|
遅くなりましたが正式な議事録が
市議会から回ってきましたので、転載します。
フジノが6月議会の委員会で行なった
性的な多様性の保障についての質疑の部分です。
(1)性的マイノリティとされる方々への合理的な配慮の具体策とは?
(2)教職員への研修(性同一性障害)の実施は、同性愛も含むべきではないか?
(3)中学校での制服の選択性を導入すべきではないか?
(4)カミングアウトされる側である親の世代にも啓発活動を行なうべきではないか?
大きくこの4点を委員会では質問しました。
-----------------------------------------------
08年6月議会・教育経済常任委員会での質疑(6月12日)より
<藤野英明委員>
いわゆる、性的マイノリティーとされる方々についての合理的配慮について、
3月の予算議会で教育長に質問いたしました。
そもそも約40名に1人は、自らの肉体の性と精神の性が違うという違和感を
いわゆる性自認と呼ばれているものですが、
小学校5・6年生ごろには、もう性自認がなされていて、
性的な多様性に対する理解や寛容さがない現実の中で、
思春期の一番多感な時期に、
自らを「変態なのではないか」「異常者なのではないか」と感じて
リストカットや自傷行為、あるいは自殺まで追い込まれている子どもたちが存在している
というのもお伝えしました。
この現状に対して、教育長の御答弁は非常に前向きで、
「重要なことと認識しております。
今後、教員の研修会等を実施して、
教育現場において子どもたちが
不適切な扱いを受けることのないよう努めてまいりたい」
という御答弁をいただきました。
そこで、今回は、その御答弁を受けて、
具体的な対応策についてどのようにお考えかお答えいただけたらと思います。
<学校教育課長の答弁>
今の性同一性障害のあり方につきましては、
今年度、研修を人権教育担当者研修という形の中で位置づけて
実施をしていこうと考えております。
これは、生命と人権の尊重を基盤とした指導のあり方を学ぶ人権教育が、
性同一性障害の理解に最も適していると考えたからでございます。
具体的な研修テーマにつきましては、
「違いを個性に」というタイトル、
副題としまして、「性同一性障害への理解を」という形でもって
10月に、今、本課におります小学校のスーパーバイザー、臨床心理士を講師として
研修を実施していく予定でおります。
<藤野英明委員>
具体的な行動に移していただいてありがとうございます。
ただ、1点だけ改めて御理解いただきたいのが、
性的マイノリティーとされる方々は、決して性同一性障害の方だけではないのです。
いわゆる同性愛と呼ばれる方、ゲイ、レズビアンとされる方々の存在も
非常に多くいらっしゃる。これは決して病気でも何でもなく、
そして、選んでなるものでもない。
これは残念ながら、人権男女共同参画課の
人権擁護施策推進指針でも誤った理解をされているところがあって、
性同一性障害の方々だけではなく、
いわゆる同性愛とされる方についてもぜひ御理解いただきたいことと、
10月に行うものはすばらしい研修内容だと思いますので、
同性愛についても研究していただいて、
理解を深めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
<学校教育課長の答弁>
これから講師との打ち合わせも出てまいりますので、
その中で、今の御意見について
再度精査しながら、内容について検討していきたいと思います。
<藤野英明委員>
続いての質問ですが、
短期的な対応という視点から、制服の選択性という提案をさせていただきます。
教職員の研修というのは、
長期的に、人権課題として受けとめて、このような時代ですから、
性的な多様性があるんだ、それは子どもには選ぶことができなくて、
生まれたときからそのようになっているんだ、と先生が理解してくださるということが
一番子どもに近い大人ということで、非常にすばらしいことだとは思います。
一方、短期的な視点に立つと、すでに今もう学校に実際に通っている子どもたちの中にも
同性愛の方、性同一性障害の方がおります。
僕がこの問題に関心を持った一番最初のきっかけの方がいます。
今は大学生になったのですが、中学校時代、高校時代、制服を着るのが非常に嫌だった。
肉体的な性別は女性ですが、精神的には明らかに男性であるということで、
毎日スカートをはく自分の姿を見るたびに本当につらくなって、
リストカットの跡も大分たくさんあったわけです。
