廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

全体表示

[ リスト ]

廊下のむし探検 第532弾

一昨日の「廊下のむし探検」のうち、甲虫以外の結果です。最近、ハエもハチも調べるようになったので、名前調べに時間がかかってしまって大変です。でも、今日はオドリバエが種近くまでいくことができて喜んでいます。

イメージ 1

まず、このオドリバエからです。最近、オドリバエは見たらすぐに分かるようになってきました。きっと、触角や頭の形からなのでしょうね。さらに、写真に矢印を入れた脈があると、オドリバエ(Empis)属かなと思うようになりました。ちょっとした進歩ですね。実際に検索してみると、まさにオドリバエ(Empis)属になりました。さらに、この個体は左右の複眼が接していないので「離眼的」なのですが、実は♂です。♂ならば、「原色昆虫大図鑑III」か、「双翅目(ハエ目)昆虫の検索システムに関する研究」という三枝豊平氏の科研費の報告書(この題目で検索するとpdfがダウンロードできます)にある亜属の検索表が利用できます。

イメージ 2

このオドリバエ、特徴的な腹端の構造をしています。交尾器の部分が急に下に折れ曲がっているのです。さらに、腹の背側がよく光っています。こんなところを手がかりに検索すると、ツヤハラオドリバエ(Anacrostichus)亜属らしいことが分かりました。そこで、さらに「大図鑑」の解説を読むと、この亜属にはルリツヤハラオドリバエなど少数の種が属していて、私の住んでいる大阪辺りでは、このルリツヤハラのほか、西南日本に棲息するという未記載の類似種がいるとのことです。この個体の特徴はルリツヤハラとよく一致しているのですが、前腿節腹面の棘の位置が淡色の部分に限られていることから未記載種の方に近い感じです。合っているかどうかは分かりませんが、いずれにしても、かなり種まで近づけたので大変喜んでいます。(追記:「一寸のハエにも五分の大和魂・改」の記事によると、Anacrostichus亜属は日本に10種程度いるそうです。この亜属では、♂の外部生殖器が腹の先から下側に曲がって下垂するような状態になり、クロツヤハラやルリツヤハラなどの1群では後脚の腿節が肥大して、腹面に棘を生じているのも特徴だとのことです

イメージ 3

イメージ 4

次はこのケバエです。この間、ケバエ♀を捕まえてきて、検索してみたらキスネアシブトケバエ Bibio aneuretusらしいことが分かりました。ただ、Hardy and Takahashi (1960)には♂の交尾器の図しか出ていないので、♂はいないかなと思って探していたら、この日は2匹見つかりました。早速、捕まえてきて検索してみると、同じキスネアシブトケバエになりました。また、交尾器を図と比較してみたら、ほぼ一致するので、どうやら間違いなさそうです。(追記2015/10/10:和名が間違っていました。「日本昆虫目録」によると、キスネアシボソケバエが正しいです

イメージ 5

早速、実体顕微鏡で撮影したのですが、解像度の限界でこんなぼやぼやした写真しか撮れませんでした。これは背側から、特徴的な腹部第9背板を写したものですが、この写真からも丸い形をした切れ込みが分かると思います。これがキスネアシブトケバエ♂の特徴です。いずれにしても、後で生物顕微鏡で写して差し替えます。

イメージ 6

イメージ 7

今頃はこのセスジユスリカらしい個体がたくさんいます。類似種がどの程度いるのか分からないので、いつも「らしい」と言わなければならないのが残念ですが・・・。

イメージ 8

後はハチです。ハチはハエほど慣れていないので、検索もぼちぼちやっていくしかないですね。これは頭がやけに大きな感じがするので採集してきました。床の帯状の模様の幅が3mmなので、大きさは見当がつくのではないかと思います。「絵解きで調べる昆虫」の検索表で四苦八苦しながら検索してみると、ヒメハナバチ科になりました。ネットで見ると似たような格好の種も載っているので、合っているのかなぁと思っていますが、それから先は進みませんでした。でも、ミツバチ科群に特徴的な羽毛状の毛とか、ヒメハナバチ科に特徴的な触角の下の2本ずつの溝とかが少し分かりました。

イメージ 9

これは別の個体なのですが、上の個体と外見が何となく似ているので、やはりヒメハナバチ科かもしれません。

イメージ 10

触角がやけに長いので、ヒゲナガハナバチの仲間でしょうね。ニッポンヒゲナガハナバチなのかなぁ。

イメージ 11

後翅の翅脈がちょっとはっきりしないのですが、たぶんセイヨウミツバチの方でしょうね。

イメージ 12

これは何でしょうね。体長2.7mmの小さい虫です。たぶんハチでしょうね。

イメージ 13

廊下をちょこちょこと歩くとすぐにひっくり返ってじっとしています。まさか擬死ではないでしょうね。一応採集したので、後で見てみます。(追記:蜂屋さんから、「体長2.7mmのそのハチはナギナタハバチの仲間ですね。ハチの中で最も原始的なグループで自分が好きなハチのグループ1つです。原始的な形態がとにかく魅力的で(翅とか)採ろうと思って採らないとなかなか採集出来ないので廊下で見られるのは羨ましいです。」というコメントをいただきました。原始的というところは魅力的ですが、本当に小さいですね。翅を伸ばしたり、脚を伸ばしたり、うまく扱えるかなぁ)(追記2015/05/13:後で行った検索の結果マダラナギナタハバチらしいことが分かりました

イメージ 14

クロオオアリですね。かなり大きなアリなのですが、これも働きアリなのでしょうか。

イメージ 15

蛾の方はこんなカバナミシャクくらい。数も少ないですね。名前は分かりませんが、いつもこんな感じのものをソトカバナミシャクだと言っています。合っているかどうか分かりませんが。

イメージ 16

最後はワラジムシです。これにもいろいろな種類があるのかなぁ。(追記2015/05/13:今年1月に行った検索ではホソワラジムシ属ホソワラジムシになりました。おそらく、それでしょう。ブログ参照

この記事に

閉じる コメント(2)

顔アイコン

おお!!体長2.7mmのそのハチはナギナタハバチの仲間ですね。ハチの中で最も原始的なグループで自分が好きなハチのグループ1つです。原始的な形態がとにかく魅力的で(翅とか)採ろうと思って採らないとなかなか採集出来ないので廊下で見られるのは羨ましいです。 削除

2015/4/13(月) 午後 8:31 [ 蜂屋さん ] 返信する

顔アイコン

やはり蜂だったのですね。ナギナタハバチ、初めて聞きました。昨日も見つけたので、探すと結構いるのかもしれません。原始的というところが何となく魅力ですが、こんな小さなハチを採集しようとするなんて、本当にマニアですね。コメントどうも有難うございました。

2015/4/13(月) 午後 9:37 [ 廊下のむし ] 返信する

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

.


みんなの更新記事