廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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いつの間にか家の中にアメリカミズアブが入ってきていました。早速、捕まえて調べてみました。アメリカミズアブはもともと北・中米に産するミズアブで、全世界的に分布し、日本には1950年代に入ってきたようです。学研生物図鑑によると、ごみためなどの有機分解物中に発生というので、あまり綺麗な感じのしない虫です。分類的には、ハエ目短角亜目ミズアブ型下目ミズアブ上科ミズアブ科に属します。

イメージ 1

これは野外で撮影したものです。全体に黒で、翅は少し青みがかり、目には面白い模様があります。

イメージ 2

左は背側から、右は腹側からの写真です。腹に白い部分があるのが分かります。また、脚の先端の跗節が白いところも目立ちます。

この虫の特徴は「原色昆虫大図鑑III」によると、次のようになっています。

イメージ 3

体長は実測で17mmほど、全体に黒色であることは間違いないですね。頭部を拡大してみます。

イメージ 4

頭が幅広く、触角が長いということも分かります。

イメージ 5

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次に触角を拡大してみます。Fig. 3を見ると、第2節が小さいことはすぐに分かります。これに対して、第3節の解釈はちょっと難しかったです。結局、先端に付いているスプーンの先のような構造も含めて第3節と考えているみたいです。前半部分は細かい節のようなものがあり、強いて数えると7節あります。これを「不明の7環節」と呼び、スプーンの先の部分を先端節と呼んでいるようです。

イメージ 7

次に腹部ですが、腹部第2節に半透明な2つの紋があります。これは背側から見た写真ですが、腹側から見たFig. 1の右の写真でも同じ位置に白い紋があるので、腹部が透き通ったような構造になっていることが分かります。腹部第3節、第4節(および、第2節も部分的に)の後縁部分に白い毛が見えます。これも拡大してみます。

イメージ 8

こんな風に部分的に白い毛が密生していることが分かります。

イメージ 9

翅は茶色くて前縁部分は濃い色になっているところも合っています。翅脈には文献を手がかりに名前を付けてみました。(追記:文献は、C. J. B. de Carvalho and C. A. de Mello-Patiu, Rev. Brasil. Entmol. 52, 390 (2008)です。ここからpdfがダウンロードできます

イメージ 10

最後は脚ですが、矢印の部分が白くなっていて、やはり記述とよく合っています。ということで、アメリカミズアブで間違いなさそうです。

ついでにいろいろな部分の写真を撮ってみました。

イメージ 11

これは顔の部分です。大きな複眼と小さな口が見えます。複眼には面白い模様があったのですが、それは拡大するとどう見えるのでしょうか。

イメージ 12

複眼に青い部分と黄色い部分があることが分かります。個眼の一つ一つの色が違っているのですね。

イメージ 13

触角が面白い形だったので、もう少し詳しく調べてみました。先端節は中心が凹んだスプーンの先端のような形です。さらにその根元の部分を拡大してみます。

イメージ 14

こんな形をしています。スプーンの凹んだ部分は平坦なのですが、周囲には細かい毛が生えています。

イメージ 15

これはスプーンの先端を横から見たものです。細かい毛がびっしり生えていることが分かります。

アメリカミズアブは特異な形をしているので、拡大してみると結構面白いですね。

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