廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します
廊下のむし探検 第1077弾

今日は春のような陽気でした。それで、午後からマンションの廊下を歩いてみました。カメムシやハエなどがいたのですが、それよりも廊下を歩いた後、外に出たときに見つけたこの蛾が今日のメインになりました。

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トビモンオオエダシャクです。いつも2月終わりになると早々と出てくる早春の使いです。これまでの記録を見てみても、2014年2/21、2017年2/26、2018年2/26が初見日になっています。今年はこれまでで一番早い記録ですね。でも、早春の使いにしてはちょっとグロテスクかな。

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それでは廊下に戻ります。最初に見たのがのこハネカクシでした。水にはまってアップアップしていました。過去の写真と比べてみると、ヨツメハネカクシ亜科のようです。ハネカクシの検索表はないのでしょうか。属くらいは調べてみたいなと思っています。

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これはいつもいるナミネアブラキモグリバエ

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今日はこのムラサキナガカメムシが多かったですね。数匹はいたと思います。

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こんな交尾している姿まで。もう春なのですね。

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これは翅脈と前脚の脛節と跗節第1節の長さから、エリユスリカ亜科かな。

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これはたぶん、ブリッグスウスイロチャタテ

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このハムシが分かりません。サルハムシ類だと思うのですが、一応、採集したので、今度調べてみたいと思います。

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この三匹は別個体ですが、みな同じ種ではないかと思います。やや大きめのノミバエです。脛節に刺があるので、ノミバエ亜科だろうとは思うのですが・・・。

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これはいつも見ている毛虫です。たぶん、ヤネホソバなどのEilema属だとは思うのですが・・・。いつもじっとしているのですが、今日はのそのそ歩いていました。この仲間はこういう壁についている苔などを食べるのでしたね。これから成長を追いかけてみようと思っています。

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最後はヘリグロヒメハナバエです。

雑談)今日はこの間から調べていたコマユバチ科らしきハチの検索のための顕微鏡写真の追加を撮りました。何度か検索表を見て、それを顕微鏡写真と合わせているうちに、コマユバチ亜科までは確かそうな気がしてきました。もう一つは図鑑のためにまとめているオドリバエ科です。以前撮った写真をじっくりと見直していると、亜属が分かりそうなものがあったので、標本を探してみると、うまい具合に残っていました。それで、今日は交尾器の写真を撮りました。こうやって科一つずつをじっくり見直すというのは本当に勉強になりますね。

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今日はこの間から調べているコマユバチ科らしきハチをもう少し詳しく調べてみました。

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体長2.3mmしかない小さなハチです。昨年の12月21日に採集し、その後、ずっと冷凍庫で眠っていました。冷凍庫の整理も兼ねてこの間から調べ始めたのですが、これがなかなか難しい。今は亜科の検索をしているのですが、未だに確信が持てません。とりあえず、Broconinae亜科(コマユバチ亜科)ではないかとは思っているのですけど。というまだ怪しい状態なのですが、いつまでも抱えていてもしようがないので、とりあえず出すことにします。

C. van Achterberg, "Illustrated key to the subfamilies of the Braconidae (Hymenoptera: Ichneumonoidea)", Zoologische Verhandlingen 283, 3 (1993). (ここからダウンロードできます)

亜科の検索表はこの論文のものを用いました。絵解きなので、分かりやすいといえば分かりやすいのですが、用語の分からないものも多く、素人には難解でした。でも、めげずに頑張っていこうと思っています。

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候補のBraconinae亜科に至るには全部で13項目調べなければなりません。しかも、上の訳文を見ても分かりますが、一つ一つの項目に小項目が沢山あり、訳するのも大変、写真を撮るのも大変という状態です。文章が長いのは、「もしそうでなければ」という例外的なことが書かれているからです。大変親切と言えば親切なのですが、そのぶん、ごちゃごちゃしてしまいます。今日はまず8項目まで調べていきたいと思います。赤字で書いたところは後でコメントしますが、よく分からなかったところです。

