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(2010年3月17日(水)の活動日記その2)
● 性的な多様性を保障するしくみを作りたい 横須賀市議会では、1年ごとに所属する委員会を交代する仕組みです。 そこで今日が今年度のフジノにとって 教育経済常任委員会として最後の日でした。 委員会というのは4つあるのですが 毎年、大会派から順番に割り振られていくので フジノのような無所属は どの委員会に所属できることになるのかは、 全く分かりません。 だから、今日がフジノにとって政治家人生を通じた最後の 『教育経済常任委員会』になる可能性もあります。 そこで、最後ならばどうしても質疑をしておきたかったのは、 この2つについてでした。 第1に『性的な多様性の保障』について。 第2に『メンタルヘルス・リテラシー教育の導入』についてです。 どちらも政治家フジノにとって、本当に大切なテーマです。 まず、いわゆる『性的マイノリティ』とされる方々について言えば、 幼少期や思春期に置かれた環境によって こどもたちの人生が大きく変わってしまうことがあります。 その環境を少しでも良いものにすることは 政治家として当たり前の仕事だと信じています。 いわゆる『性的マイノリティ』とされる方々のいのちを守る為にも 『性的な多様性の保障』が絶対に不可欠なのです。 そんな訳で、予算審議が終わった後に行なった 今年度最後の質疑の一部をご紹介します。 (2010年3月17日・教育経済常任委員会・フジノの質疑より抜粋) <フジノ> いわゆる『性的マイノリティ』とされるこどもたち、 『性的な多様性の保障』についての質問です。 まず1点目ですが、 新年度予算の中で、市民部人権・男女共同参画課の取り組みとして 『(仮称)横須賀市人権施策推進会議』が開催される予定ですが この会議に教育委員会からはメンバーとして 参加は予定されているんでしょうか? <学校教育課長の答弁> 学校教育課の方から 参加をする形ですすめております。 <フジノ> その際に、教育委員会から提案をしたり これを議題としてほしいというようなイメージというのは ある程度あるのでしょうか。 <学校教育課長の答弁> 『性的マイノリティ』の部分ということに 限定した訳ではございませんけれども やはりこどもを含めた人権問題というのは 非常に大きな要素を持っておりますので そういった部分についても 新たな提案ということではございませんけれども 現状のものをどうやって定着させていくかということについては 検討の中に加わっていきたいというふうに考えております。 <フジノ> (こどもの人権)全般的なことを提案していくということで 理解はしておるんですが ぜひ『性的な多様性の保障』についても 積極的にとりあげていただきたいと思います。 先日、毎日新聞で2月12日に1面で大きく報道されて 教育関係者の方々に大きな衝撃をもって受け止められたニュースとして 埼玉県の公立小学校において 『性同一性障害』と診断された小学2年生の男児(8才)に対して 学年の途中から女児としての登校を認めているということが分かった、と。 (2010年2月12日・毎日新聞・朝刊より一部抜粋) 本来、こういうことについては国のしっかりとした指針が示されて 実態が把握されて、指針が策定されて、 学校現場に判断をおしつけないということが 在るべき姿だと思うのですが 今のところ、国の動きが見えてこない中で こういうことっていうのはどんどん増えてくると思うんですね。 そんな時に、横須賀市の教育委員会においては 研修もすでに行なわれておりますし 実際に性的マイノリティの方々の大学生と 教育長をはじめ部課長にお会いしていただいた、 ということもありました。 そこで、まず1点目としては 先ほどの『人権施策推進会議』においてもテーマとして 積極的にとりあげていっていただきたい、ということ。 そしてもう1つは、こういった問題は 今後、現実のものとして起こっているし起こりうると思いますので 横須賀市教育委員会としては どんなふうに対応をお考えになっておられるのかということを うかがいたいと思います。 <学校教育課長の答弁> 藤野議員がおっしゃったように すでに昨年度・今年度と 教員に対する研修を2年間、実施をしております。 昨年度の校長会議の中でも 特に『制服』の扱いの問題につきましては 当該の保護者あるいは本人とも十分に話をしながら対応するように ということで進めているところでございます。 