していないので聞かれても分からないわけで、これもダメです。
定着していないという理由だけで、駅番号を全否定するかのような見解には首を傾げます。路線図との“合わせ技”で対処できます。東京メトロ・都営地下鉄の英語版路線図・フランス語版路線図・スペイン語版路線図・ロシア語版路線図・ドイツ語版路線図・中国語版路線図(簡体字・繁体字)・韓国語版路線図(いずれもPDFファイル)には駅番号が記載されています。日本語学習者でない海外の方あるいは日本に長期滞在(具体的に言えば3ヶ月以上)した経験が無い海外の方が、日本語を正しく発音できるか、日本語を正しく聞き取れるかといえば私は懐疑的です。より的確に駅を指し示すのに駅番号は有効だと思います。ちなみに駅番号は東京メトロと都営地下鉄では2004年4月1日から実施しています。 JRの山手線ではご丁寧に各駅ごとに英語で「乗り換え案内」をやっていますが、"Please change here for..." と乗り換え線名を延々と並べられても、東京初心者にはやはり「ジュゲムジュゲム」になってしまいます。新宿などは "the Chuo Line, the Saikyo Line, the Shonan-Shinjuku Line, the Odakyu Line, the Keio Line, the Marunouchi Subway Line, the Shinjuku Subway Line, and the Oedo Subway Line." などと言われても全くわからないでしょう。
この中で、埼京線と湘南新宿ラインは当面は山手線と並走しているが、そっちのほうが速達性があるとか、湘南新宿ラインは中距離だとか、同じ中央線でも近距離と中長距離とは別だとかいうような「重要な情報」は完全に欠落しています。勿論、限りあるアナウンスの中にそうした要素を全部詰め込むことは不可能です。ですが、線名に関してはもう少し整理ができるのではないでしょうか。
一言でまとめてしまえば「多くの路線が交差或いは始終点としているから、仕方ないでしょ!」ですが、改めて見てみることにします。
例に挙がっている新宿駅の場合、JRは山手線・湘南新宿ライン・埼京線・中央線(詳しく言えば、中央線快速と中央線緩行(各駅停車)の2区分)、地下鉄は東京メトロ丸の内線・都営大江戸線(新宿西口駅)と新宿線、私鉄は京王線(詳しく言えば京王線(初台・幡ヶ谷経由)と京王新線(簡単に言えば「都営新宿線との連絡線」で、下り京王八王子方向の次の駅は笹塚駅)の2路線)・小田急線が新宿駅を乗換駅としています。実は、JR湘南新宿ラインとJR埼京線は正式な路線名ではなく、運行系統を示す旅客案内のための呼称なのです。
湘南新宿ラインは、大宮駅と田端駅の北側にある田端信号場間は『東北本線の貨物線』、田端信号場から大崎駅間は『山手線の一部線路(通称「山手貨物線」)』、大崎駅から大船駅間は『東海道本線の支線(通称「品鶴線」)と横須賀線専用線』を経由します。
埼京線は、大宮駅と赤羽駅間は『東北本線の別線』、赤羽駅から池袋駅間は『赤羽線』、池袋駅から大崎駅間は『山手線の一部線路(通称「山手貨物線」)』を経由します。更に埼京線の列車には東京臨海高速鉄道りんかい線直通の列車もあります。
確かに池袋駅から大崎駅間は山手貨物線を経由しますから、線名の統一が出来そうな気がしますが、南方向(南行)の場合、大崎駅から先は湘南新宿ラインは横浜・大船方面へ、埼京線は大崎・国際展示場・新木場方面へと、全く違う方向へ行ってしまうため、運行系統を大幅に変えない限り難しいと思われます。また、既に現行の運行系統で定着しているので更に難しいでしょう。
日本の鉄道会社における自社路線の案内は、近距離・中長距離の距離別での案内というよりは、方面優先での案内となっていると思います。近距離であっても、中・長距離であっても同じ路線上であれば単純に乗り換えや引き返しで済みますが、全く違う路線だと同じ路線上以上に時間を損失したり、乗り換えが複雑になる場合があり、却って混乱しかねません。
西武・小田急・東京メトロ等といったJR以外の私鉄では、JRの各路線を「JR線」とまとめて案内しているのがほとんどです。
距離別の案内は車内案内放送では、駅間距離に左右されるため完全に盛り込むことは非常に困難です。それを補うのが路線図です。路線図は駅構内や車内に掲示してありますし、公式サイトにはそれぞれの鉄道会社の路線図が掲載されており、会社によってはPDFファイルの路線図がダウンロードすることも出来ます。面倒くさいのであれば、無人駅で無い限り、改札口で係員に尋ねればいいのです。JR東日本の場合は専門の係員を主要駅に配置しています。無論、路線図が分かりやすい目立つ場所に設置していなければ意味がありませんが。
文字数の関係で、その2に続きます。 |
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2013年10月01日
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