廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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廊下のむし探検 第512弾

朝の続きで、昨日の「廊下のむし探検」の結果のうち、甲虫以外の虫です。この日も多かったですね。蛾は新しく見たもの、ちょっと気になるものなどに限って写しました。それでもいろいろといました。

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まずはキリガです。これはマツキリガですね。名前の通り松の害虫で、「大図鑑」によれば、アカマツの天然分布域とマツキリガの分布域が一致するそうです。昨年は3月13日に見ていました。ちょっと遅い出現ですね。

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いつもはっきりしない模様で困ってしまうのですが、これは両方ともクロテンキリガではないかと思いましたが、どうでしょうね。

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複雑な模様ですが、これはミカヅキナミシャクです。以前にも見たと思っていたのですが、「廊下のむし探検」では初登場ですね。昔のデータを見てみると、すべて4月になってから見ていました。

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これもナミシャクですが、翅が擦れていてかなり迷いました。マダラコバネナミシャクかなと思うのですが、ちょっと自信がありません。もしそうなら初登場です。(追記:通りすがりさんから、「未見の蛾ですが、マダラコバネナミシャクでいいと思います。頭部から胸部にかけての背面が白っぽいのは見分けに役立ちそうな感じですね。」というコメントをいただきました

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オカモトトゲエダシャクが、また、いました。変わった恰好なので、ついつい写してしまいます。

次はカメムシです。

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マツヘリカメムシはこの日2匹。徐々に増えてきている感じです。大量に越冬しているのでしょうね。それにしても、「マツ」という名のつく虫は多いですね。この日だけでも、マツトビゾウムシ、マツキリガ、マツキボシゾウムシ、マツヘリカメムシです。

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ちょっと並べてみたくなりました。皆、似かよった色合いですね。茶色に白い点が入って・・・。何となくアカマツの幹の色と似ている気がしますね。

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後はアカヒメヘリカメムシ

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シロヘリナガカメムシ

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それに、前日もいたヒメトゲヘリカメムシです。

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次はハチです。ミカドトックリバチのよう体型ですが、だいぶ小さな個体です。今年はハチを調べようと思って、一応、採集してきました。まだ、科の検索がやっとこさなのですが、とりあえずドロバチ科には達しました。種まではまだなかなかですね。

追記:MSWiさんから、「一瞬チビドロバチの仲間かとも思いましたが、そうではなくてハムシドロバチ類(Symmorphus属)の♂みたいですね。春に出現してハムシやノミゾウムシ類の幼虫を狩り、自分の子供の餌とするのだそうで。確証がある訳ではないですが、サイジョウハムシドロバチかな。」というコメントをいただきました。種の候補までいただき、どうも有難うございました

追記2015/10/21:MSWiさんから、さらに、「日本産Symmorphus全部で11種、本州に分布しない奴を除いて9種、分布域の広さから見て普通種っぽい奴3種、そこから特徴の合わなさそうな奴(ハラナガ)を除いて2種…。サイジョウの他にクチビロという有力候補が残ってしまいました。9種から3種への絞り方が相当適当ですし、この2種以外という事も考えられそうです。サイジョウは他のハムシドロバチに比べて小型らしいですが、うーん…。」というコメントをいただきました。ハムシドロバチ属Symmorphusであることは確かそうですが、それから先はなかなかむずかしそうです

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これも小さなハチです。一応採集してきました。調べたところ、以前調べたマルハラコバチ科のようです。それにしても綺麗ですね。以前、通りすがりさんにも教えていただきましたが、この仲間は蛾の幼虫に寄生するのですが、本当の寄主はこの幼虫に寄生しているヤドリバエなどの幼虫だそうです。複雑な寄生の形態を取りますね。こういうのを二次寄生というようです。(追記2015/05/12:日本産マルハラコバチ科はルリマルハラコバチ1種だけが記録されているので、それかもしれません