次年度につきましても同じように まず教員の意識を高めていくような取り組みを さらにすすめていきたいと考えております。 人権施策推進会議の中でも今お話したような中身につきまして 教育委員会としても話し合っているということにつきまして 報告してまいります。 <フジノ> 今、課長から頂いた御答弁というのは とても納得できるものなのですが まず教員のみなさんの意識と理解を深めていただく、と。 日頃カミングアウトできない方々が 一番最初に相談するのがやっぱり先生ということなので 先生がばっちり支えてくれるというのが一番安心だと思うのですが (けれども)最近も当事者の方々とお話をしていると 「そういう『実をとる研修』はありがたいのだけれども やはり「性的マイノリティに対応する」と銘打った窓口があると ありがたい」 という声をよくうかがいます。 「相談をしてもらえれば、横須賀市はかなり対応をやっているんですよ」 というお話を(僕は)するんですが 「やはり、例えば、教育相談の中で 性的マイノリティの相談を受けてますよというふうに名乗ってほしい」 と言われることがあります。 そういう意味では『実をとる研修』を ずっとやってきていただいているのですが 対世間という意味で『性的マイノリティ』の方々に 「性的な多様性を保障していくよ」ということを 教育委員会として打ち出していく予定は無いでしょうか。 <生涯学習部長の答弁> この問題というのは先ほど藤野議員がおっしゃったとおり カミングアウトがなかなかできない。 学校の1つの対応としては 本人もそうですけれども 保護者と一緒にその子を育てていかなくてはいけないという中で その中でもちろんその子に寄り添って教員は動いていく訳ですけれども 保護者との対応ということも いろいろ考えていかなければならないのかなと。 したがいまして、『個々対応』の中で 人権ということは前回の委員会の中でも 教育長は「人権を一番大事にしていきたい」ということで それはもう全く変わっていないところでございます。 その子の持っている人権というものを大事にしていきながら 『個々対応』の中で進めていきたいなというふうに思っています。 全てこの相談内容を明らかにしてということは なかなか難しいのかなというふうに思いますけれども どんな相談が来ても寄り添っていくということだけは これは確かですので そういった形の中ですすめていきたいなと思っております。 <フジノ> 対応・対策を『個別』に万全にやっていくという姿勢は 揺らぎの無いものをこの数年間感じさせていただいていて そこへの信頼というのは変わらないのですが 相談の内容、 そもそもこういうことを相談してよいのか分からない というような方々がたくさんおられるので 対外的な意味で名称を出したり 相談内容の中の一項目に広報物の一部なんかに 性的マイノリティの方の相談というものを そろそろ入れていただきたいなという想いを持っております。 できれば研究や検討をしていただきたいなと思いますが いかがでしょうか。 <生涯学習部長の答弁> 教育相談の1つの中に様々なものが入りますので その中にどう入るのかどうかということも含めて 研究させていただきたいと思います。 ------------------------------------------------- 残念ながら平行線のままに今年度の議論は 終わってしまいました。 教育委員会の側はあくまでも『個別に対応する』ことを主張し、 フジノは『性的な多様性を市として保障すると明言すること』を 主張し続けるという形となりました。 くりかえしフジノが訴えてきたとおり、 横須賀市と教育委員会は『性的な多様性』をしっかり守ってほしいです。 何故なら、すでに横須賀市は『人権施策推進指針』を打ち出しており (http://www.hide-fujino.com/diary/2009/feb3.html#090209-3) その中にいわゆる『性的マイノリティ』とされる方々に関しても 人権課題として位置付けているからです。 学校現場の先生方お1人お1人の判断に任せずに (別の言い方をすれば、先生1人に押し付けずに) 教育委員会として、横須賀市として、 万全なバックアップ姿勢を取るべきだとフジノは主張し続けます。 (つづく) |
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(2010年3月26日(金)の活動日記その1)
