★ Lyrical Maidens be Ambitious!★

現実世界情勢報告:学校の行間にLEVEL5-judgelightが流れた。

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1章 4編

 鷹壬実業高校 グラウンド

 九浄 沙耶子(くじょう さやこ)は、鈍く光る赤色力場の中心にいた。

 周囲には幾百もの生徒が様々な様相をして思いも思いの位置に立っているが、その視線は全て私の方向を向いている。

 何故こんなことになったのだろう、と、思わなくもない。

 「では―――」

 傍らに佇む長身の生徒が、言葉を発した。自然と周囲の視線はそちらへと移動する。

 整髪料で逆立て、前髪の一部を意図的に脱色しているのが特徴的な、群青色のローブに身を包むその生徒、戦部上那は言葉をつづけた。

 「これより、九浄会長の命に従い、水月河へと本格的な侵攻を開始する。異論のある者は挙手しろ」

 荘厳な雰囲気を声に纏わりつかせた上那は、周囲を一瞥。その群衆の中に、一人、挙手をしている生徒の姿を確認すると、少しばかり苛立ちを見せながら、手振りで発言を促した。

 数歩こちらに進み出て、生徒は意見を述べようとする。

 見たことのある顔だ。確か四堂という名字の二年生だった気がする。本籍をここに置いている生徒で、クラスはなんだったか覚えていないが近接系、ランクはBというのは覚えている。

 立場的に言うなら、生徒会役員以外で作戦会議にまともに出席を許される数少ない生徒。だったか。

 「まず、その意見は“本当に九浄さんの意見なのか”についてなのだが」

 いきなり確信を突かたものの、上那は動揺の色を見せない。四堂は更に質問を連ねる。

 「“ソレ”は何ですか?」

 四堂が上那の丁度左に立つ人物を指差す。おそらく後者の疑問は、水月河との抗争が始まってから誰もが思ってきた疑問だろう。

 目立つ純白の衣装に、目立つ大振りの薙刀。異質だ。

 「前者の回答は、無意味だ。生徒代表にも、戦時に置いては会長と同等の決定権が与えられている。今回が形式的に沙耶子の命としただけだ。深い意味はない」

 沙耶子、か。

 昔はサヤって呼んでくれたなぁ…。と微かに思いながら上那―――幼なじみの次の言葉を待つ。

 「そして後者の回答だが、こいつは傭兵。今回の抗争の都合上、水月河の嬢と互角以上に戦える戦力が必要だったから雇った。以上だ」 

 右の方向に視線を映すと、件の傭兵―――十澄さんと眼があった。

 三年生で生徒会長である沙耶子でも、この人物については詳しくない。

 基本的に傭兵凱旋サイトは本人の希望が無い限り情報の公開はしていないことと、沙耶子自身が世間の情報自体に疎い事が理由としてあげられるが………。

 「自分もその方について調べようとしましたが、ほとんど情報は得られませんでした。情報の提示を希望します」

 「無理だ。非公開っていう条件だったからな」

 「………」

 四堂の沈黙を会話の終了と見てか、上那は群衆へ視線を向け――――

 「じゃぁ、戦闘可能時刻までに所定の位置に付け。予定時刻になり次第、侵攻を開始する」

 

 「解散」

 



 各々が四方八方へ散っていった。
 
 現在は水月河の領土を数割手に入れているので、そちらの防御も固めないといけない分侵攻速度が遅くなっている気がする。

 
 上那は、不良生徒が多い事で敬遠されがちだった鷹壬実業をうまく纏めていた。

 だが今は、比較的穏健派だったあの頃とは別人の様に水月河への侵攻のことばかりを考えている。

 侵攻するなら他府県にもっと侵攻しやすい高校があったはずなのに、何故近畿最大とまで言われていた水月河を相手に選んだのかがイマイチ理解できない。


 
 調べた方が、いいの、かな?


 箱入り娘同然の世間知らずの女子高生。

 最初に取った行動は―――



 ―――――――――――『敵に相談する』ことだった。

 「ねぇ、こんなところで、何してるの?」

 静かな湖畔に、凛とした少女の声が響いた。

 「…そっちこそ、こんな夜中にここに来るなんて危ないよ?」

 答えたのは痩身の男性。大きな湖、その湖畔の一片に水に足をさらす形で座っている。

 全身の衣服を黒一色で纏め、他者を断絶せんとしているかのような生気の無い眼と、妙にさらさらとした衣服に負けんばかりの漆黒色をした長髪が特徴的だった。

 「あなたもここにいるクセに」

 少女が男の様相を見ても怯む素振りを見せなかったことに、男は少しばかり驚きを示した。

 その少女は肩の部分が露出する深紅のドレスを身につけ、腰のあたりに不格好な形で革のベルトが巻きつけられていた。ベルトには、月光を弾き返して輝く銀色の長剣が差さっている。

