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「Route EZ」 ルート イージー ライダー (WordPress #17)

2019年 7月14日は 映画イージーライダー公開 50周年記念日!
Easy Rider Film 50th Anniversary on July 14, 2019

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 来週の日曜日は、僕の好きな映画 イージーライダー公開 50周年の記念日だ。 何か御祝い事がしたくて、映画のロケ地となった場所の風景写真を集めた動画を制作してみた。

Next Sunday (July 14, 2019) marks the 50th anniversary of “Easy Rider”. I made a movie of “Then and now of the filming locations” for its celebrating.



Continue on WordPress.com

END

 Bunch of Motorhomes based on a MB Sprinter 
Changing RV markets with the advent of the acclaimed Sprinter chassis.

イメージ 2
モデルチェンジする 2019 Sprinter (W907/910)
独メルセデス ベンツ バンの社長 Volker Mornhinweg氏(左)
大口顧客 ハイマー社の専務 Christian Bauer氏(右)

■メルセデスベンツの商用車で最も有名なのがSprinter。 年間約40万台がダイムラー社デュッセルドルフ工場とルートヴィッヒスフェルデ工場(海外ではアルゼンチン、中国、ロシアGAZ工場)で生産されている。 輸入関税のある国 アメリカへは分解して輸出し、現地工場で再組立というセミノックダウン生産(CKD kits)。 現在、ノースチャールストン再組立工場の隣に新工場(下写真中央)を建設中で、完成すれば現地生産に代わる。

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アメリカでは、Mercedes-Benz Vans USA社が
サウスカロライナ州(Google Maps)でSprinterとMetrisを生産。

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左はドイツ、右はUSA
ボディとパワートレインをドイツから輸入し、アメリカで組み立て。
これにより、輸入トラックに課せられるChicken Tax(25%の関税)を回避。


2001年にモデルチェンジして現行モデルW906となったSprinter。 他メーカーとの大きな違いは、四輪駆動が選択できる事。 ライバルのフォード Eシリーズ/トランジット、シボレー エクスプレス(2014年以降)、フィアットクライスラー デュカト/ラムプロマスターは、RWD or FWDの二輪駆動。 四輪駆動が必要なら、大型トラックのフォード Fシリーズ(オプションで約50万円アップ)を選ぶか、パワートレインを改造する(約150万円)しかない。

 2006年より、パイロット噴射と排気ガス再循環装置、窒素酸化物吸蔵還元触媒の3Lブルーテックディーゼルエンジンが搭載され、ヨーロッパの環境基準EuroVI(乗用車ではEuro6)に対応した。 しかし、アメリカ環境保護局EPA(Tier2-Bin5)とカリフォルニア大気資源局CARB(CA LEV-II)の両環境基準をクリアする事ができず、販売はボリュームゾーンの5州を除いたEPAの緩い環境基準(Tier2-Bin8)を採用する45州に留まった。 しかし、大手RVメーカーはW906ベースのクラスBモーターホームをラインナップに加え始めた。 (rvbusiness.com)

 排ガス浄化に尿素SCRシステムを用い、EPAとCARBの両基準をクリアしたスプリンターは2010年に登場し、アメリカ全土で販売できるようになった。 このエンジンについては、ブログ記事 ”ディーゼル自動車の排ガス Diesel emissions”で触れている。

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 この新エンジン搭載以降、多くのRVメーカーがクラスBモーターホームのベース車に採用するようになる。 スプリンターはPassenger VanCrew VanCargo Van(2500/3500)、Travel 65の4種類。 耐荷重や室内高を確保するため、主にCargo Vanの3500シリーズがRVに用いられる。
 このタイプは、リアがダブルタイヤとなり(Passenger Van、Crew Van、Cargo Van 2500はシングルタイヤ)、スタンダードルーフの設定は無く、ハイルーフ又はスパーハイルーフとなる。 また、 全長約7mのエクステンディドボディの設定があり、最も広い居室が確保できる。(Cargo Van 2500にエクステンディドの設定なし)  スプリンターカーゴバンW906の仕様は次の通り。 (W907/910の仕様は#3へ)

 全幅:79.7" (2.024m)、ミラー込み 95.5" (2.426m)
 全高:ハイルーフ 8' 11" (107.3"、2.725m)
    スーパーハイルーフ 9' 7.4" (115.4"、2.931m)
    参考 スタンダードルーフ 7' 10.5" (94.5"、2.400m)
 全長:ショート 19' 5.3" (233.3"、5.926m)
    ロング 22' 10" (274.1"、6.962m)
    エクステンディド 24' 1.8" (289.8"、7.361m)
 ホイールベース:144"WB 144.3" (3.665m)、170"WB 170.3" (4.326m)
 エンジン:3.0 L, V6 BlueTEC Turbo Diesel (OM642 2006年〜)
 型式:319/519 CDI BlueTEC (2010年〜, 車両総重量3/5t, 出力190PS)
    ※型式の3桁:頭1桁が積荷込み車両総重量、残2桁がエンジン出力を表す。
    Outside of the US
     2.1 L, L4 BlueTEC Turbo Diesel (OM651 2008年〜)
      316/516 CDI BlueTEC (2013年〜, 車両総重量3/5t, 出力163PS)
      314/514 CDI (2016年〜, 車両総重量3/5t, 出力143PS)
     車両総重量 3〜5.5t (+0.5t, 2016年〜)
 駆動:RWD (standerd) or 4WD
 タイヤ:215/85R16〜 x4 or x6
 ※The 2018 Sprinter Cargo Van PDF、worldwidemotors.comより

Cargo Van 3500/3500XD US$41k〜66k
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FIY2500 Standard Roof - 144Wheelbase
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3500 High Roof- 144WB
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3500 High Roof - 170WB
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3500 High Roof - 170WB Extended
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FIYSprinter Travel 65 (2007〜) (Travel 55)
WB 4.235m, L 7.716/W 1.993/H 2.900m
Driver plus, up to 18 passengers

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3500 High Roof - 170WB Extended。
本体価格 6,300,000円(税別 予備検付き)
写真は、2018ジャパンキャンピングカーショーで撮影。

2004年、ダイムラーバンUSA社がスプリンターキャブシャーシーをアメリカ市場に初めて投入。 2006年、環境対応した燃費の良いV6ディーゼルエンジンを搭載すると、多くのRVメーカーがクラスC、Cプラス、一部のクラスA モーターホームに採用した。 スプリンターキャブシャーシーの仕様は次の通り。

 全幅:79.7" (2.024m)、ミラー込み 95.5" (2.426m)
 全高:スタンダードルーフ 7' 11.5" (95.5"、2.426m)
 全長:144WB 20' 0.3" (240.3"、6.104m)
    170WB 22' 6.3" (270.2"、6.863m)
 ホイールベース:144WB 144.3" (3.665m)、177WB 170.3" (4.326m)
 エンジン:3.0 L, V6 BlueTEC Turbo Diesel (OM642 2006年〜)
 型式:519 CDI BlueTEC (2010年〜, 車両総重量5t, 出力190PS)
 駆動:RWD (standerd)、4WD
 タイヤ:215/85R16〜 x6
 ※Sprinter Cab Chassis/Cutaway PDF、worldwidemotors.comより

MB Sprinter Cab Chassis 2004〜, US$38k〜45k
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3500 Standard Roof - 144WB
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3500 Standard Roof - 170WB

