福縁譚

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その6:落款しない時期ノ1 洪武年には官窯がなかった

明の始まりの洪武時期三十五年あまりに、辺縁地帯はまた争奪戦が続いている。その背景で優良呉須がないと土の精錬はまた始まっていないため、景徳鎮窯の製品は”粗大糙”と三つの特徴があります。

元朝廷趣味の卵白釉製品はほとんど見られなくなりましたが、染付や釉裏紅器の生産は盛んた原因は元の時代で盛んだ東南アジアへ陶磁貿易の続きである。

古陶磁市場には時々”大明洪武年製”染付落款の大皿とか見有れます。また一部の古陶磁専門書籍にもためにこゆう落款のサンプルが時代本物として掲載していました。

下図は中国で発行された古陶磁落款サンプル集にある”大明洪武年製”落款の写真です。(図:本朝落款として書籍に掲載されている染付”大明洪武年製”落款写真)
イメージ 1

洪武時期に官窯があるとないとの論争は以前から続いている。あるいは官窯あったかもしれないが落款がない。

私の認識上では:
一つ:本節の前半には、明の時代で景徳鎮窯が御用された始まりは、建文四年(洪武三十五年)に燕王朱棣が南京破城した直後に南京宮殿の再建のためにあります。”初めて官用品製造の窯を開いた”との文献記載によると、景徳鎮窯は洪武時期に官用品の生産はしていなかったことを認める。
官窯がないから、官窯の落款もないはずですが・・・もし、たまたま、誰かが落書きしたものが流伝されたとしても、正規製品ではない稀の個案ですから、骨董鑑識上は重視することはない。しかし、”大明洪武年製”落款は個案ではなく、市場で多く出現してあるであれば、偽造品に違いない。

また一部の古陶磁書籍に、下記のような識款は洪武年景徳鎮製造のものという認識があった。
(図: 洪武識款2点)
イメージ 2

注:上の2つの写真上の落款は、筆者から見ますといずれも字体がおかしいもの。
最初の”大明洪武年製”の落款はなんとなく書体は真面目な楷書ではなく、行書風にあります。
行書体というものは、手紙や筆記などすらすら書くための書体で、落款のような決して正式行文に使う書体ではない。官府の識款だとしても、やはり記念意味があるから、行書使うのも無礼極めですから、上下5千年の例を見ても、行書の銘款は金文、篆書、楷書、宋体とその時代の公文書用書体でないといけません。
そうでなければ、ただの落書きですから、民窯の記号なら認めるけれども。

第二の写真上の識款は大体元の時代”内府”様式を真似したもので、最初から写しの匂いはふんふんですが、字体も ”賞賜”の字はとっても上手な顔体字で、正直言いますと陶磁工房にはこんなきれいな文人字を書かれたことは5千年にもなかったと思う。
逆に右の変形篆書の”寿春”の字は、なぜか乾隆年に出現した鉄線篆書体の模様で、しかも、乾隆年の落款の字と比べますと、まるで未入学児の真似ることです。あまり不真面目な字で”祝寿式”に出すにも恥ずかしいと思いますが、まあ民窯の粗製品なら認めます。
(なぜ、元内府様式の識款の偽造が出現したかというと、ある古典に明初の景徳鎮窯に関する誤りな記載したから、この後に話す。
ここで、元の時代の”内府”落款の字のことを思い出した、文人字ほど端正ではないが、真面目でお洒落な楷書ですよね!)
イメージ 3


総合的に現在書籍上載っている洪武年落款というものは、落款というものではなく、景徳鎮民窯の記号や即興落書きだということになります。

一つ:もうちょっと歴史的に説明したいですが、洪武時期の海外貿易ルールは制限されていました。雲南省の元政府が明軍に占領されたのは洪武十五年、南沿海部では、元安南省は明建国後に、独立した。
つまり、永楽年に入る前に、”大明洪武年製”落款ものは東南アジアあたりに認められない。貿易用品としてはそゆう厄介な政治理念上の紛争を介入したくないから、洪武時期の景徳鎮窯は落款しないことは合理的である

なお、明初期官用品を作っていた龍泉窯の製品も落款が見られなかった。一部の明初処州龍泉官窯と見られる製品の裏に、墨書きの干支記年が書かれている。
これは一番無難ですね。
洪武時期以降の明清時期の正式官窯にも落款しない時期があるので、次の章で述べる。

話は少し乱れるようになっていると思いますが。
明の始まりの洪武年に景徳鎮窯に官窯があったかどうかについて、正反対両論があることは実態です。各種歴史文献上の記載にも矛盾があるから、私の論点を固めるために、すべてここで枚挙する必要がある。

*私は以前に”洪武官窯”についての小論文を見た。その論拠は清の時代に作られた景徳鎮窯の記録文献<景徳鎮陶録>の中の一句:
洪武二年,設厰於鎮之珠山麓,製陶供上方,称官窯,以別民窯”
訳:洪武二年に、景徳鎮珠山の上に陶磁工場を開設、民窯と区別のため、官窯と呼ぶ。
この記載の根拠はどこからかと、おそらく明史上はない。官窯の呼び名は一般使われるのは清の乾隆年以降ですが、その前は御窯と呼んでいたと思うけれども、ほかの文献と比較しますと、この記載は伝説らしい。