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まずは全体像です。小さいので、撮影したときにはあまり気が付かなかったのですが、こうやって拡大すると意外に綺麗です。

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写真は検索順に出そうかと思ったのですが、あまりにややこしくなるので、部位別にしました。写真に関連する項目は上に書いてあります。ただし、「もし、・・・」という例外的な項目は除いています。頭盾のあたりがややこしくどうなっているのか分かりませんが、全体の形としては普通で、顔面も特に変わっているというわけではありません。

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これは口肢が発達していることを見せるために撮ったのではなくて、口器のあたりを撮ったのですが、ついでに口肢がうまく入りました。長いのは下顎肢です。これで⑧もOKです。

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さて、問題の大顎です。たぶん、?で示した部分だと思うのですが・・・。そうだとすると何となく歯が見えています。2本くらいはありそうです。左右の大顎が内側に曲がり、中央でほとんど接しているので、たぶん、大丈夫でしょう。これが違うとハエヤドリコマユバチ亜科になってしまいます。

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触角はあまり意識して撮らなかったのですが、節が扁平という印象はなかったので、たぶん、これも大丈夫でしょう。

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検索表の⑦にpronopeというのが出てきて、論文には絵も描かれているのですが、これがよく分かりません。pronopeは前胸背板にあり、中央に1個、左右に1個ずつの突起(?)みたいなのですが、上の2枚の写真では頭部に隠れてしまいほとんど見えません。それで今回はパスしました。

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次は翅脈です。翅脈の名称は論文の絵を見ながらつけてみました。ポイントになるところには番号を入れておきました。②のmarginal cellは広くても狭くてもよいのでOKです。次の1-Mとm-cuはほとんど平行に見えます。③の閉じた室は数えてみると全部で6室ありました。⑤は黒矢印で示したように2m-cu脈はありません。

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次は後翅です。2-CU脈というのは黒矢印辺りにあるはずの脈です。このハチではどう見てもありません。それで、②、⑤、⑦はいずれもOKです。また、m-cu脈も見当たりません。さらに、cu-a脈はほぼ直線的です。ということでほぼOKなのですが、⑦に出てくるbullaが何だか分かりませんでした。

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次は後体節第1節のlateropeについてです。lateropeについては以前コマユバチ科オオアメイロコンボウコマユバチ亜科を検索したときに出てきました。その時は「側方の窪み」と訳していました。今回のハチでは第1節背板(t1)は平面的でlateropeはありそうにありません。それで、「lateropeを欠く」という選択肢を取り、⑥はOKとしました。

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コマユバチ科は後体節第2節背板と第3節背板が融合しているのが特徴だと思っていたのですが、これは少なくとも外見上は分離しています。それで科レベルでだいぶ悩んだのですが、検索表に⑤のような表現があるので、分離しているのもいるのかなと思ってOKとしました。

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今日の最後は後脚跗節の写真です。第1節は長いのですが、ほかの節の和ほどは長くありません。それで、これもOKです。と、ここまでは比較的順調に進んできました。続きは次回に回します。

雑談1)昨日朝から突然鼻水が出て止まりません。鼻をかんでもかんでも出てきます。仕方ないので、ティッシュペーパを鼻に突っ込んでいるのですが・・・。風邪の続きなのだろうか、それともアレルギーなのだろうか。どうにも鬱陶しくて集中できません。

雑談2)昨日、「なにこれ生き物探検」に、2年前に六甲高山植物園に行ったときの写真を出しました。これから植物の整理もしていこうと思うので、しばらくの間は植物の写真を出していきます。こちらもよろしく。手作り図鑑の方は今はオドリバエ科に取り組んでいます。この科は奥深くてなかなか進みませんが、いろいろと調べていくと知らないことも出てきて結構面白いです。たぶん、後2−3日でまとまるかなと思っています。「気まぐれ写真図鑑」の方はもうじき、「シダを観る」、「動物園の鳥」あたりが完成しそうです。

