廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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廊下のむし探検 第236弾

チョウの世界で春の女神がギフチョウなら、蛾の世界ではエゾヨツメでしょう。そんなエゾヨツメが久々ぶりに姿を表してくれました。

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チョウのように翅を閉じた独特の止まり方をします。ヤママユガ科に属する大型蛾です。以前は、春というとこのエゾヨツメ、それに、イボタガやオオシモフリスズメをときどき見かけたのですが、最近はまったくというほど見かけなくなりました。そんな久々のエゾヨツメです。

以前、蛾を始めた頃、エゾヨツメの♀を捕まえてきたことがありました。入れ物に入れておいたら、大量の卵を産んでしまいました。そのまま放おっておいたら、それが次々と孵化して小さな毛虫が入れ物いっぱいになったことがあります。何か餌をやらなくてはと、キャベツやらレタスを入れたのですが、やはりどれも食べず、仕方なく、図鑑で食草を調べ、近くにあるウバメガシ、クリやクヌギの葉などを与えました。そうしたら、最終的には一匹だけ育って、最後は蛹にまでなりました。しかし、乾燥しすぎたのか、翌年羽化はしませんでした。そんな思い出のある蛾です。

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蛾が出たついでに他の蛾も出しておきます。クロスジキリガです。今シーズン初めての蛾です。

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キリガもまだ少しだけいます。これはシロヘリキリガです。その他、スモモキリガらしいのも見かけました。

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キリガではないのですが、同じヤガ科のナカジロアツバは2匹いました。

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でも、どちらかと言うと、今の時期、ヤガよりはシャクガの方が多くいます。これはオオトビスジエダシャクでしょうね。

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その中でもナミシャクがたくさんいます。これはチャオビコバネナミシャクだと思います。茶色の帯が綺麗に見えます。

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先日見た、シタコバネナミシャクもいました。その他、モンキキナミシャク、ギフウスキナミシャク、カバナミシャク類はたくさんいました。

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ホシボシトガリバも2匹いました。その他、マユミトガリバも1匹いました。

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そして問題のハマキガです。今年はハマキガをできるだけ採集していこうと思っていたので、今回も採集しました。翅にある淡黄色の点と、その近くにある黒い模様、それに翅型などで探してみると、ヘリオビヒメハマキ付近にたどり着きます。「大図鑑」では、近縁種としてハラブトヒメハマキが挙げられ、さらに、文章中にはクロサンカクモンヒメハマキのことが書かれています。新しい「標準図鑑」では、クロサンカクモンヒメハマキも種として取り上げられていました。

それによると、まず、発生時期が異なり、ヘリブトは7-11月、クロサンカクモンは春から初夏、ハラブトは3-10月になっています。また、♂では後翅の付け根の部分が3種で異なるとのことです。早速、手元の標本を調べてみました。十数匹いるうちのほとんどは9-11月に採集したもので、わずかに6月が1匹、4月が1匹混じっていました。♂の翅の基部を調べてみた結果が次の写真です。

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ヘリオビの♂は後翅の基部に細長い鱗片がつまった楕円形のくぼみ(楕円形の鱗片でカバーされている)があると書かれていますが、写真の左側の矢印の部分がそれに相当するのでしょう。それに対して、クロサンカクはこの部分に基毛叢を持ち、ハラブトは基毛叢を欠き、基部が黒くなるとあります。おそらく、基毛叢というのは右側の写真の矢印の部分の毛の束を表しているので、左はヘリオビ、右はクロサンカクモンだと思われます。6月以降の♂個体はすべてヘリオビ、4月の♂個体はクロサンカクモンだったので、今頃、出てくるのはクロサンカクモンかもしれません。残念ながら、採集した個体は♀だったのではっきりしたことは分かりませんが、おそらく、クロサンカクモンヒメハマキでしょう。

その他の虫です。

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これは図鑑と見比べながら、アトモンサビカミキリかなと思ったのですが、自信はありません。

