廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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廊下のむし探検 第213弾

2月初めというと虫が一番少なくなる季節です。そんな中でもよく探してみるといるものです。

イメージ 1

昨日は玄関近くの天井にフユシャクが止まっていました。今シーズン初めてのシロフフユエダシャクです。以前、8年間観察した結果からは、2月上旬から3月下旬にかけて出現し、1シーズン当たり7.9匹の割で観察していました。フユシャクとしては多い方です。

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その他、いつも見るクサカゲロウがいました。こんな姿でずっと越冬しています。

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顔の部分を拡大してみました。複眼のそばに丸い黒い模様があり、そこから三日月状に模様が伸びています。クサカゲロウ科についてまとめてある千葉大応用昆虫学研究グループのサイトにある写真と比較すると、スズキクサカゲロウであることが分かります。このクサカゲロウ、原色昆虫大図鑑IIIには、カオマダラクサカゲロウに似た種であることぐらいしか書かれていません。そこで、その原記載論文を探してみました。学名にある”(Okamoto, 1919)"を手がかりに検索してみると、岡本半次郎、北海道農事試験場報告 No. 9, 1-76 (1919)という論文であることが分かりました。さらに、この論文はAgriknowledgeという農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波事務所のサイトからダウンロード可能でした。

昔の論文は面白いですね。和名が平仮名で書かれていました。また、クサカゲロウが日本で初めて記録されたのは1839年のことで、記念すべき最初の種はブルマイスター氏により報告され、Chrysopa bipunctataと名付けられたそうです (後に、フタホシクサカゲロウという和名がつけられたようです)。この種は、地球上の動植物すべての種のカタログを作ろうとしているCatalogue of LifeというHPの検索で調べてみると、現在のヨツボシクサカゲロウ(Chrysopa pallens)に当たるようです。

この論文でスズキクサカゲロウについて初めて記載されたのですが、残念ながら翅脈図を除いては図はありませんでした。成虫の特徴としては、「体緑色にして、胸腹の背面に黄色の一中條を存す。顔面は黄色にして、両頬に円形の一大黒紋あり。額片の両側に黒褐の一線を有す。両髭黒色。・・・」などと書かれていました。カオマダラクサカゲロウに似ているが、顔面の斑紋、両髭の色彩及び前胸の構造が違うとのことです。顔面の斑紋と両髭については上の写真に矢印を入れてみました。

論文によると、成虫は11月から5月にわたって出現し、11月から1月にかけてが最も多いとのことです。また、分布としては京都付近においては極めて普通で、そのほか大阪の箕面の名前もありました。原色昆虫大図鑑IIIでは、本州、四国、九州に分布しているとのことです。(追記:通りすがりさんから、冬季でも緑が濃いままで、顔が赤くなることから、カオマダラやヤマトと見分けられるというコメントをいただきました。)

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言われてみればカオマダラクサカゲロウにも似てますね。

スズキクサカゲロウは冬になると顔に赤みが出るのも、冬になっても体色が濃い緑のままなのも特徴で、慣れれば意外と簡単に見分けられます。

他の普通種であろうヤマトクサカゲロウは越冬中は褐色になり、カオマダラクサカゲロウはこれほど緑が濃くないのと、顔面の色も変わらないことで簡単に見分けられる季節でもあります。

意外と種によって棲み分けしてるんで、何が普通種とは言えませんけどね。

あのサイトのおかげでクサカゲロウも楽しみの1つになりました。 削除

2014/2/12(水) 午前 0:09 [ 通りすがり ] 返信する

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通りすがりさん
いつも、コメント有難うございます。冬季の顔の色や体色でも判断できるのですね。知りませんでした。私の住むマンションではどうもスズキとカオマダラがよく見られているようです。今度、注意して見てみます。名前が分かってくると俄然楽しくなりますね。これからもよろしくお願いします。

2014/2/12(水) 午前 7:08 [ 廊下のむし ] 返信する

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