福縁譚

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間書き:
前節で、私が明代初の景徳鎮官窯ものの”永楽年製”の印字は落款ではなく、識款であると主張した。
(図、永楽年製)
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明の時代にかなり古い金文を使いに、ペルシア装飾風にアレンジした字を模様の中に埋め込むことから、私は、書画作家が偽造防止のために、作品上で落款押印以外に、絵の中に自分だけが認識する記号を埋め込むことを思い出す
同様な仕業ですので、同様な効果を期待しているに違いない。

つまり、永楽年官窯進行中に、多分同じ景徳鎮同業が官窯ものとそっくりの製品を献上品に混ざっていたかと、陶官は検品のために、特注品に識別記号を入れたと思う。

しかし、”永楽年製”のような様式の記号は実に問題があります。つまり、真似たものにしたら、はっきりと区別がつかない。字の書き方に個人特徴がないから・・・
それで、宣徳窯に入ると落款を書くために、”専人専任”の制度を導入して、”大明宣徳年製”はこの人の字でないと偽造品だと、その試しが始まったと思う。その時点から、陶磁器上の識款は書画作家が落款するような”落款”になりました。まあ、一種の手製”商標”が出来た
(図:大明宣徳年製)
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*その三:明清官窯の落款は専人専任
景徳鎮官窯落款手は専任仕事との規定は明清2代に渡って変わりがなかった。
だから、同時代同様式の器に官窯落款の字は同じ人の字のはずです。これは官窯鑑定の重要なポイントですから、以前、私のブログに専門記事があるので、ご興味がある方は検索してみてください。

また、落款手の専任は2年代を跨る仕事する場合があります
例えば:康煕年代は60年で、雍正年代は10年しかない。康煕20年から40年の字は一つで、康煕窯後期〜雍正窯は一人の字とサンプルの観察結果と史書記載の照合した結果です。
(図 康煕窯落款各種、本朝款と倣古款とも同じ書き手が書いた字と思う)
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各年代官窯に倣古落款がありますから、落款のままの年代とは限らないことをよく覚えてください。)

また、大量生産時期に書き手が増える場合があります。2種の字の落款や3種の字の落款とかありますが、大体故宮博物館の研究や骨董商の経験から、字の特徴が分かる。乱れることはない。

清乾隆時期に年間生産量は数十万点という盛大な時期に、印章式鉄線文落款が導入された。”大清乾隆年製”を篆書体で四方枠の中で書く。この変化は以前の楷書落款とどこが違うかと探ってみると、書き速度は速いとそこにあると思う。書き手はやはり専任仕事ですと落款のサンプルから数人の字に分かれたことが伺える。

それぞれの字が特徴があって、掴まえられるほかに、書き方上では共通の特徴もあるからそゆう約束があったと思う。
(骨董業では、弟子入りした落款手が師匠の字を真似しているという)
(図:乾隆窯鉄線篆書落款(右上)、道光窯鉄線篆書落款(左下)、押し印落款、手書き印章式など各種)
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*その四:古陶磁上の印章式落款
印章というものは、銘を刻むことをプリントによる簡易化したものですから、印章は一つの銘文として、落款印の場合と識款印があります。
この前話した南宋龍泉窯の《河濱遺範》印文は中国古陶磁上最初の印銘であり、
極少ない製品に押されているようで、ある特定の窯の発想かもしれないが、その時代に普及されていなかった。一種の識別記号ですので、正式な落款ではない。
(図:河濱遺範)
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明清官窯には釉下彩の手書き染付落款と、釉上彩の赤絵款は普通ですが、
色釉器にも押し印の落款があります。
官窯は分工大量生産方式、陶磁生産は土や釉薬作りから、製品まで、それそれの工序に専業作業工房があります。決していだれか一人に最初から最後まで作るではない。だから、押し印式落款も専門担当部門がいるから、なぜそんな面倒なことするかといいますと、特定の色釉器の焼き温度が高いから、染付や赤絵落款は焼き過ぎて色褪せしてしまうから、しかたがない対応であるから、そんなに多くは存在しない。

また、器の表面に彫塑模様を刻む場合は、装飾上の整合性を取るためにわざと押し印式の銘文を入れる。
乾隆中後期以降に赤絵手書き印章式落款も出って来ます。なぜか特注品の匂いがしますが、実は官窯の運営方式の変化にあります。こゆう手書き印章式落款の器の素胎は選抜された民窯から調達したものです。
(”官搭民焼制度”については、本ブログの論文集に”官窯とはなにか?”へご参考ください。)
(乾隆年製各種:上の図へ参照)

青花や彩器など押し印する必要がない器に、もし押し印がされているならば、憶造模倣品の可能性が大!

