廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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サビキコリを調べる

サビキコリというのはコメツキムシの仲間です。サビキコリは漢字で「錆木樵」と書くようです。音からは、寂しい木こりを連想して、何となく侘びしくなる名前ですが、実物もゴツゴツとしていて素朴な感じです。

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サビキコリはこんなコメツキです。これは8月29日に撮影したものです。体長は15.5mmで、やや大型のコメツキの部類に入ります。今日はこのコメツキの特徴を顕微鏡を使って調べてみました。いつも言うようですが、なにぶんにも素人がやっていることなので、間違っているところも多いと思います。そのつもりで見て下さいね。

まず、検索表を用いてサビキコリが属するサビキコリ属の特徴を調べてみます。はじめにサビキコリ亜科の検索です。

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検索表は、日本環境動物昆虫学会編、「絵解きで調べる昆虫」(文教出版, 2013)によるものです。

関連する画像を載せます。

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これらの写真を見ながら検索表に書かれている特徴を調べていきましょう。まず、①は頭の形ですが、Fig. 2を見ても分かりますが、触角間で頭部が特に細くなっていません。②の前胸腹板突起はFig. 3に矢印で示している部分です。これはコメツキが跳ねることに関係した構造です。これが長く伸びているかという内容ですが、写真のように長く伸びています。③は爪の内側に剛毛があるかということで、Fig. 4に示すように各爪に剛毛が1-2本あるようです。Fig. 5は一つの爪だけを拡大したものですが、剛毛が基部に生えていることがよく分かります。これで、上の個体はサビキコリ亜科であることが分かりました。

サビキコリ亜科にはいくつかの族がありますが、そのうち、サビキコリ族の属の検索表は次の通りです。

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属の検索表は「原色日本昆虫図鑑」にも載っていたので、一緒に載せておきます。これに関連する写真を次に載せていきます。

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検索の④は中肢基節腔の外方は閉じているかという項目です。似たような項目に、⑨の中胸後側板は中基節腔に達するかという項目があります。この部分に対応する写真がFig. 6です。私自身はこれらの項目がよく分かりません。中肢基節腔は閉じているようでもありますが、開いているというのがどういう状態か、比較しないとよく分かりません。また、中胸後側板は中胸前側板があるために、中基節腔にわずかに達していないような気がするのですが・・・。

⑤の鱗状毛はFig. 7とFig. 8に示しました。Fig. 7が背面、Fig. 8が腹面です。鱗状毛というのはこんな毛のことを指しているのですね。大きな穴が見えますが、これが点刻です。腹面の方が鱗状毛がやや大きく、まばらに見えます。⑥と⑦は別の属を除外するための項目で、共にOKです。⑧はFig. 9を見ると分かりますが、前胸背板の中央付近に横隆起が1対見られます。⑩の背側会合線はFig. 10に示す線ではないかと思いますが、前胸背板の前縁に達しています。また、小盾板はFig. 9に示すように単純です。これで、サビキコリ属サビキコリ亜属にたどり着きました。

これ以上は検索表がないので、今度はサビキコリの特徴を手元にあるいろいろな図鑑から特徴を抽出してみました。それが次の表です。

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検索表からも特徴を抜き出したので、だいたいは検索表と同じですが、若干項目が増えているので、次の画像を加えて説明していきます。

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頭部の特徴の(d)の触角については、Fig. 2とFig. 11を見ると分かりますが、第4節からのこぎり状にになっています。胸部の特徴の(e)はFig. 3に触角を収容する溝というのが見えています。(g)の前胸背板の後角に各1本の隆起線というのが分かりにくいのですが、Fig. 12に示す線のことを指しているのではないかと思います。右は後角の部分を拡大したものですが、隆起線らしきものがよく見えます。

(l)の上翅が基部から1/3のところで幅広くなっていることは、Fig. 1を見るとよく分かります。(m)の間室に小点刻が密布するというのははっきりとは分からなかったのですが、後はだいたい書いてある通りではないかと思います。ということで、サビキコリで間違いなさそうです。

今回、顕微鏡で調べてみて、爪にある剛毛や鱗状毛、それに、隆起線などがよく分かりました。反面、コメツキの検索でよく出てくる「中肢基節腔の外方は閉じているか、開いているか」という項目は相変わらずはっきりとはしませんでした。もう少し、別の種で調べてみて比較してみたいと思います。苦手なコメツキですが、少しずつ慣れてきている感じがします。

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