廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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これまで、野鳥などの撮影には、24倍ズームのパナソニックDMC-FZ150にオリンパスのTCON-17Xというテレコンを取り付けて撮影していました。これは、本体だけで35mmカメラ相当で最大600mmの望遠が得られ、これにさらに1.7倍のテレコンが取り付くので無限遠では焦点距離1020mm相当になるというものです。

今年8月終わりに、PanasonicからFZ200の下位機種として、ズーム倍率60倍のFZ70が出されました。これは、本体だけでも35mmカメラ相当で最大1200mmの焦点距離になるという驚くべきものです。これにテレコンを取り付けると、焦点距離2040mmになるので、いったいどんな感じになるのだろうと気になって、先日購入してしまいました。

イメージ 3

FZ70(左)はFZ150(右)より少し大型で、おかげで、テレコンが今までのものではとりつかず、新たにアダプターを買わなければなりませんでした。

早速フィールドに出て撮ってみました。

イメージ 1

テレコンを取り付けない状態で、普通に鳥の写真をズーム最大で撮ってみたのですが、皆、こんな感じです(写真は周辺をトリミングしています)。私はこれまで機動性を重視して、完全な手持ち派で、三脚も一脚も使用せずに撮影していました。しかし、FZ70で同じように撮影すると、残念ながら、まったくシャープには撮れません。

がっかりして家に戻ってきて、今度はテレコンを取り付け、三脚に固定して、直線距離で2.3km離れたところにある鉄塔を撮影してみました。

イメージ 2

テレコンを取り付けないとまあまあシャープに撮れるのですが、取り付けると確かに大きくはなるのですが、色が滲んで全体にぼやけている感じになってしまいました(写真は周辺をトリミングしています)。

そこで、少し、その原因を調べてみました。このようになるのは、

1)カメラの性能(レンズ、撮像素子)があまりよくない
2)オートフォーカスがうまくいっていない
3)フィールドでの撮影については、手ブレが補正できていない

などが考えられます。そこで、次のようなパターンを作って調べてみました。

イメージ 4

このパターンをL版の写真用紙に印刷しました。Aの黒い四角はフォーカス用(コントラストをあげることで、オートフォーカスがうまくいくようにしました)、Bは倍率を決定するための等間隔の目盛り、Cは線の太さを変えて、ぼやけ具合を調べるために用いました。Dの円は手ブレが起きているかどうかを調べるために書いてあります(方向によりぼやけ具合が違うと手ブレが起きていると判断できます)。Cの線の幅は対物ミクロを用いて、実体顕微鏡で実測しました。

このようなパターンを離れたところに置き、カメラを三脚に固定して撮影すると、上の2)と3)の問題は除外できるので、1)のカメラの性能を直接知ることができると思ったのです。

イメージ 5

その結果がこの図です。9m離れたところにカメラを置き、Cの線の幅をピクセル単位で測定しました。計測にはいつものフリーソフトのImageJを用いました。FZ150とFZ70のそれぞれについてズーム最大にして、テレコンを取り付けた時と付けない時について調べたものです。倍率は、Bの等間隔の目盛り間隔の実測値と、撮像素子上での間隔を画像から計算した値との比を書いたものです。また、その倍率から計算した線の幅の値を結ぶ実線を描いてあります。

この図から撮像素子上で2〜3ピクセルで下限がありますが、それを除くと、パターンの線幅がカメラでうまく捉えられていることが分かります。パターン上の0.1-0.2mmの幅の線を、9m離れたところからカメラを用いてその幅を正確に測ることができるなんて、少し驚きです。

FZ70+テレコンの場合は、まだ、下限にまで達していないようなので、マンションの廊下で、20m離れたところから同じ実験をしてみました。その結果が次の図です。

イメージ 6

テレコンを取り付けない場合、3ピクセルを下限として、線の実幅とカメラで測定した線幅はよく対応しています。テレコンを取り付けると、下限が1ピクセルほど広くなり、また、途中でもやや広めになっていて少しぼやけていることが分かります。しかし、このカメラで、人がぼやけていると感じられる最小の大きさ(許容錯乱円)と比較すると、それほど悪くないデータです。このことから、FZ70は結像して検出するという、カメラ自体の性能は十分で、テレコンを取り付けると少し性能が落ちますが、まずまずなことが分かりました。

イメージ 7
しかし、テレコンをつけた状態で、得られた画像を色に分けて調べてみると、少し驚くような結果が得られました。左はBの目盛り、右はC1の線の拡大です。緑では鮮明なのですが、赤では少しぼやけが見え、青では右に大きくぼやけています。C1の像をImageJのPlot Profileで表してみると次のようになります。

イメージ 8

線が黒いので、下に凹んだグラフになっていますが、本体だけだと、赤で少し裾にぼやけが出る程度で、まずまずの結果ですが、テレコンを取り付けると、赤では裾にぼやけの成分がはっきり出て、また、青では右側に大きく裾を引きます。これが鉄塔の色の滲みの原因のようです。

イメージ 9

ちなみに、以前のFZ150で同じ実験をしてみると、テレコンをつけても付けなくても特にぼやけは現れませんでした。

結局、FZ70は本体だけならば、カメラの性能は非常に良いことが分かります。従って、フィールドでシャープに撮れない大きな理由は、焦点距離が長いために手ブレの効果が大きくなり、それが十分に補正できていないことが原因のようです。一方、テレコンを取り付けた場合は、線幅から判断した性能は十分なのですが、裾にぼやけ成分が現れ、これが画像に深刻な影響を与えていることが分かりました。手元にソニーのテレコンがあったので取り付けてみると、ぼやけ具合は変化しました。従って、テレコンに純正のものを使っていないことが原因の一つかもしれません。

いずれにしても、このコンデジは手ブレを防ぐためには三脚がほとんど必須で、しかも、テレコンは像を拡大するもののシャープな像を得る目的にはあまり適当でないという結論になりました。私としては手持ちができないので、少し残念なのですが、水鳥を撮影するときなどに三脚を用いて使おうかなと思っています。

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