● 新年度予算案への反対討論を行ないました 吉田市長の初の予算案に対して、反対をしました。 採決に先立ち、反対の理由を述べた討論演説を行ないました。 下に全文を載せますね。 ----------------------------------------------------------- 藤野英明です。 議案第21号に反対する立場から討論を行います。 議案第21号は、本市の『一般会計』の新年度予算案です。 一般会計とは、特別会計や企業会計など他の予算とは異なり 市長の政策的な姿勢が最も強く打ち出されるものです。 さらに、この予算は吉田市長が初めて組んだ予算案ですから、 誰もが希望を感じられる「新しい横須賀」の実現に向けた 吉田市長の姿勢が強く反映された予算案でなければならないはずです。 そして、この予算案を通じて 市民のみなさまとの契約であるマニフェストと 選挙を通じて訴えた公約を 共に実現していくものでなければならないはずです。 しかし、僕は4つの理由から、この予算案に反対します。 まず、第1の理由は、予算議会冒頭の市長との質疑を通じて 吉田市長はもはやハコモノ3兄弟への抜本的な改革を 行わないことがハッキリしたからです。 吉田市長は「ハコモノづくりから人づくり」へと訴えておきながら 当選した後は説明責任も果たさないままに方針を変えました。 直営で運営しているハコモノに指定管理者制度を導入したり、 公募をしてこなかった指定管理者を公募にするなどの方針を 本会議で僕から質問を受けて初めて説明するという始末です。 選挙の大きな争点であったハコモノについての対策を 方針転換したということは 市民のみなさまにとってとても重要なことがらであったにも関わらず 市長がみずからこれを発表することはありませんでした。 説明責任を果そうという姿勢はどこにいったのでしょうか。 しかも、このような表面的な対応では 仮に実現できたとしても 毎年約7000万円のコスト削減しかできないことも分かりました。 さらにもっとひどいことに、このコスト削減は 吉田市長のこの4年間の任期中には実現できないのです。 すでに公約違反であることは明らかですが 公約違反である以前に倫理的に問題を感じます。 この任期中には実現できないにも関わらず さも自分が当選すれば改革が実現するかのように 選挙で堂々と訴えておられたことに激しい失望を感じます。 そんな吉田市長のもとで作られた今回の予算案においては、 ハコモノ3兄弟への支出は今までの市長たちと同じく 巨額の赤字が垂れ流さたままです。 その穴埋めは市民のみなさまの税金です。 これは市民のみなさまへの明らかな裏切りです。 第2の理由は、いのちを守る横須賀をうたいながら 高齢の方々とそのご家族のいのちと暮らしを守る為に必要な取り組みが 見えないからです。 特別養護老人ホームの待機者は約2000人にものぼりますが 待機の長い列を減らすための 施設の整備に向けた前市長以上の新たな動きは全く見えません。 しかもその施設整備への補助は、他都市と比べて 2分の1以下という情けない状況です。 もしも他のまちで暮らしていたならば待機の列も短かったのに。 そして仮に入所先や入院先が見つかったとしても ふるさとであるこのまちを離れなければならない方々が とても多いというのが現実です。 このまちで長年暮らしてきたご高齢の方々が 人生の後半になって大切にされないまちになっています。 さらに、施設を整備するには介護に携わる人材が不可欠ですが 本市においても介護人材は極めて不足しております。 もちろん、スタートから丸十年が経つ 介護保険制度そのものの問題点の多さが根本にあります。 しかし、介護保険の保険者は横須賀市です。 ならば、横須賀市独自での新たな介護人材育成や 資格があるにも関わらず介護職を離れた方々の復職に向けた 対策などを積極的に打ち出すべきです。 そうした動きは新年度予算案には特にありません。 こうした横須賀市の「介護の貧困」は、施設サービスだけでなく、 在宅でのサービスについても極めて不十分です。 ゼロのままの夜間対応型訪問介護事業所についても対策を質しましたが、 その答弁を聞いた限りでは 夜間訪問介護の実現はこのままではムリでしょう。 足りないサービスがあれば、介護人材の育成と同じく 事業所そのものの育成にも保険者として取り組むべきですが そうした動きも全くありません。 施設サービスも在宅サービスも不十分です。 これでは公的な責任を放棄して このまちのご高齢の方々とご家族に、 「貯金を全て使いきるまで自分たちで勝手に乗り切れ」と 横須賀市が宣言しているのと同じです。 第3に、新しい横須賀は「市民主体」のまちづくりと言いながら 完全に市民不在で「ごみ処理施設の建設予定地」を 長坂と決めつけたことです。 