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「古生物学の基礎」

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今現在、この本がまだ売られているのか知りません。
ほぼ、古生物学については網羅的に解説された、ある意味定番の一品です。

しかし、こう言うのを見るとつくづく思うのです。

「基礎からの○○」と名付けられた本は、ほとんど中身が薄っぺらいのに対して、「○○の基礎」と名付けられた本は絶対「基礎」ではありません。
本当に網羅的かつ具体的かつ難しいのです。
この「古生物学の基礎」という本は古生物学のスタンダードだったのではないでしょうか?
だから、初心者を受け付けない壁がありました。

例えば、文系ではフィヒテの「全知識学の基礎」なんかも「○○の基礎」で騙される奴です。
全くもって「基礎」ではありません。
「全知識学の基礎」は哲学書なので、「基礎」と書かれているのを見て、哲学の初心者向けだと思って買った人はひどい目に会ったはずです。
「基礎」と書かれているのになんでこんなに難しいのだろう?オレはもしかしたらバカなのではないか?などと自分を卑下してしまいます。
でも、この場合は書名の方がインチキなので、心配はありません。

しかし、こういった翻訳本を訳する人はものすごく偉大だと思うのです。
「古生物学の基礎」は理系の本ですので、厳密に訳が定義されているはずです。
この辺は、文系のように訳者によって訳語が変わると言ったことはありません。
でも、定義された訳語がある場合は、全てを知っていないといけないはずだし、定義されていない単語に対してはどういう訳語にするか考えないといけません。
ヨーロッパ語や朝鮮語のように単語自体を見ても意味が分からない単語ではなく、日本語の場合は訳語そのもので意味が分かるので便利なのですが、それを考え出す人の感性は実に豊かです。

「棘皮動物」を実際に知らなくても何となく分かります。
また、「軟体動物」の網の「掘足類」とか「腹足類」は基準がどんなのか知りませんが、分かるような気がします。
「腹足類」の「臍孔」と言われて初めて巻き貝を見せられても日本人だったら、間違いなく「臍孔」の位置が分かると思うのです。

「三葉虫」だって絶妙の名前だと思います。
これが例えば「松かさ虫」だったらファンは激減したと思います。

だんだん話がずれてきました。
毎度のことですけど。

古生物に興味がある人は一度は読んでみたい、あるいは近くに置いておきたい1冊であることに間違いはありません。
さあ、持ってない人はいますぐ買いましょう。

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