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久しぶりに高校の頃の同級生と酒を飲んでいると(私は特に酒が好きというわけではなく、あえて言えば嫌いです)、「今年の野球部は強い(うちの高校)らしい!!」と高校の頃野球をやっていた奴が言い張ります。
いや、はっきり言ってうちの高校の野球部は強くないはずです。
なんせ、私は卒業した高校の夏の甲子園ブラスバンド応援を5回経験しているからです。
5回経験しているってことは1回は勝ったと思うでしょ?
違います。
すべて初戦敗退です。
それも、多くの場合コールド負け。
じゃあ、なんで5回経験してるかと言うと、うちの高校はブラスバンド部も貧弱だったのです。
だから、野球場でまともに演奏も出来なかったのです。
と言うことで、中2の時から高校生に混じって野球応援にかり出されトランペットを吹いていました。
OBをかり集めるという話はたまに聞きますが、うちの高校はなぜかとなりの中学校に助けを求めました。
うちの中学校はまあまあブラスバンドとしては上手いところだったので、金管奏者を選抜して無給で応援団に組み込んだのでした。
あの、夏のくそ暑い中で一生懸命演奏してコールド負け食らうと、精神的によろしくないのです。
ところが、その元野球部員は「今年は県大会ベスト4くらいまでは行ける(はず)。歴史上最強のチームだ!」と上機嫌です。
そしたら、もう一人が「そんなに強いんだったら、明日の試合、見に行こうぜ!!」と、これまた上機嫌です。
「あ、オレ行かね〜から!明日はパソコン作るから!先に言っておくからね!!」と私ははっきり宣言しました。
でも、酔っ払いに論理などありません。
「絶対勝つから!!お前にもうちの野球部が勝つところを見せてやりたいんだ!!」
と言い張ります。
いや、絶対負けるって(笑)。
オレは行きたくね〜って言ってんだぞ!!
「賭けてもいいから!!」(それは野球賭博です)。
「いや、オレは行きたくね〜って言ってるだろ!!」
「分かった!じゃあ、明日9時に迎えに行くから!」
「だから、行かね〜って言ってるだろ!!」
「あ、お前、明日トランペット持って来いよな。」
ぜんぜん会話がかみ合ってません。
だいたい、試合が行われるのは住んでいるところから最も遠いと思われる場所です。
高速道路を使っても2時間以上かかるのです。
家に帰った頃には野球見に行くなんてことすっかり忘れて寝てました。
でも、あいつらは忘れた訳ではありませんでした。
「あ、昨日、9時に迎えに行くって言ったけど、高速が渋滞するかもしれないから8時に行くわ。」
朝7時に電話がありました。
「くそ〜オレもバカだが、友人もみなバカだ。付き合いきれんわ。」
とか思いましたが、本当に迎えに来るバカ(笑)。
「だから、オレは行かね〜って言ってるだろ!あの炎天下に帽子も持ってないわ!え?途中で買う?いや、オレ、肌が白いから日焼けしたら痛いんだよ。え?日焼け止めクリーム持ってる?じゃあ、はっきり言おう!オレは野球に興味がない!!」
「うるせ〜〜〜〜〜行くぞ!!トランペット持って来い!!」
と言うわけで、誘拐同然、朝っぱらから3人で、野球応援に行くことになったのでした。
朝っぱらから開いている食料品店で大量にポカリだのカルピスだの買い込んで、私は朝飯を食ってないのでおにぎりを買って車の中でもしゃもしゃ食ってました。
「お〜〜やっぱり朝早くから行くと高速も空いてるなあ。」
本当に休日なのに高速は空いていました。
おかげで野球場に試合開始の2時間前に到着してしまいました。
「おい!!帽子買うんじゃなかったのか!」
「あ、悪い。忘れてたわ。じゃあ、コンビニ探すからそこで買えよな。」
ローソンに到着。
「あの〜、帽子売ってますか?」
「いえ、ここには置いてません。」(コンビニの店員)
「おい!こら!!売ってねえじゃねえか!」
「え?売ってない?じゃあ、あの向かい側の『雑貨店』って書いてるところで見て来いよ。」
向かい側の雑貨店をのぞいてびっくり!
昭和30年代かと思う品揃え(笑)。
今時、駄菓子だの訳分からないゲームみたいなおもちゃだの売ってる店が存在するのか?
当然、帽子なんか売ってません。
まあ、よく考えたら、コンビニの向かいで販売を棲み分けるためにはコンビニで売っている以外の物を売らないと生き残れません。
実に合理的な考え方だと感心しましたが、実行しているのには驚かされます。
雑貨店の反対側は交番でした。
がらっと開けて入りましたが、留守でした。
パトロール中です、とか書いてました。
「ご用の方はこの電話で。」とか書いてましたが、果たして「帽子を売っている店を知りませんか?」と尋ねることが『ご用』になるのかどうなのか非常に悩みましたが、これまた、よく考えたら初めて来た土地で電話で聞いても分からないだろうなあと思ったので、電話はしませんでした。
でも、留守の間に机とか持って行かれたら困るんじゃないかなあ?とも思いました。
「で、帽子はどうするんだよ!」
「もおええやん。たぶん、探しても見つからんわ。諦めろ。」
野球を見たくて仕方ない2人はもう球場に行きたくて仕方ないのです。
なんだか、その辺で、もうどうでもいいや、みたいな気になっていたので、諦めて球場へ。
で、書いてる方もどうでも良くなってきたので、続く。
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