廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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カメラで撮影するとき、時に応じて、絞り、シャッター速度、それに、ISO感度を調節します。暗い時は絞りを開けたり、シャッター速度を遅くしたり、ISO感度を上げたりしますね。これまで、絞りについては被写界深度との関係で調べてきましたが、これらの量を変えることがどのような意味を持っているのか、もう少し調べてみたいと思いました。初めに、一番簡単と思われるISO感度について、調べてみました。

ISO感度はフィルムの感度を表す量として長く用いられてきましたが、カメラのデジタル化に伴い意味が変化し、撮像素子からの信号の増幅度を表す用語になってきました。

今回は、白熱電球の光を自作の分光器で分光し、それを写真に撮り、フリーソフトのImageJでGray valueを求めてISO感度の効果を調べてみました。

イメージ 1

カメラには、ISO感度がいくつか用意されています。奇妙な数字が並んでいるように思えますが、これはちょうど数字の対数を取ったときに、直線的になるような数字になっています。上の図は私の使っているNikon D70の例ですが、縦軸にISOの対数を取ると見事に直線に乗っています。

イメージ 2

なぜISO感度を測るのに分光する必要がと思うかもしれませんが、一つにはRGBの色のどれかで飽和が起きると解釈がややこしくなるからです。どうせRGBに分けて解析するのなら、素姓の分かった、分光された光の方がよいのではと思ったからです。また、RGB毎のISO感度の特性についても分かるかもしれません。

上の図はそのように測定したものです。RGBで分けたものの平均を黒い曲線で表していますが、これがカラーのまま評価したGray Valueになります。例えば、Rを見るとずいぶん過小評価してしまうことが分かります。

イメージ 3

この図は、Nikon D70にMicro Nikkor 55mmを取り付け、撮影条件のF2.8、1/125sを一定にして、ISO感度だけを変えて撮影していったもののうち、R成分についてのデータです。撮影した写真はRAWデータとしてセーブし、8bitのTIFFに変換して、ImageJでRGBに分けて解析しました。

ISO感度を上げると、強度がだんだん大きくなっていくのが分かります。このグラフを対数表示にしたのが下側の図ですが、ISOの並びが対数的だったので、ほぼ等間隔に並んでいることが分かります。Gray valueが100前後で少し間隔が詰まってきているのは、飽和のせいです。また、ISO感度を上げると、380nmの近傍でバックグラウンドが上がっていく様子も分かります。さらに、R成分だけとっても、緑から青の広い領域で感度を持っていることも分かります。

イメージ 4

イメージ 5

同じことをGとBでも行ってみました。Gでは全体の強度が100以下だったので、対数で表示するとほぼ完全に等間隔になっています。つまり、ISO感度はそのまま信号強度に比例していることになります。これに対して、Bでは全体に強度弱かったので、青領域以外の感度が邪魔して分かりにくくなっています。しかし、青領域の500nm以下では対数的に増えていく様子が分かります。

このようにISO感度の数字を増やしていくと、その数字通り感度が上がっていることが分かりました。その様子を表したのが下の左側の図です。これはRのデータについて、600nmから660nmまで10nmおきに強度をプロットしていったものです。Gray valueが80近傍まではなんとか直線性が維持されています。Gray valueの最大値が256ですから、全体の1/3くらいまではなんとか直線性が保証されて感度が上げられるということになります。それ以上は飽和してしまうので、その色の明るさの変わらなくなっていきます。

イメージ 6
ISO感度を上げると、ノイズが増えて画面がざらつくという話をよく聞きます。これについても調べてみました。ノイズが増える原因は、1)光がなくても信号が出るバックグランウンドの存在と、2)信号に含まれる雑音成分です。バックグラウンドの評価は、白熱電球では光が出ていないと思われる380nm近傍で評価しました。雑音については、信号強度が一定になるように、各ISOについてGray valueが20になる付近で上の各グラフを直線近似し、そのずれから雑音を評価しました。

その結果が上の右側の図です。ISO感度を上げていくと共に増えていきますが、特にバックグラウンドの上昇が目立ちます。これは暗い背景部分のざらざら感に結び付くと思います。

イメージ 7

雑音については、ISO1600について、いろいろなGray valueでの雑音レベルを調べてみました。それが上の図です。ばらついていてあまりはっきりしたことは言えないのですが、100程度まではあまり変化せず、それ以上はやや減少傾向がありました。100以上の減少傾向はおそらく飽和のせいだと思うので、それを除くとほぼ一定の値をとっていると言ってよいでしょう。

このことは信号強度が大きな部分(つまり、明るい部分)であればあるほど、S/N比がよくなることを意味します。従って、雑音が問題になるのは、特に暗い部分を撮影するときということになります。一方で、明るい部分は飽和が始まってしまうので、色をできるだけ忠実に出そうとすると信号強度が80程度以下でないといけません。

そのとき、例えば、信号強度が20のものを撮影すると、ISO1600では雑音レベルが2くらい、バックグランウンドは4近くにもなり、それぞれ信号強度の1/10、1/5ほどにもなるのでかなり大きな影響が出てしまいます。シャッター速度や絞りを変えて、ISO200でも同じ明るさになるように撮影すれば、雑音レベルは0.3程度、バックグラウンドは0.5ですから、雑音レベルは信号強度の1/70、バックグラウンドは1/40となり、かなり改善されます。つまり、ISOを200から1600まで上げると、感度は8倍上がりますが、雑音レベルやバックグラウンドも8倍近く上がってしまうということになるのです。

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