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昨年も見た虫です。昨年はウスチャジョウカイとしたのですが、どうでしょうか。(追記:「原色日本昆虫図鑑IIIを見ると、シコクジョウカイ、ウスチャジョウカイ黒色型、クビアカジョウカイ、ムネアカクロジョウカイあたりは、図鑑の写真を見る限り、ほとんど区別がつきません。説明には、(触角の第3節の長さ/第2節の長さ、前胸背板の幅/長さ)の2つの比が書いてあり、それぞれ、(1.7, <1.0)、(1.4, 1,1)、(1.5, 1.1)、(2.3, <1.0)となっていました。上の写真から実測すると、(1.41-1.46, 1.04)となったので、シコク、ムネアカクロは除外できそうですが、ウスチャとクビアカは区別がつきません。通りすがりさんから、ジョウカイボンは亜種を含め、昨年371種を数え、さらに増えているところなので、交尾器を調べる必要があるかもしれないとのコメントをいただきました

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チャイロコガネの仲間の感じですが、似た種が多くて種までは分かりませんでした。どうも甲虫の名前調べは苦手です。

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こんな虫もいました。翅の脈がひどくくっきりとしています。胸にV字の皺があり、単眼がないので、ガガンボの仲間です。翅脈を使って検索してみると、ヒメガガンボ科にたどり着きました。でも、よく見ると大変変わった翅脈をしています。A1(A2)脈が奇妙に湾曲しているし、M脈も変わった感じに分岐しています。この特徴からなんとか種まで辿り着かないかなとネットを調べたのですが、残念ながら見つかりませんでした。

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ヒゲナガカワトビケラもたくさん出てきていました。

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そして、これはおそらくニンギョウトビケラでしょうね。その他にもいろいろな種類のトビケラがいました。

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最後に、先日もいたミドリヒメカゲロウです。翅の形も翅脈も止まり方も大変変わっています。ちょっと気になる存在です。

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エゾヨツメもイボタガもオオシモフリスズメも1度は出会いたい蛾です。
居るところに行かないと出会えないので羨ましいですが、そちらでも数が随分と減ってしまった様で残念ですね。

ジョウカイボンは2013年の時点で種・亜種合わせて371種で、400種以上に増えるのは確実視されている最近急速に研究の進んできたグループなので交尾器が必要になるかも知れません。

ビロウドコガネ族は特に同定の難しいグループですからね。
最近出た図鑑にビロウドコガネ族も載っていた様な。 削除

2014/4/5(土) 午後 1:29 [ 通りすがり ] 返信する

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以前は、エゾヨツメが年に1-2匹、イボタガが2年に1匹くらい、オオシモフリスズメが年1-2匹の割で見られたのですが、最近は、どれもほとんど見かけません。環境が変化してきたからでしょうか。

ちょっと調べてみたのですが、甲虫もなかなか大変そうですね。新しく出た図説もずいぶん高価だし・・・。ぼちぼちやっていくしかないですね。とりあえずは身近なところを調べていきたいのですが、アミメカワゲラ(?)の検索が挫折続きで、最近、ちょっと滅入っています。

2014/4/5(土) 午後 3:49 [ 廊下のむし ] 返信する

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知れば知るほど難しくなっていきますからね…
どこで折り合いをつけるかですけど、長く付き合うほどに深みに嵌まって難しくなるという(笑) 削除

2014/4/5(土) 午後 10:30 [ 通りすがり ] 返信する

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そうですねぇ。今までは単に、ガガンボの仲間とだけ書いておけばよかったのですが、今では何科までは書かなければ気がすまなくなりましたし、そのうち、何属や種まで書かないといけなくなりますよね。「廊下のむし」と限定しているものの、1匹、1種ずつがすべてそうなりますから、いずれ個人でやるのは限界がきますね。それでも、調べていると、自分なりに新しい発見もあって面白いので、ぼちぼちやっていこうかな・・・

2014/4/6(日) 午前 7:21 [ 廊下のむし ] 返信する

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