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「何だよ!この秤の入れ子は!」
「え・・・だからグリーンスフェーンが3.91ctで、精密秤の重さがちょっと見づらいですけど91グラムなんですよ。」
「いちいち写真にしなきゃいけねえ事か?」
「ま、持ち運びたいとか言ってる人がいましたので、こうやって写真に撮ってみたわけです。」
「オレは精密秤なんかこれしか見たことねえから、これ以外知らねえわ。」
「でも、ここに登場した品物で最も高価なのは一番小さなグリーンスフェーンなんですけど、見えないじゃないですか(笑)。と言うわけで2枚目はちゃんとスフェーンを撮してみました。」
「スフェーンってなんだ?宝石なのか?」
「おそらく宝石だと思いますよ。出品されたら高値になりますから。でも宝石店では見かけませんね。あんまり人気のない石なんじゃないでしょうか。」
「ま、緑色の石に価値を見いだしてるあいつにとっては1個は欲しいんだろうよ。だが、なんで4つなんだ?」
「脇石じゃないですか?」
「アホか!たぶんな、脇石に同じ石を配置するのは考えられねえな。意味ねえだろ。合計で5ctのダイアと1個で5ctのダイアだったらふつうは1個5ctの方を買うわな。」
「そんな通常の人が考えるような事を管理人さんが考えてるとは思えませんけど。あの人、石に関しては常人が思いもつかない発想をしますからねえ。」
「でさ、昨日はあいつえらく張り切ってたよな。」
「どうやら、2階を真剣に片付けるみたいです。懸案事項でした押し入れのバイクも降ろしましたし。でも、バイクの奥にあんなに使いかけのペンキの缶があるとは思いませんでしたね。兄弟そろって何考えてるのか分かりません。」
「兄弟そろって変人なんだよ。ふつう、家を出て行く時には人様に見られたら具合の悪い物は隠していくだろ。それがおまえ、天井裏にゴミ袋が山のようにあったんだぞ(笑)。生ものだったら泣けてくるよな。」
「よく天井が抜けなかったと感心します。」
「あと、天井を切り裂いてるのは意味が分からねえ。内装やりかえるのは大変だろ。」
「大丈夫じゃないですか?だって管理人さんですよ。汚くても平気ですよ。」
「本人が気にしねえんだったらいいけどよ。問題は残された事務机だな。あれは窓から入れたんだろうが、今では窓の外にテラス作って机なんか出ねえよ。壊すしかねえな。」
「壊すって言ったってスチール製ですよ?どうするんでしょう。」
「電動カッターとかで切ったらいいんだよ。だいたい、机なのに紫だぞ?あんな机で何してたんだろうな。」
「さあ?デザイナーになるような人が何考えてるか分かりませんよ。」
「またお前ら!個人が特定されるような事を言うな!」(管理人の声)
「でも、不思議な色遣いの部屋ですね。」
「ああ、オレが高校卒業まで使っていた部屋とは思えないな。見る影もない。と言うか、壁の色を見ただけでクラクラするよ。」
「で、なんでまたこの部屋を使う気になったんですか?」
「こっちの部屋の方が広いからこっちを音楽部屋にするつもりなんだ。」
「じゃあ、防音材とか使わないとダメですね。」
「何でだよ!誰も聞かないよ。」
「いや、例えば、防音材がなかったら、録音する時に非常に困るんじゃないですか?『恋人よ』を歌うんでしょ?そんな時に道を右翼の車が通ったらイヤでしょ?」
「そうなんだよなあ。なんで右翼の車の通行路になってしまったんだろうな。この辺、家がないのに軍歌なんか流しても意味ないだろうに。」
「でも、なんで軍歌なんでしょうね?常々不思議に思ってましたけど、右翼の人って日本古来の思想とか生活とかを復活させたいんじゃないんですか?」
「さあ、右翼の人に聞いてみようか?」
「やめて下さい!あなたは本当にやるから怖いんですよ。で、軍歌ですけどあれって西洋楽器で演奏されてるじゃないですか。やっぱ雅楽じゃないとダメだと思うんですよ。」
「そう思うんだったら、右翼に言って来いよ。」
「イヤです。」
精密秤がこんなに小さいとは知りませんでした。
もっと大型の物だと思っていたのに驚きです。
では
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