自分のまちのことは自分たち市民が決めるのだと 市民主体を日頃は訴えておきながら この問題では行政主体だと対応を使い分ける。 そんな市長の言行不一致ぶりには呆れて物が言えません。 第4に、人口減少期の少子超高齢社会における 今後の横須賀の姿はコンパクトシティのまちづくりを目指しながら その方針とは全く逆に、 まちなかではなくやや離れた横須賀新港埠頭に 新たなまちづくりを進めることです。 これを進めていけば、さらに都市のスプロール化が進み、 横須賀中央周辺の商店街はますますさびれていくでしょう。 地域経済の活性化を損なう施策には反対です。 これら4点に対して僕は徹底して市長の姿勢に反対ですが 本会議および全ての委員会での質疑をお聞きするにつけても 残念ながら、僕の想いをくつがえすような、 どうしてもこの案でなければならないのだという 市長の強い想いやリーダーシップもまた観られませんでした。 市民のみなさまの多くは、 吉田市長の強いリーダーシップを期待していたはずです。 例え、行政内部の職員たちと激しい摩擦が起ころうとも 前例にとらわれずに、市民の支持を背景に改革を進めていく。 議会との間で政策について対立が起こっても、 正しい政策と信じるものであるならば徹底して議論する。 いざとなれば議会側の修正案に対しては 拒否権を発動して、市長として「再議」を求める。 それぐらいの強い信念を持って横須賀市を良い方向へと 進めていくような気概は吉田市長からは これまで全くといってよいほど感じられません。 行政内部に対しても、市議会に対しても、 摩擦を避けるための安易な対応ばかりが目立ちました。 官僚答弁の繰り返しと、前例踏襲ばかりです。 脱ハコモノ行政、いのちを守る横須賀、 地域経済の活性化、市民主体のまちづくり。 この重要な4点が新年度予算案では 実現できるとは僕には考えられませんでした。 したがって、市民のみなさまとの契約である マニフェストを実現することを徹底する立場からも 選挙の時に約束した公約を実現することを追求する立場からも 今回の予算案に僕が賛成することは不可能です。 市長のマニフェスト実現を信じて 勝手連として選挙を闘った僕であっても反対せざるをえない この予算案ですから 今回、修正動議と組み換え動議が議会側から出されたことは その内容において立場は異なるものの 心情的にとても共感できるものです。 僕は予算案全体に反対するという全否定の姿勢ですが 議会側の修正案では予算の一部についてだけの修正です。 これは予算案を否決すればを会期の延長も避けれらず、 4月の新年度に入っても税金の使い道が定まらず 市民生活に影響が出てしまうことから 「それは避けねばならない」という 議会側の良識が働いたものだと受け止めております。 そうした議会の良識を思えば、 予算案の全否定である僕の反対討論について 先輩・同僚議員のみなさまに同調を求めるのは難しいことも理解しております。 したがいまして、本来であれば討論の最後は 先輩・同僚議員のみなさまに対して 同調を求める言葉を申し上げて終えるべきものですが 今回はあくまでも僕の反対理由を述べることにとどめて 以上をもちまして、僕の反対討論を終わります。 ありがとうございました。 --------------------------------------------------------------- 討論は以上です。 最終低に新年度予算案は 「議会による修正案」が可決されました。 |
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(2010年3月23日(火)の活動日記その1)
● メンタルヘルスリテラシー教育、実践の現場へ 今日は朝から東京都内の中学校を訪れて 中学2年生を対象にした『メンタルヘルス・リテラシー教育』プログラムを 生徒たちに実際に行なっている場を見学させていただきました。 (メンタルヘルス・リテラシー教育とは http://www.hide-fujino.com/diary.htm#100309-2) この中学校には数年前からプログラムが導入されており、 今回受講した中学2年生たち(約50人)は、 すでに中学1年生の時にも このプログラムを受講しています。 2コマの授業時間を使って授業がすすめられました。 講師は、篁先生(東京医療保健大学)と李さんのコンビです。 生徒たちは今まさに『思春期』のまっただなかにいること、 そもそもストレスとはどんなものか、 ストレスとどのように向き合っていくのか、 困った時にはどんなところにサポートを求めるのか、などなど 大切で基本的なこと、それにも関わらず、 実はあまり知られていないことについてのお話がありました。 