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フルート 頭部管

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前回、フルートの3つの部分のうち、足部管をちょっとだけ説明しましたが、今回は頭部管です。
本当は主管の説明をしようと思っていたのですが、主管にはかなりバリエーションがあるので、現物を集められませんでした(笑)。
なので、頭部管です。

息を吹き込む所をリップ・プレートと言います。
ここに開いている穴の形状で音が出しやすくなったり、出しにくくなったりします。
でも、出しにくいからと言って悪いわけではないのです。
初心者が吹くと音が出にくい形状であっても上手い人が吹くと綺麗な音が出たりするんです。
その辺のバランスは各メーカーの秘伝なのでしょうか?

もちろん、頭部管も比重が大きいほど遠鳴りがするようになります。
よくフルートの先生が「最低でも頭部管は銀製にしましょう。」などと言いますが、白銅より比重が大きく、お値段も桁外れにならない銀製がいいのだろうと思いますが、まあ、下手くそが吹けばどれも同じなので、どうしても銀以上じゃないといけないと言うわけではありません。
で、銀よりちょっとだけ頑張ろうかな?とか思う人は写真の一番右側のような細工をします。
リップ・プレートが24Kメッキされています。
穴の奥を見ると金色なのが分かりますでしょうか?
頭部管の内側が24K金メッキされています。
一番先のキャップの部分も金メッキ。
こうすると、銀だけより比重が大きくなりますから音が深く遠鳴りするようになります。
でも、初心者がこう言うことをすると逆効果なので、あまりお勧めしません。
比重が大きくなると言う事は音が鳴りにくいという事なので、音を出すためにたくさんの息の量が必要になるのです。
ま、本来なら実際に手にとって見て、吹いてみるのが一番なのですが、おいそれとはいかないのです。
総銀製以上の頭部管を多数常備している楽器店などは全国的にも少ないのです。
なので、カタログなどを手にとってうたい文句を暗記するほど読み込んでエイヤッと購入するのが田舎の現状です(笑)。

頭部管だけでも銀製になるとうかうかしたら10万に手が届きます。
金メッキにしたら20万くらいかかります。
もちろんですが、14Kの頭部管などは50万になってしまいます。
24Kはすでにカタログに時価としか書いてないので、金相場とにらめっこして買って下さい。
で、金が最高だと思ったら、甘い(笑)。
まだ上があります。
プラチナです。
もちろん、お値段は時価なのでいったいいくらなのか見当もつきません。

比重だけで考えると、イリジウムが一番遠鳴りするような気がするのですが、イリジウム製のフルートは聞いた事がありません。
たぶん、加工しづらいのだろうと思います。
おそらく、ものすごい剛性と脆さを併せ持った上に、高温状態で加工しないといけないのだろうと思うのです。
やってみたいと思いますが、1000度以上を安定して保った上で加工するとなると、その辺の鉄工所では請け負ってもらえないような気がします。
ま、現実的な話ではプラチナが一番なのでしょう。

本来なら、ヘッドキャップを取って中身をお目にかけたいのですが、分解して元に戻せなくなったらリペアの人に笑われますのでやめておきます。

さて、そもそもフルートの各部分についてこまごまと書き始めたのは、「初めて会う人に威圧的なフルートとは?」と言う下らないネタだったのですが、だんだん微妙に詳しくなってきました。
この写真の4本の頭部管で一番威圧的なのは一番右の奴だと言う事がお分かりになるでしょうか?(笑)。
フルート奏者は物体が金色である事に威圧を感じるのです(ウソ)。

ああ、最後に紹介しておきます。
右側から、パール、三響、パウエル、ヤマハの頭部管です。
たぶん、どれが気に入るかは個人の口の形状や好みの問題で、どれかの形状が優れているというわけではないと思います。

