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「ワン吉物語」のはじまり、はじまり。
我が家の留守番犬「ワン吉」の技「時計回りの術」と「つばめ帰しの術」は、がいじんトークを毎回愛読してくださる皆さんはご了承済のはず。
されど、はじめての方のために簡単にそれぞれの技の説明をしておく。
「時計回りの術」は、高速で右回りをすることで見ている人の目を回してしまう術。
また「つばめ帰しの術」は、家に入り込んで自由自在に空間を飛び回るつばめを椅子、テーブルを使い三段跳びをすることで空中のつばめのテールにワン吉パンチを届かせて、家からつばめを帰してしまう術。佐々木小次郎もびっくりする技。この免許皆伝の2つの技を披露したが、今回は新たに修得した3つの技をご紹介しよう。
一つ目は青い虫が青い葉にとまり、身を隠す技。
ワン吉は真っ黒のポメラリアンだ。普通だと昼、夜関係なく人が近づくと吠えるのに、
たまに闇夜に黒のキャリーバックに入り込んでじっと身を隠してしまう時がある。
私たちも気づかずに彼を探してしまう時がある。
その技は「隠れ身の術」といい、免許皆伝のひとつだ。
二つ目は「分身の術」。
一匹しかいない黒のポメラリアンが2匹に、時に3匹に見せる技を身に付けてしまった。我が家の掃出しの窓ガラスには、外部との温度さをつけるためにフイルムがガラス全面に貼ってある。それは外が暗くなるとサッシに近か付いた者の姿を映し出すのである。
それに気が付いたワン吉はガラスに向かって高速に動き回り、一匹のワン吉が二匹に、時に動きにより3匹のワン吉に見えたり、消えたりするのである。
三つ目の技は、「変わり身の術」。
捕まりたくない時に小さなゲージまで逃げて、もうどこにも逃げられないと思わせた途端、一瞬の内に追い込んで来た者の足もとをすり抜けて入れ替わってしまう技を使うのだ。
この俊敏さは私たちでは敵わない。これこそ忍術と感心させられる。
つまり、留守番犬のワン吉は、この2年間我が家で留守番をしながら、技の修得に身を熟して五つの技「時計回りの術」「つばめ帰しの術」「隠れ身の術」「分身の術」「変わり身の術」の免許皆伝となり、それを操る犬になったのである。この努力たるものは、想像しがたい日々の修業が身を結び、晴れて立派な「忍犬 ワン吉」に昇格したのである。
「目出度し、目出度し」・・・・・今日はここまで。またのワン吉の登場を楽しみに・・・
不動堂
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毎日、朝から会社へ出かける。それは当たり前のように。社会人になった時からお世話になっている会社だから。震災の時には、田舎の両親が会社にお世話になってしまったから。働ける内はここで働きたいと二言目には口にする。そして最後の恩返しだからと。
あなたは、嘘つきでした。
あなたに出会ったのが学生時代。あの頃からず〜と騙されて生きてきました。
「幸せにしてくれる」とあなたは言った。独身時代は、互いに忙しくて会うことすら大変だった。結婚したら二人で旅行したり、おいしいものを食べに行ったりしようと約束をして結婚をした。結婚しても忙しさは続いた。そのうち子供が出来、私は子育てに追われる事になり、あなたとの約束事態を忘れてしまっていた。
あなたの口癖は、「結婚すればなんとかなる」「専業主婦になれば時間が取れる」「子供が大きくなれば二人の時間が取れる」「定年したら自由に成れる」と。
みんな嘘ばかり。あなたは定年になる前に病気になってしまった。先へ、先へ伸ばしてきたツケをここにきて悔いても、どうにもならない。
ひと月に2度、週末になると病院へ通っては46時間、薬を投与しているあなた。
そして、その薬の副作用の7日間。あなたは我慢強くその苦しみに耐えている。わたしたちに遠慮しながら乗り越えているあなた。その辛さは私たちにはわからない。
いつになったら、わたしとの約束を果たしてくれるのだろう。いつまで待てば、その苦痛から解放してあげられるのだろうか。
あなたはいつもそうだった。ふたりの子供の入学式も、卒業式もいつもわたしだけ。参観日も、運動会にも顔を出さなかった。小、中、高と先生と話すのは、いつも私だった。
仕事の帰りも、いつも遅く子供たちの顔を見ることはなかった。たまの休みの時は、家でゴロゴロしているだけで、酒を呑んでは大声で子供たちを叱るあなた。単身赴任した時には、流石に子供たちが「なぜお母さんは、お父さんと離婚しないの?」と聞くまで、あなたは我が家に馴染まない人だった。そんなあなたを選んでしまった私。人生、やり直しが利くなら学生時代からやり直しをしてみたい。それでも私はあなたを選ぶのだろうか。
今からでも、あの時の約束を守ってくれるなら私はあなたを許したい。
何が何でも、あの時の約束を守ってくれなかったら私の人生を返して貰いたい。
せめて、「子供たちを幸せ」にしてくれなかったら、勝ってに生きたあなたを恨みます。
こんな状態で、先に逝ってしまったら子供たちはどうすれば良いのですか。
遺された私は、どうすれば良いのですか。
今朝も雨の中、車で出社して行きました。 不動堂
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