廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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フユシャク登場

廊下のむし探検 第20弾

10月半ばから始めたマンションの廊下のむし探検ですが、冬に向かって次第に虫が少なくなってきていました。そんな中で唯一の楽しみは、冬の間だけ活動する蛾、フユシャクの登場でした。いまかいまかと待ち続けながら、マンションの廊下を歩いていたのですが、昨日、とうとう壁についているフユシャクを見つけました。それも2種類。

初めは、

イメージ 1

クロスジフユエダシャクです。壁に止まってじっとしていました。翅に黒い筋が一本入っているのが特徴です。もう1種は、

イメージ 2

クロオビフユナミシャクです。この蛾は模様が複雑でフユシャクの仲間では派手な方です。よく似た種類にヒメクロオビフユナミシャクがあるそうですが、触角や模様が少し違うというので調べてみました。触角がやや太く、翅の筋模様の違いから、クロオビフユナミシャクの方かなと思っています。

上の蛾はいずれもオスです。フユシャクのメスは翅が退化して飛ぶことができません。メスは木の枝などにいて、フェロモンを出してオスを呼びよせます。

フユシャクが冬に活動するのは

いったいなぜ、こんな寒い季節にだけ活動するのでしょうか。フユシャクの研究をされた中島秀雄氏の「冬尺蛾」によれば、早春に幼虫が若葉を食べられるように、冬のうちに成虫になって産卵するのだという説が書かれています。また、山地では雪が積もるので、地中にいる蛹が早めに羽化しないと、雪に埋もれて羽化のチャンスを失ってしまう。そのため、雪の降る前に羽化して、雪が降っている間は越冬して、早春再び活動するのに適した体を獲得したのだという仮説を立てています。平地では雪が少なく、温度もそれほど下がらないので、真冬でも見られるのはそのためです。

それにしてもなぜこんな寒いときに活動できるのでしょうか。これについては、中島氏の本のほかに、「札幌昆虫記」に朝比奈英三氏が書いています。フユシャクは耐寒性はあっても、耐凍性はないそうです。この2つはなにが違うかというと、体液が凍りにくく寒くても活動できるものが耐寒性で、体液が凍っても解ければ再び活動できるというのが耐凍性だそうです。つまり、フユシャクの体液はなかなか凍らないのです。実際、フユシャクは−20度までは冷却に耐えるということです。−20度というと冷凍庫の温度です。実際に活動できるのは-6、7度までで、それ以下では仮死状態になってしまいます。しかし、温度を上げるとまた活動できるようになるそうです。

それでは、なぜ凍らないのでしょうか。これについてもよく分かっていないようです。しかし、ほかの昆虫と同様にグリセリンが体液に含まれているからだろうといわれています。グリセリンは不凍液の役割をしてくれます。そのほかにも、外から余計なものが入らないように、口吻を退化させて、餌が取れないようにしています。また、メスは産卵のため胴体が太くなってしまうので、熱が発散されやすい翅を退化させたのだろうということも考えられています。

それにしても不思議な蛾ですね。ほかの虫が越冬している、冬だけ活動するなんて。我々にとっても冬場の電力不足を補うため、何か見習うところはないでしょうか。あまりなさそうですね。。。






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