さあ、残るは主管になりましたが、バリエーションをどこまでかき集められるか(笑)。
それより、次回があるのか?(笑)。

最初に買うフルート

最近、数回連続してフルートネタですが、私のメインの楽器はトランペットです。

「ねえねえ、管理人さん、なんでフルートなんか始めたんですよ?」
「え?それは昔書いただろ?谷啓がトロンボーンやってるのにフルート吹いてるの見て、かっこいいなあと思ったからだよ。」
「いや、人が出来るからと言ってあなたが出来るわけないじゃないですか。バカですねえ。」
「普通はさあ、フルートを初めて手にするのは、中学校に入って吹奏楽とかで始めるときが多いんだよ。」
「そりゃそうでしょうね。子どもの頃にいきなり英才教育されるんならともかくとして、吹奏楽ってのが始めるきっかけになるんでしょうね。」
「ところがだ、オレがフルートを始めたのはずいぶん大人になってからだ。だから決定的な所を踏み外したと思っている。」
「どこがですか?バカなところですか?それなら知ってますよ?全生活において7割5分以上はバカじゃないですか。だったらだいたいバカですよ。」
「うるさい奴だな。まあいい。今回は許す。」
「おや、ずいぶん寛大ですね。何か反省してるんですか?」
「ああ、してるよ。」
「へ〜、どの辺ですか?」
「それはなあ、初心者がいきなりハンドメイドを買うのはダメだって事だ。」
「え?どうしてですよ?高級な楽器なら良い音が出るんじゃないですか?」
「そう思うのが間違いの元なんだな。高級な楽器ってのは良い音が出るはずだと思うのが間違い。初心者には非常に鳴らしづらい楽器なんだよ。」
「そんなもんですかねえ?」
「中学生が買うのはだいたい10万前後の楽器だ。それも親を拝み倒して必死の思いで買ってもらうんだよ。それが結果的には良い選択なんだよ。そう言う、いわゆる初心者向きの楽器というのは音が出やすいようにいろいろ考えられてるんだ。構造から頭部管も含めて。」
「鳴らしやすいというのがたぶん、フルートをやってない人には分からないんじゃないでしょうかねえ?」
「まあな。フルートの音を出す部分は頭部管(そのうち説明します)なんだよな。初心者向きの頭部管は音が鳴る範囲が広い、要するに少々息の当て方が悪くても(息がすーすー抜けて行くにしても)音自体は出るように設計されてるんだ。で、取りあえず音が出るだろ?音が出るようになったらそれからは良い音が出るようにだんだん息の方向を調節していくんだよ。ところがだ。高級な楽器の頭部管はそう言う初心者の事なんか考えてないんだな。当たる場所がピンポイントなんだよ。ピンポイントに綺麗に当たると良い音が出るんだけど、そう言うの初心者には分からない。で、最初は全然音が出ないと言う事になる。」
「だったら、背伸びなんかしなくて安物買えばよかったのにねえ(笑)。」
「そこが、大人になってからフルートを買うときの失敗なんだよ。自分で稼いでいるから自分の好きなのを買えるんだ。安物吹いても高級品吹いても、オレの場合、どちらも初めてだったので、どちらも音が出なかった。トランペットをやっているので、経験上、練習すれば音が出るようになることは知っているんだよな。だったら、安物を買って上手くなって高級品買うような二度手間はしたくない。最初からこれでもかという高級品に手を出したんだよな。でさ、ひどい事に、最初からリングキーを買ったんだよ。これは輪をかけて悪い。頭部管で音が出なくて音階出せないのか、リングキーをきちんと押さえられなくて音が出ないのか分からない。(リングキーについてはまたそのうち記事にします)しかも、フルート教室とか、そう言うのに行かずに自分でやろうと思ったんだよな。これはほぼ自殺行為だ(笑)。」
「なんで、自分一人で出来ると思ったのかよく分かりませんけど、まあ、バカですね。」
「フルートってのは楽器の中では驚くほど精密品なんだよ。高いのから安いのまで、ものすごい数のメーカーが出してる。」
「そんなにメーカーがあるんですか?」
「ああ、聞いて驚け。
アキヤマ
あずみ
アルタス
イワオ
FMCフルートマスターズ
コタト&フクシマ
エマニュエル
M.W.M.
サクライ
サンキョウ
G.ザックス
D.シェリダン
ジュピター
チェロアンドクー
トッコ
W.トマジ
ディメディチ
ナガハラ
ナツキ
Newフォルテ2
ノマタ
ハリウッドウインズ
パウエル
パルメノン
S.フォリジ
I.マクラクラン
パール
J.G.ハインミッヒ
B.ハインミッヒ
A.R.ハインミッヒ
バーカート
ブラウン
ブランネン.ブラザーズ
ヤマダ
J.R.ラファン
ヘインズ
マックストーン
マンケ
J.メナート
ランデール
マルカート
J.マイケル
マテキ
ミヤザワ
モモスペシャル
ムラマツ
ヤマハ
どうだ?今現在日本国内で買う事の出来るメーカーはこれだけある。これ以外にも、日本に代理店を持ってない、例えばゲマインハートとかそう言うのを含めたらいったいどれだけメーカーがあるのか分からない。」
「これだけの数の会社があって、どれも潰れずにやってるのはすごいですねえ。」
「もちろん、名指しはしないが、確実に買ったらダメなメーカーもある。」
「言えばいいのに(笑)。」
「で、この中でも圧倒的に安くて良質な製品を作っているのはヤマハだ。たぶん、初心者が手に取るフルートで世界で最も多いのはヤマハだろうな。」
「てことは、最初にヤマハの楽器を買って、それからヤマハから離れていくんですね?(笑)。」
「可愛そうな事言うな。ヤマハだってちゃんとハンドメイド作ってるんだから。あと、圧倒的にヤマハの楽器が多いから修理できる人も多いんだよ。壊れたときは便利だよ。」
「壊さなきゃいいんでしょ?」
「まあね。」
「で、あなたは、最初にヤマハの高い奴を買ったんですね?」
「そういう訳だ。あの時安物を買っておけば、上達のスピードは格段に違っていたと思う。なんせ、音が出ないから全然やる気が出ないだろ?どう考えても半年は無駄にしたと思うわ。」
「で、どうしたんです?」
「そりゃ諦めてフルート教室に通う事にしたよ。」
「最初からそうしておけば良かったのにねえ。その無駄な間に身についた悪いくせを直すのにも時間がかかったと言うか、今も悪いくせを引きずったままだよ。」
「ま、いいじゃないですか。もうすぐ死ぬんだし(笑)。」
「勝手に殺すな!!オレが死ぬときはお前も死ぬんだぞ?分かってるのか?」
「あ、そうですよね。じゃあ、死なないで下さい。」