短期的に「すぐに何ができるだろう」といろいろ考えた時に、
調べてみていくうちに、
北海道の学校や新潟県の学校など寒い地方の学校で、
ブレザーの学校ですが、制服の選択性というのを取り入れている学校が
かなりあることがわかりました。
これによって、こうした学校は、
本来的には寒さ対策をねらっているのですが、
スカートの下にジャージをはいて「はにわルック」のようなのはみっともないので、
最初からスラックスをはきなさいというように選択性にしているのです。
一方で、人権課題にも対応できるということを
こうした学校も気づいて、副次的な効果として掲げていました。
そこで、本市でも提案をさせていただきたいのです。
制服の問題というのは、一義的には学校が権利を持っている。
教育委員会が各学校に押しつけられるものではない
ということは理解しているのですが、
人権課題の一つとして、試行的に、
肉体が女性であるが男性性を持っている方にとっては大きな救いとなる
制服の選択性を一部導入していただきたい
という御提案をさせていただきたいのですが、いかがでしょうか。
<教育長の答弁>
今、藤野委員が言われたように、標準服、制服ですが、
どのような形態にするか、またその運用につきましては、あくまで学校が決定しております。
例えば、これまでも学校ではさまざま御相談をいただければ
柔軟に対応しているということは承知をしております。
ただ、今言われたように、なかなかカミングアウトできない、
あるいは1人で悩んでいるという部分も本当にあるかと思います。
そういう意味で、
先ほど私が答弁した内容も例示で挙げられましたが、
そうした性的マイノリティーに関する指導も重要なことでございます。
御指摘の部分につきましては、
性的マイノリティーの方々の人権の保障というような取り組みの大切な要素である、
この標準服を取り上げまして検討していただきたいということで、
学校長に会議等の場で問題提起をさせていただき、
子どもたちが1人で悩み抱えることがないよう、
また、不適切な扱いを受けることのないように指導してまいりたいと考えております。
<藤野英明委員>
本当にありがとうございます。
問題提起という形で教育委員会が関われるのは、この部分までかと思うのです。
あとは校長先生方の判断かと思うのですが、
教育委員会の対応はすばらしいと思います。
続いてですが、性的マイノリティーとされる方々の親御さんへの支援について、
これは生涯学習の観点から質問です。
40人に1人の割合で性的マイノリティーとされるお子さんが存在するわけですから、
確実にその倍、親御さんがいるわけです。
そう考えると、親御さんも非常に困難な状況に追い込まれていて、
例えば、僕が話した方というのは、
「親として、育て方が悪かったから、自分の子どもがゲイになってしまったのか」、
「レズビアンになってしまったのか」
など、非常に悩んでいて、
誤った情報によって、
子どもにカミングアウトされても受容できないという状況があります。
また、カミングアウトされた後も、
やはり普通の家庭のように、
「子どもが異性と結婚して、子どもを産んで、孫を見たい」という気持ちがある。
それ自体は自然な気持ちとしても、
そもそも性的な多様性というのは存在しているんだというのを
親の世代にも啓発する必要があると僕は考えています。
すでに教育委員会は、いろいろなすばらしい取り組みを行っていて、
例えば、年3回の子ども人権講座、
あるいは年2回の暮らしの中の人権を考える講座や人権セミナー、
社会教育の場においていろいろな人権課題について取り上げていただいていると思うのですが、
親御さんの世代をサポートするために
社会教育の中で性的マイノリティーについても取り上げていただきたいと思うのですが、
いかがでしょうか。
<生涯学習課長の答弁>
ただいまのお話の件ですが、私どもで出している、
「育てよう、やさしい心」というパンフレットの中でも、その他の人権の中で、
性的マイノリティーの話など、そういう人権問題について高めていかなければいけないんだ
という認識は持っています。
解決すべき人権問題としてとらえていますので、
今後そういう検討をしていきたいと考えています。
-----------------------------------------------
9月議会ではさらに現実に即した、
性的な多様性の保障についての提案を行なっていきます。
「こうした提案もすべきだ!」などなど、
ぜひみなさまのご意見をおよせください。
|