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 日本は、キャンピングカーに関する法令が ゴッチャ ゴチャ 
 
■キャンピングカーは構造上、自動車であったり、であったり、調理関連の装備があったりで、複数の省庁に関わるのである。 クルマ全体で扱う場合と 部品で扱う場合で 監督省庁が異なるという状態でもあるのだ。 
 アメリカでは、RV法 一つ でスッキリしているのに・・・ ただ、州によっては、サイズによる運行規制がある。 (RV法の原文を未だ見た事がない。スイマセン、これから・・・ <2016年 追記> RVに関するアメリカの法令等は、記事「History of RV in the US アメリカ キャンピングカーの歴史」を参照。 道路交通安全局National Highway Traffic Safety Administration (NHTSA)が定める規制”Laws & Regulations”、各州の規定”RV Codes”、RVIAのRV標準”RV Standards”等がある。)
 
■キャンピングカーに関する規制の大代表は、国交省の通達だ。 法令にはなっていないので、正に日本的!
平成19年1月4日、国土交通省 自動車局長より 陸運局長宛てに「自動車の用途等の区分について(依命通達)」 国自技第202号 の通達があった。 それによると、使用目的が4-1-3-(4)「キャンプまたは宣伝活動を行うための特種な設備を有する自動車」(キャンプ用に供する自動車はキャンピング車と定義される)に該当すれば特種用途自動車に区分され、8ナンバー登録が可能になる。
■「キャンプを行うための特種な設備を有する自動車」とは、どういうものか?
即ち、キャンピング車の構造要件は、何なのか? これは、下記のサイトで確認する事が出来る。
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 3-4キャンピング車 ャンピングトレーラ pdfファイルで見る事が可能だ。
分かりやすく記述されているので、これを読めば理解できる。
 
・特記事項もある。
『3-4中の車体の形状がキャンピング車にあっては、本通達の規定にかかわらず、平成15年3月31日までは、従前の例によることができる。』 となっていて、既に登録されているキャンピング車には、この通達は適用さらず、以前の通達が適用される。 
新旧対照表があるとイイのだが。 以前の通達=平成13年4月6日 国自技第50号 も見つからない。
 
 
・構造要件の概略は、下記通り。
・寝台が必要である。乗車定員の3分の1以上の人数分の平坦な寝台の面積が必要。 走行中に寝台を使用してはいけない。 よって寝台自動車として利用してはいけない。ただ、可動式であっても良く、通常は座席の状態となっていても良い。
・調理設備が必要である。 最低でも「湯が沸かせること」。 流し台や、調理スペースと、調理をする人間がそこに立つことのできる空間が必要である。 先の構造要件改正時に厳密に再規定され具体的な寸法が要求されている。 熱源(電気かガス)と水道設備(清水(=ホワイトタンク)と汚水(=グレータンク)の貯蔵設備と、その供給設備)が必要である。 
 
■補足として
構造要件の維持管理
取得時は構造要件を満たしていたにも関わらず、ある時点で寝台が使えない又は湯沸しが出来ないなどの状態となってしまうと、程度にもよるが、違法な状態とされ、摘発される可能性がある。 即ち取得時と実走行時の車両管理上違いがあれば、8ナンバーに限らずすべて公道を走行する車両において道路運送車両法上の義務違反となる。また同様に、保険会社との契約上では 8ナンバーの車両が 8ナンバー構造要件を満たしていない状態で事故を起こすと、申請時の内容と異なる条件であるため 保険金の支払に問題が生じる事も否定できない。

僕の知る限り現行モデルで寝台車として登録されているキャンピングカーは存在しないと思う。ベッドとして全くフラットになる寝台を備えた特殊自動車は、医療や福祉としての病人搬送用に限られている筈だ。快適な寝心地を謳っている長距離バスも限りなくリクライニングする乗車用座席であり、寝台ではない。
 
シートベルト設置 及び 着用の義務
以前は「専ら乗用の用に供する自動車」と「貨物の運送の用に供する自動車」に対し、バン型車(貨物車)のリヤ折畳み座席や、バス等の通路部補助椅子、そして、キャンピングカー等の横向き座席(自動車の側面に隣接するもの)にはシートベルトの設置義務が無かったが、平成24年7月からは法改正により 総ての自動車の「前向き座席」には「第二種座席ベルト=3点式シートベルト」の設置が義務付けられた。 但し、例外として「専ら乗用の用に供する自動車であって、乗車定員10 人以上のもの(高速道路等において運行しないものに限る。)」 既に登録され使用の用に供されている自動車にはシートベルトの設置や装着の義務はない。

