|
「よろずやマリー」の感想を書こうとしていたら、友人からメールが届きました。
実は、「シュレーディンガーの猫」(略して「シュレ猫」)は、福島県の2012年・高校演劇コンクールでは最優秀賞をとったものの、東北大会での評価が割れて、全国大会へ出場することができなかったというのです。 その経緯を伝える、河北新報の記事を送ってもらいましたので、一部を紹介します。 ☆2013年8月14日付「河北新報」からの抜粋記事 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
劇「シュレーディンガーの猫」は絵里ら2人の転校生、2人を迎えた同級生6人の心の葛藤と
友情を描く。
昨年11月、県高校演劇コンクールで最優秀賞を射止め、12月の東北大会に駒を進めた。 上位に入ったら全国大会への道が開ける。
「重すぎる」 「見ていてつらい」 東北大会での評価は厳しかった。 入賞を逃し、全国行きの切符は手に入らなかった。
ことし3月、全国規模の別の高校演劇大会がいわき市で開かれ、地元枠で出た。
東北大会で受けた評価を教訓に脚本と演出を練り直した。 転校生同士で言い争う場面など深刻なシーンを減らす。
本番では好評を博した。 公演を見た東京の被災者支援団体「ウシトラ旅団」のメンバーが気に入り、東京公演の
道筋をつけてくれた。
5月、会津美里町の仮設住宅で演じた。同県楢葉町の住民が暮らす。
拍手が鳴りやまなかった。 観客の一人が避難者の気持ちを代弁してくれたと握手を求めてきた。
「役が自分のものになったと感じた」 「みんなで作り上げた舞台。避難者の思い、福島県の思いを伝えたい」 ☆福島駅前の古関さん「福島市でも上演してくれ〜!」
演劇部顧問の佐藤先生は、他県の演劇部が演じる震災劇が、現実とあまりに異なるため、体験した自分たちが真実を伝えたいとの思いで、脚本をまとめたそうです。
そして、昨年、福島県高校演劇コンクールで最優秀賞を受賞し、東北大会に出場した「よろずやマリー」・・・。 「シュレ猫」の続編(数年後)として、さらに深く、喪失を抱えた人間の狂気と再生へのプロセスを丁寧に描いた完成度の高い作品です!
なのに・・・、今回も全国大会出場は叶いませんでした・・・。 素晴らしすぎるからでしょうか(苦笑) 東北大会最優秀賞は、同じ福島県の相馬農高飯舘校演劇部「〜サテライト仮想劇〜いつか、その日に、」でした。 この演劇は、1月22日に、福島市のこむこむで上演されます。 福島県のレベル、高いですね〜☆ 「創造の病」が、劇的なクリエイションを生み出しているのだと思います。 ☆福島駅前広場のイルミネーション
一緒に観劇した夫は、2作品を続けて観ることができてラッキーだったと話しています。
そして、晩酌をしながら毎晩「シュレ猫」と「よろずやマリー」の話題で盛り上がっています。 観ながら、泣いて、スッキリしたのかも・・・・・。 演劇は、「浄化装置」ですね(笑) 夫が気に入った登場人物は、3人。 ①「シュレ猫」に出てきた農家の息子「克哉」 「人生は闘いだ」と叫ぶマッチョで、ちょとズレてる男子高校生を、小柄で華奢な女の子が演じてました。
さすがだな〜と思います。マッチョな男性の内面を暗示させるキャスティングです。 彼は、実家が風評被害で経営難のため、進学を諦めた生徒として描かれています。 ②「よろずやマリー」のマリーさん
震災後に亡くなった夫と、毎日「黒電話」で話をしている「よろずや」の女主人。 夫が亡くなったことを認めないマリーさんは「泣けない女」のまま、時が止まっています。 瓦礫の中から拾ってきた「モノ」(過去)がいっぱいの「よろずや」。 周辺住民からゴミ屋敷と疎まれ「放射能をばらまくな」「でていけ」「賠償金もらってるくせに」などと罵倒されても、頑なに居座っているのです。 支援のNPOスッタフ(成長した元高校生の陽佳さん)が訪問サポートをしますが、なかなか聞く耳をもたず攻撃的なマリーさん。 彼女の閉じた心と体を、ひらいていくものは、いったい? この「よろずや」の孤部屋と「黒電話」が、無意識の世界を表しているのでしょうね。 ③「よろずや」にやってくる高校生の「サツキ」
マスクをかけた不登校生のサツキは、震災で家族を失った高校生。 マリーさんが、「つながらない」黒電話で話している夫は、すでに亡くなっていることを知ります。 サツキが「黒電話の使い方が、今、わかりました」と言った時、ハッとしました。 誰もが心のなかに「黒電話」や「白電話」を持っているのではないでしょうか。
マリーさんの想いに寄り添い、自分自身も一歩を踏み出そうとするサツキの迫力ある独白がすごい! 今年の3月11日に、福島県立博物館で、「よろずやマリー」を上演するそうです。
また、3月20日には、山形県川西プラザでも上演予定です。 お見逃しなく! |
過去の投稿日別表示
[ リスト | 詳細 ]
2017年01月19日
全1ページ
[1]
全1ページ
[1]