 そして、その少女の草木の深緑を映したかのような長髪は、愛らしさと大人らしさを兼ね備えた顔、そこに冴え冴えと光る深紅の双眸と混ざり合い、夜の闇に一層深い存在感を顕していた。

 「俺は、別に、いいんだよ。ほら、お父さんお母さんが待ってる。早く帰りな」

 そう言って、男は少女の奇抜な格好には目もくれないと言った様子で湖の水面に映った満月を見つめている。

 「泣いてるの?」

 後ろに手を組み、横から男の顔を覗き込む少女。その仕草はとても幼い少女とは思えぬほど綺麗なもので、長剣の先が地面に掠れる音まで優美に響いている気さえした。

 「あぁ」

 男は表情を全く変えずに言葉を続けた。

 「昔ね、好きな女の子がいたんだ。その子は俺の全て―――いや、それ以上だったよ。でも、アッサリと殺された。人間の彼女は天使の俺とは釣り合わない、っていう理由でね」

 普通の人間がこの言葉を聞けば、何をいい歳をしてそんなことを…。と言って噴き出してしまうに違いなかったが、少女はそれを聞いて優しく微笑んだ。
 その微笑みの中には侮蔑の意味は無く、どこまでも透き通っているような気がした。

 「あなたは天使、なの?」

 「いいや、天使“だった”んだ。天使は、ほら、あそこにしか居ないんだよ」

 男が漆黒の手袋で覆った手を空の闇に突きだして、虚空の一点に浮かび、星空を沈黙させている“何か”を指差した。

 「“庭”ね。空に浮かんだもう1つの世界。だなんて教えてもらったことがあるけれど、調べてみても何も分からなかったわ」

 「あれは“天使の庭”。地上を見下ろす神様の居城だよ」

 男の言葉に少女は、やっぱり、と言った風な表情をしてみせた。

 「そう……。 あなたはそこに住んでいたのね。ところで、あなたの名前は、何?」

 少女は湖畔の草原を舞う様にその場でひらりと一回転。遊び心を弾ませながら、男の反応を待つ。乱れた筈の緑髪は、風に靡かせただけで鮮やかに、しなやかに、もと通りとなった。

 「俺の? いや、俺はもう、名前は――――」

 「名乗る時は、自分からだったわね。…私の名前はレイン。レイン=ルヴィランサ。―――あなたは?」

 あまりの人懐っこさに男は思わず少女―――レインの方を向いた。二人の視線が初めて交錯する。

 「レイン、か。…君は、彼女に似ているね。こんな俺に話しかけるなんて相当変わってるよ。俺の名前はセラフ。セラフ=ニーベルング。そのままでも、略してでも、適当に呼んでくれ」

 「セラフ、ね。じゃぁ――――――――、セラに聞くけど、その好きだった子も変わってたの?」

 “セラ”と呼ばれた瞬間、セラフは身体を僅かに震わせた。そしてその変化にレインは気付いてしまった。

 「―――そう、とっても変わった子だったよ。いっつも俺の傍にいてくれた」

 セラフの頬を光の線がなぞり、線は点となって水面に波紋を作り出した。

 「そっか…。ほんとに大事だったんだね、その子」
 
 「あぁ、もう一度戻ってくるなら何をしても構わないくらいだ」

 「………じゃぁ、じゃぁ、さ」

 「何だい?」

 「私が――――」

 レイン―――幼き少女はその先の言葉を紡ぐ。

 「私が、その子の代わりになれない、かな?」

 その言葉を聞いたセラフの眼が驚きに見開かれた。涙は今はその姿を見せないでいる。

 「―――ダメだ。それでは、彼女とキミとを混同させてしまう。それ以前に両親は心配して―――」

 「いないよ」

 水面に映った自分の顔と向き合いながら、レインは静かに言った。

 「私の両親は、私を殺そうとした人たちから私を助けようとして、死んだの。理由はこれ、よ?」

 レインは腰に差した銀色の長剣をかよわそうなその右手でゆっくりと抜いた。その剣は刃の部分を含めた全てが銀色で染まり、剣身が水面に描かれる波紋の様に細かい溝を刻んでいた。その溝の全てに月光が煌めき………鋭き美というべきか、形容できる言葉が頭に浮かばない程の存在感を放っていた。

 そしてレインはそのまま空を横に薙ぐ様に剣を振るう。瞬間、銀色の剣身は余すところなく白焔の洗礼を受け、鈍く光る神々しい火炎を宿した。剣を再び振るうと白き神炎は消え去り、流れるような動作でレインは剣を鞘にしまった。