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スプリンター キャブシャーシ (ヨーロッパでは、Tractor-head version)
運転席背後のボディパネルが無いものは、Cutawayと呼ばれている。

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Tractor-head version, Caravan-Salon 2008 in Düsseldorf
2.1 L, L4 BlueTEC Turbo Diesel
写真は、mercedes-fans.deより借用。

■キャブボディの無いエンジン付きシャーシもあり、クラスAモーターホーム等に採用されている。 仕様は3500シリーズと同じ。

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Sprinter F50 Chassis

RVs built on a MB Sprinter Van 170 Wheelbase

◇Sprinter Cargo Van/Passenger Van/Crew VanをベースにしたクラスBモーターホーム。 ホイールベース170インチで、ボディサイズはロングボディ270インチ(7m)又は、290インチ(7.4m)をリストアップ。

Airstream Interstate(2004〜)
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クラスB ブランド別 全米販売台数ナンバーワンは、
2011〜2017年連続でエアストリーム社のインターステーツ。
現地価格 約18万ドル (約2千万円)
トレーラーハウスデベロップメント社が輸入販売しようと
しているようだが、MB Japan社は・・・。
エル・ティー・キャンパーズ社や車楽社でも購入可能。
写真は、2018ジャパンキャンピングカーショーで撮影。

Winnebago Era(2012〜)
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2012年、ウィネバゴ社もスプリンターベースの”エラ”でクラスBに参入。
全米の販売網を活かした拡販戦略で、ロードトレックの牙城を崩す。

Coachman Galleria(2015〜)
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コーチマンは、フォレストリバー社の1ブランド。
MBスプリンターベースでクラスBに参入し、2015年に”ガレリア”を発表。
現地価格 約11万ドル (約1200万円) (rvbusiness.com)

Hünerkopf Sprinter SLO 695 (de):左
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このクラスでは、スライドアウトは珍しくない装備。
リアゲートからスライドアウトするタイプもある。

Roadtrek (2016 aquired by Erwin Hymer Group)
 CS/RS-Adventurous & E-trek, SS Ideal(2009-11, with back slide-out)
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Roadtrek is/was a Class B Trailblazer
昔、クラスBロードトレックは市場占有率40パーセントを超えていた。
2016年に米ハイマーグループの傘下に入る。

この他に数十社あり、リストは下記ブログ記事に掲載。

RVs built on a MB Sprinter Van 144 Wheelbase

ショートホイールベース144インチをベースとしたクラスBモーターホームをリストアップ。 このサイズは、主に4x4 Expedition RVのベースに採用されている。

Hymer Grand Canyon S (eu)
 ハイマージャパン社が、Grand Canyon S と ML-Tを日本に輸入。
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ハイマー グランドキャニオンSの4WD版
写真は、2018ジャパンキャンピングカーショーで撮影。

Winnebago Revel
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2017年にデビューしたウィネバゴ社初のエクスペディション"レベル”

CS-reisemobile (Campingcar Fujiwara社で購入可能) (de)
 RWD:Corona, Cosmo, Duo, Rondo 4x4:Duo Independent, Independent
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CSモーターホーム社の "アミーゴ (AMIGO) 5.4"
写真は、2013年 ジャパンキャンピングカーショーで撮影。

Westfalia Mobil James Cook discon (eu)
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アメリカ南西部の国立公園で見かけたウエストファリア製ジェームズクック。
アメリカでルーフトップシェルを備えたキャンパーは珍しい。(販売終了)
写真は、Handmade Campers #1 自作キャンパー資料より転載。

GTRV Westy
Outside Van
Overland Explorer Adventure Series

AC Motorhomes 519 (S Africa)
Heevel Motorhome Sprinter 415 (Argentina)
HRZ Reisemobile (de)
La Strada Regent L, Regent S/S4x4 (de) (リンクス社で購入可能)
Uro-camper (eu)
Zhengzhou Yutong Group ZK5049XLJ1奔驰房车 (China)

この他に十社ほどあり、リストは下記ブログ記事に掲載。

RVs based upon a MB Sprinter Cutaway

Sprinter Cab ChassisをベースにしたクラスC 又はクラスB+モーターホームをリストアップ。

Bürstner Aero Van, T Star (de, discon)
 バーストナージャパン社が日本に輸入。
 現在の車種はフィアットデュカトベースに代わっている。
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うちのドリゾウの隣は、バーストナー エアロバン。
日本にもクラスBプラスのキャンピングカーが輸入されていた。
Class B+ photo taken in Japan, 2015

Hymer Van S & ML-T 570/620/580 PALMO Sportstar RS (de)
 ハイマージャパン社が、Van S と ML-Tを日本に輸入。
 写真は、2018ジャパンキャンピングカーショーで撮影。

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ハイマーバン S520

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ML-T570 4WD
4x4は、Expedition RV=冒険用RV。 車高があり、迫力が凄い!

Winnebago
 View & Navion(2016-18) 24D/G/J/V
 Itasca Navion iQ(2008-15, no bed over cab)
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アメリカにおけるディーゼルエンジン搭載車クラスCモーターホームの
売上台数No.1は、ブランド別で ウイネバゴ社”ビュー”。占有率は、約20%!
エンジンは、2,143cc L4、又は、2,987cc V6 デーゼルターボが選択可。

La Strada Nova L/M, Nova M4x4 (de) (リンクス社で購入可能)
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もしかしてコーチ部は、1ピースのファイバーグラスボディか?
写真は、camprest.comより借用。

リストの最新版は、下記ブログ記事に掲載。

Airstream Atlas
Coach House Platinum II
Coachmen
 Prism/Prism Elite, Freelander Sprinter 2100CB(2008-15)
Creative Mobile Interiors Custom Coaches
Devon Conversions utosleeper(discon)
Dopfer
Dethleffs Globeline T7043 (discon)
Dynamax Isata 3 Series
Entegra Coach Qwest
Fleetwood Jamboree DSL(2011), Tioga DSL(2011)
Forest River Forester/Sun Seeker MBS & Solera(2008-15)
Gulf Stream Conquest(2008-09)
Holiday Rambler Prodigy
Jayco Melbourne Prestige & Precept(2010)
 Melbourne (2016〜) (rvbusiness.com)
Leisure Travel Vans (Triple E RV) Serenity/Unity
Moorehead Design Lab
Phoenix USA Phoenix Cruiser Sprinter Cab Chassis
Pleasure-Way Plateau XLMB/XLTD/XLTS
Renegade RV Vienna, Villagio
Safari Condo Mercedes Series - L19'
Thor Motor Coach
 Chateau, Citation, Four Winds, Siesta, Synergy & Quantum
Tiffin Wayfarer

AC Motorhomes Capri, Capri Elegance, Capri Elegance XL (S Africa)
Adria Polaris (eu)
Alpha wohnmobil (Moser Fahrzeugbau, de)
Auto-Sleepers Mercedes Coachbuilts (uk)
Bimobil (de)
Bocklet Fahrzeugbau (de)
Carrozados Diaz (Argentina)
Frankia  M-Line T 7400 (de)
Gibert Car (Argentina)
Maurer Starliner Serie SL20 (Schweiz)
Phoenix Reisemobile Midi-Alkoven (de)
Pierandrei Génesis (Argentina)
Robel Mobil IndividuellAllrad Fahrzeuge (de)
Rodantes Caravana Campers (Argentina)
Rodantes Fenix Chasis cabina (Argentina)
Silfred Motorhome Chasis cabina (Argentina)
Tu Lugar Motorhome (Argentina)
Terracab Sprinter 4x4 (de)
3C Cartier Offroad X-TRACK/JAZZ II, Route JAZZ II (fr)
Tonke Lowrider 360/410 (eu)
Twiga Travelcars Mercedes Sprinter 4X4 (Netherlands)
VARIOmobil Alkoven 750 (2012) (de)
Victória Motorhomes Modelo-Light (Brazil)
Vista Motorhomes Vista 4 & Vista 6 (S Africa)
Wanner Freizeit Silverdream (de)
Wingamm Oasi Grand Cru discon (eu)
Woelcke (de)

