|
前回、間伐強度のデータをSCHOUBER(1987)から引用したのですが、
Eicheナラ で、mäßige(適度間伐)が 23.5 (m2/ha) で、starke(強度間伐)が 20 (m2/ha) と小さくなっているのは何故か?というご質問を頂きました。
岐阜の中村さんによると、日本では間伐率は 1回目でも、2回目でも、3回目でも、30〜35%位の(本数率)で変わらないということでした。
日本では、皆伐後に単一樹種を一斉造林して育林、間伐していくので、一定の本数率での間伐というのが、補助金の規定への対応、あるいは施業の単純化という意味で重要な考えになっているのでしょう。
一方、ドイツでは、針葉樹と広葉樹の複層混交林で、かつ、天然更新が、今や、近自然型造林として普通になっているので、大学や森林研究所でデータをとる場合も一定の本数率で間伐を繰り返すという考え方はもはや意味をなさないのだと思います。
ドイツ林業の中では、上級森林官(Revier-Leiter)たちは、自分の管理する1500(ha)の森林で、「一本一本、個別に樹木の性質、個性を見極めて管理をしていく。」ということを当たり前のようにやりますから、前回掲載したHochdurchforstung(上層間伐)の図のように、mässig(適度間伐)(真ん中の図)の後、stark(強度間伐)(図の下段)、そして、Lichtung(受光間伐)(図の上段)という風に段階的に間伐を行ってZ−Baum(将来木)を育成していくと、その都度の全林地面積に対する間伐林分面積は減ることになるのだと思います。
なお、一斉造林、育林ではないので間伐の概念にはたくさんのものがあります。下に、チューリッヒ工科大学のDr.Schütz 教授の「 Skript Waldbau Ⅰ 」から、Hochdurchforstung(上層間伐)と、 Niederdurchforstung(下層間伐)の概念図を引用して紹介します。
ドイツのいろいろ資料をひっくり返してみますが、近自然型造林になると、間伐に関する定式化された数字のデータはあまり見かけません。たぶん、間伐率に意味がなくなるからでしょう。
今日は特別バージョンでした。ここまで。
|
全体表示
[ リスト ]



