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−−−本当の危機的状況ならきっとこうなる?−−−
【感想】ラストの展開を考えたら、頑なに夫が妻を家の中へ入れるのを拒むのはよくわかる。
だけど、実際状況を考えれば、感染していてもあれだけ愛している妻なら、
「一緒に死んでもいい」と覚悟をきめ、
家の中へと導くのではないか。急きょ入ってきた隣人も凶暴性はなく
協力的だったので、可能だったはず。
爆心地に近いところへ出かけた妻をあれほど心配して、通じないと頭ではわかっている
携帯や固定電話を何度もかける愛情とかなり矛盾していた。
少しすれ違いがある妻への微妙な心理からの展開の方がもっと真に迫ったものがあったかも。
英雄的に妻を救出するわけではなく、最終的には自分がかわいいという描き方は、
人間の「本音」を上手く捉えているなと思う。同時に、
錯綜する情報とはいえ、有毒な煙への対処法を示した役人の二転三転する行動と対処、
人を人と思わない、ただ任務を遂行する冷徹さに、危機的状況になったら、
きっと同じ行動をとるであろう、政府の役人を思うと恐ろしくなった、
衝動的に妻を捜しにいく車のシーンも含めて、
徹底的に打ちのめされるパニック・ムービーという意味では良作かもしれない。
ラストの「因果応報」そのままの描き方は、
最終的には我が身に降りかかる災難とはしらずに、
妻に対して優位を保っていた自分への報いとして受け入れるのではなく、
最後まで「生」にしがみつく姿は壮絶だった。
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