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FYI:Sprinter with a Luton Body in Germany
UPS uses MB Sprinters with a Spier’s box van body
for delivery vans since 2015 (carscoops.com, myvan.com)

Class Bs based upon a MB Sprinter Cutaway

Andy Mauck氏がデザインし、Custom Coach社(Farber Specialty Vehicles)が生産するMauck 2。キャブシャーシにファイバーグラスのボディを組み合わせている。これをベースにした、少し趣向の違ったクラスBモーターホーム。

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EverGreen RV(2016年6月廃業) Imperial
イメージ 33 イメージ 34
写真は、rvbusiness.com より

Truck Camper based upon a Sprinter Cab Chassis

◇トラックにキャンパーキャビンを積めばトラックキャンパーだが、何故かスプリンターのトラックでは見かけない。 そもそも、トラックキャンパーは、その殆どをピックアップトラックが占めている。 スプリンター等の専ら商用に用いられるトラックにキャビンを積む方は稀。

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This would actually be used for work...not driving as an RV.

 オランダ Tonke社ではFieldsleeperという、トラックキャンパーに属するRVを製造販売している。

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Semitrailer Tractor based upon a Sprinter

◇スプリンターでフィフスホイール トラベルトレーラー等を牽くなんて想像できないが、ロシアにはある。

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写真は、mikrob.ruより借用。

Class As based upon a MB Sprinter F50 Chassis

◇スプリンターシャーシを採用したクラスAモーターホームもある。

Winnebago
 Itasca Reyo(2009-16), Via(2010-17)
イメージ 35
昔、イタスカとビアにはスプリンターベースがあった。
参考サイトは、motorhome.com

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1996年より、スプリンターベースRVがある。
オプションで四輪駆動 Allradantriebが選択可能。
Preisliste 2018 PDFに”スター”の3モデルが掲載されている。


Frankia  M-Line I 7400/I 7900/I 8400 (de)
Helgru-mobil Vollintegrierte (Austria) added
Silfred Motorhome Minibus MB814 (Argentina)
3C Cartier Atalante (fr)

Tiny house built on a MB Sprinter Van

◇スプリンターバンをベースにしたタイニーハウス。 殆どがDIYの車両で、メーカーとしての製造車は稀。

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by Jack Richens & Lucy (myvan.com, Youtube)
RVメーカーの車輌は1〜2千万円だが、自作すれば…。

Sprinter Chassis with Oberaigner 6x6

◇6輪駆動のスプリンターシャーシを採用したエクスペディションモーターホームもある。 シャーシは、オーストリアのオベライグナー社(Oberaigner Powertrain GmbH)で生産されている。 詳しくは、Super Sprinters 様々なスプリンター #5へ。



■同じ居室仕様のクラスCモーターホームで、フォードのキャブシャーシー、又は、MBのキャブシャーシーが選択可能な場合がある。 価格が高いのは、MB。 その差、約400万円の車種もある! (例 Phoenix Cruiser) ところで、MBスプリンターのキャブシャーシーは400〜450万円で、フォードは330〜400万円。 本来なら、約50万円の差となるのだが、100万円ほど差を付けているメーカーが多い。
 RVメーカーがボリュームディスカウントで格安に入手するフォード社のキャブシャーシー。 一方で、プレミアを付けても売れるスプリンターベースのモーターホーム。 シャーシとは言え、そのブランドイメージの格差を象徴しているようだ。

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2019 Sprinter スリーポインテッドスターは、信頼の証

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E-series フォードトラックは力強いイメージ

■上述のスプリンターよりも小さいが、同じメルセデスベンツのVシリーズ Vitoをベースとしたキャンパーがある。 ポップアップルーフを装備した標準車両V220d Marco Polo HORIZONや、Westfalia社が装備を加えたJules Verneなど。 スリーポインテドスターで車中泊するなら、日本では”ビト”のキャンパーで十分かも。

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Marco Polo Horizon Limited Edition
写真は、newatlas.comより借用。

■アメリカには、MB-Sprinter Van等のワンボックスバンをキャンパーに改造する業者がある。 予算に合わせ、自分好みのオリジナルキャンパーを製作してくれる。 あまりに業者が多くてリストアップするのは困難。 なので、2社のみ掲載。


イメージ 40 イメージ 39
左:Oregon Motorcoach Center Sprinter Van Conversion
右:RB Touring Van Sawtooth 04 - 170" 4x4



<関連ブログ記事>

<参考サイト>
automotiveworld.com
HYMER VAN S520 日記
campingcarfan.com

 RV市場変化の一因は、MB-Sprinter? 

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アメリカの自動車用 燃料価格の推移
Source from eia.gov Gasoline and Diesel Fuel Update
(Download available into Excel)

モーターホームは、その巨体ゆえに大量の燃料を消費する。 アメリカでは2000年代後半から燃料単価が急上昇。 RVメーカーはこの状況に対応すべく、高効率エンジンの採用や車体の軽量化、空力特性の改善、小型RVの導入を推進し、自走式RV(クラスA、B、Cモーターホーム)のラインナップが変貌し始めた。

 従来、クラスB、Cモーターホームのエンジンは、大排気量のガソリンエンジンが定番。 しかし、2000年代初頭、数社の自動車メーカーが燃費の良いディーゼルエンジンを搭載するベース車を市場に投入すると、多くのRVメーカーが採用し始めた。 2008年、RVシャーシー専門メーカーは、米モーターホームの主戦場となるクラスAモーターホーム向けに、電気モーターをエンジンとトランスミッションに挟み込むハイブリッドを投入。 いち早く採用したのは、ウィネバゴ社とフリートウッド社だった。

 自動車用燃料の高騰にも関わらず、近年のRV人気の高まりは衰えない。 毛皮をまとった相棒も含めた家族全員でのキャンプなど、支出削減も可能なRV旅行のメリットが幅広い世代に浸透しているようだ。 全米のRV保有台数は1,200万台を超え、住宅に転用されたRVを除いたレジャー用は約1,000万台と推定される。 即ち、レジャー用RVは10世帯に1台の高普及率。 ”RVing”が主なレジャーの一つになっているアメリカは、キャンプ場やRVパーク(合計約1万9千ヶ所)、レンタルRVやRV専用駐車場など、RVを取り巻く環境が充実している。

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写真は、ブログ記事 アメリカ レンタル キャンピングカーのサイトより転用。

 堅調なRV需要を支えているのは、ベビーブーマー世代。 RVメーカーは、燃費を改善したモーターホーム、小型軽量RVや高機能RVなどでラインナップを拡充し、低い貸付金利、ここ数年で値下がりした自動車燃料費、トランプ政権の減税政策と相まって、ミレニアル世代の購買意欲を高めているようだ。 燃費改善に貢献しているのは、メルセデスベンツ社のスプリンター、フォード社のトランジットやフィアット・クライスラー社のプロマスター(デュカト)。 何れもディーゼルエンジンを搭載し、自走式RV(クラスB、Cモーターホームと一部の小型クラスAモーターホーム)のベース車に採用されている。

