廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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「廊下のむし」というわけではないのですが、面白い虫を見つけたので紹介します。昨日、近くの公園へフユシャクの♀を探しにいった時、木の幹を動き回る小さな虫を見つけました。大きさは3mmちょっとですが、およそ動くものがいないこの季節、気になったので写真を撮ってきました。

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宇宙から来た生物ではないかと思うほど、ともかく奇妙な形の虫です。目が4つあるような感じでもあり、メガネを掛けたような感じでもあります。一応、ビニール袋に入れて持ち帰ったのですが、家で見てみると少し潰れてしまっていました。

カメムシのような長い口吻は持っていないので、カメムシ目ではありません。全体の形は、ちょっとハンミョウに似ていますが、翅が薄くて透明なので甲虫でもありません。そこで、「学研生物図鑑昆虫III」と「原色昆虫大図鑑III」の図版を初めから丹念に見ていったのですが、それらしい虫は載っていません。

触角が長いので、もしかしたらチャタテムシではないかと思って、画像検索で調べてみると、似た虫にぶつかりました。さらに、リンクをたどって、「明石・神戸の虫 ときどきプランクトン」さんのブログに辿り着きました。

このサイトに、名前が分かったときの経緯がコメント欄に載っていました。マルチャタテ科のイダテンチャタテという種だそうです。このチャタテは1986年にLabocoria orientarisとしてクナシリで記載されたのですが、北大の吉澤和徳先生が新しい属の種として1997年に再記載されたものだったようです。この再記載した論文も紹介されていました。これにより、新しくIdatenopsocus orientarisという学名になったそうです。和名はまだついていないのですが、イダテンチャタテという名前でよさそうです。イダテンは「韋駄天」に由来し、よく動くことによっているようです。実際、写真を撮る時も動き回ってなかなか撮らせてくれませんでした。

こんなに最近記載されたものなのですが、実際には全国各地に普通にいる種のようです。試しにイダテンチャタテで検索するといろいろと見つかりました。昨日の公園の個体が何の木にいたのかよく見なかったので、今日もう一度公園に行ってみました。公園にある木という木を探して回ってやっと3匹見つけました。いずれもサクラの木です。

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今日も捕獲してきて、冷凍庫に入れた後、実体顕微鏡で観察してみました。

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触角が長くて、複眼が横に飛び出しています。その内側に白い模様が二つあるので、目が4つあるように見えたのですね。翅には縁紋のような黒い部分があり、また、薄黒い紋もあるようです。かなり変わった翅脈をしています。この翅脈を先の論文に書かれている翅脈と比較するとほぼ一致しました。やはり、間違いなさそうです。腹部は白くて大きく、これは♀のようです。今日、公園で見た個体はすべて♀でした。これから産卵でもするのでしょうか。

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顔を拡大してみました。ちょっと牛に似ています。

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腹側から見た写真です。

イメージ 9

口の部分を拡大してみました。チャタテムシは一般にはカビや地衣類を食べるそうですが、意外に大きな口をしています。

いろいろと変わった虫がいるものですね。それにしても、こんな寒い季節でも、平気で動き回っているのには驚きました。

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