自動車検査法人 審査事務規程4−36(58)に 新規検査や予備検査の際に準拠すべき審査事務規程に「座席ベルト(シートベルト)等装備要件」が記載されている。
 
シートベルトの件は、冒頭の国交省の通達の特記事項の通りで、上記は具体的に説明したものだ。
 
輸入時の規制 
日本貿易振興機構 (ジェトロ) 「キャンピングカーの輸入手続き」(自走式も準ずる)で調べてみると、
機械式駆動機構を有さない住居用又はキャンプ用のキャラバン型トレーラー(HS8716.10)について、主な留意点は以下の通りだ。
 
道路運送車両法  詳細は、→ 自動車検査・登録ガイド(全国運輸支局) これは、国交省の通達。
 同法上、トレーラーは「被けん引自動車」だが、キャンピングカーは普通自動車と同様に輸入通関後、一台毎に車検・登録手続きが必要だ(型式認証などは除く)。従って、当該車両が日本の保安基準に適合し定められた表示義務(火気厳禁など)や その他の諸要件(排ガス検査、ブレーキ性能検査)を満たす必要がある。 保安基準では、「内装材料難燃性の技術基準」も定められているので、キャンピングカーは要注意。
 自動車通関証明書(輸入税関にて取得)、外国における登録書、その他検査に必要な資料を揃え、管轄の陸運局において車両検査を受け、ユーザーが決まれば各種納税・保険料等を支払い、ナンバープレートの交付(登録手続き)を受ける。
 

高圧ガス保安法  詳細は、→ (経産省 高圧ガス保安協会)
車両に装備されたキッチン用ガス設備は、ガスタンクの容器保安規則やガスの成分規格等の定めに則り、同法に基づく検査が必要だ。 プロパンガス(5Kg以上)を積載して移動するキャンピングカーは、液化石油ガス保安規則基準に則り、高圧ガスのステッカー表示義務がある。 (ドリゾウには、ステッカーが貼られてないぞ)
その他、様々な付属品が搭載されている性格上、他法令の適用を受ける場合も考えられる。万一、重大製品事故が生じた場合、輸入事業者は事故報告の義務を負い、製造物責任への対応も必要だ。 詳細は、→消費者庁 製造物責任法(PL法)
 
 
各省庁にまたがる、厄介な機器 (特にガスを用いるコンロ、湯沸かし器、ヒーター)の法令
経産省 産業保安監督部、一般財団法人日本ガス機器検査協会、総務省 消防庁、自治体等が関係していて統一見解が無く、グチャグチャ!ガス機器本体を国内で使えるものとして相互認証を行うべきかどうかについては、どうなったのだろうか? TPP交渉による外部圧力待ち?
 
 
経済産業省管轄の法令
全体として、「製造又は輸入に係る用品は、その販売するときまでに登録検査機関の技術基準適合性検査を受け、適合性証明書の交付を受けなければならない。 また、安全基準を満たしたものしか販売してはならない。」となっている。 これは単品の場合であって、キャンピングカーやキャンピングカーの部品には、ほぼ適用されていないようだ。 そう、キャンピングカーや その構成部品は、”グレー”なのだ
ガス事業法
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律 及び 関係政省令の運用及び
解釈の基準について
液化石油ガス器具等の技術上の基準等の省令
安全基準(技術上の技術基準)を満たしPSTGマーク、又はPSLPGマークを表示した上で 機器を販売しなければならない。
電気用品安全法
安全基準を満たしPSEマークを表示した上で販売しなければならない。
消費生活用製品安全法
石油ファンヒーターは、安全基準を満たしPSCマークを表示した上で販売しなければならない。
家庭用品品質表示法
「電気機械器具品質表示規程」により、定格内容積、消費電力量、外形寸法、使用上の注意点など、表示義務事項が定められている。 対象品目は、洗濯機、炊飯器、電気毛布、掃除機、冷蔵庫、換気扇、エアコン、テレビ、ジューサー・ミキサー、パネルヒーター、電気ポット、ロースター、電気かみそり、電子レンジ、卓上スタンド用蛍光灯器具、ホットプレート、コーヒーメーカー。 この中にキャンピングカーに関係するものも何点かある。
省エネ法(エネルギー使用の合理化に関する法律)
省エネ性能向上やエネルギー消費効率に関する表示などの義務付けがある。 エアコン、複写機、蛍光灯器具、テレビ、DVDレコーダー、パソコン、冷蔵庫、電気便座、炊飯器、電子レンジ、ルーター等。
家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)/資源有効利用促進法(再生資源の利用の促進に関する法律)
小売業者、製造業者等(輸入業者)による廃棄物の収集・リサイクルが義務付けられている。 エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機。 特に冷蔵庫は含有化学物質の表示に関する「J-Mossマーク」対象品目にも該当。
高圧ガス保安法
輸入時の規制で説明済み。
 