 「この剣は、ヴラドの魔剣。私はこの剣を扱える唯一の人種、獣人種と霊人種のハーフ、吸血鬼なの。ねぇ、私が着いていくのがダメだっていうのなら――――――」

 レインは一歩、ニ歩とセラフに近づき、言葉を投げかける。

 「私に着いてきて?」

 そういった半歩前まで着てしゃがみ込んだレインと俺は数秒間見つめ合った。


 頷く理由は十分だった。

 一度無くしたモノを今度は二度と無くさないように…。


 その気持ちはやはり贖罪の意味からだったのかも知れない。



 俺の全ては終わってはいなかった。


 

 ここが、全ての、始まりだった。

 

序章

涼やかな風が水面を靡かせ、月光が波を彩る。

彼女はもういなくて、ここはどうしようもなく平等な世界だった。

空を見上げる。

闇夜の中心、星空の煌めきを遮る“庭”が、そこにはあった。

彼女が戻ってくれば、それでよかったのに。自分が居なければ彼女は助かったかもしれないのに。

幾星霜と連ねる贖罪の言葉は、虚空に空しく響くだけ。

それでも、それでも、と闇の輝きに向かって手を伸ばす。

だけど、ここはどうしようもなく平等な世界だった。

REDLINER

ジャンル:「中二もほどほどにしといた方がいいと思う現代学園ファンタジー」


●志ヶ原 湊(しがはら みなと)●
本作主人公。本籍は京都府私立水月河高校の二年生。クラスはA『上位騎士(パラディン)』
どこの学校に定住(?)するわけでも無くあっち行ったりこっち行ったりしている。たまーに名前から女性に間違えられてしまうことがあるのが悩み。


●一瀬 琉峰(いちせ るみね) ●
湊の従兄妹。本籍は水月河高校一年生。クラスはRB『自然融和術師(ネイチャー)』
湊を“兄さん”と呼んで慕うまではいいが、「みなコン」を自称する程に重度なコンプレックス持ち。普段は落ち着き払っていて、清楚な雰囲気を纏っているものの、湊関連の話には目の色変えて食いついてくる。若干妄想癖がある。


●伊櫻 愛叉(いざくら あいさ)●
湊の幼なじみ。本籍は水月河高校二年生。クラスはB『錬聖銀術師(ディバインアルケミスト)』
琉峰曰く「幼なじみと言う響き自体がフラグを誘発しかねない」だそうで、琉峰からは秘かに危険視されている。


●都 奈槻(みやこ なつき)  ●
愛叉の部下、というかもはやシモベ。水月河学園に在籍していた時に愛叉に捕まり現在に至るが、本籍は不明。高校一年生。RC『空戦騎士(エリアルナイト)』。一人称“僕”の内気少年。何気に琉峰のことが好きだが、当然というか目もくれられていない。


●水月河 柚子葉(みづかわ ゆずは)●
理事長の娘、生徒会長、生徒代表(代理だが)と、水月河の全権を握る三年生。
クラスはA『呪歌使い(ドラグナー)』。趣味は“○○を歌ってみた”のジャンルで歌った曲をネット配信すること。
と思えば、やりたいこと以外やらないという極度の面倒くさがり。真面目(ではないが)なのをアピールするために伊達眼鏡を付けている。


●志ヶ原 さらら(しがはら さらら)● 
クラスはS、性格もS、身長もS、胸はAと言うなんとも残念なステータスの持ち主。身長に違わぬ威厳があるが、それに気付けなかった場合、明日の朝日は拝めないだろうと、生徒の間ではもっぱらの噂。
水月河の本来の学生代表で、高校三年生。二年の頃ドイツに短期留学に出発して、まだ帰ってきていない。
クラスはS『殲滅者(フレグランスロード)』。全国的に言うと、ネットランキング三位に入っている。
設定を書いたものの登場は未定。


――――以下、基本メンバーではないので簡易記載――――


●戦部 上那(いくさべ かみな)●
京都府立鷹壬実業高等学校三年 学園代表
クラスはA『上位炎霊術師(サラマンドラマスター)』

●十澄 恋(とずみ れん)   ●
詳細不明。鷹壬実業の味方として参戦する。
クラスはRA『疑似聖天使(レプリカントセラフィム)』

●九浄 沙耶子(くじょう さやこ)●
鷹壬実業高校二年。生徒会長。
クラスはB『論理術騎士(ロジックナイト)』
中学生体型。上那により権力を全権剥奪されている。

完全自己満足で書いている小説の登場人物紹介です。

高1になるとこういうの書きたくなるんですかね…。友人もちょくちょく書いてるんです…。ちなみに自分はそれに触発されただけっていう。。。。

まぁほとんどの人というか全ての人に必要とされてませんが、自己満足なので←

そして、紹介の中には……未出の人物がいるかもしれませんorz

もう一度いいましょうw “自己満足”ですw

矛盾とか突っ込んでも仕方ないのですw 見たい人は見てください。

使用用途は…と言えば…

ex.「こんな感じに書いちゃダメなんだな…」的な御勉強とか!(オイ

うん、はい、そういうわけなのです! 0w0ノ

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