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英当局:銀行賞与への新規定を公表、支払い先送り条項は盛り込まず 8月12日(ブルームバーグ):英金融サービス機構(FSA)は12日、銀行の過剰な賞与制度を制限するための規定を公表した。ただ、報酬の支払いを先送りさせる強制条項は盛り込まなかった。 FSAによれば、市中銀行はFSAの規定を順守する義務がある。同規定は基本給の何倍もの賞与や、1年を超え保証された賞与支給の阻止が狙い。国外銀行の大半が除外されるため、約26行の国内銀行が対象となる。FSAは主要銀行が表明した競争力に関する懸念が一部内容の変更につながったと説明した。 FSAのへクター・サンツ最高経営責任者(CEO)は資料で、「銀行の報酬制度は効果的なリスク管理と一致し、これを促進するものでなければならない」と指摘した。 FSAは高リスクの賞与制度が残っていると判断すれば、その金融機関に資本増強を義務付けることが可能となる。危機下で金融システム向けに総額1兆4000億ポンドの支援を余儀なくされたことを受け、米国と同様に英国でも過剰な金融機関の報酬を制限するよう、圧力が高まっている。 2月の草案はいわゆる証拠条項10項目から成り、金融機関は「効果的なリスク管理」に準拠した報酬制度の原則を維持していると証明することが認められていた。 この日公表された規定は8項目から成り、賞与の仕組みに関する3項目は効力が弱まった。FSAは、主要銀行や業界団体が草案に対して反対を表明したと説明した。 賞与のうち3分の2の支払いを先送りするという強制条項と、報酬をトレーダーのチームではなく、グループ全体の業績と連動させる強制条項については、最良の慣行として提言されるにとどまった。 FSAは今回の指針が「企業のリスク要因に実質的な影響を及ぼす」上級幹部とトレーダーに適用されることを明らかにした。 この規制で果たして“総額1兆4000億ポンドの支援”の再発を防げるだろうか? ソースでは、“ボーナスカルチャー”(=勝った時にはボーナス、負けた時にはゼロのオプション)をすぐに変更する規制ではないと表明しており、ボーナスの絶対額も会社の決定事項としています。 今回の金融危機は、宗教とも思える価値観と、実体経済から乖離して膨張したマネーとで引き起こされたもので、再発防止には両者の修正が必要だと思います。 宗教とも思える価値観とは、“社会人の価値=収入金額”という究極に単純化されたプラグマティズムで、とりあえず信奉者をデジタル教徒と呼びます。 デジタル教徒は、社会の与えられたルールの下で、収入金額を最大化することが社会的な価値であり、金額によって社会人の意義が測られ、それが社会のためにもなると信じている人達です。 一方、マネーとは、金融機関の規模の総和と勝手に定義していますが、実体経済から乖離して膨張しており、実体経済から乖離した部分の金融取引は金融機関同士の取引、すなわちゼロサムの取引が基本で、ある金融機関の利益は別な金融機関のロスとなる性質が強いと考えられます。 また、マネー取引はとってもデジタルで、すぐにPLにデジタル表示され、デジタル教徒とは親和性が高いです。膨張したマネーの中で、デジタル教徒がボーナスカルチャーで競い合う限り、危機の再現可能性は高いと予想せざるを得ません。 FTのコラムニストのGillian Tett氏は、かつて東京特派員で日本の金融危機を具に体験していますが、昨年10月ダーリング蔵相の公的資金の資本注入決定時に、FTの記事で10年前の日本と比較しています。 日本では、銀行経営者は公に頭をさげて自責の念を示すが、欧米ではただ一人が“sorry”といっただけで、有権者の怒りに応えておらず、公的資金の注入で怒りを緩和させるお仕置きを銀行家に据える可能性がでてきた、と。 However, the third reason for cheer lies not in arcane finance - but in sociology. Right now many voters are understandably furious with bankers. No wonder. When the banking crisis hit Japan a decade ago, bankers bowed to show their public remorse; this time, however, barely a single western banker has even said "sorry". Now, there is no guarantee that the British government can assuage this anger; but on October 8 it did at least promise to impose more "discipline" on bankers. That may turn out to be mere window dressing; but it is more than anything offered by Washington so far. 邦銀経営者は、デジタル教徒は少なく、仮に報酬規制を導入するのであれば、“個人の報酬上限2億円、それを超える場合は総会決議”でも反対する邦銀経営者は少ないでしょう。 このような報酬規制は、デジタル教徒にとっては法難となるような厳しいものでしょうが、それでも金融は十分に機能するでしょうし、社会が必要な証券化ビジネスは出来ますし、必要なデリバティブ取引も供給されるでしょう。“金融先端技術”も社会に必要な程度の発展はすると思います。 デジタル教徒にとって、レギュレーションアービトラージはお手の物で、FSAの規制に痛痒すら感じないでしょう。
ですが、GSの報酬、AIGの報酬、CITIの報酬....欧米の場合も一般からの非難は非常に激しいです。おそらく社会から乖離しているからで、社会から乖離したものは長続きしないという現実原則がありますので、いづれは修正されると期待しています。 |
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2009年08月14日
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