明清官窯の慣例ですが、青花は染付落款、色絵彩器は赤絵落款、琺瑯彩は琺瑯顔料落款、彫刻品は押し印式落款。
色釉は押し印式落款、色器は染付落款、白釉は染付落款が多い。
例外がありますが、鑑定上では、その器の様式と技法や一度焼きか二度焼きかのを考慮した上で、その落款の整合性を見る必要があります。

その様式の器はどんな種類の落款か、経験上で、私のような長年の鑑識者の場合は大体分かる決まりはありますが、本節では詳細に羅列できませんので、割愛します。

一つだけ言いたいが、どんな現象か必ず裏に理由がありますから、歴史と工芸の背景を了解して、科学的論理的に分析すれば、その理由と結果の関係は見えるから、発展する骨董商はこゆうものでしょう?!

身にいろんな知識を付けると、人の言うことを矛盾がないからと、ものことの正しさが分かるようになるかと思います。人の言うことを鵜呑みして、そのまま転送する人は、まあ、骨董愛好には似合わないと思う。

話がここに来て、ちょっと余談はしたくなります:
鑑定の仕事でたまに強引な依頼者が入ってきます。当然人は皆いいことを聞きたいので、依頼品をXにされたら楽しくなることはないと思うが、持ち物がだめだから、これは一つ勉強だと思う方がおとんどですが、持ち物がだめだから、これは鑑識者が藪だからと思う方もためにいます。

高等数学って、正しいって一般に認めるけど、高卒ものが、教授に高等数学の計算結果を説明しなさいと頼まれでも、正直無言になります。最低限の知識や審美観もない方には、”色が違うよ”、”音が違うよ”、”重さが違うよ”とか言うほうが理解されやすいと思うが、後はそゆう方には肩書は通用すると思う。だから、そゆう方は最初内に来ることは間違いことに違いない。

”年代測定法”とは流りにしゃべる方は、器を器械に入れて、表示部に年代が出ると思っている間違いない。高等数学や予測理論から数学モデルを立て、スーパーコンで計算しなければならない、計算の結果は微妙な数字の差で読む人の経験で判断するということまでは分からない。

まあ、そう話してあげても、ひんとこない方々だと思うので、説明が無駄。w
人が生まれた時はだれでも高等数学なんかは知れませんでした。勉強すればよい、まず、自信を捨てて謙虚な態度は入門条件ですから。

ちょっと話が飛びました。印章式落款に引き戻します。

この前の節で、西太後の”大雅斎”用品は、表に赤絵識款の”大雅斎”を書き入れたと話した。
赤絵識款の”大雅斎”右横に手書きによる丸い印章式の銘文もう一つがあって、
印章のような丸の中その字も”大雅斎”でした。
(図、大雅斎)
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ここの楷書赤絵識款+印章式識款の方式の始まりは、清の雍正年です。
雍正年初めりに、宮廷画師による琺瑯彩器用のデザインを取り込みました。
雍正皇帝は非常に芸術好きな皇帝だが、しかも節約で厳慎な態度で臨む。
(芸術品を自分の宝蔵にして好き放題にする乾隆皇帝は、雍正の息子だけどぜんぜん違う)

琺瑯彩器のデザイン画稿に、宮廷画師の印を入れている。
非常に特殊な例ですが、雍正皇帝みずから訂正を入れた画稿にたまに、皇帝の号を絵の中に入れることもある。

結果的に琺瑯彩器の絵付けは景徳鎮ではなく、北京の専用窯ですから、絵付け上に景徳鎮官窯制度による制限がなく、ほとんど内務府と皇帝本人が決まるので、紙の上の絵画と同じ様式な陶磁絵が出世した経緯です。
(図:琺瑯彩絵付け、”金城”、”旭映”手書き印章式識落款など)
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琺瑯彩器の白磁素胎は景徳鎮官窯から取り寄せたものです。一段白く焼くために底部に染付落款はしていませんので、北京で絵付けする時に底部に琺瑯彩の落款を入れる。ご存知の通り、北京に景徳鎮官窯の落款手がいないから、工整的宋体字の印章式落款を採用した経緯でした。

(琺瑯彩器落款)
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雍正以降の官窯陶磁の絵付けに、デザインしたものの印を映すことが時々あります。一般的には宮廷デザインの粉彩器に集中している。

”大雅斎”の楷書落款+印章式落款も、このデザインは大雅斎(西太後の書斎の名前)が決定したものの意味で、専有符号です。もし、上図の花瓶の模様と同じがらで、大雅斎の識款がないものは間違いなく下手の写しになります。それは歴史経緯を熟知し、鑑定の心得になることです。

(続き・・・)

東洋美術福縁堂主人

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