*また、”洪武官窯”を認める方がたの論拠の一つは:“明承元制,凡朝廷焼制瓷器,必由内府定夺样制。”(《大明会典》の記載)
訳:明代は元の時代の制度を継承して、朝廷が陶磁器を発注の時に、内府で様式を決める。
つまり、明朝廷は官府様式があるとのことです。

<大明会典>は公文書ですから、信憑性が高いけれども、大明会典は明中期の弘治年から編集はじまり、嘉靖年を経過して、萬暦年で漸く出版ですから、ここの話は明に永楽以降の北京朝廷の話だと思いますが、漢族礼儀制度と元モンゴル族の礼儀制度はぜんぜん違うので、元朝廷の制度を継承するはずがない。また継承したくでも、洪武年に定都南京ですから、元大都(北京)の内府官僚は元順帝と特に逃亡した。仮に漢人の官僚が残った人が言ったとしても、不協力(歴史事実上はそうだ)や、または南京へ遷移は難しい。現実に、洪武年南京朝廷の役人の来源は、”呉越国”や”陳漢国”の遺老たちであったこと理屈がない
しかし、元大都(北京)で20年あまり領有した燕王朱棣(永楽皇帝)の場合は、元朝廷の遺老を使う必要があったから、永楽年から始まる景徳鎮窯へ窯開き(前節に記載があり)は、燕王の主宰で元の内府の遺老が管理のもとで始まった仕事の可能性は存在する

だから、上記<大明会典>の一句を”洪武官窯”の存在を証明することは張冠李戴です。

《明史 志第二十三 礼一》”洪武三年,礼部言・・・今拟凡祭器皆用瓷,其式皆倣古・・・
訳:洪武三年に、礼部の官僚は進言した:これから、祭器は陶磁製品を採用し、その様式は古代様式に従う・・・
と一句があります。

つまり、確かに、洪武三年からも、明朝廷の礼部が陶磁祭器の製作を計画始まっている。
問題は結果的にどこに注文したか?

同じく、《大明会典》《陶器》に“洪武二十六年(1393年)定,凡焼造供用器皿等物,須要定奪製様,計算人工物料。如果数多,起取匠人赴京,置窯興工。或数少,行移饶、处(龙泉)等府焼造。
訳:洪武二十六年に定めた規定ですが、上納する陶磁器具の焼作は、まず朝廷が様式を決まって、必要な人工材料を計算する。
もし、作る数量が多い場合は、陶工を京都(南京)へ呼ぶように、近所で窯を開く。
もし、作る数量が少ない場合は、景徳鎮窯や処州龍泉窯に発注する”

この一句で大体の疑問が晴れる。

要するに、洪武二十六年までに、官用陶磁製造に規定がなかったので、(多分その時その時民窯に発注していると思う。)

(洪武二十六年)これからは、様式を決まってやると、それでも、大量焼く時は南京で窯を開こうと、少量の場合は、景徳鎮窯や龍泉窯へ発注しましょうとのことです。
洪武二十六年は建文四年(燕王朱棣が南京再建の年)まで9年あり、その9年で南京で官窯が出来たかと言いますと・・・
記載がない、歴史発見もない。多分なかったと思う。

なぜならば、この9年の南京は”血雨腥風”の時代で、洪武皇帝朱元璋がこの9年で開国の元老たちを一掃した。5万人が道連れにされたと言われる。その時代の南京は盛大な窯を開くような状況ではなかったと思う。

可能の結果は一つ、景徳鎮窯か龍泉窯ともに発注していたに違ないない。

この節の前半に書いたことのように、最終的に、景徳鎮が官用窯に選ばれたのは建文四年、燕王の主宰の元でのことでした。
(“明惠宗建文四年(1402),壬午,始開窯造,解京供用。”(汪汲 《事物会原》卷二十八.古饶器条))

話が長くなりましたので、もう一例関連文献記載を説明して、本節を一段落します。

明嘉靖十五年刻藥杭《重建敕封万硕侯师主佑陶碑记》”朝洪武之末,始建御器厰,督以中官。”
訳:洪武之末年に初めて御窯厰を開設、現地に監督官を派遣した。

この文章で、はっきりと官窯の開設時期は”洪武之末年”としている。
では、洪武之末年=洪武三十五年(建文四年)=燕王朱棣が南京を重修した年。

永楽皇帝即位後には、建文皇帝を認めないから、明代の文献には”建文四年”を書けない。洪武三十五年、つまり洪武末年で書くだから、結局この碑文に書いたことは《事物会原》の記載と一致している。信憑性が高い!

洪武年に官窯があったかどうかの論争の中、古典を自己都合に読む現象が確かにあるだから、
私はこの節でこれを是正する。

(続き・・・)

福縁堂主人

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