廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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廊下のむし探検 第483弾

一昨日と昨日の「廊下のむし探検」の結果をまとめて載せます。今日はまずハネカクシからです。

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おそらく以前見たものと同じ種だと思いますが、なぜか翅を伸ばしているハネカクシを見かけました。ついでに体長を測ってみたら3.3mmでした。

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そしてこれは昨日の写真で、今度は翅を畳んでいます。2枚ずつ載せていますが、それぞれ同じ個体のものです。一昨日と昨日は別のところで見たので、おそらく違う個体だと思います。相変わらず名前は分からないのですが、ハネカクシをネットを調べていたらこんな面白い論文を見つけました。

K. Saito et al., "Asymmetric hindwing foldings in rove beetles", Proc. Natl, Acad. Sci. 111, 16349 (2014).

昨年の11月にオンラインで見られるようになったばかりの新しい論文です。rove beetleというのはハネカクシのことです。ハネカクシがどのようにして翅を畳んでいくのかを、ハイスピードカメラで調べたという内容です。ざっと読んでみたので、ちょっと内容を書いてみます。

一般的に、昆虫の翅のたたみ方にはいろいろなやり方があります。翅を縦に畳むアリやハチ、それから、扇子みたいに畳むバッタやカマキリ、ハサミムシは扇子みたいな畳み方にもう一つ折り目を加えています。さらに、甲虫はもっと複雑な折り方をします。でも、その甲虫でも右の下翅は右の上翅の下、左の下翅は左の上翅の下に入れるので、折り目は左右の翅で対称になります。

ところが、ハネカクシは翅をしまう場所が極端に小さいので、左右の翅を重ねてからしまうのです。従って、左右では折り方が違う左右非対称な折り目になります。なぜ、こんなに小さな翅にしたのかというと、たいていの甲虫が腹部を硬い鞘翅で隠しているのですが、ハネカクシは腹部をあえて出すことで、落ち葉の間や細かい土の隙間を腹部を曲げながら移動することができるようにしたということです。

ハネカクシは翅を畳むのに約1秒、広げるのに約0.1秒かかるそうです。こんなに速く畳むには腹が左右に曲がったり、上に伸びたりして、畳むのを助けているからのようです。畳み方は左右どちらの翅が上に来るかで変わってきます。つまり、上の翅用の畳み方と下の翅用の畳み方があり、左右どちらが上に来てもよいようになっています。ここが面白いところです。折り方は基本的に、上の翅は縦に2回、横に3回の折り目になり、下の翅は縦に3回、横に4回の折り目になります。

一つの翅に上の翅用の折り目と下の翅用の折り目の両方が付いているのは不思議な感じですが、ハネカクシの翅は結構フレキシブルで折り目がきちんとついているわけでなく、折りながら折り目も若干移動していくことができるようです。こんなフレキシブルな性質が関係しているのか、翅が開くときには1種のバネの作用で、一気に開くことができるようです。それで、開く方は0.1秒という短時間でできるのです。

翅の各部の力学的な性質が分かると、こんな折り方をする理由がわかり、その仕組みは何か工業的な応用にも使えるかもしれません。いずれにしても、腹を巧みに動かして畳んでいく姿を一度見てみたいものですね。ということで、ちょっと面白い論文を紹介しました。(追記:NHKのかぶん(科学文化部)ブログで紹介されているようです。また、東大生産研の出している紹介記事がpdfで見られます

追記:論文に出ていた図をもとに翅の折りたたみを試してみました。

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これを畳むとこんな感じになります。

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論文の図には山折り、谷折りの線がついていて、その通り折っていけば良いので、とりあえず折ることができました。ただ、出来上がったものは、なぜか論文に載っている完成図と少しずつ違っていました

次からはいつもの「廊下のむし探検」です。

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フユシャクはこのシロフフユエダシャクが多いです。一昨日は2匹、昨日は3匹見ました。いずれも、廊下の手すりの下の凹みに止まっていました。最近は地下駐車場にいってもちっとも虫の姿を見かけません。

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次はノミバエです。この2匹、よく見ると少し種類が違うようです。頭の形が違うし、脚の色も違います。Ziramさんに言わせれば、どうせMegaseliaなんだろうなというところだと思いますが、下の写真の後脚脛節には確かに氈毛列が見えていますね。

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両方共ユスリカの仲間だと思いますが、最近はやや大きめの種と小さな種の2種類をよく見かけるようです。

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大きめのキンバエがいました。クロバエ科ですね。こんなハエを捕まえて種の検索すると良いのですけど、どうも大きいと捕まえる気がしません。

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これもおそらくクロバエ科だと思います。

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そして、よく分からないクモ。

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今日はおまけで芝生のところに来ていたシロハラの写真も載せておきます。

追記:ぼやきです。ブラウザーにfirefoxを使っているのですが、いろいろなマークやボタンが次々に見えなくなってきて困っています。最初は、ブログを投稿するときの送信、確認のボタンが見えなくなりました。適当にこのへんかなと思って押しています。次はナイスのマークが消えてしまい、数字だけが見えています。そして、今日は投稿するときの、画像の取り込みやら文字種の選択などの一連のボタンがすべて消えてしまいました。こうなると投稿ができないので、やむを得ずGoogle Chromeを使っています。Google Chromeでは正常なのですが、どうしてfirefoxだけがダメになっていくのでしょう

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昆虫の翅の畳み方は、人工衛星のソーラーパネルに応用されてたかな。

ハネカクシのお腹丸出しにそんな理由があったとは。
でも、言われてみればそんな環境で暮らすハサミムシの体形もそんな感じですよね。 削除

2015/2/16(月) 午前 0:35 [ 通りすがり ] 返信する

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ネットで見ると、膜の畳み方は昆虫を翅や植物の芽などを参考にして作られているようですね。

ハネカクシの場合は小さく折るだけだったら、横に2,3回折ればすむのに、結構複雑な折り方をしていたので、翅の折りやすいところだけを狙って折ろうとするとこの折り方しかないのかなと思って・・・。

2015/2/16(月) 午前 7:26 [ 廊下のむし ] 返信する

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