1年生向けの内容に比べると、 2年生向けの内容はグレードアップしているそうです。 (3年生向けにはさらにロールプレイも入るようです) 今日はフジノの他にも一緒に見学をした方々が3名いらしたのですが すでに全学年の見学をした方もいらっしゃって その方によると、 「学年ごとでプログラムを受講している雰囲気が全く違う」 とのことでした。 このメンタルヘルスリテラシー教育プログラムは 基本的に5回で1セットなのですが 同じ学年でも何月の実施なのかで だいぶ生徒たちの雰囲気も違ってきますよね。 やはり中学3年生の後半になれば 関心の多くを受験と進学にまつわる期待と不安が占めてきて、 このプログラムにもぐっと関心をもって受講するようです。 かたや中学1年生の入学直後の時期では まだまだ小学校気分も残っている感じだそうです。 フジノも早く全学年を見学したいなあと思いました。 今年は可能な限り多くの学校現場を見学させていただく予定です。 すでに何年間も導入している学校であっても 本音ベースでは先生方がどんな風に受け止めているかなど 貴重な意見が聞けました。 横須賀での導入を目指しているフジノですが 今のこの方法だけが『唯一の手段』みたいには捉えていません。 他にもこうしたプログラムを実施している活動がありますので (例えば、下の記事をご参照下さい。 東京学芸大学と日本イーライリリー社の共同開発したものですね) それらも含めてしっかりと勉強して、 より良いものをこどもたちに提供できるようにしていきたいです。 ------------------------------------------------- 下の記事にあるCD−Rを日本イーライリリー社に提供して頂けないか 現在、お願いをしているところです。 本来、教育関係者のみへの提供ですからどうなるかなあ。 (2010年3月21日・朝日新聞・朝刊より) この記事を書いてくれたのって、あの上野創さんですね。 (http://www.hide-fujino.com/diary/2006/july1.htm) うれしいです。 |
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(2010年3月18日(木)の活動日記その3)
● 自殺対策強化月間・街頭キャンペーン@JR衣笠駅前 15日の汐入駅前、17日の北久里浜駅前に続いて 今日はJR衣笠駅前での 自殺対策強化月間の街頭キャンペーンでした。 本日が最終日です! 今日もボランティアの方々を含めて、約20名での配布となりました。 本当にたくさんの方々のご協力を頂いたことに感謝しています。 ----------------------------------------------------- ところで、この3月の街頭キャンペーンを通して フジノは1つのテーマを持って臨みました。 それは 「自殺は防ぐことができる死です」という言葉を一切言わない という試みでした。その理由は2つあります。 ふだんフジノは政治家としての『信念』として 「政治と行政が全力を尽くせば、 本来、自殺は防ぐことができる死なのです!」 と、街頭キャンペーンでも活動日記でも強く訴えています。 自殺の原因の多くは、経済社会的な状況にありますから 政治と行政がしっかりと対策を取ることで防げるはずだと信じています。 フジノが申し上げてきた『防ぐことができる』の中には 『家族』に責任を押し付けるような意味は込めてきません。 だからいつも「政治と行政が全力を尽くせば」と 枕詞として必ず述べてきました。 けれども、自死遺族の方々の中には 「自殺は予防できる、自殺は防ぐことができる、と言われると 自殺を防ぐことができなかった自分が責められている気持ちになる」 と、おっしゃる方々がいらっしゃいます。 そして、その気持ちはフジノも痛いほど理解できるのです。 この主張はもっともなことだと共感しています。 まず理由の第1は、こうしたご意見を大切にしたいと考えたからでした。 理由の第2は、 自殺予防総合対策センターの意見にも一理あると考えたからです。 その文章を全文引用してみます。 (『いきる』自殺予防総合対策センターHP:http://ikiru.ncnp.go.jp/ikiru-hp/index.html) 『自殺予防キャンペーンを活かすには』 各地で、自殺予防を目的とした「キャンペーン」が行われています。 