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廊下のむし探検 第1076弾

昨日、久しぶりにマンションの廊下を歩いてみました。やはり虫はいませんねぇ。マンション中を歩いて、いつも見るキモグリバエを除いて、たった3匹。今頃はこんなものなのですね。

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最初に見つけたのはこのムラサキナガカメムシ

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これだけかなと思って歩いていたら、今度はユアサハナゾウムシを見つけました。これで2匹目。

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最後はこのハエ。翅が曲がっているのが変わっているなと思ったのですが、これはノミバエですね。しかも脛節に刺があるのでノミバエ亜科。これで全部でした。

雑談)昨日からコマユバチ科らしい個体の検索をしているのですが、難しくてなかなか進みません。検索表は絵解きではあるのですが、単語の意味が分からないところがあちこちに出てきます。今日分からなかったのは"hypoclypeal depression"という単語。頭盾の下にある凹みという意味で、昨日写した写真で少し凹んでいるのがそれかなと思ったのですが、文献を探して見てみると、もっとはっきりした凹みがあるようです。だとすると、別の道を進まなければと思って進んでいくとまたまた分からない単語が出てきました。コマユバチ、なかなか手強いです。

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廊下のむし探検 雑談

今日も冷凍庫の整理でハチを調べてみました。まだ、あまり確定的なところまで行かないので、雑談としておきます。

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今日は昨年の12月21日に見つけたこんな小形のハチです。

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まずは寸法を測ってみました。体長はわずか2.3mm。かなり小さなハチですが、意外に綺麗です。一応、検索もしてみました。コマユバチ科のTelengaiinae亜科になったのですが、この亜科は1属しかいなくて、たぶん、日本にはいないと思うので、どこかで間違ったみたいです。その近くにBraconinae亜科があるので、おそらくこちらの方かなと思っています。なお、検索には次の論文の絵解き検索表を用いました。

C. van Achterberg, "Illustrated key to the subfamilies of the Braconidae (Hymenoptera: Ichneumonoidea)", Zoologische Verhandlingen 283, 3 (1993). (ここからダウンロードできます)

でも、コマユバチ科の亜科の検索はかなり難しいです。最初に、両側の大顎が接するか接しないかという項目があるのですが、ここでまず引っかかってしまいました。

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これは頭部を写したものですが、頭盾のあたりがごちゃごちゃしていて何が何だか分かりません。

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これはさらに拡大したものですが、頭盾のあたりはやはりさっぱり分かりません。さらに、下顎肢が口の部分にくっついているのか大顎のあたりもよく見えません。

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それで、針で下顎肢を少し外してもう一度写してみました。やはりどれが大顎だかよく分かりません。

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これは口のあたりを拡大したものです。たぶん、大顎?と書いたところがそうかなと思うのですが、それにしても複雑な構造です。もし、これが大顎ならば、左右の大顎がくっついているようなので、次に進むことができます。もし、亜科まで無事にたどり着いたら、今度まとめて載せることにします。

ついでに各部の名称を上の文献の図を利用して調べてみました。

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これは背側からの撮影です。

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それに胸部側面の写真です。

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上は前翅、下は後翅です。翅脈の名称はコマユバチ独特の付け方があるようで、上の文献を参考にして付けてみました。前翅後縁近くにある矢印は2Aの分岐があると思われる場所ですが、何度見てもそれらしいものが見られません。2つのどちらかだと思うのですけど・・・。

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最後は前伸腹節と腹部を写したものです。実は、コマユバチ科は腹部第2背板と第3背板が融合しているはずなのですが、これを見ると分離しているような感じです。ひょっとしたら、コマユバチではないのかなぁ。

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昨日の続きで、昨年の12月21日に採集したヒメバチの亜科の検索です。

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対象とするのはこんなハチで、体長は4.5mmでした。翅脈からヒメバチ科であることはすぐに分かったので、その後の亜科の検索を試みてみました。

