廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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廊下のむし探検 第360弾

ちょっと遅れてしまいましたが、一昨日の「廊下のむし探検」の結果です。最近は、虫の数は多くないものの、なかなか面白い種が多いので、結構、楽しませてもらっています。

今日はまずこんな虫を紹介します。

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マンションの外壁に止まっていました。上と下の写真は同じ個体です。撮影しているときはてっきりハチだなと思って、何の気なしに撮ってしまいました。後で、写真を整理していると、何と翅がない!(本来は写しているときに気がつくべきなのですが・・・)一瞬、アリかなと思ったのですが、アリ独特の腹柄節がないし、触角も違います。学研生物図鑑「昆虫III」を見ていたら載っていました。アリバチの仲間で、フタホシアリバチというようです。

この仲間は、♀には翅がなく、♂には翅があり、そんなところもちょっとアリに似ています。ただ、♀と♂は大きさも色もかなり違っています。アリバチは、ハナバチ類などの幼虫に寄生する寄生蜂の一種です。学研の図鑑には6種が出ていますが、「月刊むし」2011年3月号には「日本産アリバチ図鑑」というタイトルで、日本産アリバチ全17種を写真入りで解説しています。これを見ると、同じように腹部に白い点が2つある種として、別にフクダアリバチという種もあるようですが、脚の色が違うので、おそらくフタホシアリバチで合っているのではと思っています。

♀はアリによく似ていますが、針を持っていて刺すので、ご用心。因みに、この記事の副題は「美麗なアリには手を出すな」でした。でも、なぜ、アリに似せなくてはいけないのでしょう。蜂のままの方が安全と思われるのに・・・。それとも、アリがアリバチに似せたのでしょうか。少なくとも、私みたいに初めからハチと思ってしまうものもいるのですが・・・。

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こちらは翅のあるアリですね。この間からいるのですが、まだ調べていなくて名前が分かりません。

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羽アリがヨコズナサシガメの幼虫にやられていました。以前は首の部分を刺していたのですが、これは中胸と後胸(前伸腹節)の間くらいを刺しているようです。

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ウスグモスズ
♀の長翅型が死んでいました。昨年はこれをマツムシモドキとしてしまったのですが、マツムシモドキはマツムシ科、ウスグモスズはヒバリモドキ科です。今から見ると色がぜんぜん違うので、すぐに分かりますが、以前見たときは奇妙な翅脈と後ろに伸びた長い翅を見て、それに違いないと思ってしまったようです。

マツムシ科とヒバリモドキ科の区別は「バッタ・コオロギ・キリギリス大図鑑」の検索表を使ってすぐにできます。実は、先週初めにヒシバッタについて調べてみようと思って、この「大図鑑」を所蔵している大阪府立中央図書館(東大阪市)にまで行って、ヒシバッタの検索表の部分をコピーしてきました。家に帰ってから見てみると、コピーした部分以外にも必要な部分があることが分かって、翌日、今度は茨木市立中央図書館まで行って、検索表を全部コピーしてきました。さらに、阪大図書館にも行って、「昆虫と自然」に載っている「絵解き検索日本本土のヒシバッタ類(I)、(II)」もコピーしてきました。

さて、その「大図鑑」の検索表によると、

中〜大型種。後脛節外側には、長い棘の間に鋸歯がある。ふつう、腿節は細い・・・・マツムシ科
小型種。後脛節背面には、長い棘があり、その棘に毛がたくさん生えている・・・・・・・ヒバリモドキ科

とあります。早速、後脛節外側の棘を顕微鏡で拡大してみました。

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確かに、棘には毛が生えています。腿節が太いか細いかは比較の問題なので分からないのですが、ヒバリモドキ科のウスグモスズで間違いないのではと思っています。

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非常に可愛い目をしていますが、ヤブキリの幼虫だと思います。(追記:通りすがりさんから、「ヤブキリの幼虫にしては時期が遅すぎるんで、成長の遅かったササキリ類の幼虫?」というコメントをいただきました)(追記2016/04/7:ホシササキリの幼虫のようです

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こちらはマダラスズの幼虫のようです。このごろ、バッタ目の虫が多いですね。さすが秋です。

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また、クサカゲロウがいました。頬の模様や下鰓鬚の色、触角の長さ(上翅長の1.24倍)などから、カオマダラクサカゲロウかなと思っています。

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何となく「人」形の黒紋も見え、下鰓鬚が黒いのもよく見えます。ただ、カオマダラの特徴である前胸前縁角の下の2個の小黒褐紋が1個しか見えません。

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左前翅の翅脈です。ccと書いたのは第3中分室と呼ばれる部分で、矢印で示すように、それの外側で横脈と交差しています。この特徴もカオマダラと合っています。さらに、多数の矢印で示した段横脈の上側と下側の数は、この場合、7つと9つなので、これを7/9と書くことにします。前翅は左右ともに7/9、後翅は6/8となることが分かりました。以前、紹介した岡本(1919)の論文によれば、前翅、後翅でそれぞれ8/9、7/8なので、当たらずといえども遠からずという結果でした。でも、個体でいろいろなバリエーションがあるのかもしれませんね。

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後はクモです。この間から良く見るヤガタアリグモです。脚が透き通って見え、写真に撮ると綺麗ですね。

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これは本家本元のアリグモを正面から見たものです。顔の前に突き出しているは顎です。こんな大きな顎を持つのは♂の方です。(追記2015/05/18:ヤサアリグモのようです

イメージ 15

はじめジョウロウグモの幼体かなと思って写したのですが、腹の部分が銀色に光って意外に綺麗です。

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その部分を拡大してみました。おそらくシロカネグモの幼体でしょうね。黒い点が二つあるので、ひょっとするとチュウガタシロカネグモかもしれません。

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アリバチは見た目が良いですけど、動き回ってばかりでなかなか止まってくれないんですよね。
ハチとアリは近縁なので、翅を落としたハチがアリに似ているだけという印象ですね。
マキバサシガメやカッコウムシには、アリバチ擬態と思われるものも居ますし。

ヤブキリの幼虫にしては時期が遅すぎるんで、成長の遅かったササキリ類の幼虫?

カオマダラクサカゲロウは細かな変異が多いという結論になりそうですね。
段横脈の数は、性差による傾向もありそうですし。 削除

2014/8/24(日) 午後 1:42 [ 通りすがり ] 返信する

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通りすがりさん、コメントをどうも有難うございました。
アリバチは初めて見たので、最初は何だろうと思ってしまいました。アリに似せたハチかなと思ったのですが、そうする必要もないし・・・。変わったハチもいるものですね。

ササキリ類の幼虫ですかぁ。どうも有難うございました。

カオマダラクサカゲロウは見るたびにいろいろと違っていて、どうも典型が定まりませんね。また、今度いたら観察してみたいと思います。

2014/8/24(日) 午後 9:00 [ 廊下のむし ] 返信する

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