最初から高級品に手を出さないのが一番の上達法のような気がする今日この頃なのですが、皆さん、どう思いますか?

フルート 足部管

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前回、フルートの下らない話をしたら、やはり全然分からなかったようなので、ちょっと構造を説明する事にしたのです。
写真は、フルートの足部管です。
フルートは分解したら3つの部分に分かれます。
頭部管と主管と足部管です。
今回、足部管の説明なのです。

一番上の足部管は、パウエルのシグネチャー でH足部管です。
見たら分かるように丸い輪っかが3つあります。
で、ちょっと長いです。
長い分だけ低音が出るようになってます。
Hと言うのは英語表記だとBです。
普通のフルートは最低音がC(ド)までですが、B(シ)まで出せるようになってます。
管の長さが長くなる分、深い音が出るとか言われてますが、技量に関わるので、下手くそが吹いても大して変わりません。
たぶん、10年以上の鍛錬を積まないと違いが分からないんだと思います。
この楽器を使い始めてまだ短いので、恥ずかしながら、最低音を押さえる事が出来ません(笑)。
今までC足部管しか使った事がなかったので、一番右側の輪っかをふさぐためのキーを押さえると、D#キーも一緒に押さえてしまい、音になりません。
おそらく、この練習だけで半年くらいかかるのだろうと思ってます。
でも、心配ありません。
Hの音を出さなければ問題ありません。
たぶん、使わないと思います。
てか、本当は使いたいです(笑)。

