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(2008年8月10日(日)の活動日記)
● 廃止された事業でも、良いものは良い
今日は、平坂上にある青少年会館を訪れました。
劇団河童座による「青少年演劇講習会『創る創る』」の
最終的な発表会としての
演劇『銀河鉄道の夜』を観てきたのです。
(劇団河童座HP:http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Kouen/5727/index_.html)
写真1枚目
これは、募集に応じた中学生・高校生たちが
劇団河童座と一緒に演劇について
演じることだけでなく裏方の仕事も含めて知ってもらい、
わずか2ヶ月間ほどしかないのですが1つの演劇をつくりあげる
という活動です。
何故フジノが政治家としてこれをわざわざ観にいったか。
その理由は、パンフレットの1ページ目に記された
横田和弘さん(脚色・演出)のごあいさつを読んでいただければ
お分かりいただけると思います。
以下、引用させていただきました。
(文章中、太文字にしてあるのはフジノがやりました)
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『銀河鉄道で見つけたものは?』
今年の〈銀河鉄道の夜〉は
夏の家庭劇場と演劇教室「創る 創る」の乗合です。
大人と子どもが一緒になって楽しめるお芝居があるはずだ・‥
との想いで続けてきたのが家庭劇場です.
芝居創りの楽しさ難しさ、なぜ芝居を創るのか・・・
を知ってもらいたくて続けてきたのが
若い人たち中心のための演劇教室でした。
今年、名前を改め「創る創る」。
残念ながら
昨年までは青少年会館の事業として行われてきた
この2つの企画は
財政上の理由のため中止となりました。
(去年まで無料公演として行われていた家庭劇場が
有料になった理由です)
でも、ここまで続けてきたものを簡単に止めてなるかとの思いと
存続を望む熟い声に後押しをされて
「エイ!ヤ!」の想いで
5月にスタートをさせました。
精神的にも体力的にも
そしてなにより経済的に悪戦苦闘の連続でした。
そして今日を迎えます.
芝居は上手ければ面白いかといえば
そうでないこともよくあります。
今、高検野球人気がプロ野球をしのぎそうなのと
同じことかもしれません。
若い人たちの必死で一生懸命な姿は心を打つものです.
今回参加した講習生は
きっと球児に負けない感動を与えると信じています。
観客の皆様のあたたかい拍手が
彼らのそして私たち河童座のメンバーを勇気づけます。
来年も続けられるよう
あたたかい応援をよろしくお願いいたします。
ジヨバンニとカンパネルラは
銀河鉄道の中で本当の幸いと強さを見つけました。
講習生たちはこの《銀河鉄道》の芝居創りの中で
何を見つけてくれたのでしようか・・・
そして観客の皆様は銀河鉄道を観て
何かを見つけてもらえば・・・
それでは夏の家庭劇場「銀河鉄道の夜」の旅を
ごゆっくりお楽しみください。
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以上で引用おわりです。
太文字にした部分をつないで読んでもらえば
お分かりいただけたと思うのですが
横須賀市の青少年会館の事業として行なってきた
『家庭劇場』と『演劇教室』が財政上の理由で廃止されました。
これまで活動を引き受けてくれていた劇団河童座は、
市の事業としては廃止されたけれども
2つの活動の意義は大きく、やめるのはおかしい
という想いで、自主的に存続することに決定したのです。
その心意気を政治家としてフジノは
とても素晴らしいことだと感じました。
たとえ市の事業としては廃止されても
行なってきた活動そのものは全く正しいとフジノは信じています。
加えて、廃止の決定が本当に正しかったのかどうかを
しっかりと自分自身の目で見たいと考えました。
そこで、今日の発表を観てきたのです。
● 約15名の学生たちに、感動しました
講習会に参加して今日を迎えた学生たちは
中学生・高校生たち約15名とのことでした。
くりかえしになりますが、演じることだけでは演劇はできません。
舞台セットなどの大道具、衣装などの小道具、
照明、音響など、様々な役割が不可欠です。
チームで完成させるのが演劇です。
講習会を通じて、学生たちはそのことを学んだはずです。
フジノが観ることができたのは、
今日の発表だけだったのですが、とても感動しました。
写真2枚目
もちろん、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』そのものの
ストーリーの素晴らしさもありますが
