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2011年5月1日朝刊
ジャーナリズム精神を支えに 主筆就任にあたって 若宮啓文
 を読んで
 
 タイトル通り、執筆者の若宮啓文氏が朝日新聞主筆に就任するにあたっての思いを記している。掲載は8面「オピニオン」で、1面にはそれとは別に、東日本大震災後の内閣を始め政治家全体に対する批判と要望が署名記事で書かれている。
 8面の記事は、関東大震災の時、壊滅状態の東京から3日間かけて大阪まで写真を運んだ福馬謙造記者を紹介して、「一刻も早く事実を伝えたい」という記者の一念だったとする。
 その当時と比べ、NHKの生放送が津波をリアルタイムで放送し、それがさらに海外に同時に放送される今の時代には、新たな問題があり、政治を批判してばかりではすまない役割が求められていると自戒している。
 記事によれば、「ジャーナリズム精神を体現し、紙面と報道の声価を高める」ことが主筆規定としてあるそうだ。主筆主任就任
でこれまでとは違う立場から震災後の日本を探っていき、新たな国造りを考え旗振りをしてみよう、とも考えているらしい。原子力発電所の問題や国際協力に触れた部分には異論があるが、基本的に就任挨拶の記事なので、理想を掲げた清々しささえ感じる記事である。
 ただし、この記事の中に見逃してはいけない記述がある。「一つ反省を書いておこう。」と前置きをして、それを「政権交代への期待を語り続けてきたことだ。」と書いている部分だ。それは「日本の民主主義を本物にするため」だったが、「民主党政権の実態には次々と期待を裏切られてきた。」「『想定外』とは言いたくないが、予想を大きく超えた不覚。」「もう一度『政治改革』のやり直しを求めていきたい。」ということだ。
 震災より以前のことだが、テレビ番組の出演機会の多い著名なコメンテーターが民主党政権を批判する人達(その中でも主にネットユーザー勢力)に向けて、「あのまま自民党政権が続いていてよかったのか」とコメントをしていたが、私は「今の有様よりはましだっただろう」と思っている。年金問題から始まる、安倍・福田・麻生政権の、「自民党政権末期的症状」は確かに褒められたものではない。しかし、それでも民主党に政権を任せるべきでは無かったのだ。それは何故か?民主党には国家構想がないのである。
 例えば自民党には昭和30年11月15日の自由民主党結成時の日付で「党の政綱」と言うのがあり、「六、独立体制の整備」として、「現憲法の自主的改正」と、「国力と国情に相応した自衛軍備を整え、駐留外国軍隊の撤退に備える。」ことを訴えている。つまり、「自主憲法制定」と「再軍備」である。自民党は、日本国にはこのことが必要であると思い定めているのである。対して民主党は、自民党との政権争いを重視する中で、勢力拡大に急いだ結果、現在でも党内の意見調整が出来ずにいる為、大局的な国家観を築けないのだ。何しろ松原仁氏と、岡崎トミ子氏が一緒にいるような政党なのである、沖縄米軍基地問題や、中国との領土・領海問題で時の総理がフラフラするのも当たり前である。民主党としての方針があれば、総理の思想がどうあれシステム的に問題処理も可能だったと思うが、そんなものが無いのだからどうしようもない。
 ただ、このような事は本職のジャーナリストならとっくの昔に分かっている筈の事である。諸問題に対し「我々ならこうする」と自民党を攻める民主党議員に対し、「あなた個人はそう言うが、民主党内はまとまっていないから無理でしょう」とやり返す場面はテレビでよく見かけたものである。
 沖縄米軍基地問題は現在デッドロックであるが、その主な原因は2009年の政権交代をもたらした選挙期間中にやれもしないことをやると言い、結果やれなかった総理にある。しかし、それを無批判に垂れ流したマスコミや、あまつさえ応援した文化人達の罪も万死に値するだろう。ほんの少し民主党を調べるだけで、こんな政党に政権を渡してはいけないことに気がつく筈なのに何故彼らは民主党を対象にした政権交代に乗ってしまったのか大変疑問である。
 ところで、若宮氏は「想定外」とは言いたくないと書いてあるが、民主党を応援したメディアや文化人達にとって「想定外」だったことが一つ思い当たる。
 それは、政権交代後の総理大臣があまりにも駄目過ぎだったと言うことだ。
 とにかく、すべてにおいてとても総理大臣となった政治家のやることとは思えない事ばかりで、いろいろな理由で心配していた人がいたとしても、あそこまで駄目だとは思っていなかったであろうと言うことだ。
 経験を積んだ記者や経験豊な文化人にとっても「想像を絶する大バカヤロウ」の事まではわからなくて当然である。


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