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「こりゃまたどうしたんですか?さては入院して心が萎えてるんでしょ?(笑)。」 「うるさいわい!そのうち太宰治は全集を買おうとは思ってたんだけど、でかくてイヤだったんだよな。でも、文庫版が出て古本で買ったよ。」 「でも、あなた新潮文庫でほぼ全部持ってるじゃないですか。」 「ああ、高校生の頃読んだからな。でも、今となってはどこに置いてあるのか見当もつかないわ。」 「しかし、今時、太宰治なんか読む人いるんでしょうかねえ?」 「ここにいるだろ!高校の頃は『何だよ。こいつ、意気地のねえ野郎だ。』とか思ってたけど、案外、こう言うひねくれ方もありかな?とか思うようになった。」 「あ、ブログで小説家の批判すると炎上しますよ?」 「大丈夫だ。オレは何だかんだで太宰には好感を抱いてるから。」 「ダメですよ。好感を抱くと言うこととファンに好かれると言うことは全く別物ですから。」 「だよな。この前、飲み屋で宇宙戦艦ヤマトの話をしてたんだわ。」 「また下らない。」 「だろ?実に下らないんだけどさ、ヤマトの中の科学的につじつまの合わない所を話していたんだよ。それも向こうから話しかけられて。」 「まあ、突っ込みどころはいっぱいありますからねえ。」 「でさ、相手がいきなり怒り始めるわけだ。」 「何を怒り始めたんですか?」 「さあね。相手の言うには『オレの好きなヤマトと違う考え方をしているのは許せない。謝罪しろ。』とマジメに言うんだよ。付き合いきれないわ。」 「作品を受け取る受け取り方まで強制されたら困りますね。そもそも同じ観点の感想だけだったら話も議論もないじゃないですか。」 「まあね。だからオレはもうその飲み屋には二度と行かない(笑)。」 「ところで、なんであなたは太宰治が好きになったんですか?」 「そりゃ、中学校の先生に異常なほど太宰が好きな先生がいたからだろ?読め読めとうるさかったんだよ。」 「で、読んでみてはまった訳ですね?」 「はまったと言うほどでもないけどな。当時は松本清張の方が好きだったわ。今となっては中身は思い出せないけど、『昭和史発掘』は全部読んだな。」 「へえ、意外な一面ですね。あなたの書斎には松本清張は置いてないのに。」 「どこに置いたかも忘れた。古本に出してないので探せばあるだろうな。あと、森村誠一とかも読んだ。」 「あなたが推理小説ですか?知りませんでした。ブルーバックスばっかり買ってるのかと思いました。」 「そんなことないぞ?高校の頃にはスタインベックだの驚くことにダンテの『神曲』だのゲーテの『ファウスト』だの読んでたわ。」 「浮き世離れしてますね(笑)。」 「歴史の資料集に題名だけ出てる奴を片っ端から読むというのがいいんだよ。『イリアス』とか『オデッセイア』とか『女の平和』とか『アエネーウス』とか読んだな。覚えてないけど。」 「よくまあ、そんなアホなことが出来ますねえ。」 「で、あの頃驚いたのは、ヘロドトスの『歴史』って書物だ。」 「何でですよ。」 「あれってギリシャ時代の書物だろ?あの昔に『歴史』って題名付けるなよ(笑)。それからどれくらいの時代が経過したと思っているんだ。せめて『追憶』とか『郷愁』とか付けて欲しいよな。あからさまに時代はギリシャで終わりですって言われてるようでイヤだな。」 「その当時は最新事情だったんですよ。」 「後世まで語り継がれてさぞかし恥ずかしいことだろうな。最終的にはペルシャ戦争に至るまでのどうたらこうたらがストーリーなんだけど、規模からしたら、第二次世界大戦の方がでかいだろ?」 「そりゃヘロドトスも考えが及ばなかったでしょうよ(笑)。」 で、太宰治全集ですが、読み始めると徹夜続きが予想されるので、なかなか開封できないでいます。 どうしましょう? |
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