■リーマンショック後の景気後退で、一時的にRV出荷台数が減少。 その後、RV市場は堅調に伸長する。 2017年は約50万5千台となり、過去最高台数と過去最高伸び率 (前年比17.2パーセントアップ)を記録している。(参考:ヨーロッパRV市場は11万1千台で、前年比15パーセントアップ)

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1980〜2018年 アメリカ 年間RV出荷台数の推移
グラフは、ブログ記事 米RV出荷絶好調の裏側にある悲惨な状況より転用。

 近年、著しい伸び率を記録しているのは、自走式モーターホームのクラスCとクラスB。 原因は、冒頭で述べた通り、燃料価格高騰の影響もあると考えられる。 一方、圧倒的な台数でRV市場を席捲する牽引タイプのRVも、堅調な伸び率を維持している。 しかし、この裏に悲惨な状況がある事を忘れてはならない。

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タイプ別RVの台数推移
 
 日本ではハイエースやキャラバン等、ワンボックスバンをベースにしたキャンピングカーが市場を席捲しているが、アメリカでは大型観光バスサイズのクラスAモーターホームが自走式キャンピングカーの主流。 バンベースのキャンピングカーは、クラスBと呼ばれ、年間出荷4〜5千台(市場占有率 1%)のニッチな市場となっている。 但し、これはRVメーカーの話。 ワンボックスバンをキャンパーに改造する業者は、ごまんとある。

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2017年 タイプ別RV出荷台数の占有率

 自走式RVの内、クラスAモーターホームの出荷台数の伸び率が鈍化。 数年前まで自走式RVの中でトップの出荷台数であったが、クラスCに抜かれてしまった。 自走式RVでは、燃費が良くて値段が手ごろなクラスCや小型のクラスBモーターホームが好まれる傾向にあると推定できる。

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自走式RV モーターホーム クラスABC出荷台数の推移

 クラスBモーターホームのメーカー別 市場占有率を見てみると、第1位は、約36パーセントの占有率を誇るWinnebago社。 クラスBで4車種(Era, Travato, Paseo, Revel)をラインナップ。 2012年にSprinterベースのEraとRevelを加え、全米を網羅するディラー販売で順調に販売台数を伸ばしている。 2014年の約13パーセント第3位から、2016年は1位になり、25年以上も1位を守ってきたRoadtrek社を抜いた。

 第2位は、約29パーセントのErwin Hymer Group North America社。 Roadtrek社はクラスBでは常に占有率40パーセントを超える圧倒的な地位を築き、2015年まで常に第1位だった。 Chevrolet ExpressベースのクラスBを生産販売していたが業績が低迷。 2016年よりErwin Hymer Groupの傘下に入り、Ram ProMasterやMB Sprinterベースもラインナップに加えた。Erwin Hymer Group NA社でも、HymerブランドでRam ProMasterベースのクラスBを販売している。

 第3位は、約17パーセントのAirstream社。 1980年よりThor社傘下にある。 2004年に市場導入した豪華なInterstateは、ブランド別クラスBの販売台数で2011年より7年連続 1位。


Youtube 2018 Airstream Interstate
based on a MB Sprinter W906 319 CDI (3500 Cargo Van)
170" Wheelbase, 290" Extended Body,
24' 4.5" Total Length, 108.5" High Roof

 クラスCモーターホームのメーカー別 市場占有率を見てみると、第1位は、Thor社。 ライバルメーカーを次々と買収して傘下に収めて、RVタイプを集約し、継続するタイプ(メーカー)はThor社の1ブランドとした。 1980年より20社以上を買収し、2016年にはJayco社を買収して牽引式RVの占有率を伸ばしている。 第2位Winnebago社。 第3位Forest River社。 2014年まではThor社と競い合っていたが、差を付けられてしまった。
 上位3社の具体的な数値は不明だが、約40パーセント超の占有率でThorがトップだと推定できる。 ブランド別では、Thor社のFour Winds19.7%(1位)、Coachmen 13.4%(2位)、Chateau 6.3%(5位)、計39.4%。 Winnebago 12.4%(3位)。 Forest River社のSun Seeker 7.4%(4位)となっている。

■従来、クラスB、Cモーターホームのベース車は、Ford社Econoline/E-SeriesやGM社Chevrolet Express等のフルサイズバンや そのキャブシャーシーが用いられてきた。 大排気量のV8、或いはV10ガソリンエンジンを搭載し、巨体のモーターホームを力強く走らせるが、燃料消費は頭痛の種。 燃費は7mpg(3km/L)前後なので、375マイル(600km)走行すると、55ガロン(208L)のガソリンタンクが空になる。

 Mercedes-Benz社が、2001年に新Sprinter Van、2004年にSprinter Cab Chassisをアメリカ市場に導入した。 他社に先駆け、ディーゼルエンジンを積み、燃費を改善。 複数のボディサイズやホイールベース、FRと4X4が用意され、多くのRVメーカーに採用される。 また、この新Sprinter Vanの登場で、新たなRVメーカーが誕生したり、クラスBに参入するメーカーが出てきた。 このMB Sprinter(W906)とRVメーカーの詳細については、次の記事に。

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MB Sprinter Van & Cab Chassis

 Fiat Chrysler社は2006年にRam ProMasterを導入。 こちらも複数のボディサイズやホイールベースが用意された。 エンジンは、ターボディーゼル 3.0L I4とガソリン 3.6L V6 Pentastarの両タイプから選べる。 駆動はFFで、4X4に改造する事は困難。 ヨーロッパでは、2006年よりディーゼルエンジン 2.0 or 2.3L I4を積んだFiat Ducato 5th Generationとして販売され、RV販売台数の3/4に採用されている。 日本では、HYMER Japan社でHymer、デルタリンク社でAdriaニートRV社でWinnebago Travato & Trendフジカーズジャパン社でRoller Team(UK)&Wingamm (UK)の購入が可能。 日本では、バンテック社がDucatoベースのV670を開発中。

Based on a Fiat Ducato/Ram ProMaster
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左:Hymer Hymercar Ayers Rock、右:Adria Twin
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左:Winnebago Trend、右:Roller Team RIVIERA 85XT

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バンテック V670 写真はcamping-cars.jpより借用。

 Ford社は2015年に新ターボディーゼルエンジン 3.2L, I5 Power Strokeを搭載したTransitを導入。(バンを除き、E-Seriesは継続中)  E-Seriesと同様、エンジン/シャーシとして多くのRVメーカーに採用される。 駆動はFRだが、4X4に改造する事も可能。 日本では、ニートRV社でWinnebago Fuseボナンザ社でThor Compassの購入が可能。

Based on a Ford Transit
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Winnebago Fuse & Paseo
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Thor Compass

 RV市場の変化の一因となったメルセデスベンツ社のスプリンター。 詳しく調べて、次のブログ記事にしたい。




<参考サイト>
 別のブログ記事に掲載
END

 47ヶ所を90日間(約3万km)で巡る 

Reasonable trip to the U.S. National Parks
in 30,332 km (18,848 miles) of driving

アメリカ 全国立公園制覇 ロードマップ (Google Maps)
Dogmatic trip to the U.S. National Parks in 30,332 km (18,848 miles) of driving


