笛土の推論

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ギリシャ中銀が毎月ユーロ統計を公表しています。
 
ギリシャ国内の銀行のB/S合計(除くBoGギリシャ中銀)は3番目のAggregated balance sheet of MFIs excluding the Bank of Greece で、資産・負債の項目が時系列で一覧できます。
 
金融危機の状況が概観できて興味深いです。
 
08年12末を基準にした資産負債の主な項目の増減の様子は下のグラフで。
 
イメージ 1
 
イメージ 2

5月末までの特徴は、
1、B/S全体で、昨年の5月末に比べて+360億ユーロ、+7.6%の5,077億ユーロに。

2、負債サイドは、BoGからの借り入れ(Liabilities to BoG)が2月以降急増。5月末は1年前に比べて+442億ユーロ、+97%の899億ユーロに。これはB/S全体の17.7%。

3、非金融機関からの預金(Deposits and repos of non MFIs)は、年間で−190億ユーロ、−6.8%、内国内預金が−108億ユーロ、−4.5%と減少はしていますが、まだ壊滅状態までにはなっていないレベル。

4、債券発行で年間+103億ユーロ、これは特に4月、5月で80億ユーロの発行。2番目のBalance sheet of Bank of Greeceを見ると5月に国内金融債を23億ユーロ購入。おそらくカバードボンドを発行し、BoGが購入あるいは受入担保としているのでしょう。

5、資産サイドは、ユーロ圏の金融機関向け預金+160億ユーロ、ユーロ圏外金融機関向け預金+122億ユーロ、ギリシャ国債が+54億ユーロが主な増加で、国内非金融機関向け貸付は+0.9%の微増(減少はさせていない)。

6、全体で見ると、預金の減少と、(おそらく)国外拠点向けファンディングをBoGからの借入で賄っている。

7、BoGからの借入はいわゆる資金供給オペで、適格担保が必要。899億ユーロの借入に対して、国債は475億ユーロしかなく、保有証券全体でも1,000億ユーロで、超ルール的な担保(例えば貸付資産)で調達している銀行があることが推定できます。
資金供給オペはユーロシステム(ECB+ユーロ圏の中央銀行)で行われ、個別の銀行のアカウントは各中央銀行にあり、オペは各中央銀行が窓口で行います。各中央銀行の決済はECBを通じて行われ、ギリシャ国内の銀行からユーロ圏の他銀行に資金が流出するとBoGECB宛負債が増加することになります。従って結果として、BoGECBから借りて、ギリシャ国内の銀行にオペを通じて資金供給したようなB/Sになります。

8、ユーロシステムのコンソリバランスを見ると資金供給オペ残高は、4月増加額が+184億ユーロ(3月26日7,254億ユーロ4月30日7,438億ユーロ)、5月+827億ユーロに対して、ギリシャは4月+178億ユーロ、5月+50億ユーロですので、4月の増加はほぼ全額ギリシャに流れ、5月はスペイン向けが中心。
コンソリバランスは、こちら。
http://www.ecb.int/press/pr/wfs/2010/html/index.en.html

ところで、ギリシャの銀行は、資金供給オペに資金調達を依存しているような状況なのに、なぜ4月に+53億ユーロもギリシャ国債の保有を増やしたのか謎です。

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