廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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簡便に接写を行う方法として、クローズアップレンズを用いる方法があります。これまでクローズアップレンズを使ったことがなかったので、今回、Kenkoから購入し、その仕組みを調べてみました。

イメージ 1

写真はKenkoのACクローズアップレンズのNo. 5 (焦点距離200mm)で、これを主レンズの前に取り付けることで倍率を上げることができることになっています。

調べてみると、原理はむしろ簡単で、クローズアップレンズが虫めがねの役割をして虚像をつくり、その虚像を光源物体として、主レンズで撮像素子上に実像をつくるというものです。その模式図を次に示します。

イメージ 2

この図で、L2は主レンズで、L1はそれに取り付けたクローズアップレンズを示しています。光源となる物体S1をL1の虫めがねの作用で、虚像としてS2をつくります。今度は、S2を光源物体とみなし、L2の主レンズの作用により、S3に実像をつくるということになっています。

詳細は、付録の「クローズアップレンズの仕組み」に載せておきますが、クローズアップレンズと主レンズとの距離dを考えると、複雑な式になります。そこで、最初は、二つのレンズは密着している、すなわち、d=0の場合を考えてみます。このときは、2つのレンズを合成した焦点距離は簡単に、
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で表されます(もっと多くのレンズを並べたときの合成焦点距離は
イメージ 4
で表されます)。主レンズと撮像素子の距離を一定にしたときの倍率Mは
イメージ 7
のように表されます。ここで、cは主レンズと撮像素子との距離で、主レンズの焦点距離f2、接写をするために主レンズをヘリコイドで繰り出した量h、エクステンションリングやベローズの厚さheの和で求められます。つまり、合成焦点距離が短くなればなるほど、倍率は上がっていくのです。

例えば、Micro Nikkor 55mmのレンズに焦点距離200mmのクローズアップレンズを取り付けると、合成焦点距離は43.1mmになり、f2=55mm、h=27.5mm、he=0を使って、c=82.5mmとすると、主レンズの倍率0.5倍が、クローズアップレンズを取り付けると0.91倍に増えます。この増え方は合成焦点距離の式でも分かりますが、主レンズの焦点距離が長いほど、顕著になります。例えば、55mmのレンズに200mmのクローズアップレンズをつけても合成焦点距離は43.1mmにしかなりませんが、300mmのレンズに取り付けると、120mmまで焦点距離が短くなり、その分、倍率を上げることができるのです。(後記:若干、計算が間違っていたので、修正しました。)

実際は、2つのレンズは密着してないので、上のような単純な議論はできません。この場合の式は複雑になるので、シミュレーションでdが0でない場合の効果を調べてみました。

イメージ 5

この図は、55mmの主レンズとクローズアップレンズの間の距離を増やしていったときに、倍率がどのように変化するかを、いろいろな焦点距離のクローズアップレンズの場合について計算したものです。いずれの場合も、距離が増えていくと倍率は小さくなりますが、クローズアップレンズの焦点距離が短い場合を除いて、それほど大きく変化するわけではありません。従って、d=0とした上の議論もそれほど違ってはいなそうです。

実際に倍率がどうなるか実験で調べてみました。実験にはNikon D90にMicro Nikkor 55mm/2.8を取り付け、ノギスの目盛を撮影して、その目盛間隔から倍率を実測しました。

イメージ 6

その結果がこの図です。この図は、55mmの主レンズに、焦点距離200mmのクローズアップレンズを1から3個直結して取り付け、測定したものです。レンズを密着させた時の予測値を白丸で表しますが、実測とはかなりずれています。そこで、レンズ間の距離をおおよそ見積もり、それから倍率を計算して求めたものを緑色の点で示しますが、実測値とはかなり近い値を示しました。

なぜ、レンズを密着させた場合の予想とこれほど大きくずれたのでしょう。調べてみると、Micro Nikkor 55mm/2.8レンズでは、クローズアップレンズを取り付けた場合、レンズ間の距離が67mm以上にもなることが原因でした。このことから、実際のレンズで正確な倍率を求めるには、やはり、レンズ間の距離も考慮にいれた計算が必要があることが分かります。(後記:付録にEXCELを用いた計算の一例を載せました。)

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