真ん中の奴はC足部管 SANKYOのハンドメイドSTです。
輪っかが2個しかありませんね。
管も短くて最低音がC(ド)までです。
現在生産されているフルートの大半はこのC足部管です。
基本、この足部管を押さえる指は、右手の小指だけになります。
なので、指の鍛錬は怠る事ができません(ウソ)。
修練を積むと、小指だけで腕立て伏せが出来るようになると言われています。
高校生の頃は親指で腕立て伏せが出来ましたが、小指でやると折れるかも知れません。
気をつけましょう。
先に言っておきますが、腕立て伏せをするような力を入れるとキーが壊れるのでやめて下さい。
あ、でも、リペアの人には喜ばれるかも知れません。

上の2つは標準仕様です。
フルートというのは、あれこれと後からオプションで付けられるようになってます(ハンドメイドのみ)。
一番下はヤマハのYFL−894bjです。
C#キーとD#キーにローラーがついています。
右手小指の動きをスムースにするためにつけるらしいですが、握力の強い人にはあんまり関係ないようです。
長年、このフルートをメインに使ってますが、ローラーで特に演奏がしやすくなったという感覚はないので、たぶん単なる威圧効果しかないのだと思います(笑)。
と言うか、C#キーとD#キーを連続して使うときに小指を滑らせてないと思うので、もしかしたらローラーを使ってないかも知れません。
作ってくれた人、ごめんなさい。
二度と面倒なオプションを注文しません。

C足部管にするかH足部管にするかは最初に決めておかないといけません。
最初にC足部管にしておいて、後でH足部管が欲しいなあと思っても、金額に愕然とするのですよ。
ハンドメイドなので作ってくれますが、ものすごく高いのです。
なので、根性入れてハンドメイドを買うときは、よくよく考えて買いましょうね。

足部管だけでこんな事では、主管の説明がすでにイヤになってきています。
どうでしょうか?
多少は分かったでしょうか?

いろいろ面倒なのですよ。
では


威圧

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威圧を与える武器として使用される楽器(笑)ではありませんよ。
ちゃんと演奏に使ってますから。

フルートで、インラインリングキー、で総銀製、H足部管となると、フルート奏者の間ではかなりの威圧になります。
パウエルのシグネチャータイプです。

一瞬のうちにこのフルートがパウエルのシグネチャーだと見抜かれると、少しだけ威圧力が下がります。
なぜなら、この楽器は音孔(おんこう)引き上げ(ドローン)タイプの楽器だからです。
フルートには菅体に音階をつけるために穴が開いてますが、その穴の事を音孔と言います。
この音孔をどうやって加工するかでこれまた値段が違ってくるんですよ。
どうせ素人が聞いたって分からないんですけどねえ(笑)。
安いフルートの音孔の加工は穴の部分を機械で引き上げて、うにょっと外側に出します。
で、出てきた部分をカーリングして穴を整えます。
これは、実に素晴らしい発明だと思うのです。
この方法を使うと、大量生産が可能になるのです。
機械を使って正確な位置に穴開け作業を行うので、安く早く大量に生産できます。
だったら、この方法でフルートの製作技術は完成されたんじゃないのかと思うのですが、世の中、そんなに上手く行くものではありません。

音孔を引き上げると言う事は、要するに、菅体と音孔の厚みは同じと言う事になります。
もちろん、叩き伸ばしたら薄くする事は出来るでしょうけど、厚みを加えるというのは難しいのです。
と言う事で、昔ながらの職人技、菅体に音孔を銀製の場合はハンダ付け、金製の場合はロー付けで取り付け、穴を開けて音孔を作るタイプ、ソルダードが残る事になるのです。
音孔を取り付けるので、音孔の厚みが菅体より厚く出来、音色を深く出来るし、ま、感覚なので何とも言えませんが、息を吹き込む量を多くしても堪えられるというか、要するに音の強弱をつけやすくなるような気がするのです。(あくまでも主観です)。
当然の事ですが、この作業は手作業になるので、驚くほどの工数になって結果、お値段は跳ね上がります。
メーカーによってはこのハンダ付けした物以上を「ハンドメイド」と呼んでいるところもありますが、一般的に「ハンドメイド」と言われるフルートで音孔引き上げタイプ(ドローン)と音孔ハンダ付け(ロー付け)(ソルダード)タイプではお値段が20万くらい違ってきます。
果たして、一般人がこの音孔加工の違いに20万プラスしてつぎ込むだけの根性があるかどうかは、非常に興味があるところです。
普通に見ただけでは音孔加工の違いなど、見えません。
フルートを横にして穴をよく見たら分かりますが、よっぽどの事でもなければ、お手入れするときにだって気にしたりしません。
たぶん、高級なハンダ付け総銀製のフルートを持っている人でも
「ああ、あたしのフルートはハンダ付けなのよ?ほら見て?この穴の美しい事!これこそあたしの素晴らしい響きを実現してくれる魔法の技術なのよ。ああ!ああ!」
などと言いながらお手入れしている人はいないと思います。
と言うか、そんな人がいたらげんなりします(笑)。
知っていても持っているフルートが自分にとっては普遍的な楽器になるので、いちいち確認はしないのですよ。

