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先週土曜日に放送されたNHKの討論番組では2030年までに、エネルギーの割合をどうするかというのが議論のテーマだったのですが、2030年というと、あと18年後です。
18年後の未来に対して、技術の進歩はまるでないかの如く議論が進められているということに驚きました。 政府は2030年までのエネルギーの割合として、3つの選択肢を用意しました。
一つは原発0%、二つ目は原発15%、そして三つ目は原発20〜25%というもの。 最初から原発15%が目的だったのではないかとも言われているようですね。 これは原発を新規には建設しないで、今の原発を寿命まで使うという前提での計算になります。 そして技術は専門外である金子先生から、メタンハイドレートや火力のコージェネレーションやコンバインドの話が出てきたことは、よく勉強されているなと思う反面、
もう一方の学者さんたちからはこのような話は一切出てきませんでした。つまり18年後も今の技術が進歩しないまま推移しているという前提なのですね。
NHKは以前にもエネルギー問題をどうするかの討論番組をやったことがありましたが、やはり新しい技術に関する情報が一切なく、原発をどうするかの一点張りで、
これは明らかに私たち視聴者に対する「これからも原発しかない」という情報統制とも言うべき宣伝ではないでしょうか。
さて番組に対する内容はこのくらいにして、再生可能エネルギーに関する新しい技術を紹介しておこうと思います。
まずは風力です。
最近になって洋上で浮体工法による風力発電がニュースでも取り上げられたのをご存じの方もいることでしょう。福島県でもいわき市の沖合で浮体工法による風力発電の計画が始まりました。 ただこの方法は旧来型の風力発電のブレード(羽)を使用しているため、多少効率が悪い発電方式です。 そこで九州大学の大屋教授が、ブレード(羽)の周りにリングを取り付けることでもって、同じ大きさの従来の風力発電と比べて3倍もの発電能力のある風レンズ風車を考案し、既に検証実験も始まっています。
いわき市にはこのタイプが来てほしかったですね。 次は太陽電池です。
よく番組でもコストが高いとか言われている太陽電池ですが、実は技術の進歩が 一番大きい分野でもあります。
今市販されている太陽電池のエネルギー変換効率は10%台です。 宇宙の人工衛星や太陽電池自動車レースという特殊な用途には、30%台の太陽電池が使われてはいるのですが、材料に有毒のヒ素が含まれているため一般の利用は制限されています。
そして今期待されいるのが東北大学が開発を進めている「量子ドット」太陽電池というものです。 これは理論的な変換効率は75%とすごいものですが、現時点では12.6%、1年後には30%、5年後には45%を目指すとしており、早期の実用化に期待したいと思います。 そして最後は再生可能エネルギーではありませんが、以前にも紹介したことがあるオーランチオキトリウムです。
オーランチオキトリウムは筑波大学の渡辺教授が発見した藻で、この藻に有機物の餌を与えると軽油に近い油が生成されるというものです。軽油に近いという事は、 既存の産業システムにそのまま使えるという事を意味しています。
藻から軽油に近い油が生成されるという事は、火力発電の燃料に使えるという事になります。 このオーランチオキトリウムに関しては、仙台市と東北大学との共同で、仙台の宮城野区にある下水処理施設「南蒲生浄化センター」で、検証実験が昨年スタートしました。 原発に代わる大規模な発電は火力発電しかありません。
今日本の火力発電は、石油、石炭、天然ガスを使用していますが、これらはほとんどが海外からの輸入に頼っており、安全保障上の問題からして好ましい状況ではありません。 またオーランチオキトリウムの藻は、光合成によって油を生成するわけではないので、そのままではカーボンニュートラルにはなりませんが、放射能に汚染された福島の農産物をオーランチオキトリウムの餌として提供して油を生産すれば、間接的なカーボンニュートラルは実現できるのではないかと思います。 |
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