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いわき市白水阿弥陀堂の満開の梅の花です。
3月30日の雨の後・・・、舞い散る梅の花の絨毯を息子が撮影しました。
 
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梅の花と雨、そして白鷺が、父の一周忌法要のタイミングにピタリと集合して、すばらしい一期一会の光景となりました。
特に白鷺は、父の葬儀の時にも現れ、皆で庭に出た時に空を舞っていました。
母の葬儀の時にも現れたので、霊鳥といっても過言ではないと思います。
 
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先日、福島の母が畑仕事の合間に突然つぶやきました。
「自分の娘は、農家にだけは嫁にやりたくなかった」・・・と。
農家の跡取り娘であった母が、しみじみと言うのです。
この言葉の意味は、単に労働がキツイとか、嫁業で苦労させたくない・・・という単純なものではないのですが、一瞬、私の両親も同じ思いであったろうと胸がザワザワしました。
そして、取り返しのつかない親不孝をしてしまった・・・と、今頃になって涙する私なのです。
両親の期待を全て裏切ってきた娘ですのに、
今思い返しても、母は無条件の愛の人でした。
おそらく、親不孝な私を受入れていくうちに、母は結果的にそのような境地の人になったのだろうと思われます。
 
母が亡くなった時は、本当に心にポッカリと穴が空きました。
認知症を患い寝たきり状態になっても、母は私の心の中心にあった・・・。
そのことを失って初めて理解できました。
一年前に父が逝った時は、身体のネジが外れたようになりました。
父は私にとって、そのような存在だったのだと思います。
 
その父が遺したアルバムの中に、1902年(明治35年)当時の、白水阿弥陀堂の写真がありました。新聞の切り抜きのようです。
 
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写真の下に「朽ちるにまかせて荒廃した白水阿弥陀堂」とあります。
私も、高齢の叔母たちも、初めて見る写真でした。
1868年(明治元年)、明治新政府は神仏分離令を公布し、廃仏毀釈運動が激化していました。
世は「文明開化の音がする」の時代・・・。
日本古来の美術軽視とも相まって、大量の美術品が海外に流出していきました。
その頃、県庁から「阿弥陀堂を焼き払え!」との通達があり、村の衆はびっくり!
村役の大越惣五郎さんを中心に、役人と交渉が始まりました。
県側の言い分は、「阿弥陀堂の東に常磐神社、西に熊野神社が鎮座している。神社の境内に阿弥陀堂があるのは宜しくないので焼き払え」・・・と。
そこで、村人は阿弥陀堂内の仏像を願成寺に移して、再び交渉しました。
「阿弥陀堂を焼けば、近くの神社や人家に延焼し、災いを及ぼす。
 要するに無くなれば良いのでしょう?
 雨漏りがあっても屋根の葺き替えはせず、立ち腐れに自然消滅の形にしま しょう」
と言って、役人を納得させ、修理せずの誓書を提出して焼き払いを免れたのだそうです。
それから20年が経過・・・。
岡倉天心やフェノロサらの古美術保存運動が結実して、古社寺保存法が公布され、地元の閼伽井嶽常福寺の住職らが中心となって保存運動が始まりました。
白水阿弥陀堂にも、復興の光が差し込んできました。
1902年には、平安時代後期の優れた建造物であることが認められ、その年の
7月に、特別保護建造物の指定を受けました。
しかし、その当時の阿弥陀堂はといえば、荒廃したボロボロの状態・・・。
屋根は傾き、戸はどこかへ吹き飛び、中は丸見えの惨憺たる有り様でした。
そして翌年1903年の1月8日、大風でついに倒壊・・・。
しかしその後、大修理を重ねて、1952年に御堂が国宝に指定されます。
 
1961年〜1983年にわたる発掘調査を経て、地中から浄土庭園が姿を現し、
復元され現在に至ります。
復活した白水阿弥陀堂の記録を遺した父の眼には、いわきの未来が映っていたのではないか・・・。
花明りの命日が近づいています。
 
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