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 今日は間伐の概念を紹介します。ワールドカップサッカーがあったり、蒸し暑い日が続いたりで、ちょっとサボってました。ドイツにいたときには「暑くてやってらんないよ!」なんてことは全くなかったので、この日本の蒸し暑さにはホトホト消耗気味です。
 
 さて、今回はロッテンブルグ営林専門大学のH. P. Ebert先生と S.Hein先生の「 Waldbau(造林学) Ⅱ」のSkriptから引用しながら、ご紹介します。
 
 簡単のために、単相林の一斉林をイメージした概念を考えます。DENGLER  Waldbau Ⅱ(1990) S.185 und 186 の概念図を参考のために引用して載せておきます。
 
 間伐は
a)schwache Durchforstung 弱度間伐
b)mäßige Nieder-Durchforstung 通常下層間伐
c)starke Nieder-Durchforstung  強度下層間伐
d)Lichtung(sehr starke Durchforstung)  受光伐(極強度下層間伐)
e)mäßige Hoch-Durchforstung  通常上層間伐
f)starke Hoch-Durchforstung  強度上層間伐
と、とりあえず6種類ほどに分けられます。
 
Niederdurchforstung (下層間伐)は
当然、下から行うもので、下から上へ除伐していきます。普通に樹冠が成長し、シャフトの形状の良いものを均等に残すようにしていきます。
 この場合、樹冠閉鎖は続くようにします。
 
Hochdurchforstung(上層間伐)は
優勢木や被圧木はある程度、そのままにしておきながら、将来木の育成を目的として優勢木の林分に仕立てていきます。
 
Lichtung(Lichtwichsdurchforstung)(受光伐(受光生長間伐))は
樹冠の閉鎖を中断させる(少なくとも、10年間)ような強い間伐です。現況の材積の5%から20%がなくなることを覚悟しなければなりません。
 この間伐には −−天然更新のために行う間伐ーー  と、−−光を入れて生長を促進する目的の間伐ーー 2種類が意図されます。
 
Gestaffelte Durchforstung (段階間伐)
 これは弱度間伐の後、林齢の増加に伴い、強度間伐へ移行する手始めの間伐を指します。
 
Auslese-Durchforstung(極上木育成間伐)
これはシステマティックに見通しを立てながら将来木Z−Baum を決めていく過程の間伐を言います。
 
他にも色々な概念がありますが、省略。
 
参考までに、樹種別、林齢別の間伐強度の例を SCHOUBER(1987)から引用します。
 
樹種    林齢     通常間伐強度(m²/ha)    強度間伐
Eiche        60               23,5                              20
コナラ   120               25,8                             21,7
              160               26,5                             22,3
 
Buche        60              24,4                              22,1
ブナ         120               32,3                              25,6
 
Fichte        60               41,9                              35,7
トウヒ        120              47,4                              39,5
 
Kiefer         60               33                               27,1
アカマツ     120              33,3                             26,4
 
Douglasie     60              46,1                             42
ダグラスファ
 
日本とは考え方や条件が違うので数字のデータはたぶん、何にも参考にならないかと思います。
 
次回は伐採(更新)の概念を紹介します。
 
 ラインラントパルツ州森林研究所の友人のDr.Thomas Caspari(トーマス)が、「Shuji はたぶん、興味を持って読むんじゃないかな。」と、日本のオイルショック期から現在までの気候変動に関する政府の政策の変化に関するヨーロッパ、フィンランドの研究者の論文を送ってくれました。
 まず、ヨーロッパの研究者たちの、日本の研究者との目のつけどころの違いをまたまた、まざまざと思い知らされるような論文でした。
 ドイツで生活して、新聞やテレビなどのマスコミの姿勢を見ていると、はっきり言って完全に「日本無視」です。にもかかわらず、学術研究者たちは日本のことを日本人が思いつかないような視点で調べ上げているのです。環境問題や森林科学に関しては1周遅れの日本がもの凄く心配です。
 
 政権が代わっても、悲しいかな、森林、林業の世界から、将来の展望に立った議論が出てきません。
「地方分権を進めて地域ごとの森林林業政策をつくるべきである」
というような提言は、残念ながら、なーんにも出てきません。
「中央政府の林野庁の仕事は輸入木材を扱ってきた大手商社に対して、国益を考えた木材調達を指示し、それによって国内産業の振興と雇用の創出を図るべきだ」
というようなご意見も全く出てきません。
 
 林道をつくらなければいけない、とか、木材の流通システムを変えなきゃいけない、とか、そんなのはあたりまえのことで、森林作業の安全装備の普及、教育とか全く行われていなくてやるべきことはいっぱいあるのに、発言力を持っている人たちはもっと勉強してほしいです!自分の権威や縄張りから飛び出さないと何も見えませんよ!
 
今日はここまで。
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