Henri Goulet and John T. Huber (Editors), "Hymenoptera of the world, an identification guide to families", Research Branch, Agriculture Canada (1993). (ここからpdfをダウンロードできます)

検索表はこの本のものを用いました。この検索表には一項目が3〜4小項目も載っているので写真を用意するのが大変なのですが、絵解きなので分かりやすいと言えば分かりやすい検索表です。一応、検索をしてチビアメバチ亜科になったのですが、その過程を写真で見ていきたいと思います。昨日は7項目までを見たので、その続きで8項目〜13項目までです。

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チビアメバチ亜科であることを確かめるにはこれだけ見ていかないといけません。赤字は撮影した写真ではよく分からなかったところですが、たぶん、書いてある通りだと思います。ほぼ検索順に見ていきます。

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これは後体節第1節を写したもので、右が前方です。気門は黄矢印で示した部分ですが、中央より後方についています。これで⑧はOKです。

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これは後体節第1節を背側から写したものです。基部方が細長いというのはよく分かります。

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これは後体節を横からと背側から撮ったものです。何となく横から圧縮されているだろうというのは分かりますが、ぺしゃんこになるほどではないのではっきりとは断言しにくいところです。実は、検索表では圧縮されているか、いないかという二者択一の選択肢です。たぶん、どちらを選んでも目的地は同じになるようにしてあると思いますが、上の検索ではさらに親切に、はっきりしない場合は次の2点を調べよという指示まで載っています。

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一つは爪が櫛歯状かどうかで、この写真でも分かりますが、櫛歯状みたいです。

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次は鏡胞に柄があるかどうかで、これには明瞭に柄があります。この二つの点のどちらかが満足されれば、後体節が圧縮されているという方を選べということなのですが、これは両方とも満足しているので、堂々と圧縮されている方を選びます。

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次は産卵管の背側に切れ込みがあるかという項目ですが、黒矢印で示すように明瞭にあります。

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これは前伸腹節の拡大ですが、ご覧のように縦向き(写真では横)と横向きの隆起線があって小室を作っています。また、背側後半の彫刻はかなり細かいものです。そんなところで、⑪はOKとしました。

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これは側単眼の直径と後頭隆起線までの距離との比較です。これは後者の方がはるかに長く、また、相対的に下側に位置しているのでこれもOKです。

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これは前胸側板の写真です。この側方に黄矢印のように突起が出ていて、前胸背板の下縁に重なっています。これはたぶん、チビアメバチ亜科の顕著な特徴の一つではないかと思います。

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脚が邪魔してうまく写せなかったのですが、中胸腹板の後縁に後方横隆起線があって、それが中央でも途切れず続いているかというのがこの項目です。はっきりとは分からないのですが、たぶん、途切れていないのではと思っています。

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中脛節末端の刺の写真です。この2本の刺の中心を跗節第1節から伸びた「橋」があるかどうかという項目です。たぶん、文章だけでは理解できないと思いますが、先ほどの本の絵と比較するとそのような構造は見られません。

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最後は顔面と頭盾との間にある溝についてです。この写真では溝が見られません。以前、「昆虫の頭の構造」について勉強したことがあったのですが、黄矢印でatと書いたところが後頭と前頭を結ぶつっかえ棒の取り付け口になります。このatを通って前額縫合線があり、その縫合線の下が頭盾であるという定義がなされています。外からはよく分からないのですが、前額縫合線は表面が内部に陥入しているところなので、内部を見ると明瞭に見えるはずです。この写真ではatを含んで半円形にわずかに境目らしいところが見えますが、それより下が頭盾だろうと思われます。

とにかく、これでほとんどすべての項目を確かめたので、たぶん、チビアメバチ亜科で合っているのではと思っています。"Information station of Parasitoid wasps"のチビアメバチ亜科の項を見ると山のように種が載っています。属の検索表も手元にないので、ここでストップになりました。

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