しかし、「自殺」という言葉を多用・強調したキャンペーンは、 人々の脳裏に「自殺」を植えつけます。 困難な問題に直面した人は、その結果、 問題を解決するための手法として自殺を考えてしまうかもしれません。 WHOマスメディアガイドラインで すべきでないとされている「過度な自殺報道」となる懸念があります。 例えば、近年、いくつかの地域で、うつ病への気づきを高め、 受診行動を促すことを目的とした 「睡眠キャンペーン」が行われています。 「睡眠」という言葉が使用されており、 過度な「自殺」という言葉の使用を避ける工夫がなされています。 一方、睡眠キャンペーンの効果は、 不眠に気づいた人たちが、医療機関を受診し、更に、 不眠患者を診察した医師が安易に睡眠薬を処方し続けることなく、 うつ病などの背後の精神障害を疑い、適切に対処することで、 ようやく発揮されます。 しかし、不眠に気づいた人が、安易に睡眠薬を使用したり、 アルコールを頼ったりすれば、 目的とした効果が得られないどころか逆効果となります。 先進的に睡眠キャンペーンを行っている地域では、 うつ病への対応についてかかりつけ医を教育し、 さらに、かかりつけ医と精神科医との連携体制を構築したうえで 実施しています。 アルコール問題の啓発、かかりつけ医のうつ病対応能力向上、 かかりつけ医と精神科医の連携体制構築などを キャンペーンの実施と組み合わせることで、 キャンペーン単独で実施するよりも大きな効果が得られるでしょう。 自殺予防の領域にはエビデンスが確立していない活動が多くあります。 キャンペーンを実施する際には、 意図しない副作用が生じないための配慮と工夫が望まれます。 (引用おわり) ----------------------------------------------------- かつて『自殺予防対策』といえば『うつ対策』しか存在しなかった時代を フジノはネガティブな記憶として今も憶えています。 確かに自殺に追い込まれてしまう方々の8〜9割が 亡くなる直前には『うつ病』状態にあった、という研究があります。 けれども、その『うつ』へと追い込まれた原因は何かを追究していけば どうしても社会全体を変えていかなければならないはずです。 それなのに、原因を解決しないままに 結果としてあらわれた『うつ』だけに注目していけば それは根本的な解決策では無いのですから、 自殺だって無くすことができません。 これを変える為にも、2006年の自殺対策基本法によって ようやく『うつ対策』だけでなく『総合的な対策』に乗り出せたのに 上の『自殺予防総合対策センター』の文章では、 かつての時代へと逆行しているような印象も受けました。 ただ、それでも、街頭キャンペーンでの「自殺」という言葉のくりかえしが 聴いた人のこころに与える影響を無視することはできないと感じました。 そこで、この2つの理由から 今回の街頭キャンペーンでは徹底して 「自殺は防ぐことができる死」というキャッチフレーズは 述べないことにしてみました。 そのかわりにお伝えしたことは、現在、内閣府が力を入れている 『お父さん、眠れてる?』キャンペーンに準じた内容としました。 (http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg3235.html) これはもともと静岡県富士市が始めた「パパ、寝てる?」キャンペーンです。 (http://www.hide-fujino.com/diary/2008/apr4.html#modelprojectFuji) 『うつ対策』にはとても有効だとは考えていますが 『自殺対策』にはこれだけが完全に有効な手段だとは フジノは考えていません。 あくまでも、いくつもある有効な手段のうちの1つだと考えています。 それでも今回の3日間は、 これだけで貫いてみようと決めました。 こうしてこの3日間を通して フジノは「眠れていますか?」キャンペーンを行なってきました。 その結果、9月の街頭キャンペーンと比べて かつて自分も『うつ病』だった、という市民の方々が 多く話しかけてきて下さったように感じました。 やっぱり『うつ病』対策には有効だと思うのですが... これまでの『ひとり自殺予防街頭キャンペーン』では フジノに話しかけて下さってきたのは、 実際に自殺によってご家族を亡くした自死遺族の方々でした。 そうしたご遺族の方々で話しかけてきて下さったのは、 今回2名だけでした。 