イメージ 1■アメリカには、アラスカや離島を除くと、47ヶ所に国立公園がある。 行ったことがあるのは19ヶ所。
 (下記公園リストに●印)
 2013年の旅行では、アメリカ政府の財政危機 ガバメントシャットダウンで国立公園が閉鎖され、前半に予定していた場所に寄れなかった。 また、冬季閉鎖で途中までしか入れない公園もあった。 将来、残り全てを巡ってみたい。


■例えば、国立公園だけ全て巡るドライブ旅行を企画したら、そのルートや日程はどの様になるのだろうか? (こんな地図マニアに、作家のスタインベック氏は眉を顰めるだろう。) 過去の経験を基に、独善的なルート(冒頭の図)を設定してみた。

 ロサンゼルスを起点に、下記順に国立公園を巡る。 公園間の移動距離が長い場合は多少の寄り道を加え、宿泊日数は増えるが単調な移動日にならないようにした。

 結果的に、総走行距離は約3万kmに。 1日の走行距離を400kmとすると、単純計算で75日を要す。 丸1日滞在したい公園もあるので、日程の目安は90日くらいになるようだ。

The full list of national parks in order (47/59 parks)
  1. Joshua Tree National Park, CA ジョシュア・ツリー
  2. Grand Canyon National Park, AZ グランド・キャニオン
  3. Petrified Forest National Park, AZ 化石の森
  4. Great Sand Dunes National Park and Preserve, CO グレートサンドデューンズ
  5. Black Canyon of the Gunnison National Park, CO ブラックキャニオン
  6. Mesa Verde National Park, CO メサ・ヴェルデ
  7. Arches National Park, UT アーチーズ
  8. Canyonlands National Park, UT キャニオンランズ
  9. Capitol Reef National Park, UT キャピトルリーフ
  10. Bryce Canyon National Park, UT ブライスキャニオン
  11. Zion National Park, UT ザイオン
  12. Great Basin National Park, NV グレートベースン
  13. Death Valley National Park, CA デスバレー
  14. Saguaro National Park, AZ サワロ
  15. Guadalupe Mountains National Park, TX グアダルーペ山脈
  16. Carlsbad Caverns National Park, NM カールズバッド洞窟群
  17. Big Bend National Park, TX ビッグ・ベンド
  18. Hot Springs National Park, AK ホットスプリングス
  19. Everglades National Park, FL エバーグレーズ
  20. Dry Tortugas National Park, FL ドライ・トートゥガス
  21. Biscayne National Park, FL ビスケーン
  22. Congaree National Park, SC コンガリー
  23. Great Smoky Mountains National Park, TN グレート・スモーキー山脈
  24. Mammoth Cave National Park, KY マンモス・ケーブ
  25. Shenandoah National Park, VA シェナンドー
  26. Acadia National Park, ME アーカディア
  27. Cuyahoga Valley National Park, OH クヤホガバレー
  28. Isle Royale National Park, MI アイル・ロイヤル
  29. Voyageurs National Park, MN ボエジャーズ
  30. Theodore Roosevelt National Park, ND セオドア・ルーズベルト
  31. Badlands National Park, SD バッドランズ
  32. Wind Cave National Park, SD ウインドケーブ
  33. Rocky Mountain National Park, CO ロッキーマウンテン
  34. Grand Teton National Park, WY グランドティトン
  35. Yellowstone National Park, WY イエローストーン
  36. Glacier National Park, MT グレイシャー
  37. North Cascades National Park, WA ノース・カスケード
  38. Mount Rainier National Park, WA レーニア山
  39. Olympic National Park, WA オリンピック
  40. Crater Lake National Park, OR クレーターレイク
  41. Lassen Volcanic National Park, CA ラッセン火山
  42. Redwood National and State Parks, CA レッドウッド
  43. Yosemite National Park, CA ヨセミテ
  44. Kings Canyon National Park, CA キングズ・キャニオン
  45. Sequoia National Park, CA セコイア
  46. Pinnacles National Park, CA ピナクルズ
  47. Channel Islands National Park, CA チャネル諸島

 上述のルートは公園間の移動距離が長い場合に多少の寄り道を加えているが、寄り道をしないグーグルマップ自動計算によるルートは 約2万7千km(約1万7千マイル)になる。 差分の約3千km(2千マイル)が、寄り道の距離。

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寄り道無しの アメリカ 全国立公園制覇 ロードマップ
Auto-routing trip to the U.S. National Parks in 27,087 km (16,831 miles) of driving


■全ての国立公園を巡るドライブルートをインターネットで調べると、ランディー・オルソン氏のプログラム RouteXL による最短ルート設定を発見。 僕が設定した前述のルートよりも、約25パーセント短い。 このルートは国立公園に少し入っただけで次の公園へ向かうルートになっている。 距離優先なので、公園内に見たい場所があっても見られない、我慢を強いられるルート設定だ

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最短距離 アメリカ 全国立公園制覇 ロードマップ (Google Maps)
Complete trip to the U.S. National Parks in only 23,333 km (14,498 miles) of driving

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A continuous road trip that takes you to every National Park
of our big beautiful country... how long do you think it would take?
(2018/6/2 追加 facebook.com campingroadtrip)


 同じプログラムを利用した全州制覇ロードマップもある。 全公園制覇とほぼ同じ走行距離になっている。 はたして、全州制覇を目指し、このルートで走行する方はいるだろうか?  これは単にプログラム RouteXL のデモンストレーションで作成した地図だと思う。

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最短距離 アメリカ 全州制覇 ロードマップ (Google Maps)
Complete trip around the U.S. in only 22,046 km (13,699 miles) of driving

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オルソン氏のRouteXLは、routexl.com で利用できる。
14ヶ所までなら、無料でルート作成が可能。

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このプログラムは、宅配のルート設定も可能。
画像は、routexl.nl の下記 ブログ記事より借用。


■かなりの時間と労力を投入して国立公園を全て巡るルートマップを作製したが、この努力は報われるのか? とどのつまり、次回のアメリカ旅行は何処を巡るのか? それは、いつか? それはひとまず脇に置き、この地図が皆さんのお役に立てば嬉しいです。

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<関連ブログ記事>

<参考サイト>
 routexl.com RouteXL

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How do you map out your RV travels?
オルソン氏 アメリカ 全州制覇 ロードマップ
図は、facebook.com campingroadtripより借用。

<メモ> fuji-maru専用
 BKUP The optimal road trip to the U.S. National Parks

 Travels with Charley 
In September 1960, John Steinbeck and his poodle, Charley,
embarked on a journey across America by an RV named Rocinante.