 
厚生労働省管轄の法令
食品衛生法
有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律施行規則
冷蔵庫(水に触れる製氷皿も)や電子レンジは、食品に直接触れるため 、器具材料等に有害物質が含まれていない等の規格基準に適合することを証明する検査手続きが必要。 厚生労働省指定検査機関による検査成績表を取得(サンプルは食品に触れる部分だけで良いとされている)のうえ、輸入通関に際して厚生労働省検疫所輸入食品監視担当へ「食品等輸入届出書」に検査成績表など関係書類を添付して届け出る必要がある。
この件は 2年前にニートRVのH氏から聞いたのだが、「RVの輸入って面倒だな」と思った最初の出来事だった。
保健所 移動販売車の営業許可
これはキャンピングカーには関係ないが、キャンピングカーやトレーラーをベースに移動販売車を作ろうとした場合だ。 各自治体の保健所から認可をもらうには、各自治体の基準・規制に合わせなければならない。 シンクの数や積載清水容量など、全国の自治体によってバラバラだ。
 
 
総務省管轄の法令
消防法 キャンピングカー自体を規制する条項はないようだ。
法律の対象は建屋等であって、自動車は対象外か?
火災予防条例 (自治体により定められるもので、全国共通ではない)
火を使用する設備(オーブンやレンジなど)が、規制の対象になる。 政令でも省令でもない”準則”が存在し、これが火災予防条例の基となっている。、「必要な措置をとれ」という曖昧な表現が多く、業界も対応に苦慮しているらしい。
電気通信事業法や電波法
リモコンドアロック、無線温度計等、電波を使用するものについては国内基準に合致していなければならない。
電子レンジは定められた試験(型式確認)を行い、試験成績書を総務省に提出のうえ、製品に必要な表示を付すことが定められてる。
製造物責任法(PL法)
製造業者等は、引き渡した製造物の欠陥により他人の生命、身体又は財産を侵害したときは、これによって生じた損害賠償をする責めに任ずる。
 
 
あ〜ぁ、調査しながら書いていて、飽きれた。
他にもあるかもしれないが、今回はココで一旦終了。
「キャンピングカーや その構成部品は、”グレー”なのだ」と書いたが、
この背景にアメリカの圧力を感じる。 アメリカ製RVにケチをつけたら・・・ん〜敗戦国ニッポン。
 
※この記事には、僕の誤解があるかもしれません。不勉強でスイマセン。

 

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    これからは規制を緩和させたい場合は、アメリカ政府に働きかけるのが早いかもしれません…(笑)
    アメリカ製のキャンピングカーがたくさん売れますよ、と。
    何でもかんでも「非関税障壁だ!」と言ってもらう。

    さて、TPP参加で軽自動車はどうなるのでしょうか?
    軽自体は日本の狭い道路事情に合っていて、限られた空間の中で最大限に居住性や安全性を追求した優れた工業製品だとは思うのですけれども。
    これをアジアや小さな国へ、輸出しない手は無いとは思うのですけれども。
    単に排気量別にして無くしてしまうような愚行をしないことを願うのですが…。

    [ よんちゃん ]

    2013/3/13(水) 午前 10:14

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    >よんちゃん、こんにちわ。
    輸入車の場合、検査が一回120万円?(正規輸入ディーラーだと50万円?)のブレーキテストがあるそうです。 茨城県大子町の山奥のテストコースへ車両を持ち込んでテストするのですが、これもなんとか免除してもらえるようにアメリカ政府に働きかけてみます。(笑)

    軽自動車ですね。 日本の道路や住宅状況にマッチした、価格も税金も安いイイ車です。 アベさん達に頑張ってもらうしかないですよ!

    ふじ○

    2013/3/13(水) 午前 10:56

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