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次はこのハエです。触角第3節が長く伸びて、前に突きだしています。床の太い筋の幅が3mmなので、ずいぶん小さいことは分かりますね。頭は金属的に光って結構綺麗です。これも採集してきて検索してみました。すると、ヒゲブトコバエ科になりました。実はこのハエ、私たちにはお馴染みのハエのようです。よく山道を歩いていると、目の周りをうるさくつきまとう小バエがいますね。それがこれで、クロメマトイです。「知られざる双翅目のために」のヒゲブトコバエ科の欄によると、日本のヒゲブトコバエ科にはCryptochetum属2種が記録されているだけのようで、そのうちの一種がクロメマトイCryptochetum nipponenseです。たぶんこれでしょう。このハエはオオワラジカイガラムシの寄生者のようです。オオワラジカイガラムシの♂♀も、以前、マンションの廊下で観察されました。これで寄主と寄生者が揃ったことになりますね。(追記:通りすがりさんから、「クロメマトイ(多分)は本当に鬱陶しく、多量にまとわりつくので不快です。作業中に手が放せないと必ず目に入られますが、サングラスや伊達眼鏡で簡単に対処できます。カメラのレンズなどにも向かってくるそうなので、水分が光って見えると勘違いしているんでしょうね。」というコメントをいただきました。私も一度は目に入ったこともあり、いつも困っていました。どうも有難うございました

追記:このハエについて書かれている論文を読んでみました。

R. H. Foote and P. H. Arnaud, Jr., Proc. Entomol. Soc. Washington 60, 241 (1958). (ここから本、または、記事だけがダウンロードできます)

この中にはこの種の特徴が記されているのですが、なぜこんな文を書いたかというくだりが面白くてちょっと紹介します。著者は今から60年ほど前の1955年5月に、若い方と京都の嵐山周辺の山を歩いていました。そうしたら、その若者の顔の周りにうるさくつきまとうハエがいることに気が付きました。見ると周りを歩く人の顔にもまとわりついています。場所は川から60mほど離れた日陰で、天気は晴れたり曇ったりという状態でした。ちょうどハエを集めていたので、若者の周りを飛ぶハエを採集したら、12:30-13:30の1時間に282匹も捕まえたそうです。その後も採集し、全部で536匹にもなりました。このハエは以前に記録されたC. nipponenseということが分かったのですが、その習性について書かれたものが見当たらなかったので、若者と連名で書いたとのことです
)(追記2018/02/13:「日本昆虫目録第8巻」に従って、クロメマトイをヒゲブトコバエとして記録しておきます

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ケバエの♂がちょこちょこいますね。後脚の跗節第1小節が膨らんでいるので、先日調べたニセアシブトケバエでしょうね。

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翅の黒いオドリバエですね。この日は採集しなかったのですが、今日は採集してきたので、後で属の検索をしてみます。

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ヤスデヤドリバエ科らしいハエがまたいました。これもたぶん♀でしょうね。(追記2018/02/13:「日本昆虫目録第8巻」には、ヤスデヤドリバエ科 Phaeomyiidaeはヤチバエ科のヤドリヤチバエ亜科 Phaeomyiinaeになっているので記録にはそのようにしておきます

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たぶん先日も見たオオユスリカですね。結構目立ちますね。

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これはキノコバエ科かなぁ。(追記2018/02/21:翅脈のR1脈が翅の中央部程度までしか伸びていないので、クロバネキノコバエではないかと思います

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最近、こういう連結した虫をよく見ますね。たぶん、ニセケバエ科だと思いますが、今頃が恋の季節なのでしょうね。

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最近、カゲロウもよく見ます。これは大型なので、オオマダラカゲロウだと思いますが、♀なのではっきりとは分かりません。

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こちらは亜成虫ですね。多分、ヒラタカゲロウの仲間だと思いますが、これも♀です。

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最後はこのクモです。これは多分、サラグモの仲間だと思います。目は上に4つ、下に4つでした。こういう配置のクモは多いので、目の配置だけでは難しそうです。後ろにある突起は糸をだすためのものでしょうか。(追記2015/10/21:MSWiさんから、「この赤い蜘蛛はサラグモではなく、クサグモの若い幼体です。成体とは模様も色もまるで違いますね。コクサグモの幼体も似たようなものですが、腹端背面にピンクの紋がないのと、何より3月下旬という時期を考えるとクサグモで間違いないでしょう。後ろの突起は出糸突起(糸疣)ですね。ワシグモとかでも良く目立ちます。」というコメントをいただきました。これがクサグモの幼体だとは驚きました。クモは本当に難しいですね