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Book; Travels with Charley in Search of America
John Steinbeck with Charley at home in Sag Harbor in 1962

■読んでみたくなった本がある。 それは、スタインベック氏のノンフィクション小説 ”Travels with Charley in Search of America。 著者が主人公で、愛犬のプードル ”チャーリー”と共に”ロシナンテ”と名付けたキャンピングカーで 1960年にアメリカを横断した旅行記。 スタインベック氏は、映画『エデンの東』や『怒りの葡萄』の原作者で、1962年にノーベル文学賞を受賞している。

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Rocinante; Steinbeck's truck mounted camper
National Steinbeck Center収蔵のスタインベック氏特注トラキャン

■著者スタインベック氏は58歳の時、アメリカを再発見しようとキャンピングカーを特注し、愛犬チャーリーを連れて大陸一周の旅(4ヶ月間)に出かける。 時は、ベトナム戦争前の古き良きアメリカ。 既に小説家として売れっ子だった彼は、誰にも気付かれない様にしていたらしい。 多くの州を巡りながら人々と交流し、砂漠や森林などの雄大な自然に浸る。 この実体験の旅行記を小説にしたのが本作品。 故郷のサリナスでは旧友や家族に再会。 南部ではジムクロウ法 Jim Crow lawsによる人種差別の現実を体験する。 旅先における著者の思考や洞察、人々と交流する様は、旅行者の参考になるらしい。

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Steinbeck's route in "Travels with Charley”

■この小説を読みたくなったのは、単にキャンピングカーでアメリカ大陸を周遊する旅行記が読みたいという理由。 であったが、東京成徳大学人文学部非常勤講師 林 惠子氏の論文に スタインベック氏の興味深くて身につまされる所論が記載されているのを見つけたから。

どんなにあらかじめ計画していようと、安全を気にかけていようと、いったん旅に出てしまえば無駄。

人が旅に出るのではなく、旅が人を連れ出す。 旅そのものが個性を発揮しはじめたら最後、きっちり定めた目的も練り上げた計画も取っておいた予約も頓挫する。

誰かの注意や助けを誘って会話を始めたいなら「迷子」になること。 迷子のフリをすれば話すきっかけとなり、相手のことを知るチャンスにもなる。

迷子になった時に手を差し伸べてくれる反応には、相手の職業ではなく個人のバックグラウンドが関係している。

旅行者の中には、時間を浪費して喜ぶ地図マニアがいて、彼らは景色を直に楽しむより 地図そのものに注意を払う傾向にある。


■昨日のブログでアメリカ 長距離旅行のルート設定について述べたが、スタインベック氏がGPS(カーナビ)を知ったら何と言うだろう? 「迷子になり難いので、人との交流が希薄になるね。 人間性を変えてしまうモノだが、景色を楽しむ余裕が確保できてイイね〜。」かな?  車旅行中の夫婦喧嘩/離婚が減るという予測もするだろうか。

 実際に前回のアメリカ旅行中、”旅そのものが個性を発揮してしまい、きっちり定めた目的も練り上げた計画も放棄する”という事態に数度となく陥った。 シカゴからルート66を走りだして間もなく、アイオワ州の とある場所が気になってルートを逸脱した。 ナビにいちいち指図されるのが煩わしくなったのも一因。 確かに旅そのもの個性は次第に出来上がってくるようで、思い起こすと旅の前半と後半では全く違う行動パターンだった。

これでもか!強力サポート体制のGPS群

 また、GPSは優秀な水先案内人だからトラブルなく旅程が進行し、アメリカ人との関りが少なくなったと感じる。 更に、モーターホームは動く家なので居室内で全てが自己完結し、自ら進んで外との関りを持たないと、アメリカ人のことを知る機会を逸してしまう。 迷子や不便は、人と触れ合うチャンスなのだ。 これは技術が進歩して便利になった現代社会の人付き合いにも当てはまるでしょう。

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ギャレー(キッチン)とダイネット(ダイニングスペース)
キャンピングカーには、ワンルームマンション同等の設備が備わっているので、
目的地に到着しても車外に出ずに食事〜トイレ/シャワー〜就寝が可能。


アメリカを旅行しても僕の英会話が上達しないのは、
GPSとモーターホームが原因なのかも。



『チャーリーとの旅――アメリカを求めて』にみる「迷子」の表象
Being Lost as a Symbol in Travels with Charley in Search of America
林 惠子
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※図は、Fuji-maruが挿入。
はじめに
 アメリカの作家John Steinbeck (1902-1968) は1960年、58歳のときにキャンピングカーで愛犬の Charley と一緒にアメリカ一周旅行にでかける。というのも、自分自身が実はアメリカをあまり知らずにいたということに改めて気づき、もっと知りたいという欲求にかられたからである。そして、約4ヶ月をかけて全米34州を巡る旅を終えると旅行記『チャーリーとの旅――アメリカを求めて』(Travels with Charley in Search of America, 1962) を執筆した。その冒頭でアメリカを知らずに書いていることに“In short, I was writing of something I did not know about, and it seems to me that in a so-called writer this is criminal” (5) と心情を吐露している。また、ユーモアと既知に富む作家Steinbeck の手にかかると、この旅行記は単なるアメリカ見聞録というより、むしろ登場人物や物語性が表現豊かに創作された長編小説のようでもある。例えば、旅のお供をしたフランス系プードル犬の Charley は非常に賢く、Steinbeck の心を癒すだけでなく、旅で出会う人々との親善大使としての役割を果たしている。無事に旅を完遂できたのは Charley のおかげかもしれない。また道中で出会う人々も Charley に劣らず個性的である。

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※図(centergrove.k12.in.usより)は、Fuji-maruが挿入。

 旅行の行程は当時Steinbeck が住むNew York を北上し、北東部から中西部に進む。その後、西部を経て南部に移動した後、東部に帰還するルートとなる。アメリカを再発見するために旅をしたのに、Steinbeck はNew York に戻った街中で迷子になる。“And now I’m back in my own town, where I live―and I’m lost” (210) と旅行記を締めくくる。この解釈を巡って研究者たちの間では、彼が旅の目的を遂行できなかったという比喩である、という見解と、そうではなく旅の目的を遂行できている、という見解に分かれている。後者の肯定的見解を示す一例として、“Steinbeck is not lost. He sees clearly, and at the end of his journey, he has a lot to think about and to mull over” (Heavilin 236) がある。筆者もこの見解に賛成である。ところがよく見ると、この“I’m lost”という表現がときに“I got lost”の表現に変わることもあるが、旅行記の初めから終わりの至る所で意図的と言えるくらい頻繁に挿入されていることに気づく。つまり、最後に New Yorkで突如としてSteinbeck が迷子になったわけではなく、旅の間ずっと迷子の状態だったと言えるのである。このことから、Steinbeck はこのフレーズに切要な意味を孕ませ、迷子という状態をテクストの表象としていることが読み取れる。そこには一体どんな意味があるのだろうか。

 そこで、本論ではこの旅行記に幾度も引用される “I’m lost” 又は “I got lost” 等のフレーズに着眼し、テクストで「迷子」がどのように表象されているのか考察する。また、その表象とテーマとの関連性を探る。まず、本論の第1 章では、旅の準備をするSteinbeck の様子と旅における独自の姿勢や見解などからSteinbeck にとって「迷子」とは何かを考察する。第2 章では実際に旅が始まってから、その過程でどのように「迷子」になるのか検証する。第3 章では旅の終え方における「迷子」の描写に焦点を当てる。そして、最終的には度重なる引用の “I’m lost” や “I got lost” 等がどのような意味でそれぞれ使われているのかを軸に、Steinbeck が旅行記をいかに構築したか、結論づける。

1.旅の始まり
 旅の前に悪天候が続き、出発が遅れてしまう。次第に旅への期待と不安が交錯する中、Steinbeckは用意周到に旅支度を始める。キャンピングカーにドン・キホーテの愛馬からロシナンテ号と名付け、自身とCharley の食料、燃料、釣り道具、そして、いざというときの為に銃も揃えていた。また、Steinbeck は既に作家として大成していたが、その身分を隠し、現地の人々とは一旅人として接したいと考え、洋服にもたいそう気を使っていた。その甲斐あってか、”I would find it impossible to move about without being recognized. Let me say in advance that in over ten thousand miles, in thirty-four states, I was not recognized even once” (6) と成功談を語る。小説だけでなく、映画『エデンの東』や『怒りの葡萄』の原作者としても広く知られていたので、本人だと一度も気づかれなかった喜びは想像に難くない。

