廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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カメラのノイズを測る

コンデジにテレコンバージョンレンズを取り付けて、遠方を拡大して撮影していたら、背景の「ざらざら感」が気になり始めました。このざらざら感のためにせっかく拡大した像がはっきりしません。そこで、ざらざら感を何とかして測ってみようと思いました。

イメージ 1

この図は、近くの山の頂上にある鉄塔をPanasonic DMC-FZ150にOlympus TCON-17Xというテレコンバージョンレンズを取り付け、三脚で固定して撮影したものです(周辺をトリミングしてあります)。鉄塔が二本見えていますが、その送電線に着目します。写真の四角で囲った部分を拡大したものが左下の写真です。画面がざらついていて、送電線がとぎれとぎれになっています。

黒い線に沿って、フリーソフトのImageJを用いて、明るさ変化を測ってみました。右下の図がそれですが、この図では赤、緑、青の成分を均等に足し合わせたGray Valueという値を使っています。矢印で示した送電線の部分が黒いために、Gray Valueが小さくなり、鋭い凹みになっています。この凹みの幅は3ピクセルほどで、ほぼ、カメラの限界の分解能になっています。しかし、問題は背景が一様ではなくてガタガタと変化しているところです。これを「ノイズ」ということにします。

このノイズは撮像素子の暗電流や読み出し時のスイッチングノイズによるものだと思いますが、撮影条件やカメラの種類によってどう変わるか定量的に測定してみようと思いました。実際には撮像素子で得られたイメージはカメラ内部でデータ処理をしているので、撮像素子そのものの性能を見るのなら、RAWデータで比較すべきだと思うのですが、実際使っている画像が処理をした後のものなので、今回は、JPGで出力された画像について比べてみました。

定量的に調べるためには、画面全体で明るさが一様になるような光源が必要です。そこで、次の写真のような配置にしてみました。

イメージ 2

実験手順は以下の通りです。

1)測定するカメラの前に蛍光灯を置きます。
2)カメラの画面を蛍光灯の中心に合わせます。
3)マニュアルフォーカスにして、カメラのファインダーを覗きながら、ズームやフォーカスを変化させ、できるだけ一様な明るさになるようにします。
4)そのままの状態で、レンズの前に白い紙を貼り付けます。

後は撮影するだけです。

このようにして撮影してみると、背景のざらざら感はカメラの種類によって随分異なります。

イメージ 3

これは、Nikon D90と古いSony DSC-HX1というコンデジの測定結果です。ISOを共に200にし、絞りとシャッター速度を変えて、ほぼ同じ明るさになるように撮影したものを拡大したものが上に載せてあります。Sonyの方がだいぶざらざらした感じです。それをImageJで解析したものが下の2つの図です。真ん中の図はほぼ中央の部分の明るさ変化を調べたもので、Sonyの方がノイズがかなり大きいことが分かります。上の図全体について明るさ分布を取ったものが一番下の図です。分布の幅が広いということは明るさがそれだけ変化していることを意味しています。ここで、Gray Valueは次のような明るさに対応しています。

イメージ 4

ざらざら感はISO感度によっても大きく変化します。そこで、絞り優先モードにして、ISO感度を変えて撮影してみました。撮影した画像は、ImageJを用い、できるだけ明るさが一様な矩形領域を選んで、Histogramの機能を用いて、平均の明るさとノイズの標準偏差を求めました。測定した結果が次の図です。

イメージ 5

上がNikon D90、下がPanasonic DMC-FZ150です。Nikonでは絞り優先で合わせるとGray Valueが150付近に合いますが、Panasonicでは135付近に合うようです。本来、絞り優先では明るさを一定にするようにシャッター速度を変化させるので、ISOを変えてもGray Valueは一定になるはずです。左側のグラフはISOを変化させた時の平均の明るさですが、確かにNikonではほぼ一定になっています。これに対して、PanasonicはISO値を増加させると、どんどん暗くなっていきます。そこで、ほぼ同じ明るさになるように、マニュアルモードでシャッター速度を変え、ノイズを測定したものが右の図です。この図の横軸は対数目盛になっています。ISOを大きくすると共に、ノイズは急激に増えます。Nikonではノイズの大きさがそれでも2程度なのですが、Panasonicでは8近くまで上昇します。

次に、明るさの違いによるノイズの変化を測ってみました。やり方は、まず、ISOを200に固定し、絞り優先モードで絞りとシャッター速度を決定し、その後、マニュアルモードでシャッター速度を変化させて画像の明るさを変化させました。手元にある4つのカメラで行った結果が次の図です。

イメージ 6

横軸は明るさをGray Valueで表し、縦軸はノイズの大きさを標準偏差で表しています。ノイズですから、少ないほうが良いのですが、機種によって随分違います。さすが、一眼レフのNikonは明るさ全般においてノイズは小さく、それに対してコンデジ3種は大きいことが分かります。Panasonicの2種は暗い部分のノイズが新しいFZ70の方が良好ですが、後はほとんど同じです。古いSonyの機種はもっともノイズが多い結果が得られました。

全般的にGray Valueが50-150程度のときに、ノイズがもっとも大きくなっています。これは一つには飽和のせいだと思われます。つまり、明るくなると、撮像素子の飽和によって明るさの変化に対してGray Valueが変化しなくなるため、ノイズも小さくなるのではないかと考えられます。いずれにしても、明るさのレベルは0-255までの範囲しかないのですが、ノイズがそのうち5-6もあると撮影に苦労するはずです。

もう少し、この実験を進めるには

1)データ処理をしていないRAWデータでも試してみる。
2)明るさを一定にして、シャッター速度を変えた時の変化も調べてみる。
3)ノイズがピクセル単位なのか、いくつかのピクセルにまたがっているのか、空間的な相関、あるいは、空間フーリエ変換を行って評価する。

などがあると思います。

いずれにしても、コンデジはやはりノイズが多いですね。

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大変参考になりました、ありがとうございます。

2014/3/23(日) 午前 1:12 [ roumentamashii ] 返信する

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コメント有難うございます。素人がやっていることなので、参考程度に見ていただければ幸いです。

2014/3/26(水) 午後 1:54 [ 廊下のむし ] 返信する

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