改めてじっくりと考えてみたいと思うのですが どちらか1つだけが良い方法というのはなくて 『うつ』である方々がもっと自由に 自らの苦しさをオープンに語れる状況づくりや 『うつ』の可能性がある方々に気づいてもらえる環境づくりと同時に 自死遺族の方々もその想いを語ることができるような 両方の取り組みが必要だと考えています。 いずれにしても、この国全体の自殺予防対策が まだ本格的になっていない状況ですから 成すべきことはどんどん取り組んでいくべきだとフジノは考えます。 横須賀市では今年度、 9月・3月と初めて2回のキャンペーンを行ないましたが 回数や場所や方法なども含めて いろいろな工夫を取り入れていきたいと思います。 キャンペーンを行なう側(=支援する側)のやりやすさではなくて、 支援が必要な方々の側に立った在り方となるように 今後も努力していきたいです。 横須賀市の3月のキャンペーンは今日で終わりました。 参加して下さった全てのみなさまに感謝しております。 連日、本当にありがとうございました。 そして、リーフレットを受け取って下さった市民のみなさまにも こころから感謝しております。ありがとうございました。 ただ、たとえ例え政府が定めた『自殺対策強化月間』が終わろうとも これからもフジノは、毎日が全て自殺対策に重要な1日だと受け止めながら しっかりと自殺予防対策へ取り組んでいきます。 |
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(2010年3月9日(火)の活動日記その2)
● 『メンタルヘルス・リテラシー教育』プログラムの導入を目指して 今日は午後から新宿へ。 『メンタルヘルス・リテラシー教育』プログラムの 説明会に参加しました。 『メンタルヘルス・リテラシー』という単語は まだあまりにも一般的では無くて インターネットで検索してもほとんど出てきません。 でも、内容は特別なことではありません。 生きている誰もが持てるようになってほしい、 とても大切な力のことです。 フジノなりに説明してみますね。 第1に、こころの健康を『理解する力』です。 自分のこころが元気である、ってどんな状態なのか、 逆に、ストレスがかかっていてつらい時ってどんな具合なのか、 さらには精神疾患ってどういうことなのか。 そんな『こころの健康』について 正しい知識や情報を理解することです。 第2に、こころの健康を『生みだす力』です。 実際に、ストレスがかかってこころが苦しくなってしまった時に 自分の力でストレス解消をして元気を取り戻したり、 自分だけでは苦しさから抜け出せない困った時に まわりの人たちにサポートを求めることができるようになることです。 なかなか日本人は他人に助けを求めることができませんが 助けを求めることは悪いことではなくて、大切な能力なのですよ。 そして、第3に、お互いのこころの健康を『高めていく力』です。 他人のこころの健康についても力になることができたり、 地域全体でみんなの元気をサポートしていかれるように取り組んだり、 こころの健康を高めていくこともメンタルヘルス・リテラシーです。 この説明はフジノのオリジナル版なので、 研究者の先生によって定義は異なるかもしれません。 この3つの力が身についている状態のことを 『メンタルヘルス・リテラシー』がある状態なのだとフジノは考えています。 ぜひともみんなが身につけてほしいなあと願っています。 さて、今日の説明会は、あらかじめ関東のあらゆる中学校に メンタルヘルスについてのアンケートを行なった上で (もちろん横須賀市内の中学校もアンケートに答えてくれました) このプログラムに対して「関心がある」と回答を寄せてくれた 学校の関係者の方々を対象にして開催されました。 今日のプログラムはこちら。 (http://www.hide-fujino.com/pdf/2010/mar/09document01.pdf) 下の画像は、説明会の冒頭であいさつをする 大島巌先生(日本社会事業大学大学院・教授)です。 数年前から、大島先生や東京医療保健大学の篁(たかむら)先生らによる 『学校メンタルヘルスリテラシー教育研究会』が立ち上げられて 取り組みを広めていっています。 現在すでに『メンタルヘルスリテラシー教育』プログラムは 東京都清瀬市の市内全中学校に導入されています。 他にも島根県などでスタートしていますが、 これから少しずつ全国へと実績を増やしていく中で 日本に合った、学校に合った、 『メンタルヘルスリテラシー教育』プログラムが 全国に導入できればと願っています。 学校教育の中に『メンタルヘルス・リテラシー教育』を導入することを こころの底から強くフジノは望んでいます。 その実現の為に政治家になった、とも言えます。 