過去に書いたことがあるが、私はめったにない経歴を持っている。いくつかの会社や職場を転職してきた私なので早い話が何度も退職を経験してきたわけで、たしかにその中には「自己都合」もあるのだが、「会社都合の退職を3回」という経歴を持つ人間って、この日本に何人くらい存在するものなのだろうか。つまり会社の倒産やその事業所の閉鎖による失業というものを、私は今まで3回も経験しているのだ。
だから、「俺が入ると会社はおかしくなるんじゃないか」と人に言うことが時々ある。もちろんそれは冗談として言っている。社長でも専務でも部長でもない、ただの一兵卒の社員の私に、会社の存続を左右できるわけがない。
しかし …… 私の職場でこの数か月の間に起こっている職員の大量退職のことについて最近このブログにも書いたんだが、それはそれでかなり危機的状況であり、会社は、来月の3月から実施する、ちょっと前まではそんなことを行うとは考えられなかったような「ある重大な変更」を決定したらしい。まあ、それは職場の閉鎖とかいうものとは違う種類の決定なので、それが職場の存続に直結する可能性はかなり小さいんだけれど。
そんな中、2日前、来月の半ばに辞めていくことが新たに判明した職員と短時間だが話す時間があったので、「新しい職場が良い職場ならいいね」とか「まあ、○○さんが辞めていくのは残念なんだが …… 」と当たり障りのないことを言いながら、「この職場は今後どうなるんだろうねぇ」と、前述の私の過去の経験も話しながら、「やっぱり俺が入ると会社はおかしくなるんじゃないか」ということを言ったら ……
「ほ、本当にそうかもしれませんね」
と、目を真ん丸にしながら、あたかも大発見をしたかのようなリアクションをとられてしまった。彼女は素直というか純粋というか、かなり「わかりやすい人間」で、思ったことがそのまま顔に出るタイプの女性なのだが、そんな女性がこの私の話を …… 。
いや、みんなが辞めていくのは、貴女を含めてその人たちの自分自身の意志であり、俺は全く関与していない (笑)。
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