あぁ、たくさんいましたね。やっと昨日の分が終わりました。

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マツキリガは綺麗なキリガですよね。
アカマツの芽の様で、アカマツの葉の間に潜り込んでたら目立たないと思います。

未見の蛾ですが、マダラコバネナミシャクでいいと思います。
頭部から胸部にかけての背面が白っぽいのは見分けに役立ちそうな感じですね。

クロメマトイ(多分)は本当に鬱陶しく、多量にまとわりつくので不快です。
作業中に手が放せないと必ず目に入られますが、サングラスや伊達眼鏡で簡単に対処できます。
カメラのレンズなどにも向かってくるそうなので、水分が光って見えると勘違いしているんでしょうね。 削除

2015/3/26(木) 午後 2:55 [ 通りすがり ] 返信する

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通りすがりさん、いつもコメント有り難うございます。

マダラコバネナミシャクで良さそうですか。採集しておけばよかった。。。

クロメマトイは山道を歩いていてうるさいほど顔にまとわりついてきます。以前、虫を取りにいっていたときにはあまりにうるさいので、虫よけネットをしていったことがあったのですが、さすがに周りにそんな格好の人はいなくて外してしまったことがありました。メガネでよいのですか。ちっとも知りませんでした。

2015/3/26(木) 午後 4:59 [ 廊下のむし ] 返信する

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ハチは一瞬チビドロバチの仲間かとも思いましたが、そうではなくてハムシドロバチ類(Symmorphus属)の♂みたいですね。
春に出現してハムシやノミゾウムシ類の幼虫を狩り、自分の子供の餌とするのだそうで。
確証がある訳ではないですが、サイジョウハムシドロバチかな。 削除

2015/3/26(木) 午後 10:48 [ MSWi ] 返信する

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すごいですね、こんな写真から種の候補まで挙がるとは!!ネットで見ると、確かに胸背の筋はよく似ていますね。サイジョウハムシドロバチかもしれませんね。それにしても素晴らしい!!私はどのハチを見ても同じように見えて・・・。検索でもハチの科を調べるのがやっとの状態です。「大図鑑III」を見てみると、ドロバチ科ではなくて、スズメバチ科ドロバチ亜科になったのですね。

2015/3/27(金) 午前 5:40 [ 廊下のむし ] 返信する

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おっと、もう一つ見つけました。
この赤い蜘蛛はサラグモではなく、クサグモの若い幼体です。
成体とは模様も色もまるで違いますね。
コクサグモの幼体も似たようなものですが、腹端背面にピンクの紋がないのと、何より3月下旬という時期を考えるとクサグモで間違いないでしょう。
後ろの突起は出糸突起(糸疣)ですね。ワシグモとかでも良く目立ちます。

ハムシドロバチは、うーん、種まではどうだか(汗
適当に再検討してみると
日本産Symmorphus全部で11種、本州に分布しない奴を除いて9種、分布域の広さから見て普通種っぽい奴3種、そこから特徴の合わなさそうな奴(ハラナガ)を除いて2種…
サイジョウの他にクチビロという有力候補が残ってしまいました。
9種から3種への絞り方が相当適当ですし、この2種以外という事も考えられそうです。
サイジョウは他のハムシドロバチに比べて小型らしいですが、うーん…
専門家でないと判らんかなぁ。 削除

2015/10/21(水) 午前 0:30 [ MSWi ] 返信する

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これがクサグモの幼体とは驚きです。クモは♂と♀がかなり違って、幼体はまったく違うこともあるので本当に難しいですね。それにしてもMSWiさんはクモにもお詳しいですね。羨ましい!出糸突起(糸疣)も分かりました。どうも有難うございました。

ハムシドロバチ属っというところまで分かっただけでも私にとっては上出来です。これに11種もいるというのがまた驚きです。サイジョウ、クチビロあたりが有力候補ということですね。ひょっとしたら採集した個体がまだ残っているかもしれないので、検索表があればなんとかなるかもしれません・・・。

2015/10/21(水) 午前 9:02 [ 廊下のむし ] 返信する

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