 Steinbeck は前もって旅の計画を大まかにしか立てていなかったようだ。自らを風来坊と呼ぶSteinbeck なので頷けるが、その理由は、どんなにあらかじめ計画していようと、安全を気にかけていようと、いったん旅に出てしまえば無駄だからと言う。Steinbeck の見解、旅の計画がどうして無駄なのか、以下から窺える。

We find after years of struggle that we do not take a trup; a trip takes us. Tour matters, schedules, reservations, brass-bound and inevitable, dash themselves to wreckage on the personality of the trip. . . . In this a journey is like marriage. The certain way to be wrong is to think you control it. (3-4)

 長年あがいた末に我々は気づく。人が旅に出るのではなく、旅が人を連れ出すと。旅そのものが個性を発揮しはじめたら最後、きっちり定めた目的も練り上げた計画も取っておいた予約も頓挫する。このような旅は、結婚に似ていて、コントロールしようというのが間違いなのだとSteinbeck は述べる。まず、旅が人を連れ出すとは、旅を単に擬人化しているわけでは無論ない。旅が実際に人を導き始めると、旅人が受身の状態に変わることを指している。それゆえ、自ら能動的に旅をしているつもりでも、実はそうではなく、あくまでも旅に連れて行ってもらっている現象となる。これは、記憶に例えると分かりやすいだろう。記憶も同様に人が記憶を常に司っていると思いがちだが、記憶が人を司る現象が実際に度々起きる。例えば、心に残る記憶を無理やりに思い出そうとしなくても、その思い出に関連性のあるものや人に出会うと、自動的に記憶が人に当時を想起させる。視覚や聴覚だけでなく、臭覚、触覚、味覚等の五感が特定の記憶と繋がれば、記憶は突然やってくる。この場合、人はコントロールしようがない。つまり、旅も旅人にとって制御不能のものとなれば、抗えず、受身にならざるを得ない、ということなのだろう

 旅の性質に関する見解もさることながら、Steinbeck は旅で出会う人々との交流においても独自の世界観を持つ。どうやって旅で見知らぬ人々と親交を深めるのか。その一番良い方法を伝授している。

The techniques of opening conversation are universal. I knew long ago and rediscovered that the best way to attract attention, help, and conversation is to be lost. (8) [下線筆者]

 ここでSteinbeck は、会話を始めるテクニックは全国共通であると言う。昔から知っていたことを再確認したのだが、誰かの注意や助けを誘って会話を始めたいなら「迷子」になること“to be lost”だと話す。確かに実際に迷子になっていなくとも、もし迷子のフリをすれば話すきっかけとなり、相手のことを知るチャンスにもなる。迷子の状態が人との交流をもたらす一番の方法であることを、旅先で見知らぬ人たちから親切にされた旅人なら容易に理解できるだろう。だが、道中Steinbeck が常にこの方法を使って会話を始めていたわけではない。Steinbeck は、旅仲間の愛犬Charley を大使として遣いに出す。Steinbeck によると “A dog, particularly an exotic like Charley, is a bond between strangers” (8)であるため、Charley がSteinbeck の代わりに「迷子」のフリをして新しい友人を見つけてSteinbeckのところに連れてきてくれる。Charley が親善大使の役目を十二分に果たしていたおかげである。

 そして、悪天候が終わり、いよいよ出発の時が来る。しかし、色々と考えながら旅の準備をしていた為、Steinbeck は出発する前から既に旅に導かれていた感覚だったのではないだろうか。

2.旅の途中
 キャンピングカーなど車の移動ではやはり地図があると便利である。Steinbeck も縮尺の大きな地図と小さなものを持ってきてはいた。それでも彼は頻繁に迷子になってしまう。New England地方 Maine州 Deer Isle に向かう途中で早くも道に迷う。“I got thoroughly lost in Bangor, what traffic and trucks,horns blaring and lights changing” (39) となり、Main州で警官に道を尋ねている。

 I seem to be lost” “Where is it you want to go?” “I’m trying to get to Deer Isle.”He looked at me closely, and when he was satisfied that I was't joking he swung on his hips and pointed across a small stretch of open water, and he didn’t bother to speak. (40) [下線筆者]

 Steinbeck は本当に迷子になったので、交流のためではなく、道が知りたくて州の警官に尋ねた。だが、本来は国民を助ける立場の警官が道を尋ねる人に対して異常に警戒心が強く、本当に迷子で道を尋ねていると分かっても、道案内をするのに言葉を発せず指をさし、ただ頷くだけの応対に、いささか気を悪くしているのが分かる。Steinbeck の一方的に話しているさまから居心地の悪さが感じ取れる。迷子になったときに手を差し伸べてくれる反応には、相手の職業ではなく個人のバックグラウンドが関係していることを改めて知ることになる。なぜなら、Steinbeck はアメリカの警察官に対する嫌悪感を吐露しているが、旅の終わりで紳士的で親切な警官たちとも出会っているので、悪いイメージは最終的には払拭されたからである。

 また、Steinbeck も地図を利用している旅人であるのに、地図の存在意義の希薄さを説く。旅行者の中には、時間を浪費して喜ぶ地図マニアがいて、彼らは景色を直に楽しむより地図そのものに注意を払う傾向にある。また、どんなときも自分の居場所を地図上で正確に確認しないと気が済まない類の旅行者もいる。そういう旅行者と自分は違うと話す。

It is not so with me. I was born lost and take no pleasure in being found, nor much identification from shapes which symbolize continents and states. Besides, roads change, increase, are widened or abandoned so often in our country that one must buy road maps like daily newspapers. (55) [下線筆者]

 私は生まれながらの「迷子」で、見つけてもらいたいと思わないし、大陸や州を表す形から居場所を確認したいとも思わないと言う。逆説的に言えば、正確に自分がどこにいるかを確認できたとして、それが何になるのか、と言い換えられる。つまり、確認することで事実や自身の何かが変わるわけではなく、安心を手に入れた気になっているだけである。本人曰くSteinbeck は生まれながらの迷子なのだから、旅行中に何度も迷子になるのは自然である。誰かに見つけて欲しいと思う感情は、おそらく旅人が地図上で居場所の確認をするのに似ている。どちらも不安から逃れ安心したいのだろう。しかし、旅人は地図上で旅をしているのではなく、旅そのものを肌で感じるために旅しているのだから、不安な気持ちも受け入れて旅に没頭すべきだ、ということなのではないか。

 後半では、アメリカの道路事情に触れている。アメリカの道路は道が変わったり増えたり広がったり塞がったりが多く、それでは新聞を買うように毎日ロードマップを買わなくてはならない。このことから、信用できる地図などもはや存在しないと言える。その結果、変化の多い道路や渋滞の酷さから、道路上で頻繁に迷子となる場合が多くなる。

