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タイヤの交換

 家内の安心・安全の為に 
 
■「タイヤを運ぶのは、空気を運ぶのと一緒だ。」 昔、こんな話を聞いた事があった。 タイヤの運搬は、その特有な形状により 積載効率が非常に悪く、船に積んで運搬すると運賃が割高になってしまう。 重量の割に、容積が大きいからだ。 そんな理由で タイヤは消費地で生産されていた。 私が学生の頃、一流メーカーの輸入タイヤは高価で、高嶺の花であった。
 
■中国に赴任していた7年前、通勤用乗用車の窓から サイドウォールに漢字で"豪力"と表示されたトラックのタイヤを良く見かけた。 現地生産なのか、それとも中国メーカーなのかは分からなかったが、なるほど、消費地でタイヤを生産していると実感していた。 乗用車のタイヤは気にして見ていなかったが、通勤用乗用車(ホンダ ラグレイト)は米国生産の日本車で、ブリジストンを履いていた。
 
現在は、製造コストの安い地域から沢山のタイヤが輸入されるようになった。 韓国、台湾、インドネシア、中国からだ。 HANKOOK、KUMHO、NANKANG、NEXEN、FEDERAL、ACHILLES、SONAR(NANKANG 2nd Brand) WANLI、ROADSTON(NEXEN Exp. brand)、MARANGONI、RADAR、ZEETEX、ROTALLA、FINALIST。 韓国勢はモータースポーツへの関わりにより、日本での認知度がアップし、品質・性能もそこそこだという話を聞くようになった。
 
■今回、タイヤを交換するのは、家内のポルシェ。 997 カレラ4だ。 タイヤサイズは、フロント235/40ZR18、リア295/35ZR18の純正サイズ。 3年前の購入直後はインチアップも考えたが、"スーパーへの買い物の足"としても使われるので、サイドウォールが十分な18インチのままとした。 正に スーパーカーなのである。 新車時に装着されていたのは、MICHELIN Pilot Sport PS2。 学生時代に憧れたブランドだ。 安い輸入タイヤに該当サイズがあっても、家内はNOと言うだろう。
 
まだ溝は、ある。車検をパスするだけなら、タイヤ交換は全く必要が無い。 パンクは一度も無く、スピン等も無いから偏摩耗も無い。 だが、タイヤ年齢は既に4才。 新車での納車時には、既に1才であった。 直射日光の入らない車庫保管とは言え、ドライバーでトレッドを小突いてみると コンパウンド(ゴム)が硬化している事が分かる。 走行距離は2万7千キロ。 新品への交換で、安心と安全を 買う事にした。


新規装着するのは、ADVAN Sport ヨコハマタイヤ唯一の911用純正サイズで、適合はカレラ4のみ。 リアのタイヤサイズがマイナーな為、工場在庫の無いブランドもあった。 サイヤ選択の幅が狭まってしまったのも ADVAN Sportになった理由の一つ。 定価は、フロント1本 54,180円、リア1本 77,595円。 定価合計 263,550円であったが、タイヤ交換の諸費用込みで、20万円ちょうど。 ブリジストンのPOTENZA RE050よりも 3万円安い。 マイナーなタイヤでなければ通販購入が可能で、もっと安かったと思う。 以前、D氏に激安通販を教えて頂いたのだが、今回も利用できなかった。
 
ポルシェ用タイヤは、"Nマーク"付きだ。 ドイツ語の「NORM」(規格、規定、基準)の頭文字の"N"が、ポルシェ社に承認されたタイヤに付いている。 ポルシェ以外にも、Mercedes用のMO、 BMW用の☆、Ferrari用のK、AUDI用のAO、又はRO 等の認証タイヤがある。
 
■同じサイズでも Nが付いているタイヤと 付いていないタイヤがある。 タイヤの剛性感が違うと聞くが、履き比べていないので分からない。 "感"と付く言葉ほど曖昧なものは無い。 "剛性が違う≠剛性感が違う"  物理的な数値と 人間の感覚値は全く異なるのだ。 物理的な計測値で剛性が上がっていなくても、人間の感覚では剛性が上がったような差を感じる事もあるからだ。
 
■N付きは少し高い。 その差は、ADVAN Sportで 5%ほど。 "N-0"から始まって、タイヤのスペックが変更される度に、N-1,N-2,N-3 … と数字が大きくなる。 ADVAN Sportカレラ4用は既にN-1になっているのだが、発注時N-0しか無いと思い込んでいたので指定しなかった。
 
■新旧のフロントタイヤ比較
 
フロント 235/40ZR18
左:MICHELIN Pilot Sport PS2、右:ADVAN Sport
其々画面左が、アウト側
 
パッと見、交換前の左のタイヤは、まだまだ使える(ように見える)。 車検では、タイヤの摩耗による使用限度を残り溝深さ 1.6mm以上と決められている。 残り溝 1.6mm の目安として"スリップサイン"が設けられてるが、フロントタイヤは、4mm近くある事が分かる。 ADVANのパターンは複雑でユニークだ。
 
イメージ 1


フロントタイヤ 左:MICHELIN Pilot Sport PS2、右:ADVAN Sport



■新旧のリアタイヤ比較
 
リア 295/35ZR18
左:MICHELIN Pilot Sport PS2、右:ADVAN Sport
其々画面左が、アウト側
 
リアタイヤは、フロントタイヤよりも摩耗している。
リアタイヤ イン側で残り溝 3mm弱

 リアタイヤ 左:MICHELIN Pilot Sport PS2、右:ADVAN Sport

■新旧フロントリア比較
左側:MICHELIN Pilot Sport PS2 (タイヤのみ)
右側:ADVAN Sport (ホイール装着 F8J、R11J)
 