そもそも『メンタルヘルス・リテラシー教育』というものが どうして必要なのかを簡単に説明をしますね。 (思春期のメンタルヘルスリテラシー教育導入の必要性を訴える篁先生) 精神疾患を発病してから 初めて治療に至るまでの期間を『DUP』と呼んでいます。 (DUP:http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-08-002.html) このDUPが短ければ短いほど、 治療の経過が良い(=予後が良い)という研究結果があります。 逆に、何らサポートが無いままにDUPを長く過ごしてしまうことによって、 その後の治療効果が乏しくなってしまうのですね。 そこでDUPを短かくする為の積極的な取り組みがあれば 早期発見・早期治療へとつながって、予後が良くなっていく訳です。 その1つの手段が、思春期をターゲットにした 『メンタルヘルスリテラシー教育』なのです。 中学校・高校の『思春期』には メンタルヘルスの様々な問題が誰にでも起こります。 これを好発期と呼んでいます。 しかし、わが国では好発期である中学校・高校において これまで適切な対応がなされてきませんでした。 それをあらわしているデータもあって、 思春期にメンタルヘルスの問題を抱えたものの 日本では5〜8割が援助を求めていない という研究結果も出ています。 みんなとても苦しいのに助けを求めることができていない訳ですね。 当然にDUPも長くなってしまいます。 そうすると、病気も重くなってしまったり、長期化してしまいます。 また、こどもたち本人が苦しいのは当然のことですが まわりの家族や先生たちもどうしたら良いのか分からなくて とても困っていることが多いです。 (篁先生のプレゼンテーション資料はこちら http://www.hide-fujino.com/pdf/2010/mar/09document02.pdf) ところで、視点を広く世界に向けて見てみると いくつかの国々では早い時期に適切な介入をする取り組みが 国を挙げてかなり熱心に行なわれています。 例えば、イギリス・オーストラリア・カナダなどでは まさに国を挙げて学校と地域で取り組みを進めています。 成果も上がっています。 多くの人の苦しみを減らすことができるならば 当然、わが国でもその為の取り組みを始めるべきです。 日本では取り組みが遅れていますが 今からでも取り組みを始めるべきなのです。 病気になってしまっても予後を良くすることに加えて、 差別・偏見・スティグマをも減らすことにつながることも分かっています。 それが『メンタルヘルスリテラシー教育』なのです。 (実際の授業風景の映像と、その説明をする篁先生) また、今日のプログラムでは関東圏内の中学校へ 送付したアンケート結果の分析も報告されました。 (日本社会事業大学大学院の李さんによるプレゼン資料はこちら http://www.hide-fujino.com/pdf/2010/mar/09document03.pdf) フジノとしては、これから今年1年間、 『メンタルヘルスリテラシー教育』プログラムをの実際の現場を じっくり見学させてもらおうと考えています。 そして、ゆくゆくは横須賀市内の中学校・高校にも プログラムの導入を実現していきたいと考えています。 実は、活動日記に書くチャンスを逃していたのですが このアンケートに対して、横須賀市内の複数の学校が 「関心がある」「プログラムが必要だと考える」と答えて下さっています。 そこで、学校メンタルヘルスリテラシー教育研究会から 横須賀市に導入させてもらえないかと打診を頂きました。 篁先生らが横須賀市教育委員会を訪れて 学校教育課長に会って、お話をしてもらいました。 現実問題としてすでに市内中学校のほとんどが 新年度のカリキュラムを固めた後だったこともあり、 4月からスタートする新学年での 『メンタルヘルスリテラシー教育』プログラムの 横須賀市への導入は実現できませんでした。 でも、あせって始めてもうまくはいきません。 だからこそ、フジノとしては、これから今年1年間、 『メンタルヘルスリテラシー教育』プログラムをの実際の現場を じっくり見学させていただき 改めて2011年度以降の導入を目指して提案できるように 2010年はすでに導入している学校を1年間訪問して じっくり勉強させていただこうと考えています 1人でも多くのこどもたちが元気で毎日を過ごせるように、 仮に元気を失っても再び笑顔を取り戻せるように フジノなりにできることを全力で取り組んでいきます! |



