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ステライメージVer.6にはメトカーフ法コンポジット機能がありますが、彗星の移動量や画像の方向を具体的に数値で入力しなければならず、なかなか入り辛い面があります。でも、この数値はステラナビゲータを併せて使うことで簡単に設定することができます。 ●メトカーフ機能を使う ステライメージVer.6でメトカーフ機能を使うには、まずメニューバーの [バッチ(B)]―[コンポジット]―[メトカーフ法(M)]チェック―[設定(B)] と進んでメトカーフ法の設定ダイアログを開きます。 ここで設定するのは、彗星の移動量と画像情報であることがわかります。 ●撮影開始時のステラナビゲータを立ち上げる ステラナビゲータ(私はVer.7を使ってます)を立ち上げ、撮影開始日時に設定します。 ●彗星の位置情報を調べる ステラナビゲータの画面上で目的の彗星をクリックして天体情報パレットを開きます。 天体情報パレットに表示された彗星の位置情報をメモ帳などにコピーペーストします。 日時パレットの翌日の日付をクリックして、24時間後の位置情報を表示させます。 同じく位置情報をメモ帳などにコピペします。 ●移動量の数値を入力する メモ帳上で、24時間後の移動量を計算しておきます。 ここでは撮影時点より24時間の移動量で計算していますが、速度が速い彗星など誤差が大きくなるようであれば、撮影時点より12時間前と12時間後の位置情報を使うなど、工夫して下さい。 ●画像情報を入力する 次に画像情報の角度計算ボタンをクリックします。 ピクセル角度計算ダイアログが開くので、撮影光学系の焦点距離と、使用カメラを選択してOKボタンをクリックします。 ●上方向の位置角を入力する このメトカーフ法の設定で一番悩むのはここですね。ここをクリアするために最初から画面上を北にして撮影すれば手っとり早いのですが、実際には水平レベルで撮影したりいろいろです。 使用画像のN方向を画面上方向からの位置角で入力しますが、次のようにすると比較的正確に画像の位置角を求めることができます。 まず、ステラナビゲータのメニューバーより[設定]―[表示形式]をクリック 表示形式の座標系を[赤道座標]にします。視野回転は正立です。 これで、画面上側がN方向になります。 次に、ステライメージにコンポジットする画像の最初の1枚目を表示させ、メニューバーより [画像]―[画像回転]―[角度入力] をクリックします。 ステラナビゲータの画面と任意の角度を設定して傾けたステライメージの画像を比較して、双方の画像の傾きが同じようになる角度を探していきます。ステライメージに任意の角度を入力してはまた戻るボタンで元の画像に戻るを繰り返して最適な角度を見つけます。 最初はラフに、だんだん拡大していって、ステラナビとステライメージの表示される大きさが同じくらいにして角度調整していくとやりやすいです。 特徴のある星並びなどを比較していって、ほぼ同じ位の傾きの角度を求めます。 今回の板垣彗星の画像では、反時計回りに56度でほぼ同じ傾きになりました。 上方向の位置角に上記方法で調べた角度を入力してOKボタンをクリックします。 ここの位置角はNの方向が画像の上方向から時計回りに何度かを入力しますので、画像の傾き方向とは逆になります。(即ち、ステライメージで画像を傾けた時の角度の方向が「反時計回り」ならばそのままの角度を、「時計回り」ならば[360−角度]を入力する。) 以上で、メトカーフ法の設定が完了です。 後は、通常のコンポジットの要領で恒星を基準星に指定してコンポジットをすると画像ヘッダーに記録された時刻を読み取ってメトカーフ法コンポジットが為されます。 彗星核がハッキリしている彗星には単純に彗星核を基準星に指定してコンポジットする方法の方が簡単ですが、暗い彗星や拡散して彗星核がハッキリしない彗星などにはこの機能は非常に有効です。
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2009年03月21日
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昨晩の2彗星の画像です。 昨晩は透明度も良かったので写真にもよく写りました。実は前日も撮影しているのですが、透明度が悪すぎて板垣彗星はほとんど存在が分かるか分からないかしか写りませんでした。でも昨晩はしっかり写りましたね〜。低空の彗星は透明度にかなり左右されますね。 ●板垣彗星 2009.3.20 19h37m〜180s×9 FSQ106kai EOS KissX2(ISO1600) LPS-P2(FF) ステライメージVer.6によるメトカーフ法コンポジット 板垣彗星は、もう少し前から撮っていたのですがたまたま撮影開始頃は12等星と重なっていたためあたかも集光があるような写りでした。しかし30分後の写真と比較すると集光が強いように見えたのは重なっていた恒星の影響であることがわかります。ここからコンポジットをしてしまうと、彗星が星に串刺しになったような画像になってしまうので、彗星が恒星から離れた所からコンポジットしました。 ●ルーリン彗星 2009.3.20 21h16m〜180s×9 FSQ106kai EOS KissX2(ISO1600) LPS-P2(FF) 彗星核基準にてコンポジット ルーリン彗星は一頃より暗くなったとはいえ、核の集光もハッキリしているので彗星核基準でコンポジットしています。 ところで、板垣彗星は集光が弱いのでメトカーフ法コンポジットを行い、ルーリンは彗星核の集光がはっきりしているので彗星核基準のコンポジットです。結果はどちらでも同じようなものなのですが、彗星核の集光があるかないかで手法を使い分けています。 ステライメージVer.6のメトカーフ法コンポジット機能の使い方は次の記事で解説します。
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