今、フルートのカタログを数社集めて眺めてみましたが、音孔をわざわざ現物見せて写真に撮ってるような奴はありませんでした。
イメージ図を出してるところはありましたけど、この辺まで来ると、プロの領域なので、私的にはどうでもいいや、みたいになってくるのでした。

てことで、やっぱ、人を威圧するためには、インラインリングキーで、最低でも総銀製、出来れば14K以上の金製、で、H足部管のフルートを持参するのが望ましいのです。
でも、いったいどこに持参するのかは分かりませんし、私なんか、ほとんど人前で演奏する事もないので、持参もへったくれもありません。

しかし、この記事、フルートを知ってる人じゃないとさっぱり分からないですね(笑)。
ま、楽器の奥は深いと言う事で。

イメージ 1

フルートのケースカバーです。
上からC管、H管、アルトフルートのカバーなのです。

「てか、あなた!!あなたフルート、パールの持ってないじゃないですか。なんでパールのカバー買うんですよ(笑)。」
「失礼な奴だな。アルトフルートはパールだよ。いや、パールのが一番かっこいいかなあ?と思っただけだ。深い意味はない。」
「これは、中身のメーカーがイヤがるか、カバーのメーカーがイヤがるか、見所はありますね。」
「まあな。どうせさあ、フルートやってる人なんかそれぞれのメーカーのカバーを知ってるんだよな。で、パールのカバーだろ?当然、中身もパールだと思うわけだ。ところが、出てきたフルートがヤマハだのパウエルだので混乱させるわけだ。」
「なぜ混乱させるのか全く分かりませんが、コンテストとかの現場では威力があるかも知れませんね。」
「あ、大丈夫。オレはコンテストなんか出場できる技量がないから(笑)。」
「技量がないんでしたら、やっぱ、何かで威圧させないといけませんよね。」
「だろ?で、フルートで演奏技量を知らない同士でまず確認し合うのが、楽器なんだよな。」
「そりゃそうでしょうね。」
「で、まず第一の威圧の武器はリングキーであること。これは重要だ。安物もあることはあるが、たいがいのリングキーのフルートは高い。それにリングキーは指をしっかり押さえないと吹けないので、上手そうに見えるのだわ。ついでに言うと、リングキーでもインラインの奴。オフセットだと逆に低く見られる可能性も否定できない。」
「そんなの一瞬で見分けるんですか?」
「たぶん、見ると思うよ?」
「じゃあ、第二はなんですか?」
「そりゃ、お前、H足部管のフルートだな。C足部管より威圧できる。てことで、インライン・リングキーでH足部管のフルートを持ち込んだら、知らない人は上手いと錯覚させられる。」
「そんなものですかねえ?」
「そんなものだよ。」
「だったら、メーカーもインライン・リングキーのH足部管フルートの安い奴を作れば売れるんじゃないでしょうか?」
「そうならないから威圧できるんじゃないか(笑)。こういう楽器は絶対需要がないんだよ。売れても年に10本くらいだよ。そんなんだったら作らない方がましだ。設計段階から考えてどうみても元は取れない。」
「まあ、カバーごときで音色が変わるわけじゃないし、勝手にやって下さいね。」

でも、パールのカバーが気に入ったんです。
あ、パールのフルートが気に入らないというわけではありませんよ。
単に吹いた事がないと言うだけで、もしかしたら気に入るかも知れません。


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