青少年会館のステージを使って
自分たちで作った舞台セットで
『銀河鉄道の夜』の世界を生み出さなければならないのです。
もともと演劇の世界は、
映画のようにフルでセットを組むものではありません。
役者さんたちの演技力や音響などによって
観客の想像力でその物語の世界に没入させることが可能です。
けれども、あまりにもチャチな舞台セットでは
最初から没入するどころかシラケてしまいます。
でも、そんなことは全くありませんでした。
よくできていました。
写真3枚目
そして、演技もとても良かったです。
フジノは観客席の最後の列の、真ん中で観ていました。
主役のジョバンニ役・カムパネルラ役をはじめ
みんなの生声がハッキリと最後列のフジノのところにも響いてきました。
脚色がコミカルになされているので
観客の笑いを誘うシーンもたくさんあるのですが
約1時間半、宮沢賢治の世界観を決して損なうことなく、
『銀河鉄道の夜』の持つ、死生観や「人生の意味とは何か」という問いが
しっかりと演技を通して投げかけられていたと思います。
写真4枚目
もともとの演じる下地があるからこそ
この講習会に応募しているのだとは思いますが
みなさん、とてもいい演技でした。
ちなみにフジノはストーリー終盤の
カムパネルラがすでに亡くなっていることに
ジョバンニが少しずつ気づいていくあたりでホロリと来ました。
場内の他のお客さんたちは
すでに多くの方々がフジノよりもかなり早いタイミングで
ハンカチを出して涙を拭いていました。
確かにあの1時間半は、青少年会館のステージが
『銀河鉄道の夜』の世界になっていたのだと思います。
参加した学生のみなさん、本当に素晴らしかったです。
感動しました。ありがとうございました。
そして、劇団河童座のみなさま、
講習会を含めて今日まで本当にお疲れ様でした。
素晴らしい演劇を観せていただきました。ありがとうございました。
● 市が税金を使って行なうべきものか、という問い
さて、あなたはこの横須賀市の事業廃止を
どうお考えになりますか?
フジノはこう考えています。
・財政上の理由でこの事業廃止をしたのは残念だが
そもそもこうした事業は
青少年会館独自の予算で
行なうべきものではなかったのではないか。
・むしろ、若い人々が芸術に積極的に触れる機会をつくる、
あるいは文化活動を育てる機会をつくる、
という目的であれば
教育委員会の予算で
行なってくるべきものだったのではないか。
・もしも事業の復活を検討するのであれば、
担当は青少年会館ではなく、教育委員会が行なうべき。
・ただし、横須賀市の財政があまりにも厳しいのは事実である。
・また、事業廃止をしたとはいえ、
今日の発表、今日に至るまでの稽古などで使用した
青少年会館のステージなどの使用料は『無料』扱いとしている。
(これは実質的に補助が出ているのと同じ扱いです)
・これまで入場無料で入れたものを有料にしたが
この収入は劇団のものになるので
よりたくさんの観客が入れば、興行収入も増えていくので
それらは劇団の収入アップというインセンティブになるかもしれない。
・したがって、事業そのものの復活は難しいけれども
今後もこの活動の持つ高い意義をきちんと横須賀市は評価して
学生の参加者募集の広報をはじめ、
発表の宣伝などは積極的に協力を行なうべき。
・ステージ使用料の減免なども継続していくべき。
・また、中学校演劇発表会などをはじめとする
中学・高校の演劇部などとの連携による
『新しい在り方』も検討していくべきではないか。
これがフジノの考えです。
つまり、市税の投入による事業復活はしない、という考えです。
けれども、この活動の持つ大きな意義は高く評価していますので
今後もこの活動を劇団河童座が続けていって下さるのであれば
このHPなどを通じてどんどん宣伝したり、
できる限りの応援をしたいと考えています。
劇団河童座のみなさんは
ふだんお仕事をしている方が大半かと思うのですけれども
今年は交通費も何も無い完全なボランティアで
中学生・高校生たちと約2ヶ月間も向き合ってくださったことは
本当にありがたいことだと思います。
経済的にも持ち出しばかりで
大変だったことと思います。
そうした状況を考えると
もしも財政的にもっと横須賀市が健全な状態であれば
事業の復活をぜひしたい活動だとフジノは感じます。
一方で、市の税金を投入するのではなく
市民の方々の自主的な活動として行なわれるとするならば
それはもっと意義の高い活動になる、ともフジノは感じています。
市民のみなさまは、どのようにお考えになりますか?
なんか、もっとムダな事業を廃止して
こういう夢のある活動にこそ、税金を使いたいですよね...。
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