 また、道中で迷子になる理由の一つに道路標識をあげている点が興味深い。アメリカの各州はそれぞれ独立した個性があり、それがハイウェイの州境の標識にも見受けられる。例えば、New Englandの各州は言葉や文字数を節約していて、簡潔な言い回しで指示する。New York 州は常時どなり散らして命令する。Ohio 州の標識はもっと優しくフレンドリーな提案に近いそうだ。そこで、Steinbeckは標識に関して結論づける。“Some states use a turgid style which can get you lost with the greatest ease” (62)であると。仰々しい言葉使いのせいであっという間に道に迷う。そして、ここでは迷うのが “I” ではなく “you” になっている。これはSteinbeck のように熱心に標識を読めば、彼でなくとも誰もが簡単に迷子になる可能性を説いている。つまり、本当にアメリカという国に興味があればを前提にしているのだ。

 それでは、Steinbeck の故郷California州 Salinas に立ち寄ったときは迷子になったのだろうか。Steinbeck はSalinas に近い Monterey に行き、旧友のJohnny Garcia が営む酒場で再会する。そこでSteinbeckは昔を懐かしみながらも、一方ですっかり変貌してしまった故郷について旧友Johnny に語りはじめる。

“I will now tell you true things,brother-in-law (Johnny). Step into the street―strangers, foreigners, thousandsof them. Look to the hills, a pigeon loft. Today I walked the length ofAlvarado Street and back by the Calle (Street) Principa´l and I saw nothing butstrangers. This afternoon I got lost in Peter’s Gate. . . . If this were myhome, would I get lost in it? If this were my home, could I walk the streetsand hear no blessing?” (154) [下線筆者] 

 Steinbeck は故郷で多くの余所者たちを見かけて愕然とする。今日も街をぶらぶらしてみたが知らない顔ばかりだった、そしてPeter’s Gate の辺りで道に迷ってしまった、と言う。もし、ここが自分の故郷なら、迷うことなんてあるか、と続ける。Thomas Wolfe が書いたYou Can’t Go Home Again という本がある。まさにその本のタイトル通りだと、旧友に告げる。このとき、Steinbeck は実際に故郷で迷子になったのは間違いないだろう。だが、故郷に戻っている気がまったくしない失望感から「迷子になった」というフレーズを使ったとも考えられる。

3.旅路の終焉
 Steinbeckの旅はNew York に帰宅する前に終わっていたと言う。

I know exactly where and when it was over.Near Abingdon, in the dog-leg of Virginia, at four o’clock of a windyafternoon, without warning or good-by or kiss my foot, my journey went away andleft me stranded far from home. (208)

 旅がどこでいつ終わったのか正確に分かっている。Virginia 州Abingdon の近くの急カーブで、風の強かった日の午後4時だ。前触れもなく、別れのキスもなく、旅はSteinbeck から去って行った。家から離れた場所で取り残されてしまった、と。この突然訪れた旅の終焉は、旅の始まりで触れた旅を計画することの無益さ「旅が人を連れ出す」に酷似している。なぜなら旅人は旅をコントロール出来ない。旅の意思を受け入れるしかないのである。

 Virginia 州Abingdon 以降は、景色を見ることもなく、ただ車を走らせて何も覚えていない、とSteinbeck は振り返る。よって「迷子」だったのかどうかの記述はない。しかし、南部に寄った後、己が使命に気づき、それをどう表現して行くか「迷い」の中で運転していたのではないだろうか。

 そして、New York に戻って来たときにはSteinbeck は行き交う人々の渦に巻き込まれ、交差点の真ん中で立ち往生してしまう。強引に歩道の縁石に車を寄せ、駐車禁止地帯に車を停めた。警官が近づいて来てSteinbeck に尋ねる。

“What’s the matter with you, Mac, drunk?”he asked. I said,“Officer, I’ve driven this thing all overthe vountry―mountains, plains, deserts. And now I’m back in my own town, where Ilive―and I’m lost.” He grinned happily.“Think nothing of it, Mac,” he said. “I got lost in Brooklyn only Saturday. Now where is it you were wanting to go?” (210) [下線筆者]

 このキャンピングカーでアメリカ中を運転し、今戻って来たばかりで迷子になったのだと答えるSteinbeck に警官は笑いながら言い放つ。「そんなのはたいしたことない。私など、この土曜日にブルックリンで迷子になったばかりだ」と。そして旅人Steinbeck は自分の家に戻り、旅行記は終わる。ここでSteinbeck が迷子になっているのは帰宅ラッシュの都会に追い立てられ、道路から歩道に出るしかなく文字通りに迷子になった、の解釈で良いだろう。しかし、ここは、旅の終わりが突然訪れたように、渋滞する道路も人間がもはやコントロール出来なくて、警官さえも迷子になるという含蓄でもある。よって、最後にSteinbeck が迷子になったのは、アメリカを知る旅の目的を果たせていないという比喩には至らない。

おわりに
 これまで旅行記Travels with Charley にみる迷子の表象を考察した。というのもテクストの最後に「迷子になる」と出てくるが、そのフレーズは全編を通して表出されていたからである。旅の始まりでSteinbeck は、迷子になることが会話を始める契機となり、交流をスムーズに活かせる手段である、とユニークな見解を示していた。また、旅が人を連れ出す、という旅に抗えない旅人の受身な視点も興味深いものであった。

 旅の途中では、自らが生まれながらの「迷子」であり、見つけてもらいたくないとまで語っていた。その姿勢は地図マニアへの批判にまで及ぶ。地図で常に自分の居場所を確認しなければいられない旅行者に批判的な眼差しを向け、Steinbeck は確認などせず、旅そのものを体感しながら旅行をしていた。それでもSteinbeck は時々地図を使っていたのである。地図を使ってもハイウェイの渋滞や道路標識などで迷子になることが証明された。変容し続ける実在の道路で地図が活かされないことをSteinbeck は思い知ったのである。その後、故郷でも迷子になってしまう。しかし、ここで言う迷子とは、故郷に帰ったのに自分の知る懐かしい故郷の姿はもはやなく、その変貌ぶりに落胆し困惑している意味で迷子になっていたといえよう。

 そして、旅の終焉では、家に戻る前に旅がSteinbeck に突然終わりを告げる。最後はNew York の街中でSteinbeck は渋滞に巻き込まれ、道に迷ってしまう。警官にそう話すと、警官もBrooklyn で迷子になったばかりだと切り返される。ここでの迷子とは、文字通り、道路で迷子になることだが、一方で、近代化した世の中で道路は車で溢れかえり、渋滞の渦に身動き出来ない。これは社会の変貌に追いつけないSteinbeck の一面も映し出している。

 このように、一貫して迷子になることが表出されていた。つまり、迷子はテクストの表象であり、テクストのテーマ「アメリカ再発見」の旅に身を置くSteinbeck の終始一貫した様相だったのである。よって、Steinbeck が意識的に挿入し続けていたと考えられる。ときに修辞的意味で、またあるときは文字通りの意味で使われていたと言えよう。

 Steinbeck 研究者の上優二氏はこの作品を「整然としたルポルタージュの形式で書かれているわけでなく、旅行中のさまざまな経験、人間観察、個人的回想、アメリカの神話、そして風刺のきいた、ときにユーモアを交えた文明批評等々を、いわばモザイクふうに収録した旅行記である」(上439)と批評している。つまり、形式の如何を問わず読み応えのある秀逸な旅行記に間違いないのである。それでも、一貫した「迷子」という表象に裏打ちされた「アメリカ再発見」というテーマが存在し、最後は読み手によって解釈の余地を残す点で、この旅行記はまさに小説としての要素も構築されていたのではないだろうか。

※ここまでが引用



<参考サイト>
charlesenglishclass Travels with Charley


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