ADVAN Sportの方が、横幅が広い。
リアは実測 31cmにもなるのだが、この幅で
多少のワダチにハンドルを取られないポルシェは凄いと思う。
 
■各メーカーのタイヤを注意深く見てみると、金型の分割数の違いが分かる。 トレッド溝に残るコンパウンドの"バリ"の数が違うのだ。 明らかに MICHELINの方が多い。 一般乗用車やトラック等は"2-piece Tire Mould"なのだが、このクラスのタイヤは"Segmental Tire Moulds"という金型タイプとなる。 MICHELINは、ADVANに比べ 分割セグメント数が多いと言う事になる。 セグメントが多いから タイヤの性能が凄く良くなると言う訳ではないのだが・・・。 もしかして、ADVANはバリが出ていないだけかもしれないが、そうだとしたらソレも凄い事だ。

左:2-piece Tire Mould、 右:Segmental Tire Moulds
図を借用したサイト → ココ (英語です)
 
 
左:2-piece Tire Mould、右:Segmental Tire Moulds
MICHELIN Pilot Sport PS2 は、8分割
 
■上図を掲載してしまうと、タイヤの製造工程について、書きたくなってしまう。 最終工程の"タイヤ加硫"のみ書かせて! タイヤ加硫 (Tire curing) とは、成形工程を経たトレッド(溝)の無いタイヤに熱と圧力を加え、加硫(架橋)反応や接着反応を起こさせ、ゴム弾性を有するタイヤの完成品を作る工程だ。 (未加硫ゴム=生ゴムは粘性体なので、熱で鎖状のゴム分子間に結び目をつけ、三次元の網目構造の弾性体へ変化させる) タイヤの内周側に加える圧力で金型が開かないように 金型を押さえ込んでおく必要があるため、タイヤ加硫プレス(tire curing press)とも呼ばれている。 全製造工程を分かりやすく説明した動画(英語)があったので、これも掲載。 

 
■旧タイヤ。 まだまだ使えそう。 でも、良く見てみると・・・。 
左:フロント、右:リア
車両の左右で、摩耗の差は無いようであった。
(ブレーキパッドの摩耗差はあるのに・・・)
 
 
拡大してみると、フロントトレッドの付け根がヒビ割れしている。

リアは、ヒビは無く大丈夫そう。 でもカッチカチだ。


■今回のタイヤ交換でお世話になったのは、神奈川県 横浜市の 嘉衛門 青葉店。 以前もお世話になったお店だ。

 
ホイールも ピカピカに 洗浄して頂きました!


 
■装着したタイヤは"N-O"だった。 前述の通り、最新は"N-1"なのだが、まだ流通していないのか?
製造時期は、フロント 2011年32週目(8月)、
リア 2011年8週目(2月)であった。 既に1才だ。
 
■長々書いてしまったが、更に、オマケ。 40ソアラの足回りが凄い。 これは尋常ではないぞ! ディ〜〜プだ。 タイヤビードが ホイールビードシート側面に密着していなくても大丈夫なのだろうか?

オーナー曰く。「一切の無理は出来ない。 ソロソロっと走るだけ。」
これ、フルステアOKであった。 よくぞここまで追い込んだ。感心、感心。
嘉衛門 青葉台店のブログにも掲載されていた。
 

<2012.07.06 追記> 交換後のファーストインプレション
・MICHELIN Pilot Sport PS2よりも ADVAN Sportの方がノイジーだ。 音質が変わったせいで聴感上、音が気になるだけかもしれない。 MICHELIN よりも ADVANのトレッドパターンは複雑だから、ロードノイズが大きくなっても不思議ではない。 転がり抵抗も増えてしまったか? 静寂性に優れると評価されていたのだが、違った。
・MICHELIN Pilot Sport PS2よりも ADVAN Sportの方が突き上げが大きい。 サイドウォールの剛性が異なるのか、それとも空気圧の若干の違いによるものか?
・まだ30kmほどしか走っていないので、走行フィーリングは分からない。 一皮むけ、多少過激な走りが出来るようになったら、また、インプレッションを追記する。
・サーキットは走らないので、限界性能は書けない。 雑誌やWeb記事を参考に。
END

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    特殊なサイズはお金がかかりますねぇ。

    石橋さんが高いのは、世間ではブランド料だとか広告料だとかボッタクリだと言われていますが…
    硫黄分子を架橋するケン化で、特許の塊だからだそうです。
    これが他のメーカーとは一線を画し似て非なる物が出来る理由で、他のメーカーは石橋さんの特許を回避しなければいけません。
    雑誌のインプレッションは新品時のみ、新品時の性能には大差無くても数年して劣化した際の性能差が大きいと言われています。

    [ よんちゃん ]

    2012/7/5(木) 午前 11:54

    返信する
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    >よんちゃん
    ブリジストン ケン化 特許 でググったら、よんちゃんの記事http://blogs.yahoo.co.jp/yoncha_p/20131320.html「ゴム」(2011/6/3)がトップに! なるほど、タイヤが経年劣化した際に 性能の差が現れるのですね。 分子構造という目に見えない世界で耐久性能を競い合う。 素晴らしいです。

    ところで、特許って様々な分野があって難しいですね。 ゴムの高分子構造自体でも特許があるのでしょう。 分子構造そのものだったっり、複数種類の分子の配合率だったり。 これで特許を取得されてしまうと、他社は太刀打ちできませんね。 製造方法の特許は取得しても、公開されると他社にマネされてしまうので、その製造方法の装置を販売するなら申請しますが、そうでなければ悩むところです。 マネされた製造方法をチェックする手立てがないですから。 最近はビジネスモデルの特許もありますね。 知的財産に対する考え方が大きく変わって来ました。

    ふじ○

    2012/7/5(木) 午後 0:42

    返信する

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