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虫入り琥珀です。
年代や産地はよく分かりません。
見た感じでは100万年くらいのごく最近の物ではないでしょうか?
琥珀なので当然ものすごく軽いです。
綺麗というよりは物珍しいという感じで落札しました。
「これってよお、ライターで火をつけたら燃えるんじゃねえか?」
「やめて下さいよ!燃えるんですから。」
「前に虫入りの琥珀を出したときにあいつもいろいろ考えていたが、これってどう言ういきさつで琥珀の中に虫が閉じ込められたんだ?」
「それですよね。不思議なのは。やはり死んでから松ヤニの上に落ちたんではないでしょうか?まさか生きてるうちに閉じ込められたとは考えられないでしょ?」
「そうとも言えねえぜ?たとえばだよ。昔の松は花から甘い蜜が出たんだよ。で、それに集まってくる虫で繁殖したんだ。虫が集まるだろ?そこでさらっとした樹液が出てきて虫を飲み込むんだよ。で、固まるわけだ。」
「そんなはずないでしょ。第一、虫に花粉を任せるのに樹液で取り込んで松にいったい何のメリットがあるんですか。それに松は虫媒花ではないと思いますよ。」
「お!さすがATOKだな。『ちゅうばいか』を一発変換したぞ!じゃあ『ふうばいか』はどうだ?風媒花。これも一発!MS−IMEみたいなポンコツ変換よりずっと賢いよな。」
「ちょっと!話がずれてますよ。松の話でしょ?そう言えば隣の神社の松の木はほぼ全滅しましたよねえ。」
「そうだな。昔はいっぱい松が茂っていたのに今では1本もねえな。やっぱり松食い虫か?」
「でしょうね。立ち枯れですから。昔は松ヤニなんか普通に見られたのに神社の環境も激変ですね。」
「確かに変わったよな。昔は神社の土台部分には金網なんか張ってなかったよな。」
「でもなんで金網張るようになったんでしょうか?」
「知らねえのか?昔、この神社の周りは野良犬がいっぱいいたんだよ。」
「あ、それは聞いたことがありますよ。確か100匹以上いたらしいですね。」
「でさ、犬が神社の中で子どもを産んでよ、そんな事知らねえから、小学生がかくれんぼして神社の下に隠れたんだよ。そしたら大変な事になったんだ。なんせ子どもを抱えた犬だろ?いきなり小学生が数人も入ってきたらパニック状態だぜ。で、その犬が一人に噛みついたんだ。」
「そりゃ大変ですね。」
「そうよ。噛まれた小学生はふくらはぎの肉を全部食いちぎられたんだよ。大変な騒ぎになったんだ。」
「今だったら管理責任を問われそうですが、いったいいつの話ですか?」
「もう40年くらい前だな。警察は来るし保健所も来るし犬の捕獲で1週間くらいは騒いでたよな。」
「昔は犬は放し飼いがけっこうありましたから野良犬も多かったんでしょうね。ハッ!!また話がずれてる!」
「まあ、いいじゃねえか。どうせ琥珀なんて見たってオレたちには分からねえんだからよ。見た目、色が薄いのが年代が新しいような気がするな。」
「気がするだけでしょ?神社に生えていた松の松ヤニはどちらかと言えば濃い色だったように思いますよ?色では分からないんじゃないでしょうか?」
「じゃあ、中に入ってる虫で調べたらいいんだよ。」
「そりゃ無理でしょう。だって産地がどこかいつの時代か分からないようなものを見せられても調べようがないじゃないですか。」
「だったら、オレが決めてやるよ。こいつはたぶんロシアの琥珀だ。ロシアだったら今でも松がありそうだろ?それでいいじゃねえか。」
「なんかウソくさいですねえ。もういいですよ。あなたに聞いたのが間違いでした。」
「いや、たぶんロシアだ。オレが思うに松ってのは、緯度が上がるほど松ヤニの色が薄くなるんだよ。だから日本のあたりでは松ヤニは濃い色なんだよ。」
「あ!ウソですから信用しないで下さいね!」
琥珀って宝石として扱われてますが、私としては